イオンおよびイオンスタイル全店舗・約360店でVR従業員教育を導入、140カ国5万社が採用するInstaVRを活用

イオンおよびイオンスタイル全店舗・約360店でVR従業員教育を導入、140カ国5万社が採用するInstaVRを活用

イオンリテールは3月31日、新人および既存従業員教育にInstaVR提供のVRプラットフォーム「InstaVR」(インスタブイアール)を導入すると発表した。対象は、イオンおよびイオンスタイル全店舗(約360店舗。運営する北陸信越、関東、東海、近畿、中四国エリアの店舗)。全店舗にVRを従業員教育に導入する取り組みは国内小売業で初という。

同社は、顧客視点と現場を基盤とする全員経営を重視するとともに、業務プロセスの標準化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による生産性改善に取り組む構造改革を加速させているという。

そううした中、さらなる「お客さま満足」の実現に向けて、従業員の教育機会拡大と習得レベルの標準化を目的に、人材育成においてもDXを推進する。今後も、VR学習コンテンツの拡充を進めることで現場力を強化し、顧客満足度の向上に取り組むとしている。

2015年12月設立のInstaVRは、VRの事業活用を推進するVRコンテンツ制作・配信・分析プラットフォーム「InstaVR」の製品開発・導入支援を行う、日本発のVRスタートアップ。世界140カ国5万社に採用されているという。

イオンリテールは、VR導入のポイントとして「『やり方がわかる』だけでなく『できるようになる』OJT教育へ」「多様な業務に対応する1000以上の研修コンテンツを共同制作」「入社時の導入教育における教育時間を約40時間削減(1店舗/1カ月あたり)」の3点を挙げている。

「やり方がわかる」だけでなく「できるようになる」OJT教育へ

VR従業員教育では、場所の制約や教育担当者の数にとらわれず、これまでのEラーニング動画では対応しきれなかった実務トレーニングが可能になることで、従業員の教育機会拡大と習得レベルの標準化につながるという。また、多くの業務手順が「わかる」だけでなく実際に手を動かしながら「できる」ようになるための実習を1人でも行えるため、教育担当者の負担も減らしながら、実務レベルの向上が期待できるとしている。

同社は、2020年12月から一部店舗において、約5000名の従業員を対象にレジ操作や接客基本応対などの入社教育をVRで行う実証実験を実施。一般的に、VR活用の効果として、実際の機器がなくてもVR上でレジ操作をしたり、顧客がいなくてもVR上で応対をしたりなど現場で「体験」している感覚で学習ができることや、没入感が高く集中して学習でき、学習定着率が非常に高くなるとされる。体験後のアンケートにおいても、約9割が「テキストや動画での学習より作業手順の理解が深まった」「事前に体験できることで自信を持って売場に立てる」「何より楽しく学習できた」との回答があったという。イオンおよびイオンスタイル全店舗・約360店でVR従業員教育を導入、140カ国5万社が採用するInstaVRを活用

多様な業務に対応する1000以上の研修コンテンツを共同制作

InstaVRが提供する高速VR化システム「100倍速VR化」を活用し、レジ業務や接客などの顧客対応、売場作り、防災・防犯など、多様な業務に対応する1000を超えるイオンリテールのオリジナル学習コンテンツを、企画からシナリオ作成・撮影に至るまで共同で制作。同夜がすべての工程に入り込み、ともに制作を行うことで実務に即した効果的なVRによるOJT教育を実現した。

入社時の導入教育における教育時間を約40時間削減(1店舗/1カ月あたり)

VRを入社時の導入教育プログラムに組み込むことで、1人でも学習が可能になったこと、また入社日時に関わらず随時個別に導入学習が可能になったことから、指導者側の業務時間を平均約40時間(1店舗/1カ月あたり)削減することにつながったという。今後配属後の教育もVR化することで、さらなる業務の効率化も進めるとしている。

AI活用の水泳コーチングシステム「スマートスイミングレッスンシステム」を全国約100カ所のコナミスポーツクラブが導入へ

AI活用の水泳コーチングシステム「スマートスイミングレッスンシステム」を全国約100カ所のコナミスポーツクラブが導入へソニーネットワークコミュニケーションズは3月29日、映像とAIを活用したスイミングスクール向けコーチングシステム「スマートスイミングレッスンシステム」について、コナミスポーツが導入を決定したと発表した。4月1日より「運動塾デジタルノート」の名称で、コナミスポーツクラブの「運動塾スイミングスクール」で使われる。まずは東京の本店に導入し、2023年3月末までに全国約100店舗に順次導入してゆく。

スマートスイミングレッスンシステムは、撮影と動画編集、クラウドによる配信、コーチ用アプリケーションという技術で構成されている。撮影は、プールの水上と水中に設置した複数台のカメラで行われる。通常は、水面の揺れ、光の反射、屈折などにより難しいとされる泳ぐ人の画像認識と追従を独自開発のAIアルゴリズムで実現した。さらにAIは、複数の水面・水中映像から最適なものを選び出して自動編集を行い、動画コンテンツにまとめる。この映像は、プールサイドに設置したタブレットで自動再生されるため、プールから上がった生徒は、タブレットを操作することなく、すぐに見ることができる。コーチ用のアプリケーションは、レッスン中にも使いやすい画面デザインとなっていて、進級テストでは、動画とともに結果とコメントをまとめて個人用ページに配信できるようになっている。これは保護者の端末にも配信され、親子で共有できる。

ソニーのセンシング技術・AI活用の「スマートスイミングレッスンシステム」を全国約100カ所のコナミスポーツクラブが導入へこのシステムでは、レッスン前に個人ページに配信されるお手本動画での予習が可能であり、レッスン中はコーチがお手本動画を示しながら説明が行えるという特徴がある。自分の泳ぎの映像と合わせることで、生徒は自分の課題を視覚的に理解しやすく、自発的な行動が促されるという。また、上達を実感できるためモチベーションが向上し、積極的な学びにつながるとのことだ。

カメラは、防水対応を施したソニーの小型リモートカメラ(SRG-XP1)が使われている。水中カメラは約4kgという軽量の4Kカメラで、持ち運ぶことも可能。これまで特別な施設でなければ水中撮影は難しかったが、このシステムなら、どのスイミングスクールでも4Kの水中映像の撮影が可能になる。

スマートスイミングレッスンシステムは、2021年5月からルネサンスが運営するジュニアスイミングレッスンに導入され、現在約80店舗に展開されている。そこでは、生徒の意欲向上が見られるほか、コロナ禍で見学ができない保護者からはレッスンの様子が見られることが評価されている。スクール運営者やコーチにも支持されているそうだ。ソニーネットワークコミュニケーションズでは、指導ノウハウのデジタルコンテンツ化やレッスンの品質管理にも役に立つこのシステムを、スイミングスクールのDXを支援するソリューションとして広く展開してゆくと話している。

ISA採用プログラミングスクール運営のLABOT、教育機関の「学費の出世払い」導入を支援するISAプロバイダー事業発表

ISA採用プログラミングスクール運営のLABOT、教育機関の「学費の出世払い」導入を支援する「ISAプロバイダー事業」発表ISA(Income Share Agreement・所得分配契約)を支払いモデルとして採用するプログラミングスクール「CODEGYM」(コードジム)などを運営するLABOT(ラボット)は3月25日、自社スクール以外の教育機関におけるISA導入を支援する「ISAのプラットフォーム構想」(ISAプロバイダー事業)を発表した。今後のコーポレート・ファイナンスを経て、中長期的な経営構想として金融分野への参入、アジア市場展開を行う。2022年度中に実証実験を行うにあたり、ISA参画に関心のある教育機関との連携を模索するという。

ISAは、教材や学習機材など一部の実費を除き、在学中に学費や入学金などの初期費用負担が発生しない代わりに、卒業後の年収に応じて支払金額を決定する支払いモデル。入学金や学費の前払いが一切ない代わりに、卒業後に希望する職種への就労が実現した後、一定期間(CODEGYMの場合は30カ月間)、月額給与の一定割合(CODEGYMの場合は10%)を支払う義務が発生する。このモデルは「出世払い」とも呼ばれ、所得による教育格差を是正する方法として、米国を中心に世界各地の教育機関やブートキャンプに採用されているという。

また、学習を始めた初期に挫折してしまったり、就職に成功しない場合には学費の支払い義務が発生しないほか、就職後でもISA規定が定める年収ラインを下回る期間、病気や怪我、介護、育児などの事情で給与を得られない期間がある場合、ISAにおける支払いは猶予され金利は発生しない。

一方ISAによる支払手段を教育機関が採用するには、法務(受講契約書や支払いに関する約款など)や会計、税務面での煩雑な手続きが必要になるほか、何よりスクールを卒業後、2年〜3年といった長期間にわたって学費の支払いを受けるため、提供企業・教育機関側としては財務キャッシュフローの問題が最も懸念される。これらのことから、ISAには非常に高い参入障壁があり、国内では、継続的に投資家の出資を受けて行われる法人でのISAの参入例は、LABOTを含め2例しか確認できていないという。

今回発表のISAプロバイダー事業では、日本およびアジア圏の教育機関に対し、ISAの運営ノウハウをSaaSとして提供するとともに、将来的にはISAの教育ファンド(現在構想中、順次必要なライセンス取得予定)を通じた資金繰りを支援する金融分野への参入を目指す。

またLABOTは、ISA産業の立ち上げを目指す業界団体の発足に向け、社内に準備委員会を設置。消費者保護を第一とする共通ガイドラインの策定、長期的な視点での関連省庁や政府両党との意見交換、法務・税務の観点の整理、海外動向のリサーチとケーススタディ、学術的研究などを行なう予定。さらに、ISA産業に関する媒体「ISA研究会マガジン」を開設。ISAの国内外情勢の最新ニュース、考察、事例研究、投資・スタートアップ動向などを情報発信している。LABOTは、今後はテクノロジー領域にかぎらず、様々な分野の教育機関でISAが選択できることで、より多くの人々が平等な教育機会を得られる社会の実現に貢献したいという。

LABOTは「人の可能性に投資する」をビジョンを掲げ、2019年7月に設立。ISAを採用したエンジニア養成スクールのCODEGYM、就職活動を控えた学生の新卒エンジニア就職を支援するCODEGYM Academyを運営しており、2021年度の春・秋に合わせて638名が入校している。

モノグサの学習プラットフォームMonoxer、累計学習回数が10億回突破―先生が作成したオリジナル問題集も30万冊以上に

記憶定着のための学習プラットフォームMonoxer、累計学習回数が10億回突破―先生が作成したオリジナル問題集も30万冊以上に

モノグサは3月28日、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」(モノグサ。Android版iOS版)の累計学習回数が10億回を突破したと発表した。また、Monoxer上で先生が作成したオリジナルのBook(問題集)の数は30万冊以上となっており、Monoxer上の小テストも5万問以上作成されたと明らかにした。

現在Monoxerは、学校や塾といった教育機関を中心に、全国3900以上の教室で導入済み。2021年3月末時点でのMonoxerの学習回数は約3億回だったため、直近1年間で3倍以上に増加したことになる。また、Monoxer上で先生が作成したオリジナルのBook(問題集)の数は30万冊以上となっており、学習されている内容も、小学校・中学校・高校における漢字や英語学習、社会や理科の暗記事項を中心として、医療系の専門知識や社会人の語学学習、業務で使う知識事項の定着などの分野へ拡がっているという。

モノグサのMonoxerは、あらゆる知識を確実かつ最小限の負荷で身に付けられるという「記憶のプラットフォーム」。ユーザーは、英単語・漢字・歴史・数式など、記憶したい知識をインポートすると、Monoxerが記憶定着のために最適な問題を生成。また、リアルタイムで生徒個別の学習内容を解析し、知識の定着度合いを可視化するという。さらにその情報を基に、出題する問題の難易度・頻度を生徒ごとに自動で最適化を行ってくれる。

代々木ゼミナールが記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」を採用、2022年4月より一斉導入

代々木ゼミナールが記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」を採用、2022年4月より一斉導入

モノグサは3月17日、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」(モノグサ。Android版iOS版)が代々木ゼミナール(代ゼミ)の高校生向けクラス・高卒生向けクラスに2022年度新学期の4月から一斉導入されると発表した。

代ゼミは、これまで紙のプリントを活用し実施していたチェックテストをMonoxerを活用してデジタル化することで、効率化を図るという。また、Monoxerによって生徒がスキマ時間を有効活用した学習が実施できるようになる。また、担任や担任スタッフが生徒個別の学習状況データを基に、より適切な指導ができる体制を構築する。

2022年度から、高校1年生となる生徒を対象とした、新課程対応の代ゼミ講座「レベル別対策講座」と連動したチェックテストが実施される。

Monoxerは、代ゼミの「代ゼミ高校メイト会員」(高校生)、「大学受験科生」「代ゼミ高卒メイト会員」(高卒生向け)に提供。活用方法は下記を予定している。

  • 代ゼミ講座連動チェックテスト、オリジナル教材の活用:入試で必要な英単語や古文単語などが覚えられる代ゼミオリジナル教材をはじめ、代ゼミ講座連動型のチェックテストをMonoxer上にBook(問題集)として搭載。知識分野の記憶定着と、代ゼミの講義内容についての理解度確認および復習が、自分のスマートフォンやタブレット端末で行える。スキマ時間を有効に活用し、効率的に学力を向上させられる
  • 「学習計画機能」活用:Monoxerの「学習計画機能」により、覚えたい事項の期間を設定するだけで日次の学習計画が自動設計される。これにより、各生徒に最適化された学習計画が作成され、知識分野の記憶定着を補助する
  • 「小テスト機能」活用:Monoxerの「小テスト機能」により、これまで主に紙のプリントで実践されていた代ゼミ講座連動のチェックテストをMonoxer上で効率的に実践できる

Monoxer上で学習できる代ゼミオリジナル教材は、幅広い科目に対応しているという。具体的には、国語(現代文、古文、漢文)、数学(IA、IIB、IIIC)英語、理科(化学、物理、生物、地学)、社会(日本史、世界史、地理、倫理、政治経済、現代社会)の搭載を予定している。また教材の種類としては、インプット中心の教材とアウトプット中心の教材の2種類を用意する。

Monoxerは、あらゆる知識を確実・最小限の負荷で身につけられる「記憶のプラットフォーム」。学校や塾といった教育機関を中心に、全国3900以上の教室で導入されているという。

ユーザーは、英単語、漢字、歴史、数式など、記憶したい知識をインポートすると、Monoxerが記憶定着のために最適な問題を生成。また、Monoxerがリアルタイムでユーザーごとに学習内容を解析し、知識の定着度合いを可視化する。その情報を基に、出題する問題の難易度・頻度をユーザーに合わせて自動で最適化する。

インターステラテクノロジズと日本旅行、宇宙開発の現場を活かした観光と教育事業でパートナーシップ協定を締結

インターステラテクノロジズと日本旅行が宇宙開発の現場を活かした観光と教育事業でパートナーシップ協定を締結

北海道広尾郡大樹町を拠点にロケット打ち上げ事業を展開するインターステラテクノロジズは3月14日、ロケットの開発と製造という「圧倒的現場感のあるコンテンツ」を軸とした観光と教育の新事業創出を目指し、日本旅行と新たなパートナーシップを締結したと発表した。

インターステラテクノロジズは、観測ロケット「MOMO」、2023年度の初号機打上げを目指す超小型人工衛星打ち上げロケット「ZERO」の開発、製造、打ち上げを行う宇宙スタートアップ。技術開発から打ち上げまでを1社で行うことを特徴とし、国内で初めて、民間企業単独開発でロケットを高度100キロの宇宙空間に飛ばした実績を持つ。また、「みんなのロケット」という価値観を重視し、オープンなロケット開発を志向している。一方、日本旅行は、宇宙開発に関連する観光事業や宇宙を通じた学びができる学校向け探求体験プログラム「ミライ塾」など、宇宙利用のための専門部署を構え、「旅行会社という概念にとらわれない試み」で新たな価値の提供を目指している。

インターステラテクノロジズと日本旅行が宇宙開発の現場を活かした観光と教育事業でパートナーシップ協定を締結

この2社は、2018年にもロケットの打ち上げに関連した旅行商品の提供やイベント開催などを共同で行っているが、今回は宇宙開発を間近で見られるコンテンツや、ロケット工場や射場を活かした観光、教育、地方創生関連事業を共創し、さらなる事業展開を図るためのパートナーシップを結んだ。

観光では、インターステラテクノロジズのロケット開発や製造の現場を中心に、航空宇宙、星空、地域資源を使った観光コンテンツを企画開発し、販売する。開発したコンテンツは、ツアー主催会社など旅行会社に販売し、事業化することを目指す。

教育では、ロケットの開発と製造の現場を体感するほか、牛の糞尿由来のメタンガスから製造した液体バイオメタンをロケット燃料に使うことで、宇宙開発と地球環境問題と地域課題解決とを考える取り組みを教育コンテンツ化して、日本旅行の「ミライ塾」に提供する。

地方創生では、打ち上げ見学場や観光施設で、国内外の観光客やビジネス関係者の受け入れ体制を整える。

インターステラテクノロジズと日本旅行が宇宙開発の現場を活かした観光と教育事業でパートナーシップ協定を締結

「宇宙のまちづくり」を推進する大樹町を起点に、両社は、大人のロマンを満たす観光コンテンツと、子どもが関心を持ち挑戦できる教育コンテンツの開発を進めるとしている。

次世代ライブビデオアプリを強化する100msが約23.3億円を調達

インドと米国を拠点とするライブビデオ会議インフラのスタートアップ100ms(ハンドレットエムエス)は、次世代のライブビデオアプリを強化するため、シードラウンドの完了からわずか5カ月でシリーズA資金として2000万ドル(約23億3900万円)を調達した。

この最新ラウンドは、Falcon Edge(ファルコン・エッジ)のAlpha Wave Incubation(アルファ・ウェーブ・インキュベーション)が主導し、Matrix Partners India(マトリックス・パートナーズ・インド)とLocalGlobe(ローカルグローブ)が参加、既存の投資家であるAccel(アクセル)とStrive.vc(ストライブ・ドット・ブイシー)が参加した。これにより、スタートアップが調達した資金の総額は2450万ドル(約28億6400万円)に達した。

同スタートアップは2020年、創業者らがインド最大のストリーミングプラットフォームの1つであるDisney+ Hotstar(ディズニープラス・ホットスター)で、インドの人々が試合のライブ中継を見られるようにする機能を開発していたときに設立された。

「アプリで試合を観戦し、友人とビデオ通話をして試合を楽しめる機能を構築することにしたのです。私たちは、世の中にあるソリューションを調査し、既存のビデオSDKプロバイダーの1つを選びました。その製品を動かすのに4カ月かかりました」。と100msの共同設立者でCEOのKshitij Gupta(クシティジ・グプタ)氏は、TechCrunchの取材で語っている。

「ほとんどの体験がライブ動画で行われるようになっているこの新しい世界で、このようなプラットフォームを構築するのに4カ月もかかるべきではない」と、Aniket Behera(アニケット・ベヘラ)氏とSarvesh Dwivedi(サルベシュ・ドゥイヴェディ)氏と共同でこのスタートアップを設立したグプタ氏は付け加えた。

彼らは、アプリを構築する際に経験した課題から、Edtech、フィットネス、エンターテインメントなどの企業が、アプリ内にZoomのようなビデオ会議を追加し、YouTubeやFacebookなどのプラットフォームでアプリをライブ配信できるようなライブビデオインフラを構築することを思いついたのだそうだ。

