植物肉「ミラクルミート」のDAIZと丸紅が資本業務提携、米市場進出に向けマーケティング開始

植物肉「ミラクルミート」のDAIZと丸紅が資本業務提携、米市場進出に向けマーケティング開始

発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するスタートアップ「DAIZ」は12月17日、丸紅と資本業務提携を行ったと発表した。同提携に合わせて、米国の植物肉市場進出に向けたマーケティングを共同で開始することに合意した。

これまで食品メーカーは、植物肉において、風味や食感に残る違和感、添加剤・マスキングの工程によるコスト増、環境負荷の高さなどの課題を抱えていたという。

丸紅のネットワークにおいても植物肉のニーズは高く、「ミラクルミート」はこれら課題を解決するものであり、美味しさ・食感など肉としての完成度の高さ、素材の良さを引き出すことで添加物不要で低コストで製造できること、環境負荷の低いサスティナブルな食品であることが評価され、今回の資本業務提携となった。

丸紅の強みとDAIZの技術力を掛け合わせ、新しい領域のビジネスの挑戦として、米国市場への進出を目指す。

DAIZの植物肉は、原料に丸大豆を採用。オレイン酸リッチ大豆を使用することで、大豆特有の臭みをなくし、異風味を低減した。また独自の発芽技術によって、これまでの課題を解決する植物肉の開発に成功した。

DAIZは、植物肉は畜産に代わる「次世代のお肉」にあたり、温室効果ガスの排出を抑える効果の高い植物性食品と位置付け。地球温暖化を防ぐため今からでもできることは、なるべく地球にやさしい植物肉を食生活に少しずつ取り入れることとしている。牛・豚・鶏に次ぐ、「植物肉」の普及を通じて、DAIZはサスティナブルな世界を目指すとしている。

関連記事
植物肉「ミラクルミート」のDAIZが味の素と資本業務提携、アミノ酸が軸の「おいしさ設計技術」活用し協業
DAIZの発芽大豆由来植物肉が沖縄・ファストフードチェーンA&Wの「The ZEN SOY BURGER」で採用
DAIZの発芽大豆由来植物肉がフレッシュネスバーガーの「THE GOOD BURGER」に採用
国産植物肉開発のDAIZが総額6.5億円調達、年間3000トンの生産能力拡充を目指す
日本発の代替肉スタートアップDAIZ、ニチレイフーズと資本業務提携を締結

カテゴリー:フードテック
タグ:SDGs(用語)食品(用語)代替肉(用語)DAIZ(企業)丸紅日本(国・地域)

植物肉「ミラクルミート」のDAIZが味の素と資本業務提携、アミノ酸が軸の「おいしさ設計技術」活用し協業

植物肉「ミラクルミート」のDAIZが味の素と資本業務提携、アミノ酸が軸の「おいしさ設計技術」活用し協業

発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するスタートアップ「DAIZ」は12月14日、味の素と資本業務提携を行ったと発表した。

タンパク質危機と「持続可能な開発目標」(SDGs:Sustainable Development Goals)を背景に、植物肉の需要拡大が見込まれている。植物肉のさらなる市場拡大に向けて、DAIZの生産技術を駆使した植物肉原料「ミラクルミート」に、味の素の「おいしさ設計技術」を用いたソリューションによる次世代植物肉原料の実現に向けて協業する。国内外の植物肉開発企業に対する植物肉原料の供給を通じて、一般消費者へ植物肉を食す文化の浸透を目指す。

味の素は、DAIZの発芽丸大豆を使用した独自の素材に、同社の「おいしさ設計技術」を活用してソリューション提案を行うことで、さらなる市場拡大とプラントベースドミート(Plant Based Meat。代替肉・植物肉)の普及を目指す。「おいしさと健康価値を両立したPBM」をより多くの加工食品メーカーや外食店のメニューを通して生活者に届けることで、食資源代替による地球環境保護と、おいしくて健康的な食生活に貢献する。

味の素は業務用顧客と一緒に、生活者の「健康な食生活」を支えると同時に、地球環境に配慮した「食資源有効活用」に取り組んでいます。取り組みの一環として味の素のスペシャリティ技術を活用したソリューション提案を行い、PBMの普及に努めるとした。

DAIZの植物肉は、原料に丸大豆を採用。オレイン酸リッチ大豆を使用することで、大豆特有の臭みをなくし、異風味を低減した。また独自の発芽技術によって、これまでの課題を解決する植物肉の開発に成功した。

植物肉「ミラクルミート」のDAIZが味の素と資本業務提携、アミノ酸が軸の「おいしさ設計技術」活用し協業

また、味や機能性を自在にコントロールするコア技術「落合式ハイプレッシャー法」(特許第5722518号)で大豆を発芽させ、旨味や栄養価を増大。発芽大豆は、水を加えながら高温下でスクリューで圧力をかけ押し出すことにより混練・加工・成形・膨化・殺菌などを行うエクストルーダー(押出成形機)にかけ、膨化成形技術により肉のような弾力・食感を再現している。これらの独自技術により、異風味を低減した植物肉(ミラクルミート)を製造しているという。

発芽タンクを用いた独自の製造プロセスにより、原価低減を実現し、牛肉・豚肉・鶏肉に対し、価格競争力があるとしている。

植物肉「ミラクルミート」のDAIZが味の素と資本業務提携、アミノ酸が軸の「おいしさ設計技術」活用し協業

またDAIZは、植物肉は畜産に代わる「次世代のお肉」にあたり、温室効果ガスの排出を抑える効果の高い植物性食品と位置付け。地球温暖化を防ぐため今からでもできることは、なるべく地球にやさしい植物肉を食生活に少しずつ取り入れることとしている。牛・豚・鶏に次ぐ、「植物肉」の普及を通じて、DAIZはサスティナブルな世界を目指すという。

国連で採択されたSDGsに対し、DAIZは地球温暖化の解決に寄与する植物肉を普及させることで、目標達成に向けて貢献する。

関連記事
セブン&アイが大豆たんぱく活用の代替肉を使ったハンバーグ商品をイトーヨーカドーなど約500店で発売
ネクストミーツの「フェイクミート」が焼肉チェーン49店舗で日本初の焼肉用代替肉として販売開始
DAIZの発芽大豆由来植物肉が沖縄・ファストフードチェーンA&Wの「The ZEN SOY BURGER」で採用
DAIZの発芽大豆由来植物肉がフレッシュネスバーガーの「THE GOOD BURGER」に採用
国産植物肉開発のDAIZが総額6.5億円調達、年間3000トンの生産能力拡充を目指す
日本発の代替肉スタートアップDAIZ、ニチレイフーズと資本業務提携を締結

カテゴリー:フードテック
タグ:味の素SDGs(用語)食品(用語)代替肉(用語)DAIZ(企業)日本(国・地域)

セブン&アイが大豆たんぱく活用の代替肉を使ったハンバーグ商品をイトーヨーカドーなど約500店で発売

セブン&アイが大豆たんぱく活用の代替肉を使ったハンバーグ商品をイトーヨーカドーなど約500店で発売

セブン&アイ・ホールディングスは12月7日、大豆の加工品と畜肉原材料(牛肉)を原材料として使用した「セブンプレミアム 大豆ミートと牛肉のハンバーグ デミグラスソース」「セブンプレミアム 大豆ミートと牛肉のハンバーグ トマトチーズソース」(それぞれ税抜き298円)の発売を開始した。イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨーク マート・ヨークフーズなど、傘下のスーパー約500店(2020年11月末時点)において順次発売する。

昨今、健康志向や環境意識の高まりに応えるため、畜肉に代わりうる原材料として「大豆ミート」を使用した商品の市場が拡大。大豆は栄養価が高く、植物性たんぱく質を手軽に摂取できる食材としても注目を集めているという。

ただし一方で、「大豆ミート」を使用した商品の味・食感に満足できず、よりおいしい商品を探しているという方も多いとしている。

今回の新商品は、本来の肉を食べているような味・食感・口当たりを再現した大豆たんぱくを活用した代替肉と、牛肉を使用することで、大豆ミートを食べたことがない方や、味に満足できなかった方にもおいしく食べられるよう、ふっくら、ジューシーに仕上げたとしている。

セブン&アイが大豆たんぱく活用の代替肉を使ったハンバーグ商品をイトーヨーカドーなど約500店で発売

関連記事
ネクストミーツの「フェイクミート」が焼肉チェーン49店舗で日本初の焼肉用代替肉として販売開始
代替肉のByond Meatが売上で大幅な予測割れ、フードサービスと消費者需要が減少
エビ・甲殻類の細胞培養肉開発スタートアップShiok Meatsに東洋製罐グループが出資
DAIZの発芽大豆由来植物肉が沖縄・ファストフードチェーンA&Wの「The ZEN SOY BURGER」で採用
動物性代替タンパク質開発企業は1500億円超を調達、微生物発酵技術に投資の波
代替肉のBeyond Meatがパック入りミートボールを全米で発売
DAIZの発芽大豆由来植物肉がフレッシュネスバーガーの「THE GOOD BURGER」に採用
Impossible Foodsが220億円超を追加調達、世界展開とポークやステーキ、ミルクなどの開発を推進
Impossible Foodsの植物肉がウォルマートで販売開始、植物肉ソーセージの流通も拡大
代替タンパク質の次なる大きな波は植物由来や細胞培養のシーフード
日本発の代替肉スタートアップDAIZ、ニチレイフーズと資本業務提携を締結

カテゴリー:フードテック
タグ:食品(用語)セブン&アイ・ホールディングス代替肉(用語)日本(国・地域)

Eat Justは世界初の認証を取得しシンガポールで培養肉の販売を開始

Eat Just(イート・ジャスト)は、シンガポール食品庁(SFA)の認証を取得し、研究室で培養した鶏肉の販売をシンガポールで開始する。この細胞培養で作られた鶏肉は、いずれはEat JustのGood Meat(グッド・ミート)という新しいブランドの下、地元の製造業者とのパートナーシップにより生産されるようになり、一般消費者向けの前にまずはレストラン向けに出荷される。

数多くの企業がさまざまな技術を使って培養肉の開発に取り組んでいるが、Eat Justは「世界で初めて」シンガポール政府の審査を受け規制当局の認証を受けたと説明している。

Eat Justでは、培養肉の製造に使用する細胞株をニワトリを殺さずに採取している、とコミュニケーション担当グローバルヘッドのAndrew Noyes(アンドリュー・ノイエス)氏はTechCrunchに語った。まずは細胞の分離から始める。細胞は、生きた動物の生体検査でも使われる方法で採取される。培養した細胞はバイオリアクターに移され、タンパク質、アミノ酸、ミネラル、糖、塩、その他の栄養を独自に配合した養分が与えられる。そして、十分な密度に達したところで収穫となる。

同社は、1200リットルのバイオリアクターで細胞培養鶏肉の生産を20回行い、安定した生産プロセスが証明されたと話している。またEat Justは、抗生物質を使用しないが、その培養鶏肉は「通常の鶏肉に比べて、微生物の含有量が非常に少なく極めて清潔」であると主張している。

ノイエス氏は、Good Meatブランドの鶏肉をメニューに加えるための協力をレストランと重ねており、近々ローンチをお知らせできると話していた。

米国時間12月1日のEat Justの発表で、CEOのJosh Tetrick (ジョシュ・テトリック)氏は「長い間シンガポールは、情報テクノロジーからバイオ医薬まで、あらゆる分野でイノベーションをリードしてきました。そして今、健康的で安全な食品システムの構築で世界をリードしようとしています」と述べている。

現在、シンガポール政府は「30 by 30」という運動を推進している。2030年までに国内の食品供給量の30パーセントを国内で生産するというもの(The Straits Times記事)だ。食品の90%を輸入に頼るシンガポールは、輸出規制や新型コロナウイルスのパンデミックで打撃を受け注目を集めた流通問題似対して脆弱であるため、SFAが指揮するこの取り組みが急務なのだ。「30 by 30」の一貫として、SFAとシンガポール科学技術研究庁は、研究用資金として1億4400万シンガポールドル(約112億5000万円)を準備した。

植物由来の代替タマゴ製品なども販売しているJust Eatは、2020年11月にProterra Investment Partners Asiaと提携して新しいアジアの子会社設立を発表した。この提携には、政府の経済開発委員会から資金援助を受けたシンガポールの工場も含まれている。

培養肉や植物由来のタンパク質の需要が、アジア市場で高まっている要因はいくつもある。1つは、新型コロナのパンデミックでも関心が高まった食肉処理場の肉の安全性への懸念だ。またパンデミックは、生産とサプライチェーンの脆弱性も浮き彫りにしたが、これも、培養肉や代替肉で回避できるかも知れない。

関連記事:緑豆から卵の代替品を作るEat JustがProterraと提携してアジアに新子会社を設立

カテゴリー:フードテック
タグ:Eat Just細胞培養代替肉シンガポール

画像クレジット:Eat Just

原文へ

(翻訳:金井哲夫)

フェイクミートの「ネクストミーツ」が焼肉チェーン49店舗で日本初の焼肉用代替肉として販売開始

フェイクミートの「ネクストミーツ」が「焼肉ライク」で日本初の焼肉用代替肉として販売開始

「焼肉のファストフード」をコンセプトにした「焼肉ライク」は11月26日、ネクストミーツによる大豆を用いた焼肉用代替肉「NEXTカルビ 50g 290円(税抜)」と「NEXTハラミ 50g 310円(税抜)」を国内全49店舗で販売すると発表した。販売開始は12月14日から。焼肉店での焼肉用代替肉の取扱いは日本初。

「NEXTカルビ」と「NEXTハラミ」は、10月23日から渋谷宇田川町店で先行販売。11月1日から新橋本店、新宿西口店、赤坂見附店、上野店でも販売開始したところ、想定以上の反響を得たことから全店舗でも販売を決定した。

焼肉ライクは、未来の焼肉を考えた時に、1カテゴリーとして代替肉があってもおかしくないと考えているという。代替肉について聞いたことがあったり、興味があっても実際に食べたことがないという方は多く、お肉が食べれない方でも気軽に焼肉を楽しめるよう提供するとしている。

今回の焼肉用代替肉(フェイクミート)は、ネクストミーツが開発。植物性タンパク質(大豆)を原料としたプラントベース食品で、一般的な焼肉と比べると脂質が半分以下で、タンパク質は約2倍になるとしている。

2019年4月設立の焼肉ライクは、「1人1台の無煙ロースター」を導入し、自分のペースに合わせて好きな部位を好きなだけ自由に楽しめる焼肉ファストフード店。「1人でも色々な部位を注文できる」「女性1人でもお店に入りやすい」「提供3分以内だから時間に余裕がなくても行ける」といった焼肉の常識を覆す、まったく新しい焼肉の楽しみ方を提供するとしている。国内49店舗、海外9店舗展開(12月7日オープンの名古屋伏見店含む)

フェイクミートの「ネクストミーツ」が「焼肉ライク」で日本初の焼肉用代替肉として販売開始

「NEXTカルビ 50g 290円(税抜)」と「NEXTハラミ 50g 310円(税抜)」販売店舗

  • 東京都:新橋本店/赤坂見附店/田町芝浦店/渋谷宇田川町店/新宿西口店/新宿南口店/五反田西口店/目黒東口店/上野店/池袋東口店/秋葉原電気街店/神保町店/御茶ノ水店/飯田橋店/高円寺店/吉祥寺南口店/立川南口店/町田北口店/北千住店/東久留米店/立川通り店/八王子楢原店
  • 千葉県:松戸南花島店/船橋ららぽーと前店
  • 神奈川県:横浜鶴屋町店/海老名さがみ野店/横浜荏田店/川崎店/溝の口店/平塚四之宮店/相模原若松店
  • 埼玉県:大宮西口店/大宮東口店
  • 群馬県:前橋天川店
  • 茨城県:守谷サービスエリア店上り店
  • 京都府:京都河原町蛸薬師店
  • 大阪府:天満橋店/天満関テレ前店/大阪福島駅前店/近鉄鶴橋駅店/堺東店
  • 兵庫県:神戸三宮店/尼崎店
  • 静岡県:静岡呉服町店
  • 愛知県:名古屋伏見店
  • 新潟県:新潟駅前店
  • 岡山県:さんすて岡山店
  • 熊本県:熊本下通店
  • 福岡県:天神西通り店

関連記事
フェイクミート開発のネクストミーツが代替肉によるレトルト牛丼を9月28日発売
DAIZの発芽大豆由来植物肉がフレッシュネスバーガーの「THE GOOD BURGER」に採用
日本発の代替肉スタートアップDAIZ、ニチレイフーズと資本業務提携を締結

カテゴリー:フードテック
タグ:食品(用語)代替肉(用語)ネクストミーツ日本(国・地域)

代替肉のByond Meatが売上で大幅な予測割れ、フードサービスと消費者需要が減少

Beyond Meat(ビヨンドミート)がMcDonald’s(マクドナルド)との提携で開発したMcPlant(マックプラント)バーガーも、第3四半期決算の売上がアナリスト予測を大きく下回ったことによる株価下落を防ぐには十分ではなかった。

大幅な期待割れに、株価は市場閉鎖後に29%近く下落した。米国時間11月10日の決算報告で同社は売上9440万ドル(約99億円)、1株あたり損失28セントを報告、アナリスト予測は売上1億3280万ドル(約139億2000万円)、1株あたり損失5セントだった。

「この決算は、パンデミックが始まり新型コロナウイルス(COVID-19)蔓延の衝撃と不確定性が当社の売上に本格的に影響を与え、その結果収支報告書全体に影響を与えた初めての四半期を反映したものです」とBeyond Meatのプレジデント兼CEOであるEthan Brown(イーサン・ブラウン)氏は声明で述べた。「第2四半期に、消費者による記録的な小売店での購入と冷凍庫保存が新型コロナによるステイホームなどの政策によるフードサービス事業の悪化を相殺したのと異なり、消費者の買い溜めのロングテール効果に当社フードサービス顧客全体の不調が重なり、第3四半期の結果は予想を下回るものになりました」。

画像クレジット:Google Finance

同社の第3四半期の純損失は1930万ドル(約20億2000万円)で、1年前は410万ドル(約4億3000万円)の純利益だった。一般株1株あたり純損失は31セント、前年同期は1株あたり6セントだった。

不調な業績にも関わらず、Beyond Meatは事業拡大を進行中で、ペンシルベニア州で新たに工場を買収し、中国、欧州でも拡大を図っている。他のデータは事業の成長を示唆していることも、ブラウン氏は指摘した。

「パンデミックによる膨大な破壊にも関わらず、当社は世帯普及率、購入価格、購買頻度、リピート率といった重要指標で安定した成長を続けています。当社ブランドの売上成長は依然として他社をしのぎ、流通を拡大しながらも、四半期の対前年比成長速度は伸びています」。

Beyond Meatの第3四半期決算報告は、マクドナルドの植物由来バーガーの詳細発表で株価が乱高下した1日を締めくくった。Beyond Meatの株価は、マクドナルドがMcPlantの開発における自社の役割を誇張したことで当初は下落した。実際にはBeyond Meatとの共同開発であるとCNBCに提供された声明(未訳記事)に書かれている。Beyond Meat株は反発したが、市場閉鎖後には第3四半期決算のために再度下落した。

