米国郵便公社が次世代配送車にガソリン車を選択、EV派のバイデン大統領はがっかり

米国郵便公社(U.S. Postal Service、USPS)は最初の計画どおり、同公社の郵便配達車隊の車両の90%を更新し、Oshkosh Corp.のガソリン車を採用する。

この決定は、バイデン政権の希望を打ち砕く。政権はこの独立機関を説得して、ほとんどが電気自動車で構成される車隊に変えるよう望んできた。また少なくとも短期的には、推計で合計60億ドル(約6933億円)となる契約の一部を、いかなるEVメーカーといえども手にする機会はない。郵便公社は環境保護庁のコメントを検討して、同公社の次世代配達車両事業が環境に及ぼす影響を評価し、その決定の最終決裁をした。その概要は384ページの文書で発表された。

その承認された事業では、USPSはウィスコンシンのOshkoshから5万台から16万5000台の郵便トラックを購入する。そして10%は電気自動車になるが、圧倒的多数の最大90%まではガソリン車になる。

USPSの総裁でCEOのLouis DeJoy(ルイス・デジョイ)氏は、声明で次のように述べている。「この問題の検討に際して、現状の古い車隊および私どもの脆弱な財務状況と、車両と安全性の緊急の必要性を考慮して、電気自動車の車隊を採用することは高望みだと判断された。私たちの財務的位置づけが、現在進んでいる10年計画、Delivering for America(米国のための配達)の進捗により改善されていけば、内部的または議会筋よりの新たな資金調達により、電気自動車のさらなる追求を継続できるだろう。

しかしながら車隊の更新は、待ったなしのプロセスであり、米国郵便公社の社員は男女を問わず、安全できれいな車両により私どもの普遍的なサービス義務を満たし、1週間に6日、すべての天候と地域の1億6100万の住所への配達を行えることを、もう待ちきれないほど待っていた」。

USPSによると同公社が選んだOshkoshの代替車両は、最も実用性が高いと判断された。なぜなら、バッテリー駆動の電気自動車は総保有コストがガソリン車よりも高いからである。USPSによると、同公社が新たな車隊の電気自動車の比率を10%に抑えたのは、そのためだ。

この決定は、バイデン政権とElectrification CoalitionなどのEV推進団体から非難された。

Electrification CoalitionのBen Prochazka(ベン・プロチャズカ)理事長は「USPSがその不透明で欠陥のある環境影響分析に対する正当な批判を無視し、ほとんどがガソリン車の新たな車隊を選んだことは、失望を通り越している」と述べている。

USPSは、2015年に新車両の探索を開始した。この次世代車両は人間工学的な改良が為され、エアコンと暖房を備え、360度カメラや最新のブレーキ、トラクションコントロール、エアバッグ、フロントとリアの衝突回避システムでビジュアルと音声の警告があるもの、そして自動ブレーキなどの安全技術を装備している必要がある。また、積載量も前より大きくなければならない。

2021年、USPSはOshkosh Defenseと契約したことを発表した。EVスタートアップでトラブルがあった上場企業Lordstown Motorsは契約を失った

画像クレジット:USPS

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hiroshi Iwatani)