新興電気自動車メーカーRivianが第4四半期の決算を発表、株価は最安値を更新

2021年末に上場した米国の電気自動車メーカー、Rivian(リビアン)が、第4四半期の決算と2021年暦年の業績を発表した。この結果は、2022年の生産予測とともに、ウォール街を失望させ、同社の株価は最安値を更新した。

Rivianが米国時間3月10日に発表した決算報告資料によると、2021年第4四半期の収益は5400万ドル(約63億3000万円)で、通年の総収益である5500万ドル(約64億4000万円)のほとんどを占めている。同社は2021年度に合計920台の車両を納車したが、そのうち909台は最後の3カ月間に納車したものだ。

同社は2021年第4四半期に大規模な納車に移行したものの、予想通り損益分岐点に近づくためには、単純に十分ではなかった。調整後ベースでは、Rivianは1株当たり2.43ドル(約285円)の損失を出した。

事前にYahoo Finance(ヤフー・ファイナンス)は、同期の総収益が6399万ドル(約75億円)に対し、調整後ベースで1株当たり2.05ドル(約240円)の損失となる見込みと報じていた。簡単にいえば、Rivianは人々の予想より少ない収益を計上し、より多くの損失を出したということだ。

通常取引では、Rivianの株価は6.35%急落して41.16ドル(約4800円)となり、52週間ぶりの安値となった他、ナスダック総合株価指数も1%近く下落した。決算発表後の時間外取引では、リビアンの株価は13%以上も下落した。

当然ながら、我々は調整後の数字には常に懐疑的なので、GAAP(米国会計基準)の結果にも目を通しておこう。2021年第4四半期、Rivianの収益は5400万ドルで、粗利益は3億8300万ドル(約449億円)の赤字、すべての費用を含む純損失は24億6000万ドル(約2900億円)、1株当たり4.84ドル(約567円)となる。2021年通期では、同社の収益は5500万ドルで、粗利益は4億6500万ドル(約545億円)の赤字、純損失は46億9000万ドル(約5500億円)、1株当たり-22.98ドル(約2690円)だった。

我々は単に得意げに粗利益の結果を載せているわけではない。これは決算報告で「2022年を通じてマイナスの粗利益を認識している」と述べた同社の問題だ。だから、同社が2022年、営業的に損益分岐点に近づくことは期待できない。代わりに粗利益の中立に向けて必死にもがくことになるだろう。

しかし、それはあくまで数字の話である。また、生産増強に忙しいEVメーカーにとって、赤字は当たり前のことだ。というわけで、ここからは、納車、価格設定、混乱するサプライチェーン、そして同社にとって今後の数4半期がどうなるかについて話そう。

今後の展望は?

Yahoo Financeは、Rivianが2022年に4万台の納車を目指すというアナリストの予想を事前に報じていた。しかし、同社が決算報告で「当社のR1およびRCVプラットフォーム全体で2万5000台を生産するのに十分な部品や材料がある」と述べたことで、この数字は大幅に縮小されることになった。

この生産台数は、Rivianの予想する47億5000万ドル(約5570億円)の調整後EBITDA損失と調和せず、同社はより厳密な利益指標を示していない。

Rivianの2022年は、サプライチェーンが逼迫する中、GMやFord(フォード)など、自社でEVピックアップトラックやSUVを発売する他の自動車メーカーとの競争にさらされる、厳しい年になりそうだ。

同社のRJ Scaringe(RJ・スカリンジ)CEOは、生産規模の拡大とサプライチェーンの管理を支援する新しい最高執行責任者を来週発表する予定だと述べている。

「現在、我々が直面している最大の制約は、まさにサプライチェーンにあります」と、スカリンジ氏は電話会議で投資家に語った。「本当に少数の部品しか供給されず、当社の生産ラインの増強と同じ速度でサプライヤーが部品の生産を増強しているわけではありません」。

「サプライヤーの制約がなければ、2022年中に5万台以上の生産を達成できると確信しています」と同氏は続けた。

つまり、もし世界が違えばリビアンの収益拡大も、まあ、違って見えるということだろう。

画像クレジット:Kirsten Korosec

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(文:Alex Wilhelm、Jaclyn Trop、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

世界が再び動き出す中、Uberが第1四半期の利益見通しを上方修正

米国の配車サービス大手Uber(ウーバー)は、第1四半期の調整後収益見通しを引き上げ、需要急増により予想以上に楽観的な見通しを示した。

米国時間3月7日朝に提出されたばかりの8-K報告資料には、調整後EBITDA(株式報酬を含む多くのコストを控除した、大幅に修正された利益指標)は第1四半期に1億3000万〜1億5000万ドル(約150億〜173億円)になると予想しているとある。これは、2月の2021年第4四半期決算説明会で発表された1億ドル〜1億3000万ドル(約115億〜150億円)という以前の見通しから大幅に引き上げられている。

つまるところ、配車やフードデリバリーの需要が高まり、パンデミック以前の水準にほぼ戻っている。

配車面では、Uberは乗車の指標が2019年2月実績の90%まで回復し、利用総額は2019年2月実績比95%という強さに戻ったと同社は述べている。UberのCEOであるDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏は報告資料の中で「2月の空港利用総額は前月比で50%以上増加し、Uberは次の旅行シーズンが過去最高の1つとなるよう準備している」と付け加えた。

重要なのは、コスロシャヒ氏によると、配車の需要があらゆるユースケースに及んでいることで、乗車の増加には旅行、通勤、夜の外出のための移動が含まれていると同氏は指摘している。

同社はまた「モビリティとデリバリー部門の調整後EBITDAの両方が引き続き改善されている」と指摘している。総数が更新されたのに、なぜニュアンスを共有するのか? 同社は、配車事業(モビリティ)が回復している一方で、その業績向上がフードデリバリー事業(デリバリー)の犠牲になっていないことを強調したいのだ。

Uberのフードデリバリー事業は、パンデミックで人々が家から出なくなって配車事業が大混乱に陥った時、利用総額で大きなヘッジとなった。

配車とデリバリーは表裏一体で、2つが同時に表に出ることはないというのが市場の懸念だったが、Uberの最新の数字はそれが実際に可能であることを示唆している。米証券取引委員会への報告資料は、同社が予想以上に営業レバレッジを効かせていることを暗示している。

好調なスタートを切ったにもかかわらず、3月7日、Uberの株価は約1.8%下落した。世界的な市場低迷の中で、ハイテク株は全般的に苦戦している。

Lyft(リフト)は、第1四半期の業績について新たな見通しを発表していない。UberのライバルであるLyftの前回の決算報告では、乗車が回復していることが示されている。問題は、Lyftが2022年の最初の2カ月間を通じて、同じように乗車が増加しているかどうかだ。

注目すべきは、LyftがUberのようなフードデリバリー事業を展開していないことだろう。多角化特化の考え方にもよるが、Lyftの配車事業への一点集中は強みでもあり弱みでもある。

Uberが利益見通しを上方修正し、それでも日中の取引で評価額の減少をみたのはかなり2022年的だ。同社はここ数カ月でそのパンデミックゲインのすべてを戻した。実際、3月7日のUberの評価額は、パンデミックを乗り切り、デリバリー事業を拡大し、調整ベースとはいえ連続黒字を達成するずっと前の2019年半ばの評価額よりも低くなっている。

世の中はなかなか厳しい。

画像クレジット:JOSH EDELSON/AFP / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

Nikola、EVトラック量産に向けた進捗と厳しい損失を報告して激動の2021年を締めくくる

SPAC経由で上場した電気トラックのスタートアップNikola Corp(ニコラコーポレーション)は、過大な約束、納期の遅れ、投資家への虚偽説明での創業者取り調べといった過去を経て、商業活動に近づいている。

米国2月24日に発表された第4四半期決算で、Nikolaは最近のマイルストーンの数々と、さらに重要なことに電動大型トラックの量産を開始する計画を強調した。

投資家にとっては、2020年半ばの最高値以来、株式市場でNikolaの価値の多くが失われたため、この進展は冷ややかな慰めにすぎないかもしれない。それでも、同社CEOのMark Russell(マーク・ラッセル)氏が第4四半期決算のダイジェストで書いているように、この上場企業は「車両を納入し、収益を上げる」ことに向けて非常に熱心に取り組んでいる。

サプライチェーンの制約による遅延と証券規制当局の調査に悩まされてきたNikolaは、3月に電気トラックの量産を開始すると発表した。同社によると、生産準備が完了したバッテリー電気トラック「Tre」300〜500台を2022年第2四半期に顧客に届ける予定だ。

この見通しは、若干の進展を示している。強調しておくが、若干だ。重要なのは、Nikolaが、2件の証券詐欺と1件の通信詐欺で米連邦検事局に起訴され物議を醸した同社の創業者で前CEO兼会長のTrevor Milton(トレバー・ミルトン)との間にようやく一定の距離を置くことができたことだ。同社は2021年12月、米国証券取引委員会との和解の一環として、1億2500万ドル(約145億円)の罰金を支払うことに同意した。同社は分割で支払っており、ミルトン前会長に弁済を求めると投資家向けのアップデートで述べている。

ロシアのウクライナ侵攻、中国と台湾の緊張、新型コロナウイルス感染症の大流行などを受け、世界中で株式市場が苦戦した日にNikolaは注目すべき決算を発表し、同社の株価は7%超上昇している。

同社のバラ色の見通しは、電気トラックNikola Treのプロトタイプから量産への移行だけではない。2022年中にアリゾナで同社初の水素製造ハブの建設を開始し、カリフォルニアでの2つ以上のディスペンサー・ステーションのパートナーを年内に発表する予定だと明らかにした。

Nikolaはまた、Anheuser-Busch(アンハイザー・ブッシュ)やTotal Transportation Services Inc.(トタル・トランスポーテーション・サービス)といった顧客とのパイロットテスト、Proterra(プロテラ)とのバッテリー契約の確保、トラックの資金調達を支援するCorcentric Fleet Funding Solutions(コーセントリック・フリート・ファンディング・ソリューションズ)との協力など、商業化に向けたより注目すべき進展も報告した。

Nikolaは、3カ月にわたるパイロットプログラムの一環として、カリフォルニアのTTSIに最初のTre BEV(バッテリー式電気自動車)2台を納車したという。これらのトラックは、1日に複数の荷物を運搬し、合計4500マイル(約7240キロメートル)超を走行し、1回の充電で204マイル(約330キロメートル)走行した。これは、TTSIがテストしたどのBEVよりも長い航続距離だと同社は述べている(読者のみなさんへ: あなたが好きな非GAAPベースの結果は何だろう。ソーシャルメディア企業のMAU/DAU比率か、EVに関する走行距離か)。

Nikolaはまた、Anheuser-Buschと燃料電池電気トラックTre FCEVの試験運用を開始した。Nikolaによると、2台のNikola Tre FCEVアルファが、Anheuser-Buschの南カリフォルニアの流通網で3カ月間の日常的な試験運転を行っている。

しかし、上記のポジティブな取り組みには共通点がある。それは、いずれも2021年には利益を生んでいないということだ。そのため、Nikolaの2021年第4四半期および通年の決算は大赤字だ。

決算内容

Nikolaは2021年第4四半期中、あるいは2021年のどの時点でも収益はゼロだった。つまり、売上高ゼロ、営業費は1億6270万ドル(約188億円)で2021年を締めくくった。したがって、同社の通年の営業損失はまさに1億6270万ドルだ。

この結果は、1億4680万ドル(約170億円)とやや控えめだった2020年の営業損失よりも大きく、したがって悪化した。しかし、この指標には約1440万ドル(約16億円)の減損費用が含まれていて、同社の経費増加ペースは営業損失の額面から見えるよりも大きく、経費増加ベースは収益性(またはその欠如)に重大な影響を及ぼしている。

はっきりさせておくと、これはTechCrunchも市場も予想していたことだ。Nikolaは、前述のように成長に向けた加速モードのままだ。つまり、経費は増加し、収益は将来期待されていて、潜在的な利益ははるか未来にあるということだ。これらの損失は2022年に拡大し続けるかもしれないが、最初の生産用トラックの納車が始まり、これは実際の資本、つまり収益が同社に流入し始めることも意味するはずだ。

それでも、同社の決算報告には、2021年第4四半期の損失が予想より少なかったという良いニュースもあった。Nikolaは同四半期にすべてのコストを考慮に入れると(GAAP)1株当たり0.39ドル(約45円)の赤字だったが、調整後の1株当たり純損失はわずか0.23ドル(約26円)で、これは主に株式による報酬費用と規制費用の財務的影響をコスト構成から除外した結果だ。市場は、調整後ベースで1株当たり0.32ドル(約37円)の赤字になると予想していた。これは、同社の商業的な進展と相まって、励みになると解釈されるかもしれない。

良いニュースかどうかは別として、同社は米証券取引委員会との和解に関連する支払いを前倒ししており、収益はゼロで、経費は増加している。トラックを大量に、しかもポジティブなユニットエコノミーで販売できるかどうかは、依然として不透明だ。それでも、投資家は本稿執筆時点でNikolaを30億ドル(約3470億円)と評価している。これは、同社のトラックが今後走り出し、そして走り出したときに利益が発生する、というかなり大きな賭けだ。

画像クレジット:Nikola Corp.

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(文:Kirsten Korosec、Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

オンライン中古車マーケットプレイスCarvanaがAdesaの米国オークション事業を2530億円で買収

オンライン中古車マーケットプレイスのCarvana(カーバナ)は、Kar Global(カーグローバル)の米国オークション子会社Adesa(アデサ)を現金22億ドル(約2530億円)で買収することで合意した。買収は、新たな収益源の獲得と、事業強化に役立つ実店舗のネットワーク拡大を目的としている。

第4四半期の決算報告とともに発表されたこの買収は、純粋なオンラインビジネスから、より伝統的な実店舗を持つ自動車ディーラーへの移行を意味する。

現在、Carvanaの顧客は、同社のモバイルまたはウェブアプリでクルマの検討、購入、借入を行うことができる。購入したクルマは、30台ある立体自動販売機で受け取るか、顧客の自宅まで直接配送される。また、同社は15カ所の検査・整備センターを運営し、販売前にクルマの査定と整備を行っている。顧客は所有するクルマを同社に売ることもできる。

米Adesaがもたらす追加の売り上げと物理的な拠点は、Carvanaにとって無視できないほど魅力的で大きな機会のようだ。また、絶好のタイミングでもある。

Carvanaは第4四半期に11万3016台を販売した。売上高は37億5000万ドル(約4313億円)で、前年同期比57%の増加となった。だがその成長率は、2021年末に向かうにつれ成長が先細りとなった事実を覆い隠している。第3四半期の小売販売台数は11万1949台、売上高は35億ドル(約4025億円)だった。

同社はまだGAAPベースで黒字に到達していない。第4四半期の損失は1億8200万ドル(209億円)となり、前年同期の1億5400万ドル(約177億円)から拡大した。しかし、通年では赤字幅はかなり縮小した。2021年の純損失は2億8700万ドル(約330億円)で、前年の4億6200万ドル(531億円)から改善した。

Adesaは56カ所に実店舗を持つ。Carvanaはオンライン販売する車両の検査や整備にAdesaの実店舗を利用できるようになる。Carvanaは、米国Adesaのオークションを引き続き運営すると同時に、Carvanaの標準的な小売検査、整備、物流機能を備えた施設を開発すると、同社は株主宛ての書簡で述べている。

Carvanaによると、米国Adesaの整備事業がCarvanaの生産能力を年間200万台から300万台以上へと押し上げる。

56カ所のネットワークとCarvanaの既存インフラにより、米国人口の78%が検査・整備センターから100マイル(約161キロメートル)圏内に入ることになる。

Carvanaはまた、オークション機能を強化し「自動車業界の多くの大規模かつ重要なプレイヤーとの関係を開始または深化させる」機会を見据えていると株主宛ての書簡で述べた。

さらに、パンデミックによって高騰した中古車販売が下火になった同社にとって、潜在的な収益も重要な要素である。米国Adesaの事業では、同社のサイトを通じて100万件以上の取引を仲介し、2021年に8億ドル(約920億円)以上の売り上げをもたらした。

もちろん、この潜在的な見返りには、Carvanaの運営費用が利益以上に膨らむリスクもある。

Carvanaは、JPMorgan Chase Bank N.A.とCitiから受けた32億7500万ドル(約3766億円)の融資の一部を、今回の買収資金に充当する。残りの10億ドル(約1150億円)は、コミットメント型デットファイナンスを通じて、米国Adesaの56拠点全体の改善に使う。

Adesaの米国におけるオークション卸売事業は、既存のブランド名で運営を継続する。本取引の完了後、米国AdesaのJohn Hammer(ジョン・ハマー)社長とその他の上級幹部は、Carvanaに移籍する。

画像クレジット:Carvana

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(文・Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

Coinbase、第4四半期決算で予想を上回るも年明けの低迷を受け株価は沈む

米国の暗号資産取引大手Coinbase(コインベース)の株価は、米国2月24日の2021年第4四半期決算発表後、当初は急騰したが、投資家がすぐに売却したため9%も下がり、史上最低水準のすぐ上で推移している。

同社は決算年度最後の四半期で投資家の期待を上回った。しかし「暗号資産の変動性と暗号資産価格の低下」を理由に、Coinbaseは2022年第1四半期に小売月間取引ユーザー(専門用語でMTU)と総取引量が減少すると予想していると述べた。

Coinbaseの第4四半期

2021年第4四半期のCoinbaseの総収入は25億ドル(約2888億円)で、前年同期の5億8510万ドル(約676億円)から増加した。同社の売上高の大きな伸びは、収益性の大幅な向上につながり、純利益は2020年第4四半期の1億7680万ドル(約204億円)から、2021年第4四半期には8億4020万ドル(約970億円)へと大幅に増えた。また、2021年第4四半期のGAAPベースの1株当たり利益は、希薄化ベースで3.92ドル(約452円)だった。

投資家は、収益19億4000万ドル(約2240億円)、1株利益1.85ドル(約213円)を予想していた。しかし、Coinbaseの収益と利益に関する予想は、決算発表に向けてかなり幅があったことに留意する必要がある。Yahoo Finance提供のデータでは、収益予想は11億9000万〜24億4000万ドル(約1374億〜2818億円)だった。

企業財務の数値的な要点はさておき、暗号資産の世界に関連してCoinbaseの四半期から何を得ることができるだろう? たくさんある。以下のチャートは、豊富な情報を含んでいる。

個人投資家の取引量は、機関投資家の取引量に比べれば、まだ少ないことがみてとれる。しかし、個人投資家がCoinbaseの取引収益の大部分だけでなく、同社の総売上高の大半も生み出していることに留意して欲しい。取引量が少ないにもかかわらず、2021年第4四半期の個人投資家の取引は21億8500万ドル(約2524億円)の収益に相当し、一方で機関投資家の取引は9080万ドル(約104億円)の収益にとどまった。

話をさらに進めると、Coinbaseにおける取引量と取引収益を生み出すという点において、Bitcoin(ビットコイン)が優位に立つ時代は明らかに終わった。取引量と取引収益でEthereum(イーサリアム)のブロックチェーンに並んだにすぎない。そして、最後に、上のチャートから、取引量と収入の両面で他の暗号資産の台頭がうかがえる。暗号資産の世界は、時としてたった2つのブロックチェーンとその関連プロジェクトを中心に回っているように見えるが、Coinbaseの収益のストーリーはまったく異なる様相だ。

なぜ株価は下がっているのか?

Coinbaseは予想を打ち砕き、巨額の利益を計上し、前年同四半期から大きく成長した。では、なぜ株価は下がっているのだろう。答えは簡単だ。市場は、あなたが何をしたかよりも、あなたが何をしようとしているかに関心がある。言い換えれば、ガイダンスは、堅調だった過去の業績を切り捨てることができる。

Coinbaseが第4四半期決算を発表する前に、市場は2022年第1四半期の売上高16億9000万ドル(約1953億円)、1株当たり利益1.55ドル(約179円)を予想していた。同社の見通しは、これらの予想を達成しないかもしれないことを示していたのだろうか?

Coinbaseが投資家に語った、これまでの2022年第1四半期の見通しは以下の通りだ。

  • これまでの総取引高は2000億ドル(約23兆円)で、直近の四半期の取引高を大幅に下回るペースで推移しているようだ(上のチャート参照)。
  • 第4四半期を下回る「サブスクリプションとサービスの売上高」は、上記のデータポイントとともに、Coinbaseが2021年第4四半期と比較して2022年第1四半期に売上高ベースで急激に縮小するという事実を強調している。

今後に目を向けると、Coinbaseは年間平均小売MTUが500万から1500万という膨大な範囲に着地すると予想している。そして「ユーザーあたりの平均取引売上高」が「2021年以前のレベル」にまで減少すると予想している。投資家は成長しないストーリーを好まず、またCoinbaseは成長を約束しなかった。

TechCrunchは同社の決算をさらに掘り下げる予定なので、お楽しみに。

画像クレジット:Chesnot / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

Disney+は第1四半期に新規加入者1180万人を獲得、Netflixを上回る

Disney(ディズニー)は、2022年第1四半期の決算発表の一環として、Disney+が同四半期に1180万人の新規加入者を獲得して会員数が1億2980万人に達したと発表し、2024年までに会員数2億3000万〜2億6000万人達成という目標に向けて順調だと述べた。前の四半期は200万人の加入者増にとどまっていたが、今期は予想を上回った。

Disneyは、Disney+の全世界の加入者数を、米国内と海外のカテゴリー別に分類した。加入者数は、米国とカナダで4290万人、それ以外では4110万人だった。また、Disney+ Hotstarの加入者数は4590万人で、これはDisneyとStar Indiaの既存ストリーミングサービスとの協業で展開されているサービスだ。

Disney+の成長は、ウォール街が予想した新規加入者約700万人を上回った。また、Netflix(ネットフリックス)は2015年以来最低の加入者増を記録し、予想の850万人に対し新規加入が830万人にとどまるという冴えない四半期だったが、Disney+の成長はストリーミング業界の状況に対する投資家の懸念を和らげたかもしれない。

Disneyの他のストリーミングサービスについては、Huluが660万人の新規加入者を獲得して会員数を4530万人にし、ESPN+は420万人を追加して2130万人に達した。Disneyのストリーミングサービス全体の契約数は1億9640万に達している。

同社の株価は、好決算を受けて8%上昇した。同四半期はパーク事業も回復した

DisneyのCEOであるBob Chapek(ボブ・チャペック)氏は決算説明会で投資家に対し、Disney+の同四半期中の成功は、本業の成長と新しいコンテンツの組み合わせによるところが大きいと述べた。同四半期にDisney+は、オスカーにノミネートされた「Encanto(ミラベルと魔法だらけの家)」「Eternals(エターナルズ)」「Hawkeye(ホークアイ)」「The Book of Boba Fett(ボバ・フェット)」などの有名作品をリリースしている。チャペック氏は、毎週1本、新作品をリリースするという目標を達成し、この目標を2倍にする計画だと述べた。

Disneyは今会計年度に、新規加入者獲得に向けて新コンテンツに330億ドル(約3兆8055億円)を注ぎ、第1四半期の勢いを持続させることを目指している。また、チャペック氏は、Disney+加入者が2024年度末までに2億3000万人〜2億6000万人に達するという軌道を維持していると説明した。

さらにチャペック氏は「Star Wars:Revenge of the Sith(スター・ウォーズ/シスの復讐)」の10年後を描くStar Wars新Disney+シリーズ「Obi-Wan Kenobi(オビ=ワン・ケノービ)」が5月25日に配信されることを明らかにした。このシリーズでは、若き日のオビ=ワンをEwan McGregor(ユアン・マクレガー)氏が再び演じ、その他にHayden Christensen(ヘイデン・クリステンセン)氏、Moses Ingram(モーゼス・イングラム)氏、Joel Edgerton(ジョエル・エドガートン)氏、Kumail Nanjiani(クメイル・ナンジアニ)氏、Indira Varma(インディラ・ヴァルマ)氏、Rupert Friend(ルパート・フレンド)氏らが出演する。

別のStar Wars新Disney+シリーズとして「Andor」が2022年中にスタートする予定だ。このシリーズでは、Diego Luna(ディエゴ・ルナ)氏が「Rogue One(ローグ・ワン)」で演じたCassian Andor(キャシアン・アンドー)役を再び演じる。また、Stellan Skarsgård(ステラン・スカルスゲールド)氏、Adria Arjona(アドリア・アルホナ)氏、Fiona Shaw(フィオナ・ショウ)氏、Denise Gough(デニース・ゴフ)氏、Kyle Soller(カイル・ソラー)氏、Genevieve O’Reilly(ジェネヴィーヴ・オーライリー)氏らが出演する予定だ。

Disney+が目指す会員数は、2022年夏に欧州、中東、アフリカの42カ国と11地域でストリーミングサービスが開始されることにともなうものだ。注目すべきは、南アフリカ、トルコ、ポーランド、アラブ首長国連邦などの新しい国々だ。Disneyは、これらの新しい国でサービスを開始する正確な日付を特定しておらず、地域ごとの価格に関する情報も出していないが、今後数カ月のうちに明らかにするはずだ。現在、Disney+は米国、カナダ、英国を含む64カ国で提供されている。

同社は、2023年会計年度までにDisney+を提供する国を2倍以上の160カ国以上に増やすことも明らかにした。消費者向け直販ストリーミング事業をさらに多くの市場に拡大する計画で、この推進のために新たにInternational Content and Operationsグループを設立する。

Disney+は2019年後半に始まり、過去数年間、Netflix、Amazon Prime Video、その他複数のストリーミングサービスと競合してきた。Disney+は、主にMarvel(マーベル)やStar Warsのコンテンツを有していることで、ストリーミング分野でその名を轟かせることができた。

ESPN+については、チャペック氏はCNBCとのインタビューで、DisneyがNFLの中継Sunday Ticketの放映権に入札するつもりであることを明らかにした。NFLのSunday Ticketの独占プロバイダーとしてのDirecTVの契約は、2022年のNFLシーズン後に切れることになっており、Amazon(アマゾン)やApple(アップル)など多くの企業が契約について初期交渉している。チャペック氏は、スポーツ番組が同社のストリーミング戦略の極めて重要な部分だと概説した。

画像クレジット:Patrick T. Fallon / Bloomberg / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

Uber、2021年の売上高を力強く伸ばし調整後の収益性も改善

Uber(ウーバー)は米国2月9日、取引開始直後に2021年第4四半期決算を発表した。プラットフォーム総支出は259億ドル(約2兆9915億円)で、前年同期比51%増だった。売上高は57億8000万ドル(約6676億円)で同83%増となった。また、GAAPベースの純利益は1株当たり0.44ドル(約50円)だったが、この数字には投資に関する営業外項目が含まれている。

Yahoo Financeに掲載された予想によると、アナリストは売上高53億4000万ドル(約6167億円)に対して1株当たり0.35ドル(約40円)の損失を計上すると予想していた。Uberの株価は、決算発表直後から6%弱上昇している。

Uberの主要事業の売上高を部門ごとに見ると、以下のようになる。

上記の数字には、Uberの多様性が存分に表れており、配車事業はUberの主要部門の業績の中で最も成長率が低く、配達事業に収益の王座を奪われてさえいる。しかし、かなり調整されたEBITDAに目を向けると、状況は一変する。

Uberの配車事業は、同社のコーポレート部門が請求できるマージンを生み出すという点では、依然としてトップであることがわかる。一方、配達事業と貨物輸送事業は同四半期に事実上、相殺している。しかし、Uberにとって調整後EBITDAがプラスになったことは、配達事業の黒字化が少なからず寄与してかつてのような赤字体質から脱却したことを示す有用な指標だ。

UberのライバルであるLyft(リフト)は2月8日、調整後黒字を計上し、売上高が予想を上回った第4四半期決算を発表した。UberとLyftの株価は通常取引で上昇した。

上記のニュースは概してポジティブなものだが、より伝統的な指標ではUberは依然として採算が取れていない。例えば、2021年第4四半期の同社の営業損益は5億5000万ドル(約635億円)の赤字になった。しかし、14億7000万ドル(約1697億円)の「その他」収入がその赤字を補って余りある。その他収入とは何なのか。同社によると、この項目は「主にUberのGrab(グラブ)とAurora(オーロラ)の株式投資の再評価に関連する含み益の合計によるもので、UberのDidi(ディディ)の株式投資の再評価に関連する含み損で一部相殺された」ものだという。

歓迎すべきことではあるが、これらの利益は四半期単位で持続することはなく、Uberの事業はすべての経費を営業成績に織り込むと依然として採算が合わないことを暗に示している。以前ほどではないが。この状況を見る良い方法は、1年当たりの営業現金燃焼だ。2020年のUberの事業は27億5000万ドル(約3176億円)を使い、2021年の営業キャッシュフローははるかに少ないマイナス4億4500万ドル(約513億円)だった。

業績予想

Uberは2022年第1四半期に「250億〜260億ドル(約2兆8875億〜3兆30億円)」の総プラットフォーム支出を「1億〜1億3000万ドル(約115〜150億円)」の調整後EBITDAを見込んでいる。総プラットフォーム支出は2021年第4四半期実績と比較して横ばいか若干のマイナス、調整後EBITDAの数値は8600万ドル(約99億円)だった第4四半期実績から若干の改善となる。

もちろん、業績発表後にさらに詳細が明らかになるが、これが最初の概要だ。

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

米ライドシェアリングLyft、アクティブ乗客数の減少を隠すほど売上は成長

米国のライドシェアリング会社、Lyft(リフト)が米国時間2月8日に第4四半期の決算を報告した。結果は成長と減少の入り混じったものだった。アクティブ乗客数はアナリストの予測に達しなかった。

上場企業である同社の2021年第4四半期売上は9億6990万ドル(約1119億円)で、パンデミックによる経済崩壊の大打撃を受けた前年同期より約70%増加した。前四半期比較で、Lyftは第3四半期の売上を12%上回った。

第4四半期のLyftの純損失は2億5860万ドル(約298億円)で、これには「1億6420万ドル(約189億円)の株式ベースの報酬と関連する給与税支出、および歴史的時代に起因する規制機関に定められた保険負担の変更に関係する支出、1億2230万ドル(約141億円)」が含まれることを、同社はすかさず説明した。果たしてそれらすべてを会社の最終収支から外すことを許すかどうかにもよるが、2021年最後の3カ月におけるLyftの調整後純利益は3210万ドル(約37億500万円)、調整後1株当り利益0.09ドル(約114円)になった。

関連記事:ライドシェアサービスは運転手や地域社会にコストを負担させていることが調査結果から明らかに

アナリストらはこの元ユニコーンのスタートアップが、売上9億3890万ドル(約1083億円)、調整後1株当り利益0.09ドル(約114円)を報告すると予測していた。これはTechCrunchの姉妹媒体であるYahoo Finance(ヤフー・ファイナンス)が提供する平均値による。Lyftは自身のガイダンスも上回ったが、アナリスト予測を達成したことに比べると意味は小さい。

2021年第2四半期と第3四半期に、Lyftは利益を計算するための調整方法の1つである調整後EBITDA黒字を初めて報告した。2021年第4四半期には、これらの結果をしのぐ支払利息・税金・減価償却・償却控除前利益(EBITDA)747万ドル(約86億円)を記録した。

Lyftの株価は時間外取引で3%以上下げた。

同社の四半期決算に関する有力な評論によると、期待ほどではなかったユニーク乗客数がLyftの株価下落の理由かもしれないという。同社が報告した四半期中のアクティブ乗客数は1872万8000人で、前年同時期の1255万2000人を上回った。

しかしウォール街の2021年第4四半期の予測は2000万人強だった。これはLyftと関連サービスの需要が期待に届かなかったことを意味しているのだろう。そして何よりも、同社の第4四半期のアクティブ乗客数は第3四半期と比べて減少しており、未だにパンデミック前レベルより少ない。

Lyftの2020年と2021年のアクティブ乗客数およびアクティブ乗客あたり売上(画像クレジット:Lyftの投資家向け資料より)

乗客数は予測水準を大きく下回っているにも関わらず、Lyftの通年売上は2020年から36%増えた。全般的な利用数増加のためだ。2020年の四半期あたりアクティブ乗客数が1375万人だったのに対して2021年は1700万人だった。

アクティブ乗客あたりの売上が増加したことが売上全体の増加の主要因だ。乗車あたり売上の増加は、大部分が長距離乗車によるものであり、その多くは空港との往復だ。また、乗車の頻度も高かったとLytfは言っている。

オミクロン株の深刻な影響がライドシェアリング需要の減少につながっている中、Lyftは需要が復活し始めることを期待している。

「実際、1月の最終週にはライドシェアリング利用の復活が見られ、私たちはこれをプラスの兆候と見ています」とCFOのElaine Paul(イレイン・ポール)氏が、2月8日の2021年第4四半期および通年の収支会見で語った。

「第1四半期で予想されるオミクロン株の影響と第2四半期に持ち越されるかもしれない不透明な回復の兆しを踏まえると、当社の短期的売上成長の加速が影響を受ける可能性は小さくありません。前回の収支会見で私たちは、2022年通年の売上成長は2021年を上回る見込みだといいました。私たちはそのとおりになることを慎重ながらも楽観的に見ています」。

画像クレジット:Jeenah Moon/Bloomberg / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nob Takahashi / facebook

やった!ついにSnapが黒字に

クラクションを鳴らせ、のぼりを立てろ、パレードをしよう。Snap(スナップ)が黒字になった

それも、調整後EBITDA黒字のことでも、調整後営業利益黒字でも、悪名高き非GAAP純利益黒字でもない。「本物」の黒字だ。

2021年第4四半期、Snapは売上13億ドル(対前年比42%増、約1493億3000万円)、営業損失2510万ドル(約28億8000万円)、GAAP純利益2260万ドル(約26億円)を計上した。これまで長年にわたりSnapのときには曲がりくねった黒字への道について書いてきた意地悪のすべてに代えて、私は「おめでとう」をいいたい。

1つだけ、わずか6320万ドル(約72億6000万円)の注意点。営業損益はマイナスなのに、どうやってプラスの純利益をひねり出したのか?

画像クレジット:Snap

この会社の2021年第4四半期の営業損失をプラスに変えるのにひと役買った「その他の利益(Other Income)」とは何か?私は知らない。今はまだ。会社の決算リリースでも用意されたコメントでも説明されていない。しかしいずれにせよ、Snapの四半期は絶好調であり、投資家たちは興奮した。株価はこの日の散々な通常取引(23.53%安)から、数字が発表されたあとの時間外取引で現在急上昇(40.90%高)している。

要するに、多くの会社に打撃を与えたApple(アップル)のプライバシーポリシー変更が、SnapにとってはOKだということらしい。これは驚きだ。なぜなら2021年第3四半期同社は、Appleの新しいプライバシー方針は損益に直接的打撃を与えるとコメントしていたからだ。どう考えればよいのか?会社の決算発表文を見てみよう。最高ビジネス責任者であるJeremi Gorman(ジェレミ・ゴーマン)氏が次のように語っている(強調は引用者による)。

ダイレクトレスポンス広告部門では、AppleのATT(アプリケーション追跡透明性)関連の変更から生じた課題への継続的取り組みによって、堅調な進展を見せています。予想していたとおり、ブランド部門では、サプライチェーン崩壊と労働力崩壊に関連するマクロな逆風が顕在化し、新年になっても未解決のままです。こうした状況にもかかわらず、当社は新しい広告主の獲得を続け、アクティブ広告主数は史上最高を記録しました。

確かに堅調な進展だ。

絶好調の四半期を推進したのは着実なユーザー成長であり、それはMeta(メタ)が現在苦闘していることそのものだ。これに関するSnapのグラフを見てみよう。

画像クレジット:Snap

要約すると「ヤバイ!」

他に関連する企業のニュースとしては、Amazon(アマゾン)は絶好調の決算報告後の時間外取引ですばらしい時間を過ごしている。これはPayPal(ペイパル)、Spotify(スポティファイ)、Netflix(ネットフリックス)をはじめとするテック世界の他社が、投資家の期待に答えられずに沈黙せざるをえなかった後の出来事だ。

最近の決算報告は悲喜こもごもであり、言い方を変えれば、我々は、少なくとも2021年は足並みを揃えて前進していたようだった企業間の業績の相違を確認しているのだ。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nob Takahashi / facebook

フェイスブックはもう成長しない、第4四半期決算発表後に株価が20%急落

世界最大のソーシャルネットワークが、これ以上大きくなることはないだろう。

米国時間2月2日、Metaは第4四半期の決算を発表し、ウォール街を失望させ、株価を急落させた。現在のところFBというティッカーシンボルで取引されている同社の株価は、この数字が出ると20%急落した。

Metaの前四半期は、AppleのiOSのプライバシー変更による広告収入の落ち込みなど予想されていたトレンドの影響もあったが、Metaの中核アプリであるFacebookがもはや、新規ユーザーを惹きつけていないという新たな事実も表面化した。

Facebookの月間アクティブユーザー(MAU)は、2021年第3四半期から第4四半期にかけて29億の横ばいだった。さらにまずいのは、1日のアクティブユーザー(DAU)が同時期に19億3000万から19億2900万に落ちたことだ。成長を最優先することで知られていたFacebookにとって、これは初めてのことだ。

当然だと思えるものもある。Facebookは(穏便な表現をすれば)成熟したプロダクトであり、これから新たにサインアップする人は世界中にそれほど多くはない。そして、同社はこれまでにないほどWhatsAppとInstagramなどアプリの「ファミリー」に力を入れており、それら新プロダクトは、当分の間、飽和しそうにないほどフレッシュなプロダクトだ。

ユーザー数の伸びが鈍化したこの四半期は、これまで「Facebook」として知られていた同社が「メタバース」企業として再ブランド化し、没入型の仮想体験の構築にリソースを振り向ける計画を発表したのと同じ四半期であった。

Metaにとって良いニュースは、同社は依然として世界最大のソーシャルグラフのオーナーであることだ。では、悪いニュースは何だろう。ユーザー数の成長鈍化が予想されていたことだったとしても、それによって、FacebookおよびMetaのいう「アプリファミリー」が、未来の輝かしいビジョンというよりも、過去の遺物のように見えてしまうことだ。

画像クレジット:Sean Gallup/Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ソニー2021年度第3四半期業績報告、半導体不足で年間のPS5販売台数予測を下方修正

ソニー2021年度第3四半期業績報告、半導体不足で年間のPS5販売台数予測を下方修正

Engadget

ソニーが2021年度第3四半期の業績報告において、今期は330万台のPS5を出荷し、発売以来の累計出荷数が1730万台に達したことを明らかにしました。しかしこの数はPS4の同じ時期における出荷数2020万台をかなり下回り、年間の販売台数も1480万台の計画値に対し1150万台に留まる見通しだとしています。

生産台数が思うように延びないことから、ソニーのゲーム部門の売上高は前年同期の8832億円から8133億円へと目減りしています。しかし営業利益は12.1%増となっています。これはPS5が売れるたびに損失になる逆ザヤ状態が続いているから。

ソニーは、PS5の需要は依然として旺盛ながら、終わりの見えない半導体不足のせいでサプライヤーが十分な数の部品を供給できないと説明しています。またこの状態は少なくとも向こう1年間は続くと予想しており、特に今年前半のPS5の入手性はいま以上に改善されることはないとしています。

そのため、今年度のPS5の出荷台数見込みは、これまでの1480万台から1150万台に引き下げられました。これにともない、ゲームおよびネットワークサービス部門の通期の売上げ予想も1億7000万円ほど引き下げています。一方で利益は逆ザヤの影響が減少するため6%増加する見通しになっています。ただ、ソニーグループ副社長兼CFOの十時裕樹氏は「PS5への強い需要に応えられるよう、引き続き最大限の努力を続け、1台でも多く出荷したい」としています。

なお、PS5向けゲームでは2021年度第4四半期に『Horizon Forbidden West』(2月18日)や『グランツーリスモ7』(3月4日)といったビッグタイトルを発売予定であり、ユーザーエンゲージメントが高まることが期待されます。さらに1月31日にはSIEによる独立系ゲーム制作会社Bungieの買収が発表されています。Bungieは『Halo』や『Destiny』といったヒット作を手がけてきた実績があります。そして今後もPS5だけでなく他プラットフォーム向けのゲームソフト開発も継続するとしており、SIE傘下入りしてさらなる成長が期待されるところです。

ソニーにとっていまやゲーム事業は最も重要な収益の柱であり、この四半期だけを見ても全体の利益のうち約1/4を占めるようになっています。ただ、スマートフォン向けのカメラ(イメージセンサー)も好調で、前年同期比22%増の好調さを記録しました。また映画部門も『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』などがヒットしたことで売上高が40億2000万ドル(約4596億円)と大きく伸びています。

(Source:Sony(PDF)ソニーグループ 決算短信・業績説明会資料Engadget日本版より転載)

アップル、iPhoneの販売台数がサプライチェーンの不足を克服し過去最高に

全世界的なパンデミックが始まった直後にガイダンスをやめていたAppleが、四半期の売上高で過去最大の売上を記録したことには、笑顔になるべき理由がたくさんある。パンデミックの不確実性とサプライチェーンの制約に直面しても、ハードウェアの巨人は投資家の予想を上回り、売上高が11%増加した。

iPadの売上が予想を下回り、前年同期比14%減となったことを除けば、ハードウェア部門は全体的にバラ色だった。iPhoneは、2021年9月下旬に発売されたiPhone 13シリーズに続き、堅調な伸びを示した。スマートフォンの売上は716億3000万ドル(約8兆2710億円)で、前年同期の656億ドル(約7兆5740億円)から9%増加している。

世界的なサプライチェーンのボトルネックとチップ不足を考慮すると、この結果はより顕著になる。Tim Cook(ティム・クック)氏は決算説明会で、サプライチェーンの問題は今後、緩和される見込みであると言及している。

「過去最高となった当四半期の業績は、これまでで最も革新的な製品およびサービスのラインアップによって実現された。接続することがかつてないほど重要な時代に、世界中のお客さまから反響があったことをうれしく思います」とCEOはいう。さらに彼は、Appleが現在進めているカーボンニュートラルへの取り組みについても言及した。

このニュースは、私たちが以前から知っていたことを確認するものだ。Appleのスマートフォンが大ヒットしたこの四半期は、主に最近の中国における成功のおかげだ。Counterpoint Researchの発表によると、Appleは世界最大のスマートフォン市場である中国でシェア1位を獲得している(Vivo、Oppo、Honor、Xiaomiなどがそれぞれ2位から5位であることを考えると、これは小さな成果ではない)。

一方、Huawei(ファーウェイ)は、制裁措置により重要な技術へのアクセスが遮断されているため、自国でも苦戦が続いている。

2021年1月初め、Canalysは、他のメーカーもサプライチェーンのボトルネックやチップ不足に悩まされ続けている中、Appleは世界第1位に躍り出たと指摘している。同社は、特定の市場における需要に対応するのに苦労していた前四半期に比べて、大幅な伸びを示した。

サプライチェーンの制約により、一部の市場において需要を満たすことが困難な状況が続いていることは事実だが、こうした状況は、サプライヤー間の影響力が弱い中小メーカーに対して過度に影響を与える傾向がある。

上述したようにiPadが目標を下回った一方で、Macの売上高は前年比25%増の108億5000万ドル(約1兆2550億円)を記録した。これは主にiMacとMacBook Proのここ数年で最も有意義なアップデートを含む、M1モデルのリフレッシュが主な要因だ。Apple WatchやAirPodsなどを含むウェアラブル、ホーム、アクセサリーは147億ドル(約1兆7000億円)に成長し、サービス部門は195億2000万ドル(約2兆2570億円)を記録している。

画像クレジット:Apple

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

テスラ、予想を上回る2021年第4四半期決算を発表

米国の電気自動車会社、Tesla(テスラ)が、第4四半期および暦年2021年の決算を米国時間1月26日午後に報告した。2021年最後の3カ月間に、Teslaは177億2000万ドル(約2兆310億円)を売上、内160億ドル(約1兆8340億円)が自動車事業によるものだった。総売上に基づくTeslaの第4半期の純利益は23億2000万ドル(約2658億円)、1株当たり利益は2.05ドル(約234.89円)だった。調整後の1株当たり利益は2.54ドル(約291.03円)。

アナリストの2021年第4半期の予想は、売上163億5000万ドル(約1兆8730億円)、調整後1株当り利益2.26ドル(約258.95円)だった。簡単にいえば、Teslaは売上と利益で予測を上回る実績を上げた。

同社の株価は、決算発表後の時間外取引で高下し、当初数ポイント下げたあと本稿執筆時には上昇している。

四半期の内訳

第4半期のTesla自動車部門の実績は良好だったようだ。同社の160億ドル近い総自動車売上は、前四半期の120億6000万ドル(約1兆3820億円)、1年前同期の93億1000万ドル(約1兆670億円)をいずれも上回った。

Teslaの決算を注目してきた人は、四半期売上のうちregulatory credits(排出規制規則に基づき売買されるクレジット)が占める割合が気になるだろう。同社を批判する人たちは、この数値が少々膨らんでいることを再三指摘してきた。2021年第4半期、Teslaは過去5四半期中2番目に少ないクレジット額を報告した。

同社にとってさらに良かったのは、自動車事業の粗利益が、同部門の売上が伸びても落ちなかったことだ。逆に、前年同期の24.1%から、少なくとも直近5四半期で最高の30.6%へと跳ね上がった。

他に注目すべき数値は、フリーキャッシュフローが27億8000万ドル(約3190億円)と過去最高を記録したことで、四半期末の現金および現金同等物は170億ドル(約1兆9480億円)に達した。四半期全体でTeslaの自動車関連売上は、同社総売上の90%を超えた

2021年を振り返る

Teslaの1年は総じて好調だった。売上は約71%増の538億2000万ドル(約6兆1680億円)で、調整後EBITDA116億2000万ドル(約1兆3320億円)、純利益55億2000万ドル(約6330億円)につながった。Teslaの利益性と現金持ち高の増え方を踏まえると、いずれこの会社は配当を出すのではないかと私は考える。すばらしいのは、同社の現金需要に対して現金収入が多いことで、これは設備投資を勘定に入れてもいえることだ

なぜTesla株は決算報告後に動いていないのか?どうやら決算は概ね予測と一致していたようで、つまり実績はすでに株価に反映済みだということらしい。Yahoo Financeによると、現在の株価937ドル(約10万7374円)に基づくと、同社の時価総額は9410億ドル(約107兆8610億円)になる。

画像クレジット:Ethan Miller / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nob Takahashi / facebook

マイクロソフト第2四半期決算、クラウド事業が好調で純利益は前年同期比21%増・PC関連も15%増

マイクロソフト第2四半期決算、クラウド事業が好調で純利益は前年同期比21%増・PC関連も15%増

マイクロソフトが、2022年度第2四半期(2021年10~12月)の決算を発表し、前年同期と比べ収益が20%増の517億ドル、純利益は21%増の188億ドルに達したことを明らかにしました。

2021年度の第2四半期は、新型コロナによる巣ごもり需要により、PC関連やクラウドビジネスが大幅に収益を伸ばしていましたが、それと比べても順調に業績を伸ばしている様子が伺えます。

その業績を牽引したのは、これまで同様クラウドビジネスで、Intelligent Cloud部門の収益は183億ドルで26%増加。加えて、WindowsやSurface製品を含むMore Personal Computing部門も15%増の175億ドルと好調でした。とくにWindows OEMの収益は25%増となっており、これは2021年10月にリリースされたWindows 11の効果が現れているようです。また、Office関連もコンシューマー向け製品の収益が15%増加し、Microsoft 365の契約者も5640万人に達したとのことです。

なお、ゲーム関連については、ファーストパーティタイトルやXbox Game Passサブスクリプションの成長が、サードパーティタイトルの減少で一部相殺されたとのことですが、それでも前年同期比で10%の増加となっています。

マイクロソフトは、大手ゲームパブリッシャーのActivision Blizzardの買収を発表しており、2023年度(2023年6月まで)に買収を完了すれば、ゲーム関連の収益は大きく異なったものになると考えられます。クラウド事業とならび、ゲーム関連が収益の大きな柱となっていくのかも今後注目したいところです。

(Source:MicrosoftEngadget日本版より転載)

まだ死んでいないよ、IBMの第4四半期における収益の伸びが加速

IBMが2021年第4四半期の決算を発表した。そのニュースは単に「良い」というものではなかった。ほぼ10年間、売上高がマイナス成長または低成長だった同社にとって、それはすばらしいものだった。IBMは、前年同期比6.5%増の167億ドル(約1兆9000億円)の売上を計上した(恒常為替レートベースでは8.6%増だ。ドル高により多くの企業が為替変動で対処している)。

この堅調な結果は、176億ドル(約2兆30億円)を少し上回る、はるかに控えめな0.3%の成長を記録した2021年第3四半期に続くものだ。そしてこの朗報は、同社が190億ドル(約2兆1625億円)のインフラストラクチャーサービス事業をスピンアウトした後にもたらされたものでもある。企業が大きな事業を失い、それがこんなに早く有利に働くというのは、少し直感に反するように思えるかもしれないが、それは、ほぼ完全にクラウドに集中すると判断したCEOのArvind Krishna(アルビンド・クリシュナ)氏の考えの大きな部分だったようだ。

関連記事:IBMがインフラサービス事業を「Kyndryl」として正式に分社化

同社が何年も低迷し、一時は22四半期連続で売上がマイナス成長するのを見てきた。前CEOのGinni Rometty(ジニ・ロメッティ)氏が2019年に社を去り、クリシュナ氏が就任したとき、同氏は今後変化が起こること、そして自身のビジョンに属さない事業を切り離すつもりであることを明らかにしている

その中には、Kyndryl (キンドリル)を切り離し、ロメッティ氏が大きな賭けに出て数十億ドル(数千億円)をかけて大きな事業に育て上げたWatson Health(ワトソン・ヘルス)部門の大部分を売却することも含まれていた。うまくいかなかったときにクリシュナ氏は損切りを恐れず、IBMは1月21日にWatson Health事業をFrancisco Partners(フランシスコ・パートナーズ)に売却したが、その額はロメッティ氏がこの部門につぎ込んだ資金をはるかに下回り、10億ドル(約1140億円)程度と報道されている。

関連記事:IBMが医療データ管理「Watson Health」事業の大半をFrancisco Partnersに売却

クリシュナ氏は現在、IBMが2018年に340億ドル(約3兆8690億円)で買収したRed Hat(レッドハット)を中心に会社を作りたいと明らかにしている。Red Hatの部門ハイブリッドクラウドの売上高は、第4四半期に前年同期比18%増の62億ドル(約7050億円)となり、同社が期待していたような収益成長だった。

クリシュナ氏は、目を見張るような成長ではなく、IBMのような成熟した企業に期待される、着実に前進する成長を求めていることを明らかにしており、もちろん毎四半期がマイナス成長というものは望んでいない。今回の決算では、まさに同社が着実な成長の道を歩んでいたように見える。

関連記事:IBMが約3.7兆円でRed Hat買収を完了

2021年度は、3%、0.3%、6.5%と3四半期連続のプラス成長だ。これは、屋上から叫びたくなるような成長率ではないが、この由緒ある企業が切実に必要としているプラス傾向だ。

Moor Insight & Strategiesの創設者で主席アナリストのPatrick Moorhead(パトリック・ムーアヘッド)氏は、今回の決算は少なくともIBMにとって良い兆候だと話す。「1つの良い四半期がトレンドを作るわけではありませんが、最低3つあればトレンドになると思います。近い将来、一桁台半ばの成長が見られると確信しています」

その他の明るい要素

ハイブリッドクラウドの売上高の伸びは、同社の第4四半期の成果のマトリックスから明らかに異常値だったが、考慮に値する他の明るい要素もあった。ソフトウェアの売上高は8%(恒常為替レートでは10%)増え、コンサルティング関連の売上高は13%(恒常為替レートでは16%)と大幅な伸びを記録した。

全般的に好調な結果を受けて、利益も好調だった。粗利益は95億ドル(約1兆810億円)で、2.5%の微増となった。しかし、純利益は29億ドル(約3300億円)と、税引き前ベースで183%増という衝撃的な数字となった。税引き後の利益は25億ドル(約2840億円)で、前年同期比で107%増とやや控えめな伸びとなった。

簡単に言えば、IBMのビジネスは依然として非常に儲けの多いものであるということだ。そして、何年もボリューム(売上)ベースで停滞し、減少してきた後、ようやく一連の成長を実現しただけでなく、直近の四半期ではかなり堅調に売上高を伸ばすことができた。

IBMがこれほど長く生き延びたのは偶然ではなく、おそらく我々はもっと信頼すべきだったのだろう。しかし、マイナス成長という壮絶な経過は、かなり強力な疑心暗鬼の集団を生み出した。少なくとも投資家は感心しており、時間外取引でIBMの株価は急上昇している。

同社は2022年もこの成長を繰り返せるだろうか。そうであれば、本当にカムバックといえるだろう。

画像クレジット:Sean Gallup

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(文:Ron Miller、Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

Mozillaの2021年売上は約567億円超の見込み、新たな取り組みや製品がゆっくりだが確実に軌道に乗る

Mozilla Foundation(モジラ・ファウンデーション)は米国時間12月13日、2020年の財務報告書を発表した。いつものように1年前からの同社の財務状況をよく知ることができるが、2021年初めて同社はより最近のデータも提供した。

最近のMozillaが、営利部門であるMozilla Corporation(モジラ・コーポレーション)の再編にともない、2020年に大規模解雇を実施するなど、数々の困難な状況に陥ったことは周知の事実だ。主力ブラウザFirefoxも、かなりの技術的進歩にもかかわらず、Chromiumベースのブラウザが主流となっている市場で苦戦を強いられている。それでも、2020年のMozilla Corporationの売上高は、検索パートナーシップ(主にGoogleとの検索契約が牽引)、サブスクリプション、広告収入で4億6600万ドル(約528億円)となった。これは、Mozilla Corporationがこれらのソースから4億6500万ドル(約527億円)を得た2019年と基本的に同じだ。

2021年については、5億ドル(約567億円)超の売上を見込んでいる。

しかし、おそらく最も重要なことは、Mozilla VPNサービス、Firefox Relay Premium、PocketなどのMozillaの新製品やその他の商業的な取り組みが、ゆっくりと、しかし確実に成果を上げ始めていることだ。MozillaのエグゼクティブVPであるAngela Plohman(アンジェラ・プローマン)氏とCFOのEric Muhlheim(エリック・ミュールハイム)氏が12月13日の発表で述べたように、新製品の提供による売上は2021年150%成長し、2021年には売上の14%を占める見込みだ。Mozilla VPNサービスは、2020年から2021年にかけて450%の売上増となった。

それでも、2020年でのMozilla売上の86%は、Googleとの検索契約によるものだ。2019年の88%からはいくぶん下がっているが、どう考えてもMozillaはここしばらくGoogleに完全に依存していることに変わりはない。

売上源を多様化することはMozillaにとって、圧倒的なシェアを誇るChromeブラウザを展開しているために競争相手でもあり、Mozillaの全体的な哲学とはますます一致しないようになっているGoogleとの検索契約への依存度を下げる唯一の方法だ。

Mozilla FoundationのCEO兼会長のMitchell Baker(ミッチェル・ベイカー)氏は、同日の発表で次のように述べている。「広告が変化し、ウェブのビジネスモデルの将来が危ぶまれる中、私たちの価値観に合致し、当社を際立たせることのできる、新しく責任ある収益化の方法を模索してきました。Cookieの廃止とオンライン広告のエコシステムの見直しが必要だと考えてきました。そして当社は、人々を尊重しながら企業に価値を提供する、責任ある広告の新しいモデルに向けて業界をナビゲートする立場にあります。未来のための製品を作ることで、私たちは将来のためのビジネスを作っているのです」。

しかし結局のところ、Mozillaが必要としているのは、ブラウザであれVPNであれMozillaのサービスをより多くのユーザーに採用してもらう(あるいは戻ってきてもらう)ことだ。Googleの動機にユーザーがますます懐疑的になっていることや、MicrosoftのEdge チームがここ数カ月でいくつかの過失を犯していることから、非Chromeブラウザにはチャンスがある。しかし同時に、MozillaはFirefoxにスポンサー付きの提案や広告を導入するための努力をしてきたが、必ずしもユーザーに好かれているわけでもなかった。

画像クレジット: David Tran / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Nariko Mizoguchi

Lucid Groupの第3四半期末以降のEV予約が1万7000台を突破

Lucid Group(ルーシッドグループ)は上場企業としての最初の四半期を終えた。急成長する高級EV市場で頂点を目指す中、株価は上昇し、顧客への納車も進む。

同社は、2007年にAtievaという名で創業して以来、長い道のりを歩んできた。EV用バッテリーやパワートレインの製造から高級車の製造にシフトし、2021年最も注目されたEV SPAC取引の1つであるChurchill Capital IV Corpとの合併を経て、7月に株式を公開した。

この新規参入EV企業の株価は、10月27日の27ドル(約3100円)前後から、米国時間11月15日の市場終了時には44.88ドル(約5100円)と、この1カ月で約2倍になった。これは、同社が10月末に、16万9000ドル(約1920万円)のセダン「Air Dream Edition」を20数台、顧客へ納入し始めたためだと思われる。その数週間前には、このモデルのEPA(米環境保護庁)認定の航続距離が520マイル(約837km)以上と、市販されているEVの中で最長であると発表していた。

全体として、第3四半期の顧客からの予約は1万3000件に増加し、それが約13億ドル(約1480億円)という売上高に反映された。また、7月には1万1000台だった予約が、四半期末には1万7000台超に増加した。Lucid GroupのCEOであるPeter Rawlinson(ピーター・ローリンソン)氏は、11月15日に投資家に対し、予約の大部分は米国からであり、予約件数順ではサウジアラビアが第2位だったと話した。同社は、サウジアラビアの政府系ファンドから大規模な投資を受けており、現在も同ファンドは筆頭株主だ。

ローリンソン氏は声明で、2022年には2万台の生産能力を達成できることを確信していると述べた。同社の長期的な目標は、それよりほんの少しだけ野心的なもので、10年後までに50万台としている。だが、まずは、520台のDream Editionを顧客に届けることが目標だ。その後、Grand Touring、Touring、Air Pure(ベースモデルで、価格は約7万7000ドル[約880万円]から)を来年に出荷する予定だ。

いずれの車両も、アリゾナ州カサグランデにある同社の工場で生産される。同工場は今後、約285万平方フィート(約26万平方メートル)にまで拡張する。ミステリアスなSUV「Project Gravity」を含め、最終的には2023年末までに同工場で年間最大9万台、全体では最大36万5000台の製造を目指す、とローリンソン氏は話す。

Gravityは2023年後半の生産に向け順調に進んでいることを、幹部が投資家向け電話会議で認めた。ローリンソン氏は、このSUVについて「AirがSUVの分野で果たしたように、GravityもSUVの分野で破壊的な役割を果たします」と誓った以外には、あまり詳細に触れなかった。

財務面では、SPACとの合併とPIPE(公開会社による私募増資)による44億ドル(約5020億円)と、SPAC取引終了時の貸借対照表上の現金を合わせ、約48億ドル(約5470億円)の現金残高で四半期を終えた。CFOのSherry House(シェリー・ハウス)氏は、生産コストは今期の利益に反映されているものの、顧客への納入が10月30日に始まったため、車の売り上げが財務諸表に反映されるのは次の四半期になってからだと明言した。

また、11月15日には、Lucid AirがMotorTrendの2022年カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたことが発表された。「新しいブランド、新しい会社が受賞したことは、私の知る限り、過去に一度しかありません。私はその場にいたので知っています」と、2012年にTesla(テスラ)がModel Sで受賞したときのことを指して、ローリンソン氏は語った。同氏は、2009年にTeslaに入社して以来、Model Sの車両エンジニアを務めていた。

画像クレジット:Kirsten Korosec

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

EVメーカーCanooのバッテリーサプライヤーにパナソニックを選択、施設拡大計画も発表

2020年に上場を果たした電気自動車メーカーのCanoo(カヌー)は米国の施設を拡大中で、Walmart(ウォルマート)で有名なアーカンソー州ベントンビルに本社と別の施設を設置する計画だ。

2021年11月15日に行われた第3四半期決算発表ではまた、パナソニックをバッテリーサプライヤーとすることや他の施設拡大計画についても発表した。施設拡大には、アーカンソー州フェイエットビルでの研究開発センター設立、同社の米国初のオクラホマ工場でのオペレーション拡大などが含まれる。さらに同社は、ライフスタイル車両の生産開始時期を2023年初頭から2022年第4四半期以前に前倒しすることも発表した。

2021年初め、同社は製造に関する2つの発表を行った。同社は、ライフスタイル車両の生産委託先として、オランダのVDL Nedcarを指名した。VDL Nedcarは、Canooが米国にメガマイクロファクトリーを建設している間、米国およびEU市場向けの車両を生産する。Canooはこれまで、VDL Nedcarの工場で2022年に米国および欧州市場向けに最大1000台の生産を想定し、2023年には1万5000台を生産することを目標としていた。CEO兼会長のTony Aquila(トニー・アクイラ)氏は8月に、2023年の生産台数を2万5000台に引き上げた。

Canooは6月、オクラホマ州に最初の工場を建設する計画を発表した。その際、オクラホマ州は、この施設と製造のフェーズ2を支援するために、3億ドル(約342億円)の非希釈型金融インセンティブを約束した。アクイラ氏は11月15日、オクラホマ州がさらに1億ドル(約114億円)のインセンティブを追加し、合計4億ドル(約456億円)としたと発表した。

「我々は引き続き、『Big News or No News』をモットーにしています。ですので、米国での高度な生産を加速させて2022年第4四半期の前に開始します」とアクイラ氏は声明で述べ、施設がある州や大学から約1億ドルの車両注文を目標にしていると付け加えた。

オクラホマ州の工場には今後、研究開発、ソフトウェア開発、カスタマーサポート、ファイナンスの各センターが設置される予定だ。

第3四半期決算は純損失が8090万ドル(約92億円)となり、前年同期の2340万ドル(約26億円)から約4倍に拡大した。

画像クレジット:Canoo

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

モバイルゲームの巨人ZyngaのCEOが広告危機への対応とブロックチェーンゲーミング部門について語る

ウォール街と自身のガイダンスを上回る実績を上げたZynga(ジンガ)は、第3四半期決算で売上7億500万ドル(約804億円)、前年同期比40%を記録し、月間アクティブユーザー数1億8300万人、前年同期比120%増でモバイルユーザー数は過去最大に達した。

第2四半期にはApple(アップル)のプライバシーポリシー変更の深刻な影響を受け、8月5日から11月4日の間に持ち株の30%を売却するという劇的な出来事があったにも関わらず、予測を超えるユーザー数を獲得し、好調のうちに年を終える見込みが立ったことを伝える米国時間11月10日のニュースを受け、Zyngaの株価は急騰した。

ZyngaのCEOであるFrank Gibeau(フランク・ジボー)氏(画像クレジット:Zynga)

TechCrunchはZyngaのCEOであるFrank Gibeau(フランク・ジボー)氏をインタビューし、モバイルゲームの巨人がどうやって広告危機を乗り越えながら、クロスプラットフォームの拡大とブロックチェーンへの進出という転換ができているのかを尋ねた。

嵐を乗り切る

4月26日、Apple(アップル)はIDFA(広告識別子)を変更し、デベロッパーにATT(アプリ追跡透明性)ツールを使ってユーザーがiOSアプリを横断して追跡されることからオプトアウトできるようにすることを要求し、モバイル広告エコシステムを震撼させた。ロックダウン中に獲得した新規ユーザーは、パンデミックによる制約が解除されると一気に離脱し、獲得コストは急増した。企業は次々と15~20%の売上減少を報告し始めた、とConsumer Acquisitionは伝えている。中でも最も影響が大きかったのが、Snapchat(スナップチャット)のような広告プラットフォームや広告主のPeloton(ペロトン)、広告プラットフォームでも広告主でもあるZyngaなどだ。

「2021年の中間点は大変でした」とジボー氏がTechCrunchに語った。「当社はIDFAと大きな再開需要の問題の重なりから最初に立ち直った企業の1つです。進路を正すために、広告出費を抑え、新しいツールと技術の実験を開始して、9月には平常状態に戻りはじめました」。

ジボー氏は、「FarmVille 3」の公開を成長速度が回復するまで待ったことを話し、11月4日の発売後、この新作ゲームがiPadとiPhoneのApp Storeでそれぞれ第1位と第2位になったことを大いに喜んでいた。

「最悪の状態を脱したことを実感し、第4四半期に向けて新規ゲームへの投資を拡大できることを喜んでいます。この時期を乗り越えるための鍵は、当社のファーストパーティーデータ(自社で収集したデータ)をChartboost(チャートブースト)プラットフォームでどう使うかです」と、Zyngaが2021年買収した広告ネットワークに言及した。

「プレイヤーが当社のゲームにやってきた時に起きることやプレイしたイベント、当社の既存サービスで広告主が何をしているかなどに関して、私たちは大量のデータを持っています。ファーストパーティーデータを活用することで、会社にとって有益なリターンやオークションを予測するためのモデルを構築することができます」と同氏は語った。

Zyngaは、Unity(ユニティ)、Google(グーグル)、Iron Source(アイアンソース)とも提携して、プレイヤーをターゲットするよりよい方法を見つけようとしている。

「この問題には多くの賢い人が取り組んでいます。これはどちらかというと時間の問題で、答えがないわけではありません。長期的に見て、Appleは健全な広告市場を支える有効なプラットフォームを作ると同時に、プレイヤーのプライバシーを守ろうとしているので、私たちは喜んで協力しています」と同氏は語った。

ハイパーカジュアルを使いこなす

Zyngaのビジネスの80%はサブスクリプションとアプリ内購入の少額決済だが、売上の5分の1は広告によるものだ。ハイパーカジュアルゲームと呼ばれる、シンプルなインターフェースで通常30秒以内にプレイが終わるゲームの人気が広告を支えている。

第3四半期、Zyngaは広告売上を前年同期の2倍近くに伸ばした、とジボー氏はいう。この成功に寄与したのは、Zyngaが1年前に買収したトルコ拠点のゲームメーカーRollic(ロリック)で、Zyngaが同カテゴリーのトップ3パブリッシャーになるきっかけとなった。

「アプリストアのインストール数を見ると、ハイパーカジュアルは最大のカテゴリーです。非常に安上がりのゲームで膨大なオーディエンスにリーチできるので、広告を主要な収益方法として利用しています。当社にとって非常に実入りの良い分野であり、私たちのネットワークにユーザーを誘う理想的な入口です。このネットワークは、2022年以降に当社の成長を支える大規模なパブリッショングと広告のプラットフォームを作るという私たちの野心的計画につながっています」とジボー氏は言った。

すべての道はメタバースに続く

Zyngaが次にリリースする大型ゲームは、「Star Wars:Hunters」で、Androidの一部市場で2021年11月中旬に限定公開し、iOSとSwitchで2022年にテストを開始するとジボー氏はいう。これは同社にとってゲーム専用機で動く最初のクロスプラットフォームゲームであり、「Farmville 3」は、macOSで公開された最初のクロスプラットフォームゲームだった。

ジボー氏は、Zyngaのモバイルゲームを他のプラットフォームでプレイできるようにすることへの関心について話した。

「FarmVilleファンとStar Warsファンはどこにでもいるので、プラットフォーム無依存にして私たちの体験をできるだけ多くの場所に提供するのは至極当然のことです」と彼はいう。「結局私たちは、ゲームは1人より一緒にプレイするほうが楽しいと信じているソーシャルゲーム会社です。だから、革新を起こして新しいことを試すことは会社カルチャーの一部なのです」。

2020年以来、ZyngaはSnapchatGoogle Nest、およびAmazon Alexaでゲームを提供してきた。そしてつい最近、TikTokで同社初のゲーム、Disco Loco 3Dを公開した。これは無料でプレイできる音楽とダンスのチャレンジだ。

関連記事:TikTokがモバイルゲームに挑戦、まずはZyngaとの提携で

「ゲーミングの世界では、次のプラットフォームを逃すと窮地に追い込まれます。そこで失敗すると、非常に痛い目にあいます。だから、さまざまなソーシャルプラットフォーム向けに体験を開発して、チャンスがあるかどうかを見ることは非常に重要だと思いました。Snapchatとの提携では、彼らのエコシステムでゲーミングの存在を大きくするに方法を協力して考え、いくつか良い結果を得ていますが、まだ始まったばかりです」とジボー氏はいい、それらのゲームは概念証明が目的であり収益を生むためではないことを強調した。

Netflix Gaming(ネットフリックス・ゲーミング)は11月2日に公開され、Zyngaの元最高クリエイティブ責任者であるMike Verdu(マイク・バードゥ)氏が指揮をとった、とジボー氏は語った。「Netflixにとって、このビジネスのサブスクリプション部分にどうアプローチしたいのか、ユーザーはゲームをどのような操作するのかなど、検討すべきことがまだたくさんあるので、彼らがサードパーティーコンテンツを受け入れる準備ができているのかどうか私にはわかりませんが、将来どこかの時点で話をするのはとても有意義だと思います」。

さらにジボー氏はこう付け加えた「それがNetflixでもRobloxでもEpicでもValveでも、そこにプラットフォームがあり、私たちのコンテンツがそこにあって聴衆に届けることが理に適っているなら、私たちは間違いなく追究していきます」。

しかし、おそらくZyngaにとって今後最大の冒険は、元EA(エレクトロニック・アーツ)幹部のMatt Wolf(マット・ウルフ)氏を新設のブロックチェーンゲーミング部門の責任者として迎えたことにかかっている。NFT(非代替性トークン)の狂乱がゲーミング業界に吹き荒れ、ブロックチェーンのスタートアップ、Mythical Games(ミシカル・ゲームズ)やAnimoca(アモニカ)やForte(フォーテ)の評価額は過去数カ月で10億ドル(約1140億円)に達し、デベロッパーがゲームを横断して使える永久収集アイテムを作る後押しをした。

「この分野には多くの資金と人材が流れ込んでいます」とジボー氏は言い、決断のタイミングを説明した。「当社のファンダーで会長のMark Pincus(マーク・ピンカス)氏と、長年取締役を務めているBing Gordon(ビン・ゴードン)氏がこの分野に非常に熱心なので、ブロックチェーンは長期的にゲーミングの一部になると私たちは信じています。

ウルフ氏が現在最適な道筋を見極めるための専門部隊を立ち上げているところで、FarmVilleで農場を所有することでエンゲージメントや定着率が向上するかどうかなどを調べる予定だとジボー氏は語った。

「私たちはZyngaのスピードで動くつもりなので、数カ月のうちには何かをお見せできると思います」と同氏は語る。

画像クレジット:Zynga

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(文:Martine Paris、翻訳:Nob Takahashi / facebook

TikTokがモバイルゲームに挑戦、まずはZyngaとの提携で

TikTok(ティクトック)は手始めに、モバイルゲーム大手のZynga(ジンガ)と提携してゲームの実験を行う。Zyngaは米国時間11月8日、HTML5ベースの新しいゲーム「Disco Loco 3D」をTikTokプラットフォーム向けに展開する計画を発表した。このカジュアルゲームはプレイヤー1人のエンドレスランナーで、プレイヤーは友達に挑戦しながら自分のダンスを集め、障害物を避け、メダルを集めながらキャットウォークを歩くというものだ。Zyngaの「High Heels」に似ている。TikTokは、このゲームはアプリ内でのゲームに対するユーザーの一般的な関心を測るためのものだとしているが、他のゲームメーカーとの協議がすでに進行中であることを認めた。

HTML5ベースのモバイルゲームは、世界中の多くのユーザーにリーチするための一般的な方法となっている。特に、消費者が高価格帯の携帯電話を所有していなかったり、高速データプランを購入できなかったりする新興市場のユーザーに人気がある。例えば、Google(グーグル)は、HTML5ベースのゲームプラットフォームGameSnacksを立ち上げ、インド、インドネシア、ナイジェリア、ケニアなどの市場においてGoogle Chromeの新しいタブページで2021年展開した

しかしテック業界を見渡すと、ユーザーが娯楽や社交の場として利用するプラットフォームと、ゲーム専用のプラットフォームを結びつける動きが広がっている。Facebook(フェイスブック)は2020年、ウェブとAndroidでFacebook Gamingを立ち上げてクラウドゲーミングに参入した。また、Netflix(ネットフリックス)は、ゲームをエンターテインメントにおける新しい部門だと考えている、と述べ、世界中のユーザーに向けに独自のゲームサービスをAndroidで開始し、11月9日にはiOSでも提供を始めた。

そしていま、TikTokもそのコンセプトを模索することを大っぴらにしている。

Zyngaとの提携により、TikTokのコミュニティがどのようにゲームに関わっているかをより深く理解できるようになる、とTikTokは話す。同社は現在、カジュアルゲーマーとハードコアゲーマーを含むゲームファンを虜にしているが、こうしたユーザーが今回のようなゲーム統合に反応するかどうかはわからない、と指摘する。

ただし、これはTikTokにとって初めてのゲームではない。同社は2021年初め、非営利団体Feeding Americaとの提携で、チャリティ募金のための独自ゲーム「Garden of Good」を立ち上げた。これは、ゲームへのユーザーの関心に関する初期データをTikTokに提供したかもしれないが、ゲーム自体は異なるタイプの体験だった。このゲームでは、TikTokユーザーが自分の庭の手入れをしたり、ゲームをしている友人をサポートしたりする。そして、庭が成長すると、TikTokのポイントを使ってFeed Americaに寄付をすることができる。

統合するZyngaのものは昔ながらのゲームだが、現在は収益化されていないとTikTokは指摘する。例えば、アプリ内課金やゲーム収益に対する売上シェアなどはない。当面はTikTokユーザーのゲームに対する欲求を測ることに焦点を当てている。

@zynga

Disco Loco 3D is coming!

♬ original sound – Zynga

Zyngaとしては、TikTokを膨大なリーチを通じて新たなオーディエンスを獲得できるプラットフォームだと捉えているという。

「Zyngaは、プラットフォームのユニークなユーザー体験を活用してゲームを制作するという豊かな経験を持っており、いつでもどこでもエンターテインメントを得られる、プレイヤーの心に響く新鮮で楽しいコンセプトを提供しています」と同社の出版担当プレジデントBernard Kim(バーナード・キム)氏は声明でで述べた。

Disco Loco 3Dは現在TikTokでは配信されていないが、今後数週間内にiOSとAndroidの両方で北米市場で展開される予定だ。

Zyngaとの提携はおそらく、TikTokがモバイルゲームに関する広範な調査を行って生まれた最初のものだ。TikTokはTechCrunchに対し、他のゲームパートナーとも同様の契約について協議中だが現時点では詳細を発表できない、と話した。

今回のゲームのニュースはZyngaの第3四半期決算と同時に発表された。同社の売上高は前年同期比40%増の7億500万ドル(約803億円)、ブッキングは同6%増の6億6800万ドル(約761億円)だった。また、同社はブロックチェーンゲーム事業の責任者として、Coca-Colaの元幹部Matthew Wolf(マシュー・ウルフ)氏を採用したことも明らかにした。

画像クレジット:Zynga

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi