低年齢児童の英語学習はゲーム化が鍵、ウクライナのAllRightがシリーズAを調達

AllRightは4歳以上の子どもを対象とする英語学習プラットフォームで、リアルの先生がレッスンをしてAIが宿題を手伝ってくれる。同社はこの度、Genesis InvestmentsがリードするシリーズAのラウンドで500万ドル(約5億2000万円)を調達した。TMT InvestmentsとTerraVC、そしてこれまでの投資家であるFlashpointとMisha Lyalinが参加した。

ウクライナ生まれの同社は市場を徐々に拡大し、いまではポーランドとロシア、スペインそしてラテンアメリカにも進出している。AllRightのコンペティターにはOpen EnglishやLingoKids(2200万ドル、約22億8000万円調達)、MyBuddy、Preply(1500万ドル、約15億6000万円)、それにNovaKid(230万ドル、約2億4000蔓延)などがいる。

英語を勉強している人は全世界でほぼ15億人いる、と推計されている。その中の子どもは2020年に5億人に達してる。グローバルでの英語学習市場の規模は、2025年に55億ドル(約5712億4000蔓延)に達すると予想され、1年に7%増加しているといわれている。

そこで同社は、途上国市場など、オンラインの教育があまり普及していない市場を狙っている。2017年にローンチしたAllRightは、スペイン語とポーランド語とロシア語による英語学習サービスを立ち上げ、現在では9000人の生徒が月に述べ5万回のレッスンを受けている(1名あたり5回強)。

学習は先生と生徒のリアルタイムのコラボレーションで行われ、同社によると、オンラインでのライブレッスンは「AIがクオリティをコントロールし先生を助ける」ものだという。インターフェイスは音声のみで、音声認識と音声合成のソフトウェアを利用する。子どもたちは、書かれた英語ではなく、実際に話される英語をAIに助けられつつ練習する。パンデミックで学校の授業もバーチャルで行われているところが多いため、オンラインのレッスンも違和感がなくなりつつある。

AllRightはOleg Oksyuk(オレグ・オクシュク)氏が創業し、51TalksやSkyEng、Cisco、Yandexなどにいたメンバーがチームに所属している。「私たちがパイロット段階のレッスンをローンチしたのは3年前だが、その間、低年齢の子どもたちの英語学習にはゲーム的であることが効果的だとわかった。そこで2019年3月に、受講料を抑えたエデュテインメントプログラムに方向を転換し、受講者の母国語にロシア語のほかにスペイン語とポーランド語も加えた」とオクシュク氏は語る。

Genesis InvestmentsのゼネラルパートナーであるVitaly Laptenok(ヴィタリーラプテノク)氏は「これはGenesis Investmentsにとって、これまでで最大の投資だ。このプラットフォームではユーザー数が1年で3倍伸びており、新たな市場に進出することで、この勢いを維持できる」と語っている

カテゴリー:EdTech
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(翻訳:iwatani、a..k.a. hiwa

バーチャル先生が指導する子供向け英語学習アプリのMyBuddy.aiが約1億円を調達

米国時間4月7日、サンフランシスコを拠点に子供が英語を学ぶためのバーチャルツールを開発するスタートアップのMyBuddy.aiが、シードラウンドでLETA Capitalから100万ドル(約1億900万円)を調達したと発表した。この資金は新規市場の開拓と、健康に関するミニクラスなどの新機能の開発にあてられる。

MyBuddy.aiのアプリには「バディ」と呼ばれるAIのバーチャル先生が登場し、演習を通じて子供を指導する。MyBuddy.aiによれば、英語を学びたくても一緒に練習する人がいない子供が世界中に5億人いるという。また、同社のアプリは2年前にリリースされ、これまでに100万回以上ダウンロードされたとしている。

MyBuddy.aiの共同創業者でCEOのIvan Crewkov(イヴァン・クリューコフ)氏は、報道発表の中で次のように述べた。「パンデミックの影響でオンライン教育の需要は急速に拡大している。5億人の子供が第2外国語として英語を学ぼうとしている中で、優秀な英語教師の慢性的な不足はさらに深刻だ。AIを活用した先生である『バディ』は、教師が日常的に教えていることを担当する。バディは無限に英会話の練習を提供し、多数の子供を教えられる。しかもいつでも利用できる」。

3月にMyBuddy.aiは、Edwinと合併した。EdwinはMyBuddy.aiと同じく非ネイティブ話者の英語学習に特化したEdTechのスタートアップで、General Catalyst、Yコンビネーター、Google Assistant Investments Programから出資を受けている。Edwinのプロダクトには、アダプティブラーニングと自然言語を理解するAIを活用したチャットボットや、オンデマンドの個人指導サービスがある。MyBuddy.aiは引き続きこの社名を用い、合併した両社のテクノロジーをバディのアプリに統合することに努める。

画像クレジット:Aliyev Alexei Sergeevich / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

語学アプリ「abceed」に新バージョン、TOEIC以外の英語学習にも対応

語学アプリ「abceed(エイビーシード)」を運営するGlobeeは、iOS版abceedの新バージョンリリースを発表した。これまではTOEIC学習に特化したUI/UXで提供されてきたが、汎用的な英語学習に対応できるようにリニューアルされている。

abceedの特徴は、出版社から刊行されている200以上の紙の教材と連動しながら、クイズやシャドーイング、ディクテーション、スラッシュリーディングなど約20種類のトレーニング法に対応したアプリである点だ。参考書を広げながら紙と鉛筆、音声プレイヤーを駆使して学習する代わりに、空いた時間にアプリで学習を進めることができるようになっている。

TOEIC、英検、英会話など、200以上の英語教材に対応

2017年10月からアプリ内課金を行う有料版の提供がスタートしたabceedは、2019年10月現在、アカウント登録者数が90万人を超えた。このユーザー90万人分、1億問以上の解答データを活用して、abceedでは「abceed AI」を開発。ユーザーのTOEICスコアをリアルタイム予測できるほか、ユーザーに最適な問題をレコメンドして、効率よく英語学習を進められるように促す。

最新バージョンではTOEIC以外にも、TOEFL、英検、英会話といった学習に対応できるよう汎用的なデザインへ変更。ウィズダム英和・和英辞典やユーザー間の全国模試機能、オリジナル教材機能なども追加された。2020年春にはスピーキング対策機能の追加と、android版のリリースも予定しているという。

既に紙の教材を持っているユーザーが、教材の音声を再生する機能や自動採点マークシート機能、学習時間計測機能を利用するのは無料(一部有料販売されている音声を除く)。単語帳や辞書機能、シャドーイング、ディクテーション機能が使える「Premiumプラン」は450円/月〜、全ての教材が使い放題で予測スコア機能、問題のレコメンド機能も利用できる「Unlimitedプラン」は1000円/月〜、PremiumプランとUnlimitedプランの両機能が使える「Unlimited Plusプラン」は1400円/月〜(いずれも1年プランの金額)となっている。

紙の教材をアプリで見る、というだけなら電子書籍でもよいような話だが、語学学習で求められる音声の再生やシャドーイング、ディクテーションと、問題がどこまで解けたか自動的にチェックできる機能がセットになっている、という点がabceedの面白いところだ。

語学の分野にとどまらず、紙の書籍を活用して、横断的に利用できるプラットフォームとする動きは、このところ増えている。スタディプラスが9月に公開した「ポルト」は大学受験の参考書の分野で、abceedと同様のサービスを展開している。また、Legal Technologyがつい先日正式にローンチした「Legal Library」は、法律家向けに複数の法律専門書籍や官公庁の資料を、横断検索して閲覧できるプラットフォームとなっている。

アプリで手軽に英語4技能レッスン、子ども向けオンライン英会話の「GLOBAL CROWN」に新機能

子ども向けのオンライン英会話サービス「GLOBAL CROWN(グローバルクラウン)」を提供するハグカムは2月4日、同サービスの新機能としてアプリから英語4技能(聞く、話す、読む、書く)の習得ができるカリキュラムの提供をスタートした。

GLOBAL CROWNは3〜12歳を主な対象としたオンライン英会話スクールだ。日本語も話せるバイリンガルの講師からマンツーマンで楽しく英会話を学べるのが特徴。自社でビデオチャット機能も内包したアプリを開発しているため、Skypeなどを別途インストールせずともGLOBAL CROWNのアプリをスマホやタブレットから開くだけでレッスンを受講できる。

各機能やデザインなどサービスの細かい設計は、ハグカム代表取締役の道村弥生氏が小さな子どもを持つお母さん世代にヒアリングを重ねる中で出てきたニーズを反映させたもの。リリース時にはすでに複数のオンライン英会話サービスが存在していたが、お母さんと子どもにとっての品質にフォーカスすることで高い継続率に繋がったというのは前回の記事で紹介した通りだ。

これまでのGLOBAL CROWNは「聞く・話す」に特化していたが、本日より「読む・書く」にも対象領域を広げることで、英語4技能のレッスンをアプリから手軽に受講できるようになる。ハグカムによると、アプリで英語4技能の習得ができるオンライン英会話サービスは日本初とのことだ。

GLOBAL CROWNのカリキュラムでは32段階のレベルで構成されていて、バイリンガル講師とのマンツーマンレッスンで「聞く・話す」の力を伸ばし、アプリ上の自習教材を用いて「読む・書く」のスキルを磨く。

リーディング発音チェック機能

ライティングチェック機能

教材では各レベルで習得すべき英単語が3択クイズ形式で学べるほか、レベル13以上では指定されたセンテンスのリーディングチェック機能も搭載。そのほか発音チェックや英単語のスペルチェック、英会話フレーズの並び替えによるライティングチェックなども備える。

ハグカムは2018年10月に旺文社ベンチャーズやポーラ・オルビスホールディングスから資金調達を実施。旺文社とは事業提携も結んでいる。今回は英語領域でのサービス拡大だが、ゆくゆくは算数や国語など別の科目や他のジャンルにも対応した「ライブ学習プラットフォーム」の構築を目指す計画だ。

気になる英語ニュースを使って英語力強化、「ポリグロッツ」が6500万円を調達

英語学習アプリ「POLYGLOTS(ポリグロッツ)」などを運営するポリグロッツは8月9日、QBキャピタル、PE&HR、パイプドHD、米国の個人投資家を引受先とした第三者割当増資により総額6500万円を調達したことを明らかにした。

ポリグロッツについてはこれまでも何度か紹介しているけれど、自分の興味があるジャンルの英文ニュースを軸に英語力を強化できるのが特徴。ビジネスやテクノロジー、ファッションなど各分野のニュースが配信されていて、情報収集をしつつ英語の勉強もできるというわけだ。テクノジーカテゴリではTechCrunchの記事も読むことができる。

わからない単語をタップすることで辞書を引けるほか、日本語訳がある記事で訳文を見ながら学習したり、音声が付いている記事でリスニング力を鍛えたりすることも可能。自習だけではなく、先生のオンラインレッスンを受けられる機能も搭載された。

2014年末のリリースから4年近くが経ち、現在のユーザー数は約100万人。今後は調達した資金も活用し、蓄積した学習者の学習履歴データ、学習コンテンツ、先生とのレッスンを融合することで「学習者一人一人に最適化されたカリキュラムを、AIで自動生成し、これまでにない学習効率と効果を実現する語学サービス」を目指すという。

なおポリグロッツは2014年5月の創業。これまで2015年にEast Venturesやエンジェル投資家らから資金調達を実施しているほか、2017年12月にも事業会社と個人投資家より600万円を調達している。

1日1題の英語学習アプリ「HiNative Trek」にビジネス英語コースが登場 ― 8カ国同時リリース

外国語学習者向けのQ&Aアプリ「HiNative」や、ネイティブによる英語添削アプリの「HiNative Trek(以下Trek)」を開発する日本のLang-8(ランゲエト)は4月10日、これまではIT業界のみに特化していたTrekに一般ユーザー向けのビジネス英語プログラムを追加すると発表した。

この新プログラムは日本だけでなく、中国、韓国、台湾、香港、ロシア、メキシコ、チリのユーザーにも同時リリースする(学習できる言語は英語のみ)。

2016年2月に正式リリースしたTrekの利用料金は月額9800円。海外向けには98ドルで提供する。今回の新コース追加後も料金に変更はない。

今回発表したビジネス英語コースでは、面接やカンファレンスで利用するフレーズなど、ビジネスの現場で使う実践的な英語を学ぶことができる。教材の監修を務めたのは、アル・ゴア元アメリカ副大統領、マーク・ザッカーバーグなどの同時通訳を務めた経験をもつ関屋英里子氏だ。また、実際に米国企業で就労経験のあるネイティブスピーカー5人によるチェックも重ねて行っている。

ビジネス英語コースの利用方法は従来のTrekと変わりない。ユーザーは平日に1日1問ずつ出題される課題を解くことで英語を学習していく。問題の内容としては、英作文、英語で出題される質問に対して英語で解答するもの、英会話などがある。

今回から一気にサービスの多言語化を進めるLang-8。同社の国際色豊かなユーザーベースを踏まえれば、これは妥当な選択だったと言えるだろう。

同社がこれまでに獲得したユーザー数は現在約60万人。HiNativeはQ&AサービスであることからWeb経由の流入などが増え、2016年3月時点の約9万人から大きく上昇している。そして、その8割が海外ユーザーだ。2017年3月における国別利用割合(Android版)を多い順に並べると、ポーランド、ロシア、アメリカ、メキシコ、ブラジルとなる。日本はそれに続く6番目の位置だ。

Lang-8代表の喜洋洋氏は、同社がこれまでに進めてきたYouTubeマーケティングが海外ユーザー獲得の原動力となったと話す。具体的には、インフルエンサーと呼ばれる影響力をもつ海外YouTuberにアプローチをかけ、彼らにHiNativeを紹介してもらうという方法だ。例えば、同社は2017年2月にポーランドのYouTuberへのアプローチを開始。3月には同国のApp Store「教育アプリランキング」で1位にランクインするなど、一定の効果は出ているようだ。

下の動画では、韓国語を勉強するアメリカ人がHiNativeを紹介している。

ところで、これまでのTrekは「IT特化」という特徴があり、それが他社との差別化要因になっていた気もする。しかし、今回の一般ビジネス英語コースを追加することにより、Trekは他の一般的な英語学習サービスと直接競合することになる。これについて喜氏は、「(差別化の要因となるのは)コンテンツの質というよりも、Trekの仕組みだと思っている。Trekでは予約が必要なく、非同期でやりとりができるので時間効率が良いこと。そして、テキストと音声がデータとして残るので復習しやすいことなどが特徴だ」と語る。

ただ、同社が公開しているユーザー数はHiNativeとTrekを合わせたもので、2016年2月にリリースしたTrekがどれだけのユーザーを獲得してきたのかは不明だ。だから、この仕組みが本当にユーザーに「ウケて」いるのか僕には分からない。逆に言えば、今回ビジネス英語コースを追加したことによって、これからTrekの真価が問われることになるのだろう。

Lang-8は2016年10月に京都大学イノベーションキャピタルなどから2億円を調達。その後、2017年2月の「ITコース2」、そして今回の「一般ビジネス英語コース」と立て続けにTrekの強化を行ってきた。

「これでようやく準備が整い、既存アプリのチューニングに注力できるようになった。その指標の1つであるHiNativeの『回答を得るまでの時間』は今年初めと比べて30%ほど改善し、平均して28分程度になっている。また、スタートは遅れてしまったが、2017年末までにユーザー数250万人というかねてからの目標はなんとか達成したい」と喜氏は語る。

Lang-8代表の喜洋洋氏

 

留学口コミメディアのスクールウィズがQ&Aサービスを公開、今後は相談内容に応じた学校紹介も

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留学口コミメディアを運営するスクールウィズは2016年9月15日、留学のQ&Aサービス「留学アンサーズ」アルファ版をリリースした。

スクールウィズは2013年に留学口コミメディア「School With」を開始。語学学校を探すための基本情報と口コミが閲覧できるプラットフォームを提供してきた。現在では8カ国、1113校の語学学校の情報掲載。3000人分以上の口コミ情報が掲載されており、MAU(月間アクティブユーザー)は11万人以上。サービスを利用して留学に行く人数は年間で1000人以上に上る。

一方、学校情報や口コミでは解決できない留学についての悩み、疑問をかかえるユーザーが多いとを感じていたことから、より幅の広い「留学関連の情報」を届けるために留学アンサーズをリリースしたという。

スクールウィズ代表取締役の太田英基氏は「創業当初からアイデアはあったが、開発リソースの問題もあり、着手できていなかった。 今年の春、開発の方向性や事業の展開を話し合っていたときに学校の情報、口コミの情報だけに限らず留学の情報を提供していきたいという話になり、留学アンサー開発の準備を開始した。7月からプランニング、8月から開発というスケジュールで進めてきた」と語る。

リリース当初は質問や回答の投稿およびその閲覧という最低限の機能のみが実装されている。投稿にはユーザー登録が必要だが、閲覧だけならユーザー登録の必要はない。またデータベース自体は留学口コミサイトSchool Withと同じものを使用する。

School Withは英語留学の情報に限られている一方で、留学アンサーは英語以外の語学留学の情報も投稿・閲覧できる点が特徴だ。利用料金は無料。今後はSchool Withとの連携を強化し、相談内容に応じた学校の紹介や、留学後のキャリア形成支援などのサービスを行う予定だ。展開次第ではメディアとしての収益化を検討しているという。

今後は多国籍展開を目指す

スクールウィズは今後、日本人向けのサービスにとどまらず、海外と海外を結ぶようなサービスを展開していく。

「弊社は世界を舞台にする人が当たり前になる、というビジョンを掲げており、基本的にはすべてのサービスがそのビジョンを実現するためのもの。ビジョンを実現させるためにも、今年はNihonGo!のような、多国籍なユーザーに対するサービス提供に注力していきたいと考えている」(太田氏)

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2016年8月には同社初の国外ユーザー向けサービスである、日本語学校の口コミサイト「NihonGo!」を開始。主力サービスであるSchool Withの他言語展開の前段として、このサービスの運営を通して国外展開のノウハウを蓄積する。他言語化、多国籍化を通じて、海外に対しての課題解決を行う。

現在スクールウィズの従業員は20人。開発、セールス&CS、マーケティング&事業開発の従業員がそれぞれ3分の1ずついる。今後は国内での留学文化を浸透させるためのPRスタッフ、団体・法人への留学研修を支援する法人営業、各プロダクトの開発を担うエンジニアを採用していく。

英語学習のFleexでNetflixのコンテンツが利用可能に

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最初にFleexを特集した時は、それはよくできたビデオプレーヤーで、お気に入りの映画やテレビ番組を使って英語が学習できる、というものだった。それ以来、ReversoはFleexで働いていたチームを買収により獲得し、この語学学習のプラットホームに新しい特徴を付け足して再ローンチしようとしている。その特徴というのは、Netflixだ。

以下の点に関して私の考えは少し偏っているかもしれない、というのも、私がそのように英語を学んだからだが、私は言語を学習することにおいては、映画やテレビ番組をその言語で見ることが言語学習に極めて効果的だと考えている。

最初は、字幕を入れる。次に字幕を外国語に切り替えて、音声と字幕の両方を外国語にする。その後、字幕を非表示にしてしまう。毎回、次のステップに行く時、最初は理解するのが難しいと感じるよう自分を追い込まなくてはならない。

Fleexでは、最初は自分の母国語と英語の両方の字幕からスタートする。徐々にFleexは母国語の字幕を抜いて行く。ビデオの難しい部分では、両方の言語の字幕が表示されるが、いつも両方が表示される訳ではない。その後、字幕が完全に非表示となる。

使用中はいつでも、ビデオはポーズすることができ、単語をクリックするとReverso Contextを使ってその語の定義を参照し、その単語を学習リストに加えることができる。

Fleexのコストは月6.90ユーロ、または年39ユーロだ。Fleexプレーヤーをコンピュータに直接ダウンロードしなければTEDトークや自分のビデオも使うことが出来る。しかし、同社は使用可能なソースとしてNetflixも追加する予定だ。まだ試すことはできないが、いつ利用可能になってもおかしくない状態のようだ。

それでは、Netflixはどの様にこの事に関与しているのだろうか。実はこれはクライアント側で組み込んだサービスなのだ。NetflixはAPIを持っておらず、代わりにブラウザのエクステンションが利用するHTML5プレーヤーを使用している。例えば、字幕や種々の動作をNetflixプレーヤー上で付け加えることが可能だ。

「Netflixは2年前までは他の国では見ることが出来ませんでしたが、今ではNetflixは非常にオープンになり、直接Netflixプレーヤーと作業することが可能になりました。APIを使っておらず、オープンなのです」と、ReversoのCEOであるTheo Hoffenbergは私に言った。

良いことには、自分のブラウザをいじっても、Netflixはそれを止めることは出来ない。Netflixのサーバーから見れば、更にもう一人がNetflixの番組をストリーミングしているように見えるだけだ。そして、Netflixの観点からも、顧客がもっとNetflixのコンテンツに時間(とお金)を使ってくれてハッピーなはずだ。つまりはどちらもハッピーな関係なのだ。

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(翻訳:Tsubouchi)