金融のプロが最適な資産運用プランを提供、「資産のセレクトショップ」目指すOneMile Partnersが約1.3億円調達

「資産のセレクトショップ」をコンセプトに、個々人のニーズに合わせて厳選した資産運用プランを提供するOneMile Partnersは11月6日、Coral Capital、マネックスベンチャーズ、電通国際情報サービスなどを引受先とした第三者割当増資により総額約1.3億円を調達したことを明らかにした。

同社は個人の資産運用に関する三重苦(わからない、選べない、続けられない)の解消を目的として2018年11月に設立されたスタートアップだ。

代表取締役の小田嶋康博氏、取締役の原田慎司氏、取締役の泉田良輔氏ら経営陣はそれぞれが創業前にヘッジファンド、証券会社、生命保険会社などで勤めていた経験のある金融のプロフェッショナル。彼らが厳選した既存の金融商品を、各顧客のニーズや状況を踏まえて“適切に組み合わせながら提案する”というのがOneMile Partnersの事業の根幹であり、資産のセレクトショップを謳っている由縁だ。

原田氏と泉田氏はもともと2013年にナビゲータープラットフォームを立ち上げ、金融関連のプロダクトを複数手がけてきた。中でも「経済ワイドショー」をテーマにお金の話を解説する「LIMO」は、開始から3年強で多い月には月間1000万PVに達するなど、30〜40代の女性を中心にユーザーから反響が大きかったという。

一方でLIMOがある程度の影響力を持つメディアに育ったにも関わらず、それでも解決できない課題に直面し葛藤を感じることもあった。

「読者向けに有料で勉強会などを開催すると、わざわざ遠方から新幹線などに乗って参加してくれるような人もいたが、銘柄の選定の仕方など資産運用のレクチャーをしても最終的に実際の行動に移せる人は少なかった。立派な学歴や職歴がある人でも『本当に買っても大丈夫なのか』『このタイミングでいいのか』など選んだ銘柄に対して自身が持てず、前に進めないという人が多く、明確なペインがあった」(原田氏)

原田氏によると、日本株の勉強会でも米国株の勉強会でも、熱心なユーザーが集まるものの最終的には同じ課題に行き着くことが多かったそう。OneMile Partnersはまさにその状況を打破するために立ち上げた会社だ。

同社の事業構造は「ほけんの窓口」の資産運用版というとイメージしやすいかもしれない。顧客との接点となるリアル店舗を開設した上で、お金のプロによる無料相談や勉強会などを実施。顧客ごとのニーズや状況を踏まえながら個々に合わせた資産運用プランの提案やフォローアップを行う。

「一口に金融商品と言っても、保険や投資信託、株式、債券などその種類は多岐にわたる。『自分に合ったものがわからない』『何からやったらいいかわからない』というのが多くの人に共通する課題。自分たちが目利きをして商品をある程度絞り込んだ上で、顧客ごとのシチュエーションに応じて個別でカスタマイズをすることによって購入までのお膳立てをしていきたい」(原田氏)

泉田氏は「資産運用のラストワンマイルをきっちりサポートする」という表現をしていたけれど、いくら資産運用について学んでも結局金融商品を買わなければ目標達成や課題解決には繋がらないということをこれまでの経験で強く感じていたそう。

OneMile Partnersではそこにコミットするため、まずはオフラインの店舗を軸としてスタートするに至ったようだ。同社では丸の内に1号店となる店舗を開設し、2019年11月27日にオープンする予定。今後は各地に店舗を拡大していく計画だという。

また中長期的にはテクノロジーの活用にも取り組む方針。アプリなどを活用しながら複合的に顧客のサポートを行っていきたいとのことだ。

au WALLETポイントで資産運用、増えた分は買い物に:KDDIのポイント運用サービスが4月9日スタート

KDDIは、auの携帯電話やサービスの利用額などで貯まる「au WALLETポイント」を使って資産運用の疑似体験ができる「au WALLET ポイント運用」を4月9日より開始すると発表した。

