高効率で低コストの固体ロケット燃料開発のAdranos、米陸軍主催コンペでも優勝

米国インディアナ州のロケット燃料のスタートアップであるAdranos(アドラノス)が、応募過剰となったラウンドで100万ドル(約1億1000万円)を調達した。このラウンドは、プライベート投資企業Sextant Groupの会長であるArchibald Cox Jr.(アーチボルド・コックス・Jr)氏がリードした。資金はAdranosの製造能力の拡張とチームの増員に当てられる。

Adranosは、ALITEC(アリテック)と呼ばれる新種のロケット推薬を作っている。同社によると、それは従来の固体燃料よりも全体的な性能が良く、またアルミニウムを使う既存製品を燃焼したときに出る危険な塩酸が排出されない。アルミニウムとリチウムの合金を使用するALITECは、Adranosの共同創業者でCTOのBrandon Terry(ブランドン・テリー)氏がパーデュー大学の博士課程にいたとき着想した。

AdranosのALITECによる市場には、防衛産業が含まれる。そこでは同社の固体燃料がミサイルの射程の延伸と、強力なミサイルの小型化によるコスト減に貢献する。同社は、宇宙産業においても大きなペイロードを低費用で打ち上げるために利用できるはずだと考えている。

Adranosは最近、Blue Originで事業開発と政府向け営業を担当していたStefan Coburn(ステファン・コバーン)氏を事業開発および戦略担当副社長として迎えた。同氏を中心に、ALITECの商用化を進める意向だ。Adranosは昨年、プロトタイプロケットによるALITEC推薬のテストに成功し、合衆国陸軍が主催するコンペxTechSearchの第1回で優勝した。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa