Kanoのハリー・ポッター・キットで70以上の“魔法”をプログラミングできる

Kanoは、文句なしのサクセスストーリーだ。最初はKickstarterのプロジェクトだったが、そのRaspberry Piのプログラミング・キットを昨年までに20万以上も売った。さらに2017年には2800万ドルの資金を調達し、Sesame Street(セサミ・ストリート)のSesame Venturesからも支援された。

今日(米国時間7/23)同社はまたひとつ、子どもの好きなキャラクターをキットに加えるライセンスを発表した。しかもそれは、セサミ…の場合と違って、ハードウェア製品が伴っている。そのHarry Potter Kano Coding Kit(ハリー・ポッターKanoプログラミング・キット)はしかし、標準のキットにキャラのブランドをくっつけただけのものではない。

そのシステムには“build it yourself”(自分で作りましょう)という魔法使いの杖があって、ジャイロスコープや加速度計、磁力計などを使って画面上のプログラミングのコンテンツと対話する。70あまりの“魔法の課題”(wizard challenges)と呼ばれるプログラミングの演習課題は、ハリー・ポッターのいろいろな知財を利用している。コードが行なうアクションと杖の動きを、子どもたちはいろんなプログラミングで試行する。たとえば、杖を上げたら、フクロウが現れる、とか。杖を振ったら、ベルが鳴る、とか。いろいろだ。

このキットは、ハリー・ポッターのブランドが子どもの理科系学習を助ける初めてのブランドライセンス製品だ。それはiOSとAndroidのタブレット、そしてWindowsとMacのコンピューターに対応している。今予約を受けているが、発売は10月1日、価格は100ドルだ。Kano Computer Kitの半分のお値段だね。

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クローンの攻撃! 偽レゴを買って作ってみたら、その結果は……

レゴは高価で、子どもたち、とくにウチの子どもはそれをたくさん欲しがる。我が家の地下室は、大きなオモチャ屋の返品部門のようで、端から端までオモチャで埋まっている。なかでも目に付くのは、小さな組み立てブロックのどこまでも広がる地雷原だ。しかし、私たちはいろいろなものを組み立てては、ごっこ遊びを楽しんでいる。末っ子のGuthrieは「スター・ウォーズ」が大好きだ。しかし、レゴは高い。「スター・ウォーズ」のキットはなかでもいちばん高い。どうしたものか? おじいちゃんおばあちゃんからの年末のプレゼントに欲しいものリストに加えておくか。バラバラになって、その破片や人形たちが何マイルにもわたって散乱する船に何百ドルも支払うのか? それとも、なんでも見つかる安心の場、インターネットで「Lepin」(レピン)を探すか?

遠い昔はるか彼方の銀河系でLego (レゴ)のコピー商品が数々あった。なかでも人気が高かったのは、レピンというメーカーが作っていたもので、私がそれを初めて知ったのは、「ファーストオーダーのタイファイターのセット」の驚くほど完璧なレビュー動画を見たときだった。この動画では、レゴとレピンをじつに詳細に比較していた。しばらくの間レピンは、「スター・ウォーズ」の予告編や、子どもたちが好きなYouTubeチャンネル「Bad Lip Reading」を抑えて、我が家の一番人気となった。子どもたちは、あの動画のゆっくりで一定したペースに心を奪われていた。私は、レゴを買うよりずいぶんお金が節約できるという考えに心を奪われた。

コピー商品に関するモラルや法的問題に敏感になる方もいるだろうが、わかって欲しいのは、私はレゴの価格はそれ相応のものだと理解しているということだ。レピンのセットを組み立てたあと、レゴがどれだけ丁寧に作られていて、製品としての満足度が高いことを思い知らされた。レゴなら、飛行中に分解することはない。とは言え、これはひとつの実験だ。この大胆にも完全コピーされた製品が、普通の茶封筒に入って送られて来たことに驚いた。不要品交換会で買ったルイスやロレックスの偽物とは違い、レピンのキットは、ひとつひとつのブロックがオリジナルのコピーになっている。しかし、いくつかの大きな問題があった。

