ローマ教皇専用車「パパモビル」もEVに、FiskerのOcean SUVを改造中

EVのスタートアップから上場企業になったFisker Inc.は現在、同社の電動SUV「Ocean」を、ローマ教皇フランシスコのために改造している。

米国時間5月21日の発表によると、同社の計画では2022年後半に、近く発売されるSUV「Fisker Ocean」を改造したローマ教皇専用車(パパモビル)をバチカンに納車する。5月20日にフランシスコ教皇とFiskerの共同創業者であるHenrik Fisker(ヘンリック・フィスカー)氏およびGeeta Gupta-Fisker(ギータ・グプタ-フィッシャー)博士との会談で、最初の合意に達した。ヘンリック・フィスカー氏はさまざまなスケッチを見せ、その1つにフランシスコ教皇がサインした。新たなパパモビルに関する詳報はあまりないが、改造後のFisker Ocean SUVの画像には、全ガラス製のキューポラがある。

合意は、50年以上の歴史がある自動車メーカーがバチカンと協力して教皇を運ぶクルマを開発し、届けることを意味している。1965年のパウロ六世のニューヨーク訪問では、Ford(フォード)製の1964年型Lehmann-Peterson特別仕様が使われた。「パパモビル」という言葉は、教皇ヨハネ・パウロ二世の就任まではよく使われていた。自動車メーカーのDacia、StellantisのFiat、Jeepブランド、Mercedes-Benz、そしてRenaultなどがさまざまなローマ教皇にクルマを用意した。フランシスコ教皇は、バチカン市国の中ではドライブにFord Focusを使っていることが知られている。

「フランシスコ教皇が環境とその次世代への影響をとても気にしている、という記事を読んだことがきっかけです。教皇が乗るFisker Oceanのインテリアには、海から回収したプラスチックボトルをリサイクルして作った素材のカーペットなど、さまざまな持続可能素材が使われています」とヘンリック・フィスカー氏は語る。

Ocean SUVは基本価格3万7499ドル(約410万円)で2022年11月17日に生産を開始する。パパモビルのバージョンもほぼ同時期とされているが、具体的な日程に関する発表はない。

関連記事
フォックスコンが次期EV製造で米Fiskerと提携に暫定合意、年25万台超を生産へ
フォックスコンと米Fiskerが電気自動車製造に関する正式契約を締結

カテゴリー:モビリティ
タグ:Fisker Inc.ローマ教皇電気自動車

画像クレジット:Fisker

原文へ

(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hiroshi Iwatani)