同サービスでは、グループ子会社のKDDIアセットマネジメントが提供する投資信託「auスマート・プライム(高成長)」の基準価額に連動して保有ポイントが増減する。サービスの利用方法は非常に簡単で、ユーザーは資産運用をはじめるときに付き物の面倒な口座開設手続きを行う必要なく、au WALLETアプリ上で運用したいポイント数を決めるだけでですぐに運用を開始できる(最低100ポイントから)。

運用したポイントは再度au WALLETポイントに変換して引き出すことが可能で、au WALLET残高にチャージして買い物などに使用することが可能だ。

auスマート・プライム(高成長)の基準価額(2018年10月3日〜2019年4月3日まで)

KDDIは今後、同サービスのUIやポイント変動のバックエンドシステムをパッケージとして外部に提供し、ポイント運用のプラットフォームを作りあげることが目標としている。

おつり投資の「トラノコ」が楽天、東海東京FHなどから資金調達、異業種間での連携進める

買い物のおつりで投資ができる「トラノコ」を運営するTORANOTECは4月12日、楽天キャピタル東海東京フィナンシャル・ホールディングスだいこう証券ビジネスパラカ東京電力エナジーパートナーを引受先とする第三者増資を実施したと発表した。金額は非公開(2017年6月のサービスリリース時の資本金1億3100万円から、現在は7億3788万円に増えている)。

先日、20代後半で同年代の友人たちと話していたら、「資産運用は、必要なのは分かるけど、難しいよね」という話になった。トラノコは、そんな資産運用のハードルを下げてくれるサービスだ。

トラノコでは、クレジットカードや電子マネーなどを使った買い物の“おつり”を、最低5円から1円単位で資産運用にまわすことができる。このおつりは仮想的なもので、サービスであらかじめ設定した金額(100円、500円、1000円)から、実際の支払額を引いた金額を資産運用に回せるという仕組み。たとえば、設定額が100円で、10円のお菓子を買ったら90円だ。

実際の資産運用は、100%子会社のTORANOTEC投資顧問が行う。同社はユーザーのリスク特性に応じて3種類のファンドを用意。組み入れアセットも米国株式や新興国債券など多岐にわたり、気軽に分散投資ができるようになっている。トラノコの利用料金は月額300円。そのほか、投資ファンドの運用に対する信託報酬の年率0.3%、ファンドの監査費用などの手数料(年率0.1%が上限)、ファンドの組み入れ証券の売買委託手数料がファンド資産から控除される。

事業会社との連携進める

今回の資金調達ラウンドで特徴的なのは、投資家リストに多くの事業会社を含む点だ。証券会社である東海東京フィナンシャル・ホールディングスなどをはじめ、コインパーキングのパラカ、東京電力エナジーパートナーなど、異業種の事業会社の名前もある。

TORANOTECはこれまでにも、ANAとのコラボレーションNTT東日本との提携など、異業種とのパートナーシップを積極的に推進し、トラノコユーザーに限定で割引特典を提供するなどのメリットを打ち出してきた。今回の資金調達後も、そのようなサービス連携がさらに進むことが予想される。

TORANOTEC代表取締役のジャスティン・バロック氏は、「「事業間協力および事業連携は、フィンテックの成功には欠かせない重要な要素。資産形成を人びとの日々の生活の一部にしていく上で、様々な業種の事業会社および金融機関との連携を幅広く深めていくことが大いなる力を発揮するものと確信している」と語る。

株価連動型ポイントサービスのSTOCK POINT、クレディセゾンとの提携を発表

株価連動型ポイントサービス「ストックポイント」を提供するSTOCK POINTは3月13日、クレディセゾンとの提携を発表した。これにより、クレディセゾンが提供する「ポイント運用サービス」において、上場企業の株価に連動してポイント数が増減する「株式コース」を新たに提供開始する。サービスリリースは2018年5月下旬を予定している。