この新製品は約9カ月かけて構築され、企業が1週間以内に統合、テスト、本稼働できるようにした。

「この技術は非常に複雑なため、ほとんどの企業が構築を敬遠しています。私たちは、アプリケーションにビデオを埋め込もうとするすべての企業をターゲットにしています。オンライン授業を行うEdtech企業、医師と患者の間で遠隔健康診断を行う医療技術企業、ライブコマースで何かを販売する企業などです」と、Disney+ Hotstarに参加する前にMeta(メタ)でライブ映像インフラのプロダクトマネージャーとして働いていたグプタ氏は語っている。

100msは、アプリケーションに動画を埋め込むことを検討しているEdtech、遠隔医療企業、フィットネススタジオなどの企業をターゲットにしている(画像クレジット:100ms)

同スタートアップは、前四半期に20倍の成長を遂げた。ライブ体験が主流になりつつある現在でも、製品に対する需要は増え続けている。2021年8月以降、EdtechプラットフォームのFrontRow(フロントロウ)とWhiteHat Jr(ホワイトハット・ジュニア)、クリエイターとブランドのためのプラットフォームCircle(サークル)、ライブイベントプラットフォームのPaytm Insider(ペイティーエム・インサイダー)、コミュニティアプリのKutumb(クトゥンブ)など、2200以上の企業が100msのライブ動画インフラを使ってきた。

「このような加速が起こったのは、私たちが統合時間を短縮したためだと思います。また、企業がライブイベントをカスタマイズして、よりリアルな体験ができるようなテンプレートモデルを構築したいと考えています。【略】私たちにとって、これはメタバースの旅の始まりになると感じています」。と、銀行員としてキャリアをスタートさせた後、技術者としてのキャリアに転向したベヘラ氏は語った。

この資金をもとに、ビデオエンジニアを増員するなどしてチームを拡大し、製品にさらなる機能を追加していく予定だ。

Falcon EdgeのAlpha Wave IncubationのマネージングディレクターであるAnirudh Singh(アニルード・シン)氏は、100msへの投資について「オンラインジムは、トレーニング者に怪我の報告を求めています。オンライン・スクールは、ライブラリを追加し、1対1のヘルプ・セッションを可能にしています。オンラインデート・アプリは、より良いバーチャル・ミーティング体験を再現しようとしています。100msは、ビデオストリーミングの複雑さを抽象化することで、製品メーカーが洗練されたライブエンゲージメントを想像し、追加することを可能にします」。と語っている。

画像クレジット:100ms

原文へ

(文:Annie Njanja、翻訳:Akihito Mizukoshi)

学習院大学が全学共通科目「宇宙利用論」を2023年度から開講、宇宙商社Space BDとの産学連携カリキュラム

学習院大学が全学共通科目「宇宙利用論」を2023年度から開講、宇宙商社Space BDとの産学連携カリキュラム

学習院大学は、2023年度より全学部生を対象とした「宇宙利用論」を開講する。これは、日本の宇宙ビジネスの発展を目指す「宇宙商社」Space BDとの産学連携で開発するカリキュラムにより、宇宙ビジネスを牽引する人材を育成するというものだ。

この講座の重要なテーマとしているのが、学習院大学が提供する「文理融合の学びの場」と、Space BDによる「実践の場の提供」だ。学習院大学は、法学部、経済学部、文学部、理学部、国際社会学部の5学部と大学院を1つのキャンパスに集めて異なる分野の学生や研究者が一緒に過ごせる環境を整え、「文理両分野にわたる広義の基礎教育と多様な専門教育を有機的につなげる教育」に力を入れてきた。

一方Space BDは、2018年にJAXAの民間開放案件「国際宇宙ステーション『きぼう』日本実験棟からの超小型衛星放出事業」に選定された後、宇宙ビジネスプランの検討から技術的な運用支援までを提供するとともに、クラーク記念国際高等学校・東京大学と共同で高校生対象「宇宙教育プログラム」を実施するなど、教育分野の活動も行っている。

学習院大学では、2021年に3日間の課外特別授業「宇宙ベンチャー概論」を実施するなど、すでにSpace BDとともに宇宙利用論の開講に向けた取り組みを開始している。2022年度は、カリキュラムの開発を進めつつ、宇宙ベンチャー概論の継続開講に加え、宇宙領域スタートアップ企業での国内研修プログラムを実施する。実際の現場でコミュニケーション、リーダーシップ、意志決定などの数値化できない能力の習得を目指すという。2023年度には宇宙利用論を開講し、国内研修に加えて、海外研修プログラムもスタートさせる予定だ。

教師、生徒、保護者が同じページで課題の進捗や成績を確認できるSchoolyticsのダッシュボード

筆者が学校に通っていた頃、つまり今から1万4千年ほど前のことだが、宿題の進捗状況を記録することは、それ自体が宿題のように感じられたものだ。その一方で親たちは、学期末ごとの通知表が来るまで、子どもの全体的な進歩については、ほとんど知ることがなかった。もし、ある生徒(あるいは多くの生徒)の学力が低下するようなことがあれば、ただでさえ多忙な教師が生徒の成績表を探って、その落ち込みを確認しなければならなかった。これは現在もほとんど変わっていない。

Schoolytics(スクーリティックス)は、そんな状況を変えようとしているスタートアップ企業だ。生徒、保護者、教師、管理者のための「オールインワンの情報ハブ」として宣伝されているSchoolyticsの分析ダッシュボード(School + Analytics = Schoolytics、というわけだ)は、生徒が日々どのように過ごしているかを全員で確認できるようにし、注目すべき変化にフラグを立て、傾向の概要を提供する。

Schoolyticのダッシュボードには次の4つのタイプがあり、それぞれが前段の仕様よりも広い範囲をカバーするようになっている。

  • 生徒用ダッシュボードでは、個々の生徒が自分の成績、今後の課題、やらなかった課題、期限内に提出した回数などの指標を把握することができる
  • 保護者用ダッシュボードでは、親や保護者が自宅にいる子どもたちの指標を確認することができる
  • 教師用ダッシュボードでは、個々の生徒の評価指標を見たり、クラス全体の課題完了率などを確認することができる。また、生徒が急に課題をやらなくなった時にフラグを立てたり、優等生名簿(課題完了率に基づく)や進捗報告書などを自動的に作成したりすることができる
  • 管理者用ダッシュボードでは、学校別、学年別の評価指標を表示したり、個々のクラスのレポートを閲覧することができる

Schoolyticsは、Aaron Wertman(アーロン・ウェルトマン)氏とCourtney Monk(コートニー・モンク)氏によって設立された。2人は教科書レンタル / オンライン家庭教師 / 教育のメガ企業であるChegg(チェグ)でデータサイエンスを担当していた。モンク氏は、Teach For America(ティーチ・フォー・アメリカ)で半年以上働いた経験があり、地元の学区で教育委員会のメンバーを務めている。ウェルトマン氏は、ベイエリアにあるKIPPの学校でボランティア活動をしていた際、学校が依存しているツールの多くは、貧相で、データも生のままであることに気づいた。同氏は2020年の初めに、そのすべてを近代化する方法を考え始めた。そして、その年の終わりに、2人は自分たちがしてきた取り組みを形にして、Schoolyticsを起ち上げた。

Schoolyticsは、多くの教師がすでに使用している学習管理システムからほとんどのデータを取得している。Google Classroom(グーグル・クラスルーム)だ。新型コロナウイルス感染拡大の際には、多くの教師が急いで教室や課題をバーチャル化しなければならなかったため、Classroomの使用率は大幅に上昇した。しかし、Google Classroomでは、生徒が提出した基本的なデータを収集するためには役立つものの、それをどのようにグラフ化したり分析したりするかは、教師が考えることだ。Schoolyticsは、そのデータをフロントエンドとして提供し、手作業で行っていた重労働やスプレッドシートとの格闘を、教師のやるべき仕事から省くことができる。

クラス全体の傾向を示すSchoolyticsの教師用ダッシュボード 画像クレジット:Schoolytics

同社はまた、教師が生徒とコミュニケーションをとったり、クラス全体にメッセージを流すことができる専用の安全な場所を提供するために、内蔵型のメッセージングシステムの開発も進めている。

Schoolyticsを使用するための費用は、地域が負担するのが理想的だが、教師が個人的にこのツールを試用してみたいと思うのであれば、現在2つのプランが提供されている。1つは、最大10のGoogle Classroomを持つ教師を対象とした無料オプション、もう1つは最大100のClassroomを必要とする教師を対象とした月額10ドル(約1160円)からの有料オプションだ。

同社は先日、Haystack(ヘイスタック)、Audacious Ventures(オーデイシャス・ベンチャーズ)、Accelerated Ventures(アクセラレイテッド・ベンチャーズ)の支援を受け、シードラウンドで280万ドル(約3億2000万円)の資金を調達したと発表した。現在、チームは約10名で構成されており、幼稚園から大学まで、500校以上の学校と取引している。

ダッシュボードを実際に見てみたいと思う人のために、Schoolyticsにはデモ用のダッシュボードが用意されており、前述の異なる役割に応じたダッシュボードが、どのようなものなのかをチェックすることができる。

それぞれの子どもの詳細が表示されるSchoolyticsの保護者用ダッシュボード(画像クレジット:Schoolytics)

画像クレジット:Schoolytics

原文へ

(文:Greg Kumparak、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

オランダのEdTechのStudytubeがトレーニングマーケットプレイスSpringestを買収、シリーズBで約34.5億円調達

オランダのオンライン学習プラットフォームStudytube(スタディチューブ)は、ヨーロッパの研修予約マーケットプレイスSpringest(スプリングエスト)を買収した。同時に、Energy Impact Partners(エナジー・インパクト・パートナーズ、EIP)と既存投資家のVerdane Capital(バーデン・キャピタル)が主導する3000万ドル(約34億4900万円)のシリーズB投資ラウンドを終了した。買収の条件は明らかにされていない。

Studytubeは、SaaS型マーケットプレイスを通じて、中堅・大企業にオンライン学習・開発プラットフォームを提供し、サードパーティプロバイダーからコースを提供している。

Springestを加えることで、StudytubeはT-Mobile(Tモバイル)、Vattenfall(バッテンフォール)、Aegon(エイゴン)、NS、Eneco(エネコ)、STORK(ストーク)など30以上の顧客を獲得し、さまざまな業界の300以上の中堅・大企業を抱えることになるという。また、ドイツ、ベルギー、北欧、英国にも進出する。Studytubeは現在アムステルダム、ベルリン、ハリコフの各オフィスで働いている180人以上の従業員を抱えており、まもなく北欧にオフィスを開設する予定だ。

今回の投資ラウンドは、欧州での人員増強とさらなる戦略的買収のために実施される予定だ。

StudytubeのCEOであるHomam Karimi(ホーマン・カリミ)氏は「Springestの買収により、当社のポートフォリオは瞬く間に8000以上の学習プロバイダーに拡大し、25万以上のオンラインおよびオフラインの学習製品を提供するようになりました。2021年には、合計5000万ユーロ(約65億8600万円)相当の学習製品が、当社のマーケットプレイスを通じて調達されました」。と述べている

SpringestのCEOであるRuben Timmermans(ルーベン・ティマーマンス)氏は「Springestは、企業とその従業員に、最も包括的なヨーロッパのトレーニングデータベースを提供します。我々のデータベースとStudytubeのオンライン学習・開発プラットフォームを組み合わせることで、Springestを利用する組織は、コースの検索、予約だけでなく、組織の学習・開発を1カ所で簡単に整理、管理、提供することができます」。と語る。

EIPのヨーロッパマネージングパートナーであるNazo Moosa(ナゾ・ムーサ)氏は「ヨーロッパのEdtech市場は、シングルポイントソフトウェアソリューションで混雑しています。Studytubeは、学習管理システム、学習体験プラットフォーム、統合オーサリングツール、学習マーケットプレイスからなる、完全に統合された学習プラットフォームを提供した初めての企業です。このため、Studytubeは他の成功したシングルポイントソフトウェアソリューションを統合するのには最適な企業となっています。優れた製品への絶え間ない注力とともに、StudytubeはヨーロッパのEdtech分野における勝者の1人になると信じています」。と語っている。

Studytubeは、Docebo(ドシーボ)、LearnUpon(ラーンアップオン)、Cornerstone(コーナーストーン)、Go1(ゴーワン)と競合している。

カリミ氏は「Studytubeの学習管理システムは、詳細なレポート、資格管理、複雑なビジネスプロセスの簡単な自動化など、完全に包括的であるため、競争力があるのです。このため、ヘルスケアのようなコンプライアンス重視の分野にも対応できます」と私に教えてくれた。

「直感的な学習体験と同時に、スマートレコメンデーションとソーシャルラーニングを活用しています。他の多くのLMS(学習管理システム)は、ユーザーエクスペリエンスのこの側面を忘れていることが多く、彼らはインスピレーションを与えるためではなく、学習を管理するためだけに作られています」と述べている。

画像クレジット:Studytube team

原文へ

(文:Mike Butcher、翻訳:Akihito Mizukoshi)

モノグサの学習プラットフォーム「Monoxer」が小テスト比較分析機能公開、一夜漬けか日々の学習の成果かを判断可能に

モノグサは2月4日、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」(モノグサ。Android版iOS版)において、「小テスト比較分析」機能をリリースしたと発表した。小テスト機能で実施したテストの結果と学習履歴・記憶度を比較分析し、データに基づいた学習プロセスの評価を可能にするもの。

Monoxerの小テスト機能は、児童生徒が学んだ内容をMonoxer上で小テストにし、AIが自動採点する機能。配点や制限時間、難易度まで設定が可能なうえすべてデジタル上で行えるため、教員・指導者による紙のテストの配布・回収・集計といった手間を削減できる。また手書き入力機能から音声認識機能まで備えていることから、教員は様々な形式のテストを作成可能だ。

新たに搭載した小テスト比較分析は、この小テスト機能の結果とMonoxer上での学習において蓄積された学習履歴・記憶度を比較する機能。記憶度、学習計画の達成率、学習計画の合計日数といった様々な学習データと小テストの結果を比較し、テスト結果と学習プロセスの相関を可視化できるという。これにより教員は、児童生徒の傾向や学習した問題の妥当性を定量的に評価できるようになる。

モノグサによると、この学習履歴や記憶度と小テストの結果を比較することで、一夜漬けなのか日々の学習の成果なのかを判断でき、長期目標に対しての正しい進捗を把握できるという。さらに、学習履歴とテスト結果を紐付けると、児童生徒や保護者と結果だけでなくプロセスの共有も行えるそうだ。これにより、先生、保護者、児童生徒の三者間でより強固な関係性を築けると考えているとのこと。

2016年8月設立のモノグサは「記憶を日常に。」をミッションとして掲げ、人々の知的活動の根幹を担う記憶領域でイノベーションを起こすべく、事業を推進。

Monoxerでは、先生が生徒に覚えてほしい内容を登録するだけで、その内容を定着するために必要な問題が自動で作成される。児童生徒は、作成された問題をスマホやタブレットのアプリで学習し、その中で個別の習熟度・忘却度に応じリアルタイムで問題の出題頻度や難易度の調整を行うため、それぞれのレベルにあった学習を実現できるという。

また、遠隔でも児童生徒の学習状況・定着度がわかるため、通学・通塾が困難な状況でも、きめ細やかな指導を行える。

 

EdTechユニコーンGoStudentが英Seneca LearningとスペインのTus Media Groupを買収

欧州のEdTechユニコーンGoStudent(ゴースチューデント)は、英国のSeneca Learning(セネカ・ラーニング)とスペインのTus Media Group(タス・メディア・グループ)を買収し、これまでこのドイツのユニコーンが手をつけていなかった分野にも進出している。Senecaはアルゴリズム学習コンテンツを提供し、Tus Mediaはオープンな家庭教師マーケットプレイスを運営している。買収の条件は明らかにされていない。

買収された両社は、現在のリーダーシップチームのもと、確立されたブランド名で引き続き独立して事業を継続する。CrunchBaseによると、2016年に立ち上げられたSeneca Learningは、これまでベンチャーキャピタルの支援を受けてこなかった。Tus Mediaも、個人所有の企業で、バルセロナを拠点とする投資家Redarbor(レダーバー)から不特定多数の支援を受けてきたのみだ。

今回の動きは、GoStudentがシリーズD資金調達で3億ユーロ(約388億円)を調達した1カ月後に行われ、GoStudentが2021年にオーストリアのオールインワン学校通信ソリューションであるFox Education(フォックス・エデュケーション)を買収したことに続くものである。

Seneca Learningは、英国で「フリーミアム」の宿題と復習のプラットフォームで、700万人の生徒が利用している。子どもたちは、KS2、KS3、GCSE & A-Levelのコースから選ぶことができる。

GoStudentのCEO兼共同創設者であるFelix Ohswald(フェリックス・オースワルド)氏は「英国はGoStudentの中核地域の1つであり、市場のリーダーとなることを目指しています。お客様のニーズに耳を傾け、当社のコアサービスにコンテンツプラットフォームを加えることは、当社にとって重要な戦略的ステップであり、学習提供のさらなる充実とポートフォリオの多様化を可能にします」と述べている。

Seneca Learningの共同創業者兼CEOであるStephen Wilks(スティーブン・ウィルクス)は「フェリックスとGoStudentチームと協力することで、Senecaの無料コンテンツと個別学習体験を、世界中のさまざまな国の数百万人以上の学生に届けることができるようになります。チームは、英国での成功を基に、より多くの子どもたちがすばらしい無料教育を受けられるよう、当社の製品を世界的に展開することに興奮しています」。と述べている。

2011年に設立されたTus Mediaは、400万人の生徒にサービスを提供する家庭教師のためのオープンマーケットプレイスを提供しており、スペインだけでなく、ヨーロッパやラテンアメリカのいくつかの国で教師が働いている。

Tus Media Groupの創設者兼CEOであるAlbert Clemente(アルベルト・クレメンテ)氏は「GoStudentの買収により、Tus Mediaとそのすべてのブランドを新しい市場でさらに拡大し、より地理的に大きな範囲に拡大することができるようになりました」。と述べている。

GoStudentのCOO兼共同創業者であるGregor Müller(グレゴール・ミュラー)氏は「アルベルト・クレメンテは、私たちがこれまでに出会った中で最も情熱的で熱心な教育分野の起業家の1人です。彼とパートナーとして協力し、互いに学び合うことで、世界No.1の学校に一歩近づくことができるでしょう」。とコメントしている。

Tus Mediaの元投資家であるRedarborの創業者兼CEO、David González Castro(ダビド・ゴンサレス・カストロ)氏は、次のようにコメントしている。「2018年、私たちはTus Mediaの20%、後に30%の参加権を取得しました。GoStudentによる買収後、私たちは株式保有を離脱することになります。アルベルト・クレメンテとのコラボレーションと価値創造で達成したすべての成功を非常に誇りに思っています」。

GoStudentは現在、およそ30億ユーロ(約3879億8300万円)の評価額を持っている。フェリックス・オースワルドCEOとグレゴール・ミュラーCOOにより2016年にウィーンで設立され、会員制モデルを用いて小中高生に有料のマンツーマン、ビデオベースの授業を提供している。Prosus Ventures(プロサス・ベンチャーズ)やSoftBank Vision Fund 2(ソフトバンク・ビジョン・ファンド2)などの投資家から5億9000万ユーロ(約763億2100万円)の資金を調達している。

