ファーウェイが折り畳み型Mate Xの改良版の発売を計画中

今年初めに深センのHuawei(ファーウェイ)本社を訪ねた際には、Mate Xの詳細は、良く言ってもぼんやりとしたものだった。昼休みに、この将来発売予定のスマホに触る機会もあったが、そのユニットは、それ以前に今年初めのMWCで見たのと、ほとんど変わらないものだった。発売計画も明らかにされなかった。

この製品に関しては、舞台裏で何らかの戦略的な動きがあったに違いない。ファーウェイも、Galaxy Fold登場後の市場への取り組み方を、正確に把握したのだろう。今週、フランスの記者向けに中国国内であったイベントで、コンシューマー部門のCEOであるRichard Yu)(リチャード・ユー)氏は、11月の中国での発売に続き、来年第1四半期には、ヨーロッパでも発売予定であることを明らかにしたようだ。

詳細についてはまだ明確ではないが、その際に発売されるデバイスはすでに発売済みのバージョンのようだ。そして、進化した新バージョンのデバイスも2020年中には発表されるという。新モデルは、ヒンジとディスプレイが強化され、チップセットも最新のものを採用するはずだ。どうやら2月に開催されるMobile World Congressでデビューするらしい。

この情報は、新モデルの登場まで、この非常に高価なデバイスの購入を控える理由として十分なものだろう。ただし、2月に登場したファーウェイの最初の折り畳み型が、すでにSamsung(サムスン)のものより進化した製品になっていたことは、ほとんど万人が認めるものだったのも確かだ。それはそうとしても、ファーウェイがもう一度設計を見直したのは、サムスンが折り畳み型で経験した苦境を見てのことだと考えられている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

LGのセパレート型デュアル画面スマホは米国で11月1日に約7.6万円で発売

今年の夏、ベルリンのIFAで発表されたLGのG8X ThinQは、折り畳み式やデュアルスクリーンの流行に、ひと味違った一石を投じる。Samsung(サムスン)のGalaxy Foldのような完全に折り畳み可能なディスプレイや、まもなく登場するMicrosoft(マイクロソフト)のSurface Duoのようなデュアルスクリーン方式ではなく、このデバイスではアクセサリを使ってもう1つの画面を追加し、表示領域を拡張する。

G8X ThinQは、米国では11月1日に発売される。LG Dual Screenというアクセサリとセットで、非常にリーズナブルな699ドル(約7万5700円)という価格を実現している。このセットは、USB-Cコネクタを利用して、さまざまなタイプのデュアルスクリーンを実現する。つまり、標準的な2画面表示だけでなく、片方をゲームパッドやキーボードとして利用したり、小型のノートパソコンのように使うこともできる。

初期のレビューや使用レポートには賛否両論もあった。セパレート型であるだけに、2つの画面の間にはかなり大きな隙間が空いてしまう。そのため、折り畳み式が得意とする映画の視聴のような用途には使えない。正直なところ、この方式は折り畳み式という形態そのものにコミットしているわけではないが、折り畳み式という言葉への関心の高まりに応えようとしただけのものではないかという気もしてくる。

LGともなれば、折り畳み式に本気で取り組むためのリソースも持っているだろう。しかしこのカテゴリは、それ自体の存在意義を証明するのに、まだまだ時間がかかる。実際問題として、Galaxy Foldが当初あれこれと問題を起こしたり、Huawei Mate Xの発売が延期されたりしているため、他社も二の足を踏んでいるのだろう。

とはいえ、その日のニーズやユースケースに応じて、1画面だけ持って出かけるか、2画面セットで持ち歩くかを選べるという能力については、評価すべき点も多い。Galaxy Foldの場合、閉じた状態で使うには問題がある。画面が小さくなってしまう割に、本体は分厚い。それと比べると、G8X ThinQはずっとフレキシブルだ。また、Snapdragon 855、6GBメモリー、4000mAhバッテリーなど価格に対して立派なスペックを実現している。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

不具合報道から6日目だが私のGalaxy Foldは異常なし

iPhoneの電話番号からSMSする必要があってGalaxy FoldからiPhone XSに戻ってみると、画面がおそろしく狭く感じられた。Foldに対する苦情のニュースが浮上してから「このデバイスをサムスンに返品するつもりはあるのか?」と何度か尋ねられたが、答えたは「ノー、まったく考えていない」だ。スマートフォンのスクリーンが大型化するのは必然の流れだし、折りたためる画面は重要な一歩だと思う。

もちろんこのトレンドがメインストリームになるのは1、2世代先のことだろう。最初のプロダクトだけにFoldは大きすぎ、かさばりすぎる感じがする(この点はメディアでもすでに何度も指摘されている)。今日空港を通ったが航空会社やセキュリティーのスタッフ(職業がら毎日大量のスマートフォンを見ている)は私のGalaxy Foldを目にしてとても感心していた。

今朝はバスルームのシンクにFoldを45度の角度で立てかけ、歯を磨きながらニュースを見たがこれは具合がよかった。飛行機に乗る予定だったのだから、ついでに映画を数本ダウンロードしておけばよかったと後で気づいた。デルタ航空のシートバックのモニタよりFoldの画面のほうがはるかにきれいだ。

外側画面には指紋がつきやすく、開いて使うと内側画面はむやみに埃を集める。特にスクリーンプロテクターの端に埃がつきやすい。スクリーンプロテクターは普通のスマートフォンのスクリーン保護フィルムのように見えるが、フォルディングスクリーンの重要な一部となるレイヤーでこれを剥がせば正常に作動しなくなる。

記事トップの写真はアスレチックス対マリナーズの試合だ(中央の黒い線は影)。もちろん畳んだ状態でもフロントカメラで写真を撮れるが、こだとモニターが小さすぎる。人前でFoldを広げてリアカメラを使うとiPadで写真を撮るような居心地の悪さを感じる。しかし慣れてしまえばとても快適だ。

というわけで今のところ私のFoldは快調に作動している一方、ジャーナリストとしては報道された不具合についてのサムスンの公式見解の発表を待っているところだ。中国でのリリースは延期されたものの、 米国でのリリース予定は4月26日で変更はない。.

引き続きレポートする。

【訳者注】Heater記者によるSamsung Foldの詳しい紹介記事はこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook