Minecraftにゲーム内マーケットプレイス機能が登場、クリエイターたちが創作物を売ることが可能に

Minecraftには、この春多数の新機能の追加が予定されているが、最も劇的なものはMinecraftマーケットプレイスだろう。これはユーザーたちがゲーム内での創作物を実際のお金で売買できる店舗機能だ。マーケットプレイスでは、Minecraftのチームによるキュレーションを受けた、マップ、テクスチャパック、スキン、ミニゲームなどが提供される。立ち上げ時のカタログには、Minecraft側が選んだクリエイターたちの作品が並ぶが、やがて最終的には登録ビジネスユーザーに開放される予定だ。登録はここから申し込むことができる

Minecraftマーケットプレイス内で買い物をするためには、Minecraft Coins(アプリ内で実際のお金で購入できる)を利用する。MicrosoftのMinecraftチームは、デバイスをまたいだコンテンツ購入が可能になる方法を探っている。つまりユーザーがWindows 10の上で購入したものがモバイル上で使えたり、あるいはまたその逆ができるようにするのだ。これはXbox Liveアカウントを通して行われることになるが、おそらくMicrosoftにとってはMinecraftファンを他のサービスへ誘い込む良い呼び水となるだろう。

パブリックベータ版はAndroid上で4月中旬にキックオフされるが、このベータ版ではゲーム内仮想通貨のテストが主目的となる。新しいゲーム内コンテンツを見つけて使いたいと思う人は、今春の終わりに予定されているフルローンチまで待つ必要がある。

これは明らかにMinecraftとその経済システムに関する大きな変化だ、なので既存の熱狂的なユーザーベースとの間に、どのような効果が生み出されるのかを興味深く見守ろう。

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(翻訳:Sako)

仮想世界の開発を強力に支援するSpatialOSのアルファ版が公開された

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Andreessen Horowitzの支援を受けて、サードパーティがバーチャルでシミュレートされた世界を構築するためのプラットフォームを開発しているロンドンのスタートアップImprobableが、初のプロダクトSpatialOSのアルファ版を公開した。同時に、ImprobableはGoogleとの戦略的パートナーシップも発表している。その手始めとして、Google Cloud Platformをバックエンドとしてサービスを提供することになるだろう。

少なくとも今のところは、Googleとの提携には、資金調達を伴わない(Googleが投資しているのか、そうでないならば他の資金調達を行っているのかという質問に対しては「現時点で発表することはない」との回答だった)。しかし、経済的なメリットはある:認定開発者はSpatialOSへのアクセスに対して助成を受けることができる。

SpatialOSは開発者たちに対し、「数千人」に及ぶ同時プレイヤーを対象としたVRゲームで利用できる仮想環境の構築とテストを行わせることができる。プラットフォームの分散したコンピューティングアーキテクチャの特性は、特に重いタスクを処理する際に役立つ。Improbableは、その結果として作成されるグラフィックやディテールのレベルが、今日他のゲームプラットフォームで得られるものよりもかなり高いものになると主張している。

これのコンセプトと実現は、ゲームの世界を進化させるだけでなく、視覚化に頼るあらゆるデジタルサービス、例えば科学的、医療的、教育的、それ以外のものに対して、多くのものを約束する。

ImprobableのCEOで共同創業者のHerman Narulaは発表で次のように述べている。「SpatialOSの開発に着手したのは、開発者が何をしたいのかが分かったからです」。「Improbableを創設して以来、私たちは現在は実現できない新しい種類のゲームのための驚くべきアイデアを持っている多くの開発者たちと話し合って来ました。彼らのように、私たちはプレーヤーの行動がリアルな結果をもたらす現実的な世界を創造してその中で行動したいと思っていますが、今は技術的限界がゲームの革新を阻害しています」。

それでも、特にゲームに焦点を当てた開発者のより広い世界にSpatialOSを展開するアルファ版の公開までには時間がかかった。

SpatialOSが初めて発表されたのは1年以上前である。そのとき、ケンブリッジの学者によって2012年に設立されたImprobableがその多額の資金を使って(これまでに調達されたのは2000万ドル以上である、ロンドンの秘密のスタートアップとしては相当の額だ)何を作ってきたのかが初めてちらりと明かされたのだ。

これまでに、既にいくつかのスタジオがSpatialOSベースのゲームに取り組んできている。例えばBossa Studios (Worlds Adrift)、Spilt Milk Studios (Lazarus)、 HelloVR (MetaWorld)、Entrada Interactive (Rebel Horizons)、そしてSoulbound Studios (Chronicles of Elyria)などだ。

SpatialOSのアルファ版の立ち上げに際して、ImprobableがGoogleと提携するのは面白い動きだ。それが本質的に意味しているのは、私たちにとってSpatialOSの価格がどのように引き下げられるのかが不透明になるということだ。とはいえGoogleは、これをImprobableとのより長い関係の単なる一歩と見なしているように見える、よってアルファ版に対する助成以上のものが控えているのかもしれない。

Googleのテクノロジーパートナーシップの国際責任者であるNan Bodenは「ゲームの未来はクラウドの中にあります」と述べている。「このパートナーシップは、Google Cloud Platformのユニークな機能とSpatialOSの新しい可能性を、開発者が最大限に活用する手助けをできる機会です。これは、ImprobableとのGoogleのパートナーシップの第一歩で、ゲーム開発とその先をサポートするための共同作業の始まりに過ぎないのです」。

Google Cloud Platformはこれまでゲーム開発者たちのための地位は確立して来たが、このような形でプラットフォーム開発者と提携するのは初めての経験のようだ。

Improbableのメンバーが私に説明したところによれば、今のところこれが意味するのは、もし開発者たちが自身の計算エンジンとして他の環境を使っていた場合、SpatialOSの上で開発する場合にはそれらとは関係がなくなるということだ。

「ある開発者がSpatialOSで開発を行うときには、自身でサーバーの管理は行いません。SpatialOS上でビルドを行えば、SpatialOS自身がクラウドの中のサーバーを最も効率良く利用できるように必要な計算を割り当てます」と彼は語った。「なので、SpatialOS上で開発を行うひとは特定のクラウドを選択することはありません。彼らはSpatialOSを使用して、SpatialOSがサーバーに計算を割り当てます」。

ImprobablyはSpatialOSを2017年第1四半期にはベータ版に移行する計画を立てている。

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(翻訳:Sako)