ストックポイントは、企業の株価に所持ポイント数が連動するポイントサービス。同社が12月に開始した「ポイント運用プログラム」では、サイバーエージェントの「ドットマネー」が取り扱う60種類以上のポイントを自分の好きな企業のストックポイントに交換することができる。

現在、同サービスが取り扱うのは全12銘柄の上場企業の株式、およびETF(上場投資信託)だ。その中には、みずほフィナンシャルグループやソフトバンクグループなど、日頃から良く目にする企業も含まれる。

株価が上がって所持ポイント数が増えれば、そのストックポイントをドットマネーを経てnanacoポイントなどのお買い物ポイントに再度交換することも可能だ。また、ストックポイントを貯めたり運用したりして、所持ポイント数が企業の1株あたりの株価まで達すれば、それを実際の株式に変換することもできる(ただし、SBI証券、みずほ証券で取引口座を保有している必要がある)。

ストックポイントは2017年12月に正式リリース。同サービスのアプリのダウンロード数は現時点で1万件に達している。すでにポイントを株式に変換したユーザーもいるという。

一方、クレディセゾンのポイント運用サービスは2016年12月より提供開始されている。これは同社が提供する「永久不滅ポイント」を通して資産運用を疑似体験できるサービスで、特定の投資信託の運用状況に応じてポイント数が増減するというものだ。サービス開始から約1年が経過した現在、ユーザー数は10万人を超えるという。

今回の提携により、これまでの投資信託の運用状況に応じてポイントが増減するサービスに加え、STOCK POINTが手がけてきた上場企業の株価と連動するポイント運用サービスが提供されるようになる。

「お金のデザイン」のシリーズC調達額が15億円に、THEOを使う社員のポートフォリオも公開

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資産を預けるとアルゴリズムが自動で資産運用を行ってくれるロボアドバイザーサービスはウェルスナビやエイト証券のクロエなどいくつかある。お金のデザインが提供するグローバル資産運用サービス「THEO(テオ)」もその内の1つだ。TechCrunch Japanでは2016年9月、お金のデザインがシリーズCラウンドで8.1億円の第三者割当増資を実施したとお伝えしたが、今回新たにFenox Venture Capitalが出資に参加し、調総額は15億円になった。

THEOは10万円から資産運用を始めることができるサービスだ。9つの質問に答えると、THEOは各ユーザーに最適な資産ポートフォリオを世界86の国と地域における1万1000銘柄以上の海外ETFから組成する。

お金のデザインは2013年8月に創業し、2016年2月にTHEOをローンチしている。2015年12月には東京大学エッジキャピタル、グロービス・キャピタル・パートナーズ、伊藤忠テクノロジーベンチャーズらから総額約15億円を調達した。2016年9月には、ちばぎんキャピタル、静岡キャピタル、ふくおかテクノロジーパートナーズ、丸井グループ、ベネフィット・ワン、東京短資株式会社によるシリーズCとなる第三者割当増資を発表した。このシリーズCには、後に山口キャピタル、ぶぎんキャピタル、京都銀行グループの「京銀輝く未来応援ファンド投資事業有限責任組合」、東邦銀行、百五銀行、 リクルートホールディングス、日本交通株式も参加した。さらに今回Fenox Venture Capitalが参加し、調達総額が15億円になったという経緯だ。創業からの累計調達額は約33億円を超える計算となる。

お金のデザインの担当者はFenox Venture Capitalからの資金調達について、「THEOはグローバル展開を視野に入れていて、Fenox Venture Capitalとはアジアやグローバルでのネットワーク作りなどで協力していきたいと考えています」と話す。THEOでは若いユーザー層に向けたエッジの利いたサービスを展開し、日本の金融機関や非金融機関との提携により得た知見を活かし、ゆくゆくは海外市場で展開することを目指しているという。