ブラウン氏は、マクドナルドが当初の発表からBeyond Meatを外す決定をしたことにもめげず、同社に忠節を尽くした。

「マクドナルドとの関係は極めて良好で実に強力です」とブラウン氏が投資家会見で語った。「McPlantプラットフォームを一般的なものとして紹介した彼らの判断を尊重します。私たちはさまざまな分野で同社と一緒に仕事をしています」。

関連記事:マクドナルドが植物由来肉を独自開発する「McPlant」を準備中

カテゴリー:フードテック
タグ:Beyond Meat代替肉

画像クレジット:Beyond Meat

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スペインの100%植物由来チキンのスタートアップ「Heura」が英国に進出

スペイン、バルセロナ発のスタートアップで、ヴィーガン向け代替チキンを作っているHeuraが、英国で初めて製品を販売する。

現地の流通業者であるThe Vegan KindおよびPlanet Organicの協力を得て、同社の人気製品のうち100%植物由来のチキンバイト、地中海チキンバイト、チキンストリップの3種を販売する。

100%植物由来チキンはヨーロッパ大豆、オリーブ油、塩、およびスパイスから作られている。

Heuraは、Mintelの市場調査データを挙げて、英国消費者による植物由来肉の購入は増加中であり、英国民の65%が植物由来肉を食べていると語った。2017年にはわずか30%だった。また、新型コロナウイルス危機により、食肉たんぱく質の安価な代替品を求める人たちの植物由来食品への切り替えが加速されていることも指摘した。

同社は2017年の設立以来、大豆由来代替鶏肉のブームを作ってきた。現在スペイン、アンドラ、ポルトガル、フランス、オランダ、シンガポール、香港、チリ、および英国の3000カ所で同社の製品が販売されている。

そしてHeuraは地元バルセロナで、多くのレストランのメニューに自社の植物由来肉を載せることに成功した。代替タンパク質のブランド認知を構築する賢明な方法だ。

Heuraによると2019年の成長率は460%で、ヨーロッパの100%植物由来肉会社では最速の成長だという。しかもそのために代替タンパク質スタートアップに巨額の費用を投じることもしていない。Crunchbaseによると、Heuraのこれまでに調達した資金はわずか27万ドル(約2900万円)となっている。

同社の植物由来チキンの自慢は、本物のチキンと同じ量のタンパク質を含みながら脂肪はわずか1/3という点だ。このため「市場で最も健康的な選択肢の1つ」を謳っている(業界平均より脂肪が43%少ないことも強調していた)。

また、同社の製品は市場の平均よりも成分の種類が少ないことも挙げている。代替肉やヴィーガン向け製品の製造工程を考えると、これは注目に値する。

このため同社は、いわゆる「クリーン」ヴィーガン製品需要の高まりに乗ることを期待している(ただし、処理された「人工肉」はヴィーガンの必需品であるレンズ豆やひよこ豆、大豆、キヌア、ナッツなどを食べるのと比べてさほど「クリーン」ではない)。


「英国はヨーロッパで最も成長の速い植物由来食品市場なので、Heuraの成長ぶりと合わせると、今が英国市場に参入する最適な時期です。私たちは自社製品の並外れた栄養価が誇りです。当社の製品にはクリーンラベルがつけられ、最も健康的であり、地中海育ちの当社はオリーブ油を使った唯一の植物由来肉を作っています」とCEOで共同ファウンダーのMarc Coloma(マーク・コロマ)氏は声明で次のように述べている。

同じく植物由来チキンに特化したスタートアップのDaring Foodsは、2019年始めに英国でライバル製品の販売を開始している。

関連記事
動物性代替タンパク質開発企業は1500億円超を調達、微生物発酵技術に投資の波
水や大豆、天然の香辛料を使うDaring Foodsの植物由来チキン、英国から米国に進出へ

カテゴリー:フードテック
タグ:Heura代替肉

画像クレジット:Heura
原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook