植物と車輪付きロボットが合体した人工共生体Elowanは植物の意思で動く

サンタのそりをロボット犬が引くようになった今日このごろ、夢でうなされそうな怖いロボットのアイデアは、まだほかにもあるだろうか? Elowanはどうだろう!

ElowanはMIT Media Labのプロジェクトで、要するにそれは、動きまわる室内植物だ。その植物が信号を送ると、彼(彼女?)を乗せている台車が光を見つけようとしてあっちこっち移動する。Harpreet Sareenが作ったそのロボットは、植物の電気化学的な反応の変化を感知して渇きを判断し、また、正しい置かれ方をしていないことも見つける。

Elowanは、自然の力をロボティクスが拡張する試みだ。Elowanのロボティクスのベースは、植物との共生的な結びつきであり、その動きは植物自身の生物電気化学的信号に制御され、植物のその言語がロボットの人工的な世界にインタフェイスしている。

これらの信号が、生長や呼吸、水分の吸収など、さまざまな生理的現象をトリガーする。今回の実験的なセットアップでは、電極を関心領域に挿入した(茎と土、葉と土)。そして弱い信号を増幅してロボットに送り、それぞれの方向への動きをトリガーした。

植物と人工的装置との、このような共生的相互作用は、さらなる外生的拡張により、栄養補給や、生長のフレームワーク、また新しい国防の仕組みにも応用できるだろう。

この植物はついに、血の匂いのする方向へ進むことを覚え、われわれを食べるだろうか? ありえることだ! ジュラシックパークのマルコム博士の言葉を借りれば、科学者たちは移動する室内植物を作ることに没頭していたので、動物の血を栄養とする植物のことはたまたま考えなかったのだ。でもぼくとしては、サイボーグの室内植物に支配される地球なら大歓迎だね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

鉢植え植物の健康状態をWi-Fiで通知するHelloPlant、Kickstarterで資金募集中

[あなたの植物はのどが渇いています! やぁ、ぼくだよ、オスカーだよ。水をすこし欲しいんだけど。]

植物も人間と同じく、食べ物と水とビールとテレビが必要だ。植物が、おなかをすかせている、喉が渇いている、退屈している、などを知るための最良の方法は、植木鉢の中に住むちっちゃなデバイスが、不足を通知してくれることだ。そしてそのために、HelloPlantがある。

このシステムを使うときは、まず植物に名前をつけ、その成長を見守る。土が乾きすぎていると通知が来るし、また植物に光が十分に当たっているかも分かる。植物の種類によって通知も変わるから、ユーザーは本を読んで植物の育児を勉強しなくてもよい。

この、おちびデバイスの初期のバージョンを試してみたが、なかなか良い。でも植物のために通知をするシステムとしては、もっといろんな機能があってもよいのではないか。たとえば自動灌水システムと連動していれば、わが家の葉緑素でできたお友だちのことを忘れて外出しても、大丈夫だ。でもこの、Wi-Fiに接続する小さなデバイスはわずか26ドルだから、現状でもそれほど不満はない。次の次ぐらいのバージョンでは、植物が好む電解液を、ロードデンドロンの根っこに注いでくれるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ボタニカルライフメディア「LOVEGREEN」のストロボライトが1.4億円を調達、サービスECのマーケット創出へ

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ボタニカルライフメディアの「LOVEGREEN」を運営する日本のストロボライトは本日、ニッセイキャピタル株式会社を引受先とした第三者割当増資により1億4000万円を調達したことを発表した。同社は2015年9月30日にも資金調達を実施している(金額は非公開)。また、株式会社アイスタイル出身の川上睦生氏が10月1日付けでCOOに就任したことも同時に発表された。

同社は今回調達した資金を利用して、LOVEGREENのグロース、新規事業となるサービスEC事業の立ち上げ、そしてそれに伴う人材強化とオフィス移転を予定している。

コアなファンも認める質の高いコンテンツを

2012年創業のストロボライトが手掛けるのは、植物の育成管理や飾り方などの情報を配信するボタニカルライフメディアの「LOVEGREEN」だ。現在、同メディアのFacebookページでは約9万4000の「いいね!」数を獲得しており、植物関連では最大のメディアと言えるだろう。現在のところMAUとPVは公表していないが、代表取締役の石塚秀彦氏は「年明けくらいには公表することも考えている」と話す。

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LOVEGREENが集中的に取り組むのが、記事クオリティの維持向上だ。当初は外部のライターを中心にコンテンツを製作していたものの、クオリティのさらなる向上を目指し、編集部所属のライターを増やしていく方針に転換している。「読者の半数以上が、週に1度は園芸ストアに通ったり、イベントに参加している人たち」だという。石塚氏がある植物の生産者とインタビューした際には、「あの記事どうやって書いてるの?実は、LOVEGREENの記事を参考にして育ているんですよ」と言われることもあったそうだ。

注目すべきはLOVEGREENの読者層だ。同メディアの読者層は40代前半の女性であり、読者の半数以上が「戸建て持ち」の主婦層だという。そこで出番となるのが、ストロボライトの新規事業である。

既存サービスとのシナジー効果の高いストック型のビジネス

ストロボライトは庭の造園・植栽・剪定の見積もりと注文ができるサービスEC事業の立ち上げを予定している。外部の専門業者とユーザーをつなげる仲介型のマーケットプレイスだ。上述したように、LOVEGREEN読者の半分が庭の手入れが必要な戸建て持ち世帯であることを考えれば、既存サービスであるLOVEGREENと新規事業のシナジー効果はとても高いと言える。

気になるのはその市場規模だ。植物にフォーカスする直接的な競合はいないというが、それはその業界がニッチな市場だからなのではないか。しかし石塚氏によれば、「日本には園芸にお金を使う人が全国で3000万人いて、市場規模は1兆円を超える」と語る。さらに、この業界のサービス単価は高い。

枝の一部をはさみで切り取るという、比較的シンプルな作業の「剪定」の単価こそ3万円程度だが、空間のコーディネートである「造園」の場合、数十万円から数百万円の単価になる。

植物は時間が経てば伸びてくる。伸びすぎた枝は切らなければならない。だから、ストロボライトの新規事業は、リピーターさえ増やせれば継続的収入も見込めそうだ。

「造園業者も高齢化がすすんでいて、業者のWebページを見てみても時代遅れと言わざるを得ないようなデザインなのが現状。業者の方々に、この事業について話をしてみても”こういうのがあればよかった”と言われたこともあり、新サービスに対する変なしがらみなどもない」(石塚氏)

新規事業の収益モデルは手数料型で、石塚氏は「当初は実績をあげることに集中するが、消費者と施工業者にそれぞれ付加価値を提供することができれば、将来的には最低でも15%から30%程の手数料率は狙えるのではないか」と話している。

しかし、マーケットプレイス型のビジネスだからこそ懸念されるのが、ユーザーと業者の直接取引だ。実際、人的資源のマーケットプレイスであるクラウドソーシングの「ランサーズ」や「クラウドワークス」でもこのような行為を利用規約により禁止している。それについて石塚氏は、「既存サービスであるメディアを通じてユーザーとの信頼関係を構築したり、ポイント制を導入することなどを考えている」と話しているものの、同社のマーケットプレイスにどれだけユーザーを巻き込めるのかがリリース後の課題となりそうだ。

「ボタニカル石塚」CEOと、彼に魅了された新COO

メディアを通じてファンを獲得することが、直接取引という問題の解決策の1つだが、10月1日付でCOOに就任した川上睦生氏も、実は入社以前からLOVEGREENのファンの1人だったという。川上氏は、「他のメディアが書いている植物に関する記事と比べても、LOVEGREENの記事のクオリティは全然違うと感じていた。そういうこともあり、求人広告を見た瞬間”ここだ!”と思った」と入社したきっかけについて話す。さらに、「石塚さんと話した瞬間から3年くらい先の事業プランも見えたし、彼の熱い気持ちを感じた」とも語る。「Incubate Camp 8th」のプレゼンテーションの最中、みずからを「ボタニカル石塚」と改名する程のCEOの情熱に魅了されたのだろう。

植物への愛にあふれる「ボタニカル石塚」CEOと、新しくCOOに就任した川上氏の新体制となったストロボライト。彼らが次に情熱を捧げる新規事業は、2017年2月から3月頃のリリースを予定している。

Grow Boxは野菜や果物などを全自動で育てる屋内用グリーンハウス

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家の中に素敵な植物があるといいなとは誰もが思うところ。しかし1年中、植物を健康に保てるような余裕のある人はほとんどいないだろう。気温や湿度をうまく調整することや出張や休暇のことも考えると育てられる植物の種類は限られてくる。

そこで登場するのがGrow Boxだ。

Appleの元エンジニアのAndrew Pletenetskyyが開発したGrow Boxは、6フィート(約183センチ)の箱で、観葉植物や室内用の野菜苗から(お待ちかね!)大麻まで、植物を育てる全工程を自動化することができる。

7Sensorsの最初のプロダクトがGrow Boxであり、彼らは長らくプロタイプの制作に取組んでいる。既に、ピーマンや大麻(本当に!)などの育成に成功している。

Grow Boxはアプリと連携しているため、ユーザーは箱の中で育てる植物を指定できる。そこから先はGrow Boxがすべての作業を行う。もちろん、園芸の達人ならGrow Box内の環境を細かく設定して、好みの植物で実験することもできる。

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Grow Boxは日照スケジュール、湿度、気温や気流といった環境要因を管理する。さらにGrow Boxは持続可能な製品として、光エネルギーを有効利用する反射板を備える。 7Sensorsによれば、Grow Boxは電球1個分と同じエネルギーで植物を育てることができるという。

そうは言っても、一体どれくらいの人が整った美しい家よりも自動で育てられた新鮮な植物を選ぶのか興味のあるところだ。Grow Boxが醜いというわけではない。ただかなり大きいため、部屋に入る誰の目にも留まるだろう。

自動化した家庭用のグリーンハウスを製造する試みは、もちろんこれが初めてのことではない。

例えば、LeafはTechCrunchが主催するDisrupt Battlefieldに出場した企業で、大麻の栽培者向けに電源につなぐだけで植物が育つプロダクトを提供している。一方のEdnは、人がほとんど手をかけずにハーブ、野菜や果物を自動で育てることを意図した壁掛けガーデンだ。

Leafはまだ販売を開始していないが、Ednは最近、499ドルで販売を開始した。

現時点でGrow Box1台あたりの値段は分かっていない。しかし、同社はKickstarterでのクラウドファンディングを間もなく開始する予定だ。最新情報を入手次第、報告していく。

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(翻訳:Maki Itoi)

土壌センサーのデータに基づいて庭や芝生の水やりを自動化するEdyn、多方面からシード資金を獲得

カリフォルニア州オークランドのEdynが、スマートガーデニングのための新製品を発売した。水道栓をインターネットに接続して、庭や芝生を自動的に潅水する、というデバイスだ。

そのEdyn Water Valveは、土壌センサーEdyn Garden Sensorと各地の天候情報を基に、土壌水分を調整する。ユーザーはその潅水システムの動作を、Edynのスマートフォンアプリで調節することもできる。

定価69ドルのEdyn Water Valveは、重さが8オンス足らず、太陽光発電を利用、Wi-Fi対応、庭の散水用ホースに取り付けられる。小さいので、キッチンのシンクや、窓際のプランターなどに対しても利用できる。

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EdynのCEOでファウンダーのJason Arumburu showedが、サンフランシスコの都市農業企業Farmscapeが支援しているSTEM Kitchen & Gardenで、その電脳水道栓のデモを見せてくれた。

Edynはシード資金をFenox Venture Capital, Idea Bulb Ventures, Morningside Group, Indicator ventures, Y Combinatorなどから獲得しており、Startup Battlefieldのファイナリストになったこともある。

潅水の自動化、という点では、Rachio Inc., Koubachi AG, iConservo Inc., それにドローン企業のParrotなどに競合製品がある。でも、競争の激しいテクノロジー系ガーデニング市場で、Edynはそこそこのファンを獲得しつつある。

製品はすでにHome Depot(ホームセンター大手)でも売ってるし、今後は一般小売店を販路として開拓したい、とArumburuは言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))