オースワルド氏は「この2社は、GoStudentにとって非常に相性の良い会社です。Senecaは、非常に優れたコンテンツ企業を築き上げました。彼らは、英国の学校のカリキュラムに合わせてカスタマイズしたコンテンツを作成し、何千人もの教師と何百万人もの子どもたちが利用していますが、これは私たちが持っていないものです。私たちは過去に一度もコンテンツを作ったことがありません。そのため、彼らは私たちに欠けているコンテンツの要素をもたらし、私たちは相乗効果を築きながら、彼らがより多くの国でビジネスを拡大するのを助けたいと思っています」と電話で述べた。

さらに「Tus Mediaの側では、彼らはすばらしいSEOを駆使した会社を作りました。だから、彼らのマーケットプレイスで発生するトラフィックはすべて、マーケティング費用をかけずにSEOでもたらされるのです。これは、私たちが過去に達成できなかったことです。彼らと一緒になれば、私たちも学ぶこともできますし、彼らがより早くスケールアップできるよう支援することもできるのです」。とも話してくれた。

画像クレジット:GoStudent

原文へ

(文:Mike Butcher、翻訳:Akihito Mizukoshi)

EdTechユニコーンGoStudentが英Seneca LearningとスペインのTus Media Groupを買収

欧州のEdTechユニコーンGoStudent(ゴースチューデント)は、英国のSeneca Learning(セネカ・ラーニング)とスペインのTus Media Group(タス・メディア・グループ)を買収し、これまでこのドイツのユニコーンが手をつけていなかった分野にも進出している。Senecaはアルゴリズム学習コンテンツを提供し、Tus Mediaはオープンな家庭教師マーケットプレイスを運営している。買収の条件は明らかにされていない。

買収された両社は、現在のリーダーシップチームのもと、確立されたブランド名で引き続き独立して事業を継続する。CrunchBaseによると、2016年に立ち上げられたSeneca Learningは、これまでベンチャーキャピタルの支援を受けてこなかった。Tus Mediaも、個人所有の企業で、バルセロナを拠点とする投資家Redarbor(レダーバー)から不特定多数の支援を受けてきたのみだ。

今回の動きは、GoStudentがシリーズD資金調達で3億ユーロ(約388億円)を調達した1カ月後に行われ、GoStudentが2021年にオーストリアのオールインワン学校通信ソリューションであるFox Education(フォックス・エデュケーション)を買収したことに続くものである。

Seneca Learningは、英国で「フリーミアム」の宿題と復習のプラットフォームで、700万人の生徒が利用している。子どもたちは、KS2、KS3、GCSE & A-Levelのコースから選ぶことができる。

GoStudentのCEO兼共同創設者であるFelix Ohswald(フェリックス・オースワルド)氏は「英国はGoStudentの中核地域の1つであり、市場のリーダーとなることを目指しています。お客様のニーズに耳を傾け、当社のコアサービスにコンテンツプラットフォームを加えることは、当社にとって重要な戦略的ステップであり、学習提供のさらなる充実とポートフォリオの多様化を可能にします」と述べている。

Seneca Learningの共同創業者兼CEOであるStephen Wilks(スティーブン・ウィルクス)は「フェリックスとGoStudentチームと協力することで、Senecaの無料コンテンツと個別学習体験を、世界中のさまざまな国の数百万人以上の学生に届けることができるようになります。チームは、英国での成功を基に、より多くの子どもたちがすばらしい無料教育を受けられるよう、当社の製品を世界的に展開することに興奮しています」。と述べている。

2011年に設立されたTus Mediaは、400万人の生徒にサービスを提供する家庭教師のためのオープンマーケットプレイスを提供しており、スペインだけでなく、ヨーロッパやラテンアメリカのいくつかの国で教師が働いている。

Tus Media Groupの創設者兼CEOであるAlbert Clemente(アルベルト・クレメンテ)氏は「GoStudentの買収により、Tus Mediaとそのすべてのブランドを新しい市場でさらに拡大し、より地理的に大きな範囲に拡大することができるようになりました」。と述べている。

GoStudentのCOO兼共同創業者であるGregor Müller(グレゴール・ミュラー)氏は「アルベルト・クレメンテは、私たちがこれまでに出会った中で最も情熱的で熱心な教育分野の起業家の1人です。彼とパートナーとして協力し、互いに学び合うことで、世界No.1の学校に一歩近づくことができるでしょう」。とコメントしている。

Tus Mediaの元投資家であるRedarborの創業者兼CEO、David González Castro(ダビド・ゴンサレス・カストロ)氏は、次のようにコメントしている。「2018年、私たちはTus Mediaの20%、後に30%の参加権を取得しました。GoStudentによる買収後、私たちは株式保有を離脱することになります。アルベルト・クレメンテとのコラボレーションと価値創造で達成したすべての成功を非常に誇りに思っています」。

GoStudentは現在、およそ30億ユーロ(約3879億8300万円)の評価額を持っている。フェリックス・オースワルドCEOとグレゴール・ミュラーCOOにより2016年にウィーンで設立され、会員制モデルを用いて小中高生に有料のマンツーマン、ビデオベースの授業を提供している。Prosus Ventures(プロサス・ベンチャーズ)やSoftBank Vision Fund 2(ソフトバンク・ビジョン・ファンド2)などの投資家から5億9000万ユーロ(約763億2100万円)の資金を調達している。

オースワルド氏は「この2社は、GoStudentにとって非常に相性の良い会社です。Senecaは、非常に優れたコンテンツ企業を築き上げました。彼らは、英国の学校のカリキュラムに合わせてカスタマイズしたコンテンツを作成し、何千人もの教師と何百万人もの子どもたちが利用していますが、これは私たちが持っていないものです。私たちは過去に一度もコンテンツを作ったことがありません。そのため、彼らは私たちに欠けているコンテンツの要素をもたらし、私たちは相乗効果を築きながら、彼らがより多くの国でビジネスを拡大するのを助けたいと思っています」と電話で述べた。

さらに「Tus Mediaの側では、彼らはすばらしいSEOを駆使した会社を作りました。だから、彼らのマーケットプレイスで発生するトラフィックはすべて、マーケティング費用をかけずにSEOでもたらされるのです。これは、私たちが過去に達成できなかったことです。彼らと一緒になれば、私たちも学ぶこともできますし、彼らがより早くスケールアップできるよう支援することもできるのです」。とも話してくれた。

画像クレジット:GoStudent

原文へ

(文:Mike Butcher、翻訳:Akihito Mizukoshi)

世界に通用する女性エンジニアを育成するオンラインブートキャンプ「Ms. Engineer」が7500万円のシード調達

世界に通用する女性エンジニアを育成するオンラインブートキャンプ「Ms. Engineer」が7500万円のシード調達女性エンジニアを育成するオンラインプログラミングブートキャンプ「Ms.Engineer」(ミズエンジニア)を運営するMs.Engineerは1月20日、シードラウンドとして総額7500万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、NOW、iSGSインベストメントワークス、ほか個人投資家数名。

調達した資金は、「Ms.Engineer事業を運営する人材の採用」「戦略的パートナーシップ提携」にあてる。これにより、スクールカリキュラムの質を向上させながら、さらに多くの女性ハイクラスエンジニアを輩出する。

  • Ms.Engineer事業を運営する人材の採用:Ms.Engineer事業を通じ「リスキリングの力で世界を押し上げる」というビジョンの実現に向け、人材を募集する
  • 戦略的パートナーシップ提携:日本のIT業界のジェンダーギャップに課題解決に賛同する、国内トップIT企業とのパートナーシップの提携を進める。Ms.Engineer受講者に限った、実践的な就業機会や特別採用選考フローなどを提供

Ms.Engineerは、未経験から最短6カ月で世界に通用するクラスのエンジニアを育成する、女性のためのオンラインプログラミングブートキャンプ。プログラミングブートキャンプ「Code Chrysalis」(コードクリサリス)ととカリキュラム提携を行い、エンジニアに必要なプログラミングや応用技術、世界的なハイクラスエンジニアを目指す際に必須となるコンピューターサイエンス、アジャイルの概念、ソフトスキルなどを組み込んだ高度なカリキュラムを通じ、一般的なプログラミングスクールでは学びにくい最高峰のテクノロジーを短期間で身に付けられるとしている。

また、あえて女性のみの学習環境を用意することで、女性ならではのライフスタイルに寄り添った学びやすさやサポート体制を提供している。

Ms.Engineer代表取締役社長のやまざきひとみ氏は、「ジェンダーギャップ解消の速度を、女性の雇用環境を改善するという手段でさらにブーストする存在になります。エスカレーターに乗りたいという意志のある女性が報われる社会を創る側にまわります」とコメント。

「女性がエンジニアになるというのは、今最もそれに近い手段であり、切符です。1人でも多くの女性がその切符を手に人生を変えられるように、今回いただいたチャンスを最大限生かし、Ms.Engineerのチームとして誠心誠意で挑んでいきたいと思います」と話している。

学習プログラム紹介サービスCareer Karmaが企業向けに事業転換を画策、世界最大の人材紹介会社を目指す

Career Karma(キャリアカルマ)は、コーディング・ブートキャンプを検索したことがある人なら誰でも共感するような速さで、最初の数百万ドル(数億円)を調達した。それは、意欲を持った学生や社会人のためのナビゲーションツールだ。Career Karmaは独自のカリキュラムを作成するのではなく、学生が自分の予算とキャリア目標に最適なプログラムを見つけられるように支援する。

2018年にRuben Harris(ルーベン・ハリス)氏、Artur Meyster(アルトゥール・メイスター)氏、Timur Meyster(ティムール・メイスター)氏の3人によって設立されたこのスタートアップは、現在、行き詰まったブートキャンプの学生以外にもサービスを提供しようと意欲を高めているところだ。

