万能飲料メーカー、Pico UがKickstarterに登場――昆布茶、コーヒーからクラフトビールまで卓上で作れる

家庭でクラフトビールが作れる装置で知られるPicoBrewがさらに大胆な家電製品を開発中だ。 Kickstarterで支援者を募っている新しいマシン、Pico Uはたいへん多様な飲み物を卓上で製造することができる。

飲み物のリストは以下のように多彩だ(これ以外にも作れる)。

  • 昆布茶
  • コーヒー
  • 紅茶
  • オルチャータ
  • マテ茶
  • ソーダ
  • クラフトビール(もちろん!)

PicoBrewのCEO、ビル・ミッチェルの説明によれば、「クラフトビールを家庭で醸造できる装置を開発する過程でわれわれは温度その他の環境を非常に精密にコントロールするプロセスを確立できた。われわれはこのテクノロジーがコーヒー、紅茶、その他のポピュラーな飲料を非常に高い精度で抽出するために利用できると気づいた。そこでPicoBrewでは汎用の卓上醸造、抽出マシンを提供することにした」ということだ。

Pico Uシステムは今日(米国時間5/16)からKickstarterで申し込みの受付を開始した。ベーシック版は169ドルで本体プラス1杯分の抽出ができるパッケージだ。市販価格は249ドルを予定している。デラックス版は最大5リットルまでの昆布茶やアイスコーヒー、クラフトビールの醸造ができる。プレッジ価格は189ドル(市販は299ドル)。

システムには Wi-Fi機能があり、専用アプリを通じてスマートフォンから醸造、抽出のプロセスをコントロールできる。もちろん本体のフロントパネルにもディスプレイが付属している。製品が出荷されるのは来年の第1四半期が予定されている。

〔日本版〕マテ茶は南米、オルチャータはスペインでポピュラーな飲み物。Pico Brewからそれぞれの飲み物のパッケージを購入してマシンにセットする。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

自宅でビール:Minibrewが280万ドルを調達

オランダに拠点を置くMinibrewは、35万ドルのクラウドファンディングの成功に続いて、シードファンディングとして280万ドルを調達した。同社の狙いは家庭醸造にスマートさをもたらすことだ。

Minibrewは大きな野望を持つ小さなビア樽だ。私たちが、2015年にこの会社を初めて知ったとき、彼らは醸造プロセスにハイテクの風を吹き込んでいた。何か美味しいものができ上げるまで大量の麦、酵母、ホップをかき混ぜていた古い技法に、モニタリングされた醸造槽とモバイルアプリを持ち込んだのだ。創業者のBart van de KooijとOlivier van Oordは、そのマシンのためのレシピを探るために、世界の複数の醸造所と提携してきた。そして2018年第1四半期には最初のプロダクトの出荷を予定している。

チームは、麦汁造りから瓶詰めまでのプロセス全部を提供できることを、誇りに思っている。

「現在世の中にある、『完全自動化された家庭醸造所のようにビールを提供する』と宣伝する醸造マシンたちは、大切なステップを忘れています。発酵ステップです」とvan de Kooijは言う。「他社のマシンも発酵プロセスは行いますが、それは手動で、宣伝されているように自動化されているものではありません。このやり方は、(発酵の)知識を持っていて、発酵時間や炭酸レベルで色々実験を行いたい人には上手くいくと思いますが、最終的な風味は損なわれがちで、ユーザーは同じ醸造を繰り返すことはできません」。

「開発中に、自分たちのビールを醸造する過程で、私たちは多くの試行錯誤を行いました。自家醸造の中で、とても素晴らしい品質のものを生み出すこともありましたが、正確に同じ品質のビールを生み出すことは本当に大変だということがわかりました」と彼は言った。「現在世の中にある製品たちは、安定した品質のビールを造るという意味でのユーザー体験を満たせていないのです。なので私たちは、皆を醸造の世界に呼び込み、ビールの世界を変革して、素晴らしい味を発見する楽しみを分け合うべきときだと考えたのです」。

このシステムはいまでは遥かに自動化されて、チームは価格を強気の2000ユーロから999ユーロに引き下げた。素晴らしい。キットは白ビールやIPAを含む複数のスタイルのビールの醸造を行なうことができる。1番良いことは何かって?発酵プロセスが終わったら、キットがそのままポータブルなビア樽になることだ。

自動ビア樽のために払う1000ドルは、まだ高すぎると思うだろうか?例えば単に水に炭酸ガスを吹き込んで無臭のウォッカを追加して、チープなバドワイザーライトを作っても良いのでは?いやいや。家庭醸造は、彼らが言うように、簡単なのだ!

*残念ながら日本では、私的な目的でも、ある程度以上の度数をもつアルコールの無許可醸造は許されていない:

参考 国税庁ホームページ:「手造り麦芽飲料用」の缶入り、いわゆる「ビールキット」を購入して、自宅で自家製ビールを造ることに問題はありますか。

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(翻訳:Sako)