また、ローンチから1年経った2017年2月には、THEOへの申込者数が2万人を超えたという。お金のデザインは2月17日、THEOのローンチ1周年を記念して、THEOのユーザー数や属性などをまとめたインフォグラフィックスを公開している。それによるとTHEOのユーザー20代(15%)、30代(37%)の若い世代が多く、全体の89%が投資経験がそう多くない層だという。預け金額は、10万円のユーザーが39%と最も多い。

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また、THEO全体における預かり金額は50億円を超えているとある。これは2016年9末時点の日本投資顧問業協会の統計資料によれば、日本国内の投資一任契約型のロボアドバイザーの中で最も預かり資産額が多いという。

インフォグラフィックスの他に、お金のデザインの社員19名分のTHEOの資産運用状況も公開している。担当者は、「ロボアドバイザーの資産運用は実際どうなんだろうと疑問に思う人も多いかと思います。想定される運用実績を出すこともできますが、よりリアルな情報を出すことで、身近に投資のユースケースを感じてもらえると考え、公開しました」と説明する。

社員のポートフォリオを見てみると、その多くで資産の10%近い上昇が見られる。ただ、THEOは海外ETFによる資産運用のため、為替変動による影響も少なからずあり、円建ての数値を鵜呑みにすることはできないだろう。2016年11月の米大統領選挙以降に円安が進んだが、ポートフォリオの中にはその影響がはっきり出ているものもある。

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ただ、このようにロボアドバイザーの運用実績を公開するというのは、ユーザーが投資に関心を寄せるきっかけになりそうだ。誰かと資産運用で投資しているだなんて、おおっぴらに話すのにはなんとなく抵抗感があるし、ましてや他人の資産運用状況について知る機会なんてほとんどないだろう。お金や投資についてオープンに話す機会が増えれば、投資に対する世間の印象も徐々に変わっていくのかもしれない。

小さな目標に向けて1万円から投資できる、ロボアドバイザー「クロエ」がローンチ

投資で資産形成と聞くと、なんとなく難しい印象がして、自分には必要ないと思う人もいるだろう。けれど海外旅行のために貯金しているお金を運用すれば、普通に貯めるよりちょっと早く旅行に必要な金額に近づけるかもしれない(もちろんリスクもあるが)。そう考えると資産運用はぐっと身近に感じることができそうだ。本日、エイト証券がローンチしたロボアドバイザー「クロエ」は、ユーザーの目標達成をサポートする資産運用アプリだ。

ロボアドバイザーとは、グローバル分散投資を自動化した資産運用サービスのことだ。日本にあるロボアドバイザーのサービスにはウェルスナビお金のデザインが提供する「THEO」などいくつかあるが、クロエの特徴は、目的を持って資産形成する点だ。

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左から目標設定画面、資産運用の目標設定画面、ポートフォリオ画面

クロエのアプリを立ち上げると、まず目標を選ぶ画面がある。マイホームや旅行など目的をタップすると、次に設定画面で資産運用の目標を設定する。ここでは運用期間、初期投資金額と毎月の投資金額を設定することができる。クロエは1万円から投資できるため、目標額は数十万円規模でもいい。ポートフォリオの運用スタイルは自分のリスク許容度に応じて保守型、安定型、積極型から選べる。全て選ぶとポートフォリオ画面で、クロエが提案する資産別構成比率などを確認できる。

クロエは東京証券取引所に上場するETFを取り扱い、円建てで投資するため、為替変動による影響は受けない。クロエのアプリでは目的別のポートフォリオを複数作成することができ、口座開設から取引、運用報告の確認まですべてアプリ内で完結する。

「若い人や投資をしたことがない人でも投資を簡単に始められるサービスを目指しています」とエイト証券の広報担当者は説明する。数ヶ月先や来年までに貯めたい小さな額の目標から投資を始められるよう設計したという。

確かにこれまで投資というとまとまったお金が必要だという印象があり、特に始めるきっかけもなかったように思う。新しいパソコンを買うために、数万円から貯金感覚で投資できるとなれば、投資を始めるハードルは下