保育園・幼稚園の成長と経営を支援するマーケットプレイスをWinnieが提供

Winnie(ウィニー)を2016年にSara Mauskopf(サラ・マウスコフ)氏とAnne Halsall(アン・ハウサール)氏が創業した当初は、親向けに開発した育児ソリューションに取り組んでいた。

「育児分野における他のSaaSソリューションは、まずサービス提供者を念頭においていますが、非常に分散した市場のため、推進力を得るのが本当に困難でした」とマウスコフ氏は話す。「私たち自身が親として本当に必要性を感じていたため、マーケットプレイスこそが、自分たちが最もよく理解しており、本当に勝てる場所だと判断しました」。

数年の間に全国の親からの要望を集めた。その後、このスタートアップは、信頼と、家庭のニーズに対する理解を活用して、サービスの提供側をもっと改善したいと考えた。そこで同社は、保育園の規模拡大を支援する製品「Winnie Pro(ウィニー・プロ)」を発表した。同社のサービスは、単に定員の空きを埋めるだけでなく、保育園・幼稚園の成長と経営を支援することを目指す。

まず、これは、小規模な事業者がプロフィールやランディングページを立ち上げ、情報を一カ所に集約するのを支援するというシンプルなものだ。Winnieによると、同社のプラットフォーム上にある25万所の保育園・幼稚園の半数以上は、自らのウェブサイトを持っておらず、親が保育園・幼稚園を探すとき、Winnieのプロフィールが唯一の手段となっている。同社はまた、すでに自らのウェブサイトを持つ顧客に対しても、親たちがすでに認知しつつあるランディングページを提供することにより支援できると考えている。ランディングページは、レビュー、プログラムの詳細、教育のタイプ、ライセンス情報、認証などの機能を備える。

Winnie Proは、マーケティング、登録、スタッフ配置の支援も行う。「ビジネスにとって常に役立つサービスを組み込むことで、サービス提供者が募集を必要とするときだけでなく、常に価値を提供できるようになります」とマウスコフ氏は付け加えた。

新計画は、Unusual Ventures、Homebrew、Day One Ventures、Reach Capitalから投資を受けた同社が、ビジネスモデルを拡大したことも意味している。同社は現在、SaaSのようなモデルを追求している。そのモデルでは、同社の新しいサービスに対し、保育園・幼稚園の規模に応じた月額料金を請求する。

Winnieは以前、保育園や幼稚園に何人の親を紹介したか、つまり「pay-per-lead(ペイ・パー・リード)」のモデルで収益を上げていた。この戦略は、パンデミック時に力を発揮した。Winnieへのアクセスが急増し、売上は8倍になった、とマウスコフ氏はいう。

「サブスクリプション収益とは異なり、ペイ・パー・リードは紹介する親の数に応じて毎月変化します」とマウスコフ氏は話す。「最近の傾向として、多くのサービス提供者が人材不足のため、『今はこれ以上紹介を受けられない」というような制約があります」。

同社は現在、SaaSのような月額で料金を請求するモデルを追求している。料金は保育園や幼稚園の規模に応じて変わる。そして、マーケティング、登録、さらには人材採用を支援する。ベータ版の顧客向けには、Guidepost MontessoriIzziが含まれている。

画像クレジット:Winnie

「サービス提供者がより効率的にビジネスを行うためのバックエンドツールを開発することだけが目的ではありません」とマウスコフ氏は語る。「特に、9〜5時の保育だけでなく、この変化する世界において、親が保育を見つける方法をより良く、より効率的にすることが目的です」。

このビジネスモデルの転換は、同社にとって自然な進化といえる。同社は現在、親から寄せられる要望に基づいて、保育園や幼稚園にコンサルタント的なアドバイスを提供することもできる。例えば、同社がある保育園に対して、その地域の親たちがドロップインケア(スポットで子どもを預かるサービス)を渇望していることを伝える。そして、保育園や幼稚園が需要に応じて採用を行い、最終的に収益を上げるようアドバイスするのだ。

マウスコフ氏にとってこの新製品は、すでに検証済みだ。人とケアをつなぐシンプルなマーケットプレイスだけでは不十分だという事実があるからだ。

「パンデミック以前は、『すべての雇用主が保育施設を併設していたらどうだろう』と、雇用主が提供するヘルスケアと同じようにできないかを常に考えていた部分がありました」とマウスコフ氏は話す。「今、私たちは、その答えは『イエス』だと、これまで以上に確信しています。というのも、人々は毎日オフィスに通うわけではありませんし、ケアの種類も一律ではありません。そして、雇用主は、ほとんどの場合、家族の課題を解決するために、真の意味で貢献していないからです」。

画像クレジット:Sue Barr / Getty Images

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Nariko Mizoguchi

凸版印刷とハイフライヤーズが位置・映像・バイタルデータにより保育園での園児の居場所や健康状態を可視化する実証実験

凸版印刷は11月16日、位置情報データ、ネットワークカメラ、生体センサーを組み合わせたモニターシステム「ID-Watchy Bio」(アイディーウォッチーバイオ)を活用した、保育園の園児の居場所や健康状態を可視化する実証実験を、ハイフライヤーズが運営する保育園で実施し、データ活用の有効性を確認できたと発表した。

凸版印刷は、作業現場の作業員の労務状況や健康状態を、位置情報データ、ネットワークカメラ、生体センサーを使いクラウド上で可視化し分析する「ID-Watchy」(アイディーウォッチー)を展開。ID-Watchy Bioは、これに、ホシデン製のリストバンド型生体センサー「MEDiTAG」(メディタグ)を連携させて個人のバイタルデータ(脈拍、転倒検知、ストレスレベル、歩数検知)をリアルタイムで把握できるようにしたものだ。

実証実験は、2021年10月18日から11月12日にかけて、ハイフライヤーズの保育園2園で行われた。その結果、園児の保育中におけるストレスと脈拍データの取得、転倒検知による安全性や健康の可視化に有効であることが確認されたという。

ハイフライヤーズは、千葉県で保育園「キートスチャイルドケア」13園を運営する企業。保育園のICT化を進め、「人の目や経験だけに頼らない保育」を展開している。今後は、凸版印刷と共同で、このシステムを13園すべてに導入する予定とのこと。

保育施設で紙おむつが使い放題になるサブスク「手ぶら登園」を手がけるBABY JOBが約5億円の資金調達

保育施設で紙おむつが使い放題になるサブスク「手ぶら登園」を手がけるBABY JOBが約5億円の資金調達

保育施設で紙おむつが使い放題になるサブスク「手ぶら登園」を手がけるBABY JOBは7月30日、約5億円の資金調達を発表した。引受先は、DIMENSION、ハックベンチャーズ、栖峰投資ワークス、SMBCベンチャーキャピタル、池田泉州キャピタル、ダイレクトマーケティングミックス、iSGSインベストメントワークス、みずほキャピタル。調達した資金は、手ぶら登園や新規事業に関わるシステム開発、さらなる顧客施設拡大に向けた営業・マーケティング活動、優秀な人材の採用活動などに投資する予定。事業基盤・経営基盤を強化することで、中長期的な成長を加速させ、「すべての人が子育てを楽しいと思える社会」の実現を目指す。

手ぶら登園は、保護者側の「紙おむつに手書きで名前を書いて持参する」という手間、また保育士側でのおむつの個別管理の手間がなくなるという、保護者・保育士双方の課題を解決するサービス。2019年7月に本格的に開始し、2021年7月時点で1000施設以上の保育施設で導入されているそうだ。

2018年10月設立のBABY JOBは、すべての人が子育てを楽しいと思える社会を実現するために、手ぶら登園などを中心に、子育てに関する社会課題の解決に取り組んでいるという。

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カテゴリー:ヘルステック
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