血液不足時に献血を呼び掛けるFacebookの機能が米国で使えるように

Facebookは献血に特化した機能の展開を拡大する。2017年からFacebookは世界のいくつかのマーケットの献血センターと協力し、プラットフォームを通じて血液ドナーにアクセスして必要なときに献血を呼びかけられるようにしてきた。その献血機能を今度は米国で展開しようとしている。

サービス開始に伴い、FacebookはAmerica’s Blood Center、米赤十字社、Inova、New York Blood Center、Rock River Valley Blood Center、Stanford Blood Center、Versiti、Vitalantなどを含む米国の主要な献血組織と提携する。

また全国展開する前に、まず都市部のいくつかのマーケットでこの新機能を提供し、手始めにシカゴ、ニューヨーク市、サンフランシスコベイエリア、ボルチモア、ワシントンD.C.での展開となる。

米国で提供する献血機能は、バングラデシュやブラジル、パキスタンなどを含む世界のいくつかのマーケットですでに展開されているものと似ている。

この機能にアクセスするには、該当マーケットのFacebookユーザーはそれぞれのプロフィールの「About」セクションから献血機能のページにいき、サインアップする。そこでユーザーは、近くの血液バンクが協力を求めていることを知らせる通知をFacebookに許可する。そうすることで、血液バンクの在庫が減っているときに血液バンクはFacebookのプラットフォームを通じて近くのドナーに献血を呼びかけることができる。

登録した人は、献血のリクエストと献血の機会についての情報をFacebook上のBlood Donations destinationで確認できる。そしてそのページにあるツールを使って友人に献血を呼びかけることもできる。

2017年のサービス開始以来、この献血機能はうまくいっている。最初に導入されたマーケットですでに3500万人以上が登録している。インドとブラジルでは「献血をした人の20%がFacebookの影響で献血することを決めた」と献血センターは指摘している。この数字は、血液バンクで行われた対面調査に基づいている。

今日の献血機能の立ち上げに伴い、America’s Blood CentersのCEOであるKate Fry氏は「Facebookとの提携では、人々がさまざまな血液型のドナー確保に協力する時、より簡単に地元の血液センターを見つけ出せるようになる」と発表文で述べている。「生き方としての献血を促すことで、米国中で毎日使用されている3万パイント超の血液を確保できる」。

今回この機能は、6月14日の世界献血デーに先立って導入された。世界保健機関が定めたこの献血デーは献血についての意識啓発のためのものだ。Facebookはこの日、いくつかの自社オフィスで献血を実施し、ブラジルとインドで啓発キャンペーンを展開すると話した。また、献血の呼びかけに注意が集まるよう、米赤十字、そしてVitalantとMissing Typesのキャンペーンでも提携している。

「深刻な血液不足を強調するMissing TypesキャンペーンへのFacebookのサポートに感謝している」と米赤十字社のシニアバイスプレジデントのCliff Numark氏は述べた。「人々が忙しく過ごす夏は十分な献血者を確保するのがかなり難しく、このキャンペーンはまったく時宜を得たものだ。そしてFacebookの献血機能は誰かの命を救うための献血をさらにしやすいものにする」とも語った。

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(翻訳:Mizoguchi)