私はAlibaba でタイファイターのキットを購入した。これは、私のノスタルジアのど真ん中のボタンを押し、子どもたちの興奮のボタンを押した精密だが高価で買うのを諦めたモデルのコピー版だ。私はこのタイファイターを組み立てる。科学のためだ。

キットは価格が約5200円、送料は約1300円で、2週間後に届いた。茶色いクッション入りの封筒の中に、説明書と小さな袋に小分けされたブロックが入っていた。わかりやすい分類がされているわけではなく、大きなブロックが一塊になり、小さなブロックが、いくつかの小袋に詰め込まれている。袋に順番などは書かれておらず、説明書にも、どれを先に開けろとは書かれていない。とにかく、全部いっぺんに開けてしまって、作り始めるのがよさそうだ。

まず目に付くのは、射出成形の痕跡がやや凹んでいる出っ張りの先端が、まったく滑らかになっていることだ。そこには「Lego」の刻印がなく、不安になるほどツルツルだ。本物のレゴの表面をサンドブラストで磨いたような感じだ。ミニフィギュアにもちょっと問題がある。顔はレゴのものに比べると、シャキッとしない。アクセサリーも同様だ。たとえば、パイロットのヘルメットから出ているホースが、変な風につながっている。こういうところでコストを削減しているのだろうが、簡単に外れて、すぐに紛失してしまいそうだ。

ブロックの整理をしたら、いよいよ組み立てだ。ここでまた、コスト削減による問題に突き当たる。説明書では、使用するブロックだけがカラーで示され、あとはグレーで薄く印刷されている。だから、組み立て中に、それがどのような形になるのかがわからない。内部を組み立てるときは、とくにわかりづらい。さらに、説明書のステップ数がやたら多い。レゴの説明書では、1ページに1つか2つのステップというペースにレイアウトされているが、こちらはぎゅーぎゅー詰めなので、混乱してしまう。

組み立てには2日かかった。息子がほとんどを組み立てたが、最後は私が介入した。私もやってみたかったし、息子は飽きてしまったからだ。そしてその直後、私たちはレピンの致命的欠陥に気づくことになる。モデルが崩壊してしまうのだ。

私の義父は、射出成形でオモチャを作っていた。彼はよくレゴのことを褒めていた。レゴは頻繁に型を壊して新しく作り直している。だから、どのブロックもきっちりしてて、きれいで、真っ直ぐなのだと、ことあるごとに聞かされきた。製造工程において、型はもっとも高価なものだ。作るのに何千何万ドルもかかる。レゴのような複雑な型ともなれば、製作にはかなりのコストがかかる。プラスティックの知識から見る限りでは、レゴ社はそこに金を惜しんでいないということだ。

レピンは違う。

組み立てを始めると、真っ直ぐなはずのブロックが歪んでいたりする。ヒンジはきっちりはまらない。大きな板はサイズが合わない。組み立てながら、本当にこれらはひとつの塊でいてくれるのか心配になってくる。最後にはバラバラになるのではないかと。たとえば、このモデルでは、翼に埋め込まれた4本のバーをつなげるために、小さなU字型のクランプが4つ、両サイドに飛び出る形になるのだが、このクランプがきちんと入ることもあれば、入らないこともあり、入らないときは翼が分解してしまう。組み立て直すのに10分かかる。乱暴に扱うような遊びには使えない(というか、どんな遊び方でも無理だろう)。パイロットを乗せるためのハッチは、完全に閉じると外れてしまう。あのデンマーク製の愛すべきレゴ

の許容差は、ここにはない。棚の上に飾っておくしかなさそうだ。

もし、あなたもあなたのお子さんも、あまりよく見えない高い棚の上に置いて眺めるだけで満足できるなら、このレゴのコピー製品を試してみるといい。ただし、ガッカリすることは覚悟しなければならない。これは実物に近いクローンではあるが、小さな違いが積み重なって、やがて大きな問題に発展する。このタイファイターは、今はヤドカリの檻の隣に、触らないようにして置かれている。ポー・ダメロンのXウィングファイターがストームトルーパーに定期的に攻撃を加え、他のレゴたちは、基地や家やマインクラフトの冒険などに作り変えられている中、遊ばれない唯一のオモチャが、レピンのキットだ。

いい勉強になった。たしかに金は節約できるが、その必要はあるのだろうか? レゴは高すぎるし、子どもたちも、あまり強くレゴで遊びたいと言わないで欲しいとは思う。しかしそれでは、子どもたちに手で触れるもので遊ぶことの価値や、組み立てブロックで物を作ることの意味を教えることができない。私は、自分でタイファイターを買って、自分で組み立てる力があるなら、レゴで遊びたいという子どもを制止したりはしない。結局、レゴは最強なのだ。ミニフィギュアには叶わない。

レピンを買うべきだろうか? 私の中のブランドの熱狂的な擁護者は「ノー」と言っている。しかし、経費を節約して、子どもにコピー商品を組み立てさせたいと考えるなら(それを使って遊ぶことはできないが)、このC-3POまがいの世迷い言は忘れて欲しい。あなたの選択に、フォースがともにあらんことを。

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(翻訳:金井哲夫)

ドイツが子ども用スマートウォッチを禁止、盗聴などハッキングの餌食になることを懸念

ドイツの連邦ネットワーク庁(Federal Network Agency, FNA, Bundesnetzagentur)が今週、子ども用のスマートウォッチを全面的に禁ずる禁令を発布した。さらに、そのようなデバイスをすでに買い与えていた親は、それを破壊しなければならない。この強権的な動きは、未成年をねらったデバイスをめぐるプライバシーの懸念が高まっていることに対する、政府としての対応だ。

“アプリを使って親は、子どもたちに気づかれずに彼らのウォッチを盗聴できるが、それらは無認可の送信システムとみなされる”、同庁の長官Jochen Homannが、BBCが入手した声明文でこう述べている。FNAはさらに、教育者が児童生徒のウォッチを注意してよく見るよう促している。なぜなら、“調査によれば、教室で教師を盗聴するために親のウォッチが使われていることもあるからだ”。

近年、大人だけでなく子どもをターゲットとするウェアラブルが広く普及するに伴い、このような懸念が広まっている。つい先月は、ヨーロッパの監視グループNorwegian Consumer Council, NCCが強い語調の報告書を発表して、GPSを搭載したデバイスの安全性に関する懸念を表明した。その報告書は、親による追跡だけでなく、外部からのハッキングの可能性についても触れている。

“子どもの安全を願う者なら誰もが、この報告書が述べている欠陥が修復されないかぎり、スマートウォッチを買い与えることには二の足を踏むであろう”、とNCCは書いている。

その報告書は、子ども用スマートウォッチのブランドを具体的に挙げている…Gator 2, Tinitell, Viksfjord, そしてXploraだ。一方FNAの禁令は、一般的に子ども用スマートウォッチ全般を禁じている。先週同庁は、人形玩具My Friend Caylaの禁止と破壊を発令した。そのマイクロフォンとBluetooth機能に対する懸念が、高まっていたからだ。

その人形と同じくスマートウォッチも、同庁は違法盗聴デバイスとみなしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

マテル、実際の昆虫から発想した折り紙風昆虫ロボットをリリース

人気ブランドを抱えるマテル(Mattel)も、ネットワーク時代の子供たちに向けた新製品を生み出すのには苦労している。先月にはOsmoと組んで、人気があるホットウィール(Hot Wheel)のiPad版をリリースした。そしてこの度は、Dash Robotsとのコラボレーションによるプロダクトを生み出した。自分で組み立てた「ロボット昆虫」で遊ぶためのもので、名前を「Kamigami」という。

Targetでの販売が開始されたこの6本足ロボットは、キットの状態で得られており、1時間程度で組み立てられるようになっている。身体は、折り曲げて使うプラスチックシートでできている。プラスチックシートはカマキリ、てんとう虫、およびサソリなどの種類が用意されている。

DashおよびDash開発のロボットプロダクトは、U.C. BerkeleyのBiomimetic Millisystems Labから生まれたものだ。自然から学んだ効率性の高いロボットを実現しようとしている。

「私たちのロボットを、学校や各種イベントでデモ展示しました。ロボティクスとは何かを示すために行ったものでした」と、Dashの共同ファウンダーであるNick Kohutは述べる。「子供たちは夢中になり、保護者たちは製品の購入法を尋ねてくるのでした。それで販売を開始したのですが、なかなかの売れ行きを示すことになりました」。

研究室から生まれたロボットを販売するためにDashが生まれ(価格は65ドル)、そしてこのたびマテルと組んで販路拡大を目指すこととなったわけだ。より低価格でキッドフレンドリーなプロダクトとするため、KamigamiはDashのオリジナルロボットほどには複雑な作りになっていない。しかし実際の昆虫を元にしたものとはなっている。移動する様子などをみれば、バイオロジーの観点をDashから受け継いでいることがわかる。

Kamigamiの単価は50ドルで、加速度計、ジャイロスコープ、IR受発信装置などを備えている。これにより外部環境を認識し、他のKamigamiロボットとのバトルゲームを行ったりすることができるようになっているのだ。Kamigamiロボットはモバイルアプリケーションからコントロールしたり、あるいは簡単なコーディングツールを使って作成したプログラムで動かすこともできる。

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(翻訳:Maeda, H

子ども向けのプログラマブルなロボット工作キットを多種類提供しているMakeblockがシリーズBで$30Mを調達

子どもたちが単純なおもちゃで単純に遊んでいた時代があったよね。もちろん今でもそれはできるけど、親たちはますます、テクノロジーをぎっしり詰め込んだ玩具を買い与え、将来はソフトウェアのデベロッパーやロボットのエンジニアとして楽な生活ができることを願う。先月ニューヨークでInternational Toy Fairを開催したToy Industry Association(玩具産業協会)にいたっては、ロボット教育が2017年の玩具市場の主要なトレンドだ、とまで言い出す始末だ。

そして、深圳のMakeblockはこのほど、シリーズBで3000万ドルを獲得して、そんな親たちにプログラマブルなロボットと、子どもたちやティーンのためのロボット工作キットを提供しようとしている。2011年創業のMakeblockは、今や140か国に顧客がいて、製品は世界中のさまざまな学校2万校の教育者たちが利用している、という。

同社のいちばんよく知られている製品は、mBotシリーズの各種走行車両類と、簡単なモジュール構造の玩具ドローンAirblockだ。後者は初心者でも組み立てられる。しかし同社のテクノロジー玩具製品の種類はとても多くて、中には奇抜なものもある。たとえばMusic Robot Kitには、シロホンと電動の打棒(ばち)がある。組み立てとプログラミングがうまくいけば、楽譜を演奏できたり、ユーザーがリモートのPCのキーボードから弾けたりする。

ドローンキットAirblockは初心者でも航空機ロボットを作れるように設計されている。

Makeblockの製品はグラフィカルな環境でプログラムを作るので、プログラミングがまるでゲーム感覚だ。初心者はプログラミング言語でコードを書いたり、コマンドでロボットを動かしたりしない。画面上で、ゲームのピースを一定の順序で並べるだけだ。

今回のMakeblockへの投資は、Evolution Media ChinaShenzhen Capital Group(深圳資本グループ)がリードした。子どもたちにテクノロジー玩具を与えてプログラミングへ入門させようとする企業は、玩具企業にかぎらず今ではたくさんあるから、今度得た資金はその競争に勝つために投じられる。主な競合他社は、LittleBits, SparkFun, ArcBotics, Flybrixなど、しかもWonder WorkshopOzobotなどは、子どもたちが組み立てるキットではなく、完成品のロボットでプログラミングを学ばせようとしている。

MakeblockのCEO Jasen Wangによると、彼は、農村の貧しい、テクノロジーとは無縁な家に生まれ育った。コンピューターに初めて触ったのは、大学に入ってからだ。だからプログラミングの勉強を始めたのも、遅かった。でもテクノロジー大好き人間になった彼は、より多くの若い学生たちをメイカームーブメントに誘い込むことを仕事にしたい、と考えるようになった。そして、2011年にMakeblockを創業した。

新たな資金の用途は、人員増、製品開発、生産能力の拡大、国際展開と多様だ。中でも重要なのが、アメリカにオフィスを開くこと。投資家たちが期待しているのは、Makeblockが“次世代のLego”になることだ、とCEOは語る。

しかし最近の“子ども製品業界”は合併や買収が盛んだから、今後のMakeblockにも、何らかの(IPO以外の)有利なイグジット(exit, 出口)による市場拡大の機会が、ありうると思うね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AnkiのCozmoロボットが12月初旬で売り切れ、子どもが欲しがるロボット玩具の好例だ

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Ankiの今年のホリデー商戦は、完勝かもしれない。同社はハードウェアのスタートアップだが、初めて世に知られたのは数年前のAppleのキーノートのステージで、そのDriveカーがデモされたときだ。その同社は今、今年の秋に発売した最新製品Cozmoに全精力を注いでいる。

この元気で小さなロボットは、同社がPixarやDreamworksなどのスタジオから人材を集めた成果で、ウォーリー(Wall-E)のそっくりさんを目指し、そして音楽は完全なオリジナルを制作した。

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そしてどうやら、このギャンブルは同社にとって吉と出たようだ。Cozmoは今年のホリデイシーズンでついに、全米の子どもたちの、‘あれ買ってよ’の“あれ”になってしまい、最初のロットは月初に売り切れた。売上台数などは公表していないが、Amazonでは今月初め、一時的に“在庫なし”になってしまった。

でも同社によると、クリスマスまでには需要に対応できるよう、増産に励む。このロボットが店頭に登場したのは10月だが、これまでは約束通り同社は、定期的なアップデートにより、Cozmoの知識と技能の増強拡張に努めている。〔その例

Cozmo関連記事集(未訳)〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Fidget Cubeはあなたの神経を鎮める完全に無意味な玩具-Kickstarterで19ドル

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あなたは、考えごとをするときに、手や指を動かす人かな? ここでご紹介するFidget Cube*という小さなデバイスは、あなたが気持ちを落ち着かせたいときに、表面のいろんなボタンを、クリックしたり、押したり、回したり、スライドさせたりできる。〔*:Fidget Cube, 直訳的には‘手すさびキューブ’、‘手なぐさみキューブ’。〕

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今、Kickstarterで19ドルで予約できる。発売は12月となっているが、ハードウェアのクラウドファンディングは遅れることがよくある。

自分のスタートアップの今後の方向性を考えている人、転職を考えている人、この家を買おうかな、と考えている人。いろんな難しい問題の最良解は、外界を遮断して無心にならないとやってこないことがある。

瞑想や、禅の修行が必要な人もいる。音楽が役に立つ人もいる。でもぼくの場合は、自分のひげをひねったり、なにか小物をいじっているときが、ベストだ。Fidget Cubeは、ぼくみたいな人間がときどき求める知覚効果を、きっと与えてくれるだろう。

ただし、ときどき物を投げつける人もいるから、Fidget Cubeはもっと堅牢なデザインが必要かもしれない。そんな乱暴をしない人にとっては、デスクの上の、欠かせないお友だちになるね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Mattelが300ドルの子供向け3Dプリンターを発表―カスタマイズしたバービーも出力へ

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ニューヨークで開催されている玩具のトレードショー、Toy Fair 2016で、Mattelが“ThingMaker”という300ドルの3Dプリンターを発表した。このデバイスを使えば子どもたちが家で自分だけの玩具をプリントすることができるようになる。3Dプリンターのソフトウェア開発にはAutodeskが協力しており、操作が非常にシンプルになっている。玩具はThingMakerだけでなく、標準的なインターフェイスを備えた他社の3Dプリンターでも出力できる。

ハードウェアに付属してくるこのソフトウェアがMattelの3Dプリンターを使いやすくし、広い層にとって価値の高いものとしている。

市場にはもっと低価格の3D1プリンターも多数登場しているが、付属のソフトウェアが使いにくかったり能力が不足していたりする場合がある。ThingMakerのデザイン・アプリはすでにiOS版、Android版が公開されている。小さな子どもたちでも簡単に使いこなせることがデザインの目標だ。

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実際のソフト開発を行ったのはAutodeskで、Toylandその他のベータ・テスターは「速い」、「機能がわかりやすい」、「ばかばかしいほど簡単」などの高評価を与えていいる。

アプリはThingMaker Designと呼ばれ、すぐに使えるキャラクター・テンプレートが多数含まれている。チュートリアルもわかりやすく、初心者でも簡単に使いはじめることができそうだ。少し慣れれば子どもたちが自分でゼロからキャラクターをデザインすることも難しくない。キャラクターの色や生地は自由にカスタマイズでき、アプリの中で折り曲げたりひねったりできるので、出力後の玩具がどんなふうであるかつかみやすい。デザインの成果はファイルとしてスマートフォンなどのモバイル・デバイスのカメラロールに保存することできるしGoogle
DriveやDropboxに送ることもできる。

デザインがSTLファイルとして完成したらいよいよアプリから3Dプリンターにワイヤレスで送信するわけだが、Mattelだけでなく他社のプリンターにも送れる。

またMattelのシステムの場合、キャラクターをプリントしたら終わりではない。子どもたちは大きな玩具のパーツをひとつずつプリントして後で組み立てることができる。人形、ロボット、恐竜、サソリ、ドクロ、ブレスレット、ネックレス等々お望みのままだ。

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この方式ならMatteは既存のすでにライセンスが確立している人気の玩具と3Dプリンティングを通じてタイアップできる。Mattelはこの点を真剣に考えており、ロードマップの中で「今後、他社ブランドのアイテムのプリントも行われるだろう」と
述べている。特定のブランド目名は名指されていないが、バービー人形やミニカー玩具のホットウィールなどについてはすでに計画中だということが示唆されている。

キャラクターの部品は連続して出力され、その後ソケットにボール部分をはめ込む方式で組み立てることができる。小さなキャラクターなら30分、大きなものでは一晩(つまり6時間から8時間)かかるという。

Mattelによれば、ThingMaker 3Dは硬質PLAフィラメントを使うという。ただしどんな色が利用可能かはまだ発表されていない。Toy
Fairの資料によれば、デモでは24色が使用されているという。Mattelの広報担当者の一人は「プリント素材は将来他のオプションが利用できるようになるかもしれない」と述べている。

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3D出力が始まると、安全上の理由からプリンターのドアは自動的にロックされる。子どもたちは正面の透明な窓からプリントの様子を観察することができる。プリンターが動いていないとき、プリンターヘッドは安全な位置に格納される。これは子どもたちが熱いプリンターヘッドや出力されたばかりのアイテムにうっかり触れて火傷しないための配慮だ。

玩具が3Dでプリントされるというのは小さな子どもたちの興味を惹きそうだが、USA Todaytの記事によると、製造物責任の観点からであろうが、Mattelでは「13歳以上向け」だとしている。しかし出力されるフィギュアの種類は3Dプリンターのシンプルなdデザインなどからみて、ThingMakerは小さな子どもが大人に付き添われて家に持っていくことになりそうだ。

実は“ThingMaker”という商品名にも由緒がある。これはMattelが1960年代に初めて発売した子どもたちが家でものづくりができる玩具の名前だった。l熱した型にPlastigoopと名付けられた液体プラスチックを流し込んで冷やすことで花やクリーピークローラーが作れた。当時Matteはこうした方法で子どもたちの創造性を伸ばそうと試みていたようだ。

それが21世紀のテクノロジーで蘇ったわけだ。

3Dプリンターが実際に発売されるのは秋も深まった頃になるようだが、MattelはすでにAmazonで予約の受付を始めている。

玩具メーカーとしてはMattelはアイテムへのデジタル・テクノロジーの採用に意欲的な方だ。Toy FairトレードショーでMattelはGoogleの段ボール製VRヘッドセットを利用した立体写真眼鏡、ビューマスターのリバイバル版を発表している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

子どもがプログラミングを覚えながら遊ぶ(操作する)ロボットVortexは複数で対戦ゲームもできる

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DFRobotは、教育市場向けのロボットを2008年から作っている。今週同社は、対話的でプログラマブルで、6歳以上の子ならどの年齢の子どもでも遊べるロボット、Vortexを発売した。このVortexロボットは、AndroidやiOSのスマートフォンやタブレットに搭載したアプリとBluetoothで通信し、子どもたちはこのアプリの画面をタップして命令を伝え、ロボットをコントロールする。このアプリには無料のゲームが4つ(サッカー、ゴルフなど)、最初からついていて、それらのプレイ体験を子どもたちがカスタマイズできる。

DFRobotのCEO Ricky Yeによると、子どもたちがロボット工学を楽しく学べることが、Vortexの開発動機だ。同社はこれまで学校や教師のためのロボットキットを数多く作ってきたので、クラスでどんなことに人気があるか、よくわかっている。また、競合他社に負けないためのデザイン要素も、よく理解している、とYeは語る。Vortexは学校でも採用できるが、DFRobotとしては初めての家庭用消費者製品でもある。

“勉強は、楽しくなければ身につかない。すぐに遊べるゲームを含めたのもそのためだ。そして子どもたちが、自分でもゲームを作りたいな、と思うようになったら、ロボットをプログラミングする学習が始まる”。

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Vortexのセットアップは、単三電池を4つ入れるだけだ。アプリストアからVortexbotアプリをダウンロードすれば、プレイを始められる。ゲームの中には、サッカーのような対戦ゲームもあるから、複数の子がVortexを持ってた方がよい。もちろん、一人遊びのゲームや、コンピュータと対戦するゲームもある。

子どもたちがロボットをプログラミングすることに興味を示したら、親または教師がチュートリアルのWhenDoアプリをダウンロードするとよい。そこに書かれている指示にしたがって子どもたちはプログラミングの基礎を学び、ゲームをカスタマイズしていく。WhenDoはドラッグ&ドロップで簡単に使えるアプリだが、内容的には、低学年児童には親や教師が付き添った方がよいだろう。

Vortexはオープンソースで、ArduinoやScratchと互換性がある。だから子どもたちは、VortexをPCやMacからプログラミングすることもできる。

このロボットは自分で障害物を避(よ)け、ラインを検出し、赤外線とグレースケールとスピーカーを使って壁などから折り返すことができる。

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DFRobotは今Kickstarterで、Vortexを製造するための資金を募集している。前にも同社は、Kickstarterを使って3DプリンタOverlordの資金を集めたことがある。それは無事に、発売にこぎつけたそうだ。

今のKickstarterキャンペーンでは、部品などの最少発注数量を満たす初期ロット2000体の製造を目指して50000ドルの目標額を掲げている。もちろんヨーロッパ向けにはCE、合衆国ではFCCのテストにも合格しなければならない。

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Vortexの実動プロトタイプはすでにあり、アプリもすでにアプリストア上にある。

発売は、10月末を目標にしている。

Kickstarterで出資する者は、2体のVortexを131ドルで入手できる。また、3体、4体、6体、10体のセット価格もある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

課題を達成するたびにどんどん速く機敏になるスマートスロットカーAnkiの次世代機が9月20日に発売

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Anki Overdriveはスマートフォン時代のスロットカーだ。これまで数々のアップグレードとプレーヤーの挑戦課題(アチーブメント)とキャラクタ作りを積み重ねてきた結果として、スマートフォンと物理玩具との完璧な結婚ができあがった。このシステムがデビューしたのは2年前だが、その後今日まで着実にアップグレードしてきた。そして今日は、その次世代プロダクトAnki Overdriveの発売日と価格が発表された。

Ankiが走路システムのOverdriveを披露したのは今年の初めだった。大きなマットを使った最初のシステムと違って、今のOverdriveは昔のスロットカーのように個別の走路がある。それによりエンドレスな走路も可能になり、最初のものよりずっと楽しくなった。

発売日は合衆国とイギリスとドイツで9月20日、150ドルの初心者パックには、車が2台と走路のピースが10個ある。ピースは追加購入できる。今日は6種の‘新型車’も発表され、それぞれ特徴と能力が違う。

150ドルのAnki Overdriveは、中級品のスロットカーの倍ぐらいのお値段だが、アチーブメントを次々とクリアしてポイントを稼ぐと、車がどんどん速くなり敏捷になり能力もアップする。車本体が速くなるのだ。このかっこいいシステムが150ドルは、むしろお安いかもしれない。

初めて見るAnki Overdrive

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子どもをプログラミングに親しませる玩具がまた登場、Codieはビジュアルプログラミングでロボットを動かす

【抄訳】

また一つ、子どもにプログラミングと論理的思考の基礎を教えるための、かわいらしい玩具(おもちゃ)が出ました。どれもみんな買ってたらお父さんの財布が追いつきませんが、今回のCodieという製品は、上の図のようにスマートフォンの上で色付きのブロックを、ドラッグ&ドロップで並べてプログラムを作り、それが、背後にちょっとぼけて写っているロボットをコントロールする、というものだ。対象年齢は8-12歳とされている。

150ドル+αのCodieロボットは車輪の付いた乗り物で、7つのセンサのおかげでいろんなことができる(温度センサ、超音波距離センサ、光センサ(複数)、ライン(線)を検出するセンサ…そしてブザーとマイクロフォンとLEDライトもある)。ロボットの機能はスマートフォン(iOS/Android)のアプリで構成でき、両者はBluetoothで通信する。子どもたちは、Codieがまわりの環境に反応してどう動くか、をプログラミングする。

Codieを作ったハンガリーのチームは今、Indiegogoで資金募集をしている。先輩のRobotikyPrimoPlay-iDynepodなどの後(あと)を追おうというわけだ。あ、子どもが自分のコンピュータを組み立ててからゲームのコードを自分好みにカスタマイズする、DIYのコンピュータキットKanoもあったな。これだけこのカテゴリーが賑(にぎ)わってくると、Amazonもそれらのための専門店を開店せざるをえないのだ。

Codieのメーカーは、コンパイル不要でリアルタイムでプログラムの結果(Codieロボットの動き)を見られるビジュアルプログラミング言語に、子どもや親が惹かれるだろう、と計算している。タッチスクリーンをフルに利用するこのソフトウェアはジェスチャを読み取るから、子どもたちもそのビジュアルプログラミングを十分に楽しめるだろう、と彼らは言っている。あの自動掃除機「Roomba」のような動きもプログラミングできるというから、意外と、子どもにとって楽しいかもしれない。

子どもたちをビジュアルプログラミングからやがて卒業させるために、CodieのプログラムをJavaScriptに変換してから書き換える、というオプションもそのうち提供する予定だ。

Codie

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleとおもちゃのMattelがパートナーして懐かしい立体写真眼鏡をデジタル化

玩具のMattel社の、あの懐かしいView-Masterは、子どもたちが大好きな立体写真眼鏡だった。それが今回は、GoogleのVR(仮想現実)デバイスCardboardを利用して、古い3D画像に新しい命を吹き込もうとしている。

昔のView-Masterは、見事な製品だった。映画の短いフィルム(“リール”)や、遠くの風景、あるいは自分のスナップ写真など、何でも見ることができた。これまでに、View-Master用のリールは15億本売れ、View-Master本体は1億以上売れたそうだ。

今度のニューバージョンのView-Masterは、ニューヨークで行われたWorld Toy Fairで発表されたばかりだが、GoogleとMattelの提携により、昔のように写真やリールではなく、Androidスマートフォンを挿入してその画面を見る。そのためのView-Masterアプリには、映像に関するオプションがたくさんある。“リール”も、デジタルコンテンツとしてアプリ内購入で買える。

さらにしかも、子どもたちが(または今の大人が子ども時代に)これまでコレクションしてきたフィジカルなリールも、見ることができる。そういう、昔のView-Masterのコレクターは世の中にとても多いはずだから、ニューバージョンがそれらにも対応しているのは賢明だ。

Google Cardboardというプラットホームにフィジカルなリールも加えることの意味について、MattelのDoug Wadleighは、“フィジカルは家族や子ども向けのサービス”、と言っている。

Wadleighによると、この製品はMattelの今後のVR路線の“始まりにすぎない”、という。今後のいろんなVR製品も、Googleとのパートナーシップが開発の基盤になるのか、彼はそれについては何も言わなかった。

“今は、この製品に全力を注ぎたい”、と彼は言う。“これはすばらしいパートナーシップだ。彼らの能力と弊社の能力はとても相性が良いし、テクノロジの利用の今後の方向性も、その相性の良さが強力なてこになる”、のだそうだ。

Google Cardboardで駆動される新しいView-Masterの発売は秋(Wadleighによれば10月)だ。USA Todayの記事は、お値段が29ドル99セント、と言っている。また、“体験版”のリールを3本セット14ドル99セントで買える。

 

取材協力: Anthony Ha

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))