この数カ月の間、Career Karmaは雇用者とのパートナーシップの種をまいてきた。これによって同社は、一般消費者に向けとして始めたEdtechスタートアップが、規模の拡大にともなって雇用者から利益を得るルートを開拓した最新の企業となった。ハリス氏は現在、Career Karmaが過去数年間に構築してきたマーケットプレイスで、従業員や契約社員に職業訓練プログラムにマッチングさせるというビジョンを掲げている。

この段階へ進むために、Career Karmaは米国時間1月10日、非公開の評価額で4000万ドル(約46億円)のシリーズB資金調達を実施したことを発表した。このラウンドは、Top Tier Capital Partnersが主導し、旧Google Ventures(グーグル・ベンチャーズ)であるGV、Bronze Venture Fund(ブロンズ・ベンチャーズ・ファンド)、Stardust(スターダスト)、Trousdale Ventures(トロウスデール・ベンチャーズ)、Alumni Ventures Group(アルムニ・ベンチャーズ・グループ)などが参加。既存投資家であるSoftBank(ソフトバンク)、Emerson Collective(エマーソン・コレクティブ)、Kapor Capital(ケイパー・キャピタル)、Backstage(バックステージ)、4S Bay Partners(4Sベイ・パートナーズ)、Y Combinator(Yコンビネーター)なども参加した。

ハリス氏はTechCrunchによるインタビューで「第1段階は、インターネット上でナンバーワンのキャリアアドバイスサービスになること、第2段階では、世界最大のキャリアトランジショナーのコミュニティになることでした。そして今回の第3段階は、世界最大の人材紹介会社になることです」と語っている。

数十億ドル(数千億円)規模のビジネスとして評価されているHandshake(ハンドシェイク)やGuild Education(ギルド・エデュケーション)と同様、Career Karmaは仲介役を担う。従業員の福利厚生として、Career Karmaは雇用者が費用を負担する従業員の受講者を得ることができ、彼らにより理想的な高度な仕事のスキルを身につけるための再教育や技能向上を提供することが可能になる。

雇用主は、Career Karmaが大規模に多くの被雇用者と結びつくためのゼロコストの獲得チャネルとなるわけだ。それは同社が起ち上げ当初から取り組んでいる事業である。

「ユーザー側に関しては、興味のある職業訓練プログラム、現在持っているスキル、希望する仕事を、我々の方で特定することができます」とハリスはいう。「最終的には、当社内に強力なデータベースを持つことになるでしょう」。

Career Karmaの戦略変更は、そのビジネスモデルも一新する必要があることを意味する。同社はこれまで、ブートキャンプが提供するプログラムに首尾よく学生を斡旋できた場合、そのブートキャンプに手数料を請求していた。料金は通常、入学した学生の授業料の10%で、ハリス氏によればその授業料は1万ドル(約115万円)から5万ドル(約577万円)の間になるという。この戦略はインセンティブを揃えているように見えるかもしれない(Career Karmaは学生をブートキャンプに参加させることに成功した場合にのみ利益を得る)が、それは学生斡旋のパーソナライゼーションよりも斡旋を成功させるペースを重視するように圧力がかかるということでもある。企業向けビジネスは、プログラムのマッチングだけでなく、就職紹介サービスを提供することを目的に構築されるため、必ずしも同じ種類の圧力をもたらすことはないだろう。

同社の企業向け事業では、新たに最適な価格戦略を検討するための人材を募集しているとハリス氏はいう。2021年、Codecademy(コーデカデミー)は、自社のサービスを企業向けに販売するために、シリーズDラウンドで同じく4000万ドルの資金を調達した。数週間前には、同じ会社が5億2500万ドル(約607億円)でSkillsoft(スキルソフト)に買収されている

画像クレジット:Getty Images

原文へ

(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ナイジェリアのEdTechスタートアップTeesasがプレシードラウンドで約1.82億調達

自身の会社Imose Technologies(イモセ・テクノロジーズ)で7年間電子機器製造に携わった後、Osayi Izedonmwen(オサイ・イゼドンムウェン)氏は、以前から温めていたアイデアを実現するために休暇を取り、ナイジェリアでビデオ授業やその他のデジタル教材を提供するEdTechスタートアップ、Teesas(ティーサス)を立ち上げた。

立ち上げからまだ2カ月も経っていないTeesasは、160万ドル(約1億8200万円)のプレシード資金調達に成功したほど、急成長している。イゼドンムウェン氏は、この出資をもとに、新市場への進出を予定している。学習者と個人授業のチューターをつなぐマーケットプレイスの立ち上げ、製品ラインナップの拡充だ。

「2021年8月頃からベータテストを開始し、11月にAndroid版を本格的にローンチしました。すでにTeesasはGoogle Playストアで15万回以上ダウンロードされており、毎週少なくとも20%ずつ成長しています」とイゼドンムウェン氏はTechCrunchに語った。

Teesasのコンテンツはナイジェリアの国家カリキュラムに沿ったもので、月額6ドル(約680円)からのサブスクで、ライブと録画の両方の形式で学習者に配信されている。通常の学校の授業に加え、現地の言語クラスも提供している。

「ライブ授業では、学習者が苦手とする概念を扱います。学習者は10人、15人という少人数の遠隔授業で先生と一緒に授業を受けるので、個人的な取り組みができ、授業もより厳格になります」とイゼドンムウェン氏はいう。

近い将来、Teesasは12歳までの学習者向けにフルカリキュラムのモジュールを提供する予定だ。

「アプリで全カリキュラムをカバーし、中学受験の準備を整えることができるため、子どもたちが対面式の授業に出席する必要がなくなる未来を予見しています」と彼は述べた。

またTeesasは、2022年前半に学習者が自己発見するための準備をするライフスキルのクラスも導入する予定だ。これは、ナイジェリアではいじめが多発しており、死に至るケースもあることから、いじめ防止のための授業に加えられる。

Teesasは今後、チューターのマーケットプレイスを立ち上げ、フランス語圏、東アフリカ、南部アフリカの新市場への参入を計画している。

Teesasは今後、チューターのマーケットプレイスを立ち上げ、フランス語圏、東アフリカ、南部アフリカの新市場への参入を計画している(画像クレジット:Teesas)

製品開発

Teesasの開発は2020年3月に始まり、プラットフォームの設計と開発には、インドの同業他社のEdTechを大いに参考にし、コンテンツ構成やレッスン提供のベンチマークとした。

「インドに目をつけたのは、Byju(ビジュ)のような大企業がEdTech革命を起こしている先進的な国だからです。実際に現地に行き、時間をかけてモデルを理解し、彼らがやっていることを改善する機会も探しました。そして私たちは土着的適応を試みました」と彼はいう。

彼がここで触れた適応とは、その土地の芸術、食物、動物、文化的慣習、言語などを利用して、学習プロセスを補完することだ。

イゼドンムウェン氏は現在、TeesasのCEOを務める傍ら、携帯電話、タブレット端末、インターネットルーター、ノートパソコンなどの電子機器の製造・組み立てを行うラゴスのテック企業、Imose Technologiesの会長も続けている。

「Teesasは、アフリカの教育の未来に最も大きな影響を与えることになるでしょう。そして、その変革の先頭に立つために全力を尽くしたいと思っています。だからこそ、私はそれに完全に集中しています」と、イゼドンムウェン氏は述べ、次の計画の一部として、フランス語圏、東部および南部アフリカの新市場への参入を確認した。

Imose Technologiesを設立する以前、イゼドンムウェン氏はエンジニアとしての教育を受け、石油・ガス会社のExxonMobil(エクソンモービル)に15年間勤務し、出世し、ナイジェリアのオペレーション・マネージャーだった。

Teesasは、最近、新型コロナの追い風を受けて急成長しているアフリカの新興EdTech産業に賭けている投資家から資金を調達しているEdTechスタートアップの成長リストに加わった。

この分野では、ケニアのKidato(キダト)とCraydel(クレイデル)、ナイジェリアのEdukoya(エデュコヤ)とULesson(ユーレッスン)が新たなプレイヤーとして名を連ねている。

Teesasのラウンドは、Tolaram Group(トララム・グループ)のアフリカマネージングディレクターであるHaresh Aswani(ハレッシュ・アスワニ)氏が主導し、アフリカに特化したベンチャースタジオであるOlivegreen Advisory Partners(オリーブグリーン。アドバイサリー・パートナーズ)やその他のエンジェル投資家が参加している。

「私たちは、イゼドンムウェン氏とTeesasのチームが掲げているミッションを信じていますし、アフリカ全域で質の高い教育へのアクセスを向上させるためにテクノロジーを活用するという課題を解決するのに最も適していると確信しています」とアスワニ氏は述べている。

画像クレジット:Teesas founder and CEO Osayi Izedonmwen / Teesas

原文へ

(文:Annie Njanja、翻訳:Yuta Kaminishi)

【レビュー】Amazon Glow、本当に会話相手の存在を感じる小型プロジェクターは楽しいがまだ粗削り

私が困っているのは、テーブルの上のその黒い魔法の箱がときどき私の手を見失うことだ。

しかし、うちの三歳児はまったく平気だ。彼は、300km先にいる祖母がテーブルに置いた恐竜を何度も掃除機で吸い上げながら、息ができなくなるほど激しく笑い転げている。

とい何のことだかわからないだろうから、初めからお話しよう。

私たちは今、Amazon Glowで遊んでいる。新しいやつだ。わずか2年前にAmazon(アマゾン)が「Glow」と名づけたあれではない。

関連記事
アマゾンが子供向けのインタラクティブな小型プロジェクター内蔵ビデオ通話デバイス「Amazon Glow」を発表
Echo GlowはAlexa搭載の光る玉、お値段は3000円強

タッチスクリーンが自立し、それにプロジェクターをくっつけた。それが乗るテーブルに、画像が投射される。カメラは2つ搭載され、1つは目の前にいる人を写し、もう1つはテーブルにあるその人の手の位置を追う。これにより、テーブルに投射される画像がタッチスクリーンになる。これがGlowだ。

画像クレジット:Amazon

Glowは子どもたちを遊ばせ、絵本を読ませ、遠くの家族や友だちなど限られた人たちとビデオチャットをさせるものだ。その際、スクリーンにはチャット相手が映っている。祖母などは、テーブル上の画像を自分のタブレットでそれを見る。祖母が彼女の本のページをめくると、子どもの本のページもめくられる。一方が何かを描くと、相手もそれが見られる。なお、Amazonは推奨年齢を「3歳以上」としているが、今の状態であれば、私なら「3歳から8歳まで」というだろう。

すべてが、Amazon Kids+を軸に構成されている。それはプライムとは別の有料サブスクリプションで、子どもの本やゲーム、映画、テレビ番組などを収集している。ただしGlowで観られる / 遊べるのは本と一部のゲームだけだ。それは正解だろう。動画を観ることができたら、うちの子は1日中BlippiのYouTubeを観ているだろう。Glowを買うと1年間Kids+が無料になる。その後はプライム会員なら月額3ドル(約340円)もしくは5ドル(約570円)となる。

本のチョイスはいい感じで、特に幼児向けが充実している。ゲームは神経衰弱やチェス、卓球ゲームのポンといったアーケードゲームなど、いずれも簡単な複数プレイができるものだ、お絵描きアプリは、自分が父のコンピューターの前に長時間座ってKid Pixで絵を描いていた頃のことを、強烈に思い出させる。今回それはディスプレイではなくテーブル上だが、我が子は遠く離れた州にいる祖母と一緒に絵を描いている。祖母が恐竜のステッカーをスクリーンに置くと、子どもは掃除機ツール(消しゴム)でそれを飲み込む。そして2人が笑う。そうやってスクリーンの掃除を100万回繰り返す。

子どもが話せる相手は、完全に親が決める。親もAmazonのアカウントが必要だ。そのセットアップには、相手によっては時間がかかるかもしれない。しかし、一度行えば二度やる必要はない。このような、ホワイトリスト方式は良いものだ。子どもが偶然、知らない人と話をすることがない。

確かにGlowは、パンデミックの申し子のようなデバイスだ。家族と直接会えないことが購入動機になるだろう。特に高齢者にとっては、人とリアルに会うことが今や自分の生死に関わることもある。

「でも、おばあちゃんとリモートで話したいだけなら読書アプリとFaceTimeで十分では?」と、思うかもしれない。

もちろん、そうだけど、しかしそれでも……。

Glowには、少々異なるとことがある。うちの子にとってそれは、FaceTimeやZoomなどとはまったく違うものだった。私も、そう感じる。

像クレジット:Greg Kumparak

その違いが、会話している相手の存在感を生み出しているのだろうか。Glowは通話中に、デバイス本体をあちこち動かさないためバッテリーがなく、壁からプラグを抜けば電源はオフになる。同じテーブルに座ってる誰かと話をしていて、ふと顔を上げると目の前にその人がスクリーンに映っている。お互いに相手の目と目、顔と顔を合わせているような感覚がある。コンピューターのディスプレイを見つめている感覚ではなく、むしろテーブルに座って一緒にボードゲームをしているような感じだ。

いずれにせよ、不思議なほど効果的だ。うちの子は通常、FaceTimeを使って5分ほど祖母と過ごす。自分のおもちゃを披露したりするが、急に違うことを始めたりする。今では、祖母と話したいかいと尋ねると彼は明確に「Glowしたい」という。「glow」を動詞として使う。彼は自ら喜んでGlowの前に座り、たっぷり1時間祖母と遊んだり本を読んだりする。バグなんか、気にしない。

そう。問題はバグだ。

Glowは、発売されたような、されてないような、ちょっと不思議な製品だ。Glowは、Amazonの「Day 1 Editions」プログラムの一部で、「まだベータ版のときに買うプロダクト」という意味の、より市場性の高い言い回しになっている。「invite(招待)」を申し込むと、Amazonはそれを購入する人を選び、選ばれた人は、Amazonが調整している間、少し早く使うことができる。Day 1プログラムの一環として購入する場合は250ドル(約2万8600円)で、それ以降は299ドル(約3万4200円)だ。

このような事業では、バグも主役だ。そして2021年末現在のGlowにも、バグはある。タッチが検出されないいことが頻繁にある。子どもが長袖を着ていると、余計ひどいようだ。混乱すると「KLONK」という音がしてエラーを吐く。誰に対しても! 本やゲームはロードできないことがときどきある。ランダムにリセットが起きる。

このようなプログラムでは、バグはつきものだ。2021年末に発売される「Glow」にも、そのようなバグがある。タッチの検出に失敗することがやや多く(子供が長袖を着ているときは特に)、混乱すると「KLONK」という音を出してエラーになる(どちらのユーザーも!)。本やゲームの読み込みに失敗することもある。そしてときどきランダムにリセットされる。

また、バグというよりもただ粗削りな部分もある。例えば、こんな感じだ。

  • Glowのスクリーンに映る通話相手は、なぜか上の写真のように顔半分が切れてしまうことが多い。これは、グローの画面がポートレート(縦長)モードであるのに対し、通話相手は一般的にランドスケープ(横長)モードであるためと思われる。一方、通話をしてきた人は、自分の顔はほとんど見えず、子供の顔と、子供が見ているものが映し出されるだけなので、それが起きていることに気づかない。最初は、その人がタブレットの置き方を知らないだけだと思っていた。その後、別の人でも同じことが起こった。別の部屋から子供をGlowで呼び出したら、3分くらいで顔が切れてしまって、妻に笑われてしまった。Amazonは、このような事態を想定して、「センターフレーム」のような顔追従機能を組み込むべきだろう。
  • Amazon Kid’sのライブラリーには、文字が小さすぎて読みにくい本がたくさんある。Bubble(バブル)モードというのがあり、これは自動的に文字を拡大して読みやすくしようとするが、邪魔になることも多い。また、このモードが勝手に切り替わることもあり、初めて目にしたユーザーはとまどってしまうだろう。
  • UIは全体的に遅かったり、フォーマットがおかしい。。

いずれも簡単に修正できそうなものなので、Amazonには期待したい。もっとブラッシュアップして、今後コンテンツが増えれば、Glowは本当にすてきでかわいいデバイスだ。しかし現状では、どれだけ愛されるだろうか。我が家で数週間使ってみたが、その間にパッチはあったのだろうか。よくわからない。

しかしそれでも、愛すべき点は多い。プロジェクターでテーブルに映し出されるスクリーンは明るくてきれいだ。白いマットが巻かれた状態で同梱されており、それを使うと明るさと手触りがさらに良くなる。これを使うために部屋の灯りを調節したことはない。セットアップはとても早くすぐに使えるし、手早くしまえる。箱は、良くできた耐久性の高いケースにもなる。Amazonはこういったポイントもしっかり考えたのだろう。未使用時のための、プライバシー保護用の物理的なカメラカバーもある。壊れたときの修理は最初の2年間無料だ。子どもはモノを壊す動物だから、このポリシーもいい。

しかし、これらはどれも子どもには関係ないことだ。彼らは掃除機でもっとたくさんの恐竜を吸い込みたいだけだ。

私のこのレビューを、簡単な問いで終えよう。このレビュー機をAmazonに返却後、果たして私はGlowを買うだろうか?今回の場合、すでに買ってしまった(詳しくいうと、購入の招待状をリクエストした)。「おばあちゃんとglowできなくなる」と子どもはすごく落ち込むだろう。そして、彼が祖父母と話をしているときの、Glow独特の話し相手の「存在感」が気に入った。

あなたはどうだろう?あなたの子どもがすでに祖父母とのFaceTimeで満足しているなら、買わなくてもよいかもしれない。本やお絵描きや簡単なゲームに関心を示さないなら、やはりいらないだろう。この製品の、そしてAmazonの製品開発努力を手伝い、いくつかのバグを我慢する気がないのであればやはり難しいだろう。しかしAmazon Glowは、おもしろそう、良さそうと感じた人にとっては、とても楽しい製品だ。

画像クレジット:Amazon

原文へ

(文:Greg Kumparak、翻訳:Hiroshi Iwatani)

コーディング学習プラットフォームCodecademyをSkillsoftが約600億円で買収、統合が進む教育テクノロジー分野

コーディング学習プラットフォームのCodecademy(コーデカデミー)は、Skillsoft(スキルソフト)に株式と現金を合わせて5億2500万ドル(約600億円)で買収され、教育テクノロジー分野における新たな統合の一例となった。

Codecademyの売却は、同社が4000万ドル(約45億7000万円)のシリーズD資金調達を実施し、一般消費者向けの製品展開をより企業顧客向けに提供するように方向転換してから約1年後に行われた。

当時のCEOで創業者のZach Sims(ザック・シムズ)氏は、この資金を企業買収やインドでの事業展開、そして軌道に乗り始めた企業顧客向け事業の拡大に使用すると述べていた。この日、シムズ氏は「何も変わっていない」と語っているが、しかし、Skillsoftと力を合わせることで「Codecademyを独立して運営するよりも、さらに急速に拡大させることができる」と気づいた。この会社は、数多くの他のオファーを断ったと、同氏は述べている。

「多くの教育企業の未来は、消費者と教育をミックスしたものであると、私は考えています。私たちは今回、消費者向けテクノロジー教育のリーダーと、企業向け教育のリーダーを一緒にすることで、新たなフルスタックのリーダーを誕生させることになります」と、シムズ氏は語る。「それは、他社が太刀打ちできないものです」。

シムズ氏は、Codecademyの最新の評価額については明かさなかった。現時点では、この買収による解雇は発生していない。

Skillsoftは数十年の歴史を持つテクノロジー企業で、企業や法人向けのソフトウェアと教育プログラムの構築でその名前が知られている。同社は2021年初めに、SPAC(特別買収目的会社)であるChurchill Capital(チャーチル・キャピタル)との合併を通じて株式を公開した。この上場は、教育関連企業としては異例だが、その前には波乱の時期があったのだ。Skillsoftは2020年6月に破産申請を行い、2カ月後には「迅速に」再編を行って破産から脱却した。

現在、SkillsoftはB2B教育分野の大企業だ。フォーチュン1000社の75%が同社製品の顧客であり、オンライン学習、トレーニング、人材管理など、幅広い分野で製品を提供している。一方、Codecademyは、この数年間ずっとキャッシュフローが黒字であると主張している。直近では、年間経常収益が5000万ドル(約57億2000万円)と報告されており、この数字は2018年から倍増している。

今回の売却は、強力なユーザーベースを成長させ、最終的にはその知名度を利用して企業との取引(およびより安定した顧客)に着地するという、消費者向けの教育テクノロジー企業によく見られる月並みな軌道をなぞるものだ。その先頭に立つのはUdemy(ユーデミー)とCoursera(コーセラ)で、最近ではMasterClass(マスタークラス)やOutschool(アウトスクール)などの会社もそれに加わっている。消費者向け教育ビジネスで最も人気の高いDuolingo(デュオリンゴ)も、パートナーシップや学校と連携して企業向け事業を展開している。

Codecademyの場合、学生や社員がよりインタラクティブな環境でコードの書き方を学ぶことを長年サポートしてきたが、企業向けへの移行はまったく議論の余地のないものだった。というのも、同社は同じサービスを、従業員のトレーニングや再教育に使いたいと考える企業に販売していたからだ。Codecademyは、サービス開始から1年間で600社の有料顧客を獲得したが、その半数は銀行やコンサルティング会社、中小企業などの非テクノロジー企業だった。

Skillsoftに合併されることで、Codecademyは親会社の持つB2B分野での存在感と能力を活用することができる。

「私たちは、個人で学習している人も、企業内で学習している人も、すべての人のキャリア全体をサポkillsoftートできる、真にエンド・ツー・エンドの技術学習プラットフォームを構築したいと考えています」と、シムズ氏はいう。両プラットフォームを合わせると、8500万人のユーザーが学んでいることになる。

Codecademyは、Skilsoftの買収攻勢の中で最も新しく、最も高価なものだ。同社は上場以来、エグゼクティブ・コーチング・プラットフォームのPluma(プルマ)と、ITおよびスキル開発プラットフォームのGlobal Knowledge(グローバル・ナレッジ)を買収している。

画像クレジット:

原文へ

(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

メルボルンのEdtechスタートアップViviが約22億円調達、100万教室達成に向け海外展開を加速

オーストラリアのEdtechスタートアップVivi(ヴィヴィ)は、教育インベスターのQuad Partners(クアッド・パートナーズ)から2000万ドル(約22億円)を調達した。この資金は、プラットフォームの改善、運営インフラのアップグレード、米国、ヨーロッパ、アジアでの営業・マーケティングチームの増員などに充てられる予定だ。

Viviは2020年、ニューヨークのRiverside Acceleration Capital(リバーサイド・アクセラレーション・キャピトル)とオーストラリアの投資家シンジケートから430万ドル(約4億8800万円)を調達しており、今回の資金調達により5年間で総額2430万ドル(約27億5700万円)を達成することになる。

今回の新たな投資により、同スタートアップは、1対1コンピューティングを利用する教育者の割合が最も高い米国を中心に、世界各地への海外展開を加速させることができる。

1対1コンピューティングとは、学校や大学などの教育機関において、在籍するすべての生徒が電子機器を使用してインターネットやデジタル教材、デジタル教科書にアクセスできるようにすることを指す。

Viviを利用することで、講師は動画や問題集などの教材を生徒に見せ、生徒は自分の端末でその内容に注釈をつけることができる。その他にも、デジタルサイネージ、緊急放送、形成的評価、学生の健康状態のチェックなど、さまざまな機能を備えている。

ワイヤレスプレゼンテーションとスクリーンミラーリング技術を世界中の4万以上の教室に提供しており、今後5年間で100万の学習スペースに到達することを計画しているViviにとって米国は豊かな市場だ。

「Viviは、非常にユニークな方法で海外に需要を生み出し、そのほとんどが口コミによるものです。Viviは、ポイントソリューションから包括的な学生参加型プラットフォームへと進化し、信じられないほど定着することが証明されています」と、Viviの創業者で執行会長のLior Rauchberger(ライオ・ラウフベルガー)博士は言った。

「私たちの次の大きな目標は、できるだけ早く100万教室に導入することであり、Quadとの提携はそれを確実に加速させるでしょう」。

特に米国は、14000近い学区、130000以上の幼稚園から高校まで、そして5000以上の大学からなる市場を提供しており、Viviにとって引き続き魅力的な市場だ。

さらに、新型コロナウイルスの大流行の結果として、米国では教育に投入される連邦政府の資金が空前のものとなり、ノートパソコンやタブレット、携帯電話を持つ生徒の数が増加している。これは、ハイブリッド学習が全米で存在感を高めていることに起因している。

「現在、私たちは特に米国において、大きな追い風を活用するために迅速に動いています。学校におけるテクノロジーイネーブルメントへの注目が急速に高まり、1対1の生徒用デバイスの比率が過去最高となり、スクリーンミラーリングの指導上および管理上の利点に対する認識が高まっている中、Viviをより多くの生徒、教育者、管理者の手にすばやく届けることができることに興奮しています」と、Viviの最高経営責任者であるNatalie Mactier(ナタリー・マクティエ)氏は同社の拡大計画について述べている。

Viviは、生徒が自分の画面をクラスや小グループで即座に共有し、すぐにフィードバックできるシンプルで直感的な授業参画として、2016年に発売された。しかし、スタートアップの登場は2013年にさかのぼり、オーストラリアの起業家であるラウフベルガー博士が、クライアントのためにワイヤレスプレゼンテーションソリューションを探したことがきっかけだった。

あらゆるデバイスに対応するコストパフォーマンスの高い製品が見つからず、イノベーションに着手し、3年後、ラウフベルガー博士とスタートアップの専門家Simon Holland(サイモン・ホランド)氏、Papercloud Ventures(ペーパークラウド・ヴェンチャーズ)の技術指導者Tomas Spacek(トーマス・スペースク)氏とのパートナーシップでViviは誕生した。

現在、Viviはオーストラリア、ヨーロッパ、中東、東南アジア、アメリカ大陸の12カ国で展開されている。

2020年から2025年にかけて世界のEdtech市場は1123億ドル(約12兆7500億円)増加し、そのうち46%は北米で生まれると予想されているため、ViviはAirtame(エアタイム)、Eupheus(エフェウス)、Coorpacademy(クーパカデミー)、Droplr(ドロップラー)といった競合と国際展開で競い合っている。

画像クレジット:Miles Wilson / Vivi

原文へ

(文:Annie Njanja、翻訳:Yuta Kaminishi)

記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerを手がけるモノグサが約18.1億円のシリーズB調達

記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerを手がけるモノグサが約18.1億円のシリーズB調達

記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」(モノグサ。Android版iOS版)を提供するモノグサは12月20日、シリーズBラウンドにおいて、第三者割当増資による総額約18億1000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、新たなリード投資家のGlobal Brain、またZ Venture Capital、米国セールスフォース・ドットコムの投資部門Salesforce Venturesおよび既存株主WiL、UB Ventures。

2016年8月設立のモノグサは「記憶を日常に。」をミッションとして掲げ、人々の知的活動の根幹を担う記憶領域でイノベーションを起こすべく、事業を推進してきた。現在はMonoxerを提供しており、塾や学校を中心とした教育機関において3400以上の教室で活用されているという。

またMonoxerでは通算8億回以上学習されており、ユーザーによって作成されたBook(問題集)の数は26万以上に上る。学習内容も漢字や英語、社会や理科の知識事項を中心に、幅広い科目や分野となっているという。Book活用範囲の広がりとともに、中国語教室などの語学教室、美容・医療系専門学校、従業員のスキルアップに力を入れる一般法人、外国人労働者の就労を支援する人材企業など、国内外の様々な組織で活用されるようになった。記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerを手がけるモノグサが約18.1億円のシリーズB調達記憶定着のための学習プラットフォームMonoxerを手がけるモノグサが約18.1億円のシリーズB調達

調達した資金は、プロダクト開発・人材採用への積極投資を行い、Monoxerの提供領域の拡張を推進する。今後は学校と塾といった横の連携に加えて、大学や専門学校、企業など縦の連携を深め、ユーザーを生涯に渡って支援するプラットフォームとなるべく、さらなる事業推進に務めるという。

調達資金の使途

  • 公教育への展開:公立高校で導入され、大阪府羽曳野市・岡山県津山市など複数自治体での実証でも成果が出ていることから、今後より多くの公教育における活用を推進する
  • 専門学校や大学など高等教育領域:看護師・理学療法士の国家資格取得に向けた利用など、専門学校や大学での活用が進んでいることから、より広い分野での専門的な知識習得における活用を推進
  • 社会人教育領域:Monoxerはリモートでの研修が可能であり、各個人のスキル・知識の定着度を可視化できるため、今の時代に合った社員育成プロセスの構築が可能という。また、近年注目が高まるリカレント教育やリスキリングにも応用できるものとしている
  • 日本国外:フィリピン、インドネシア、モンゴルなど日本国外でも活用事例が増えていることから、中長期的には日本国外への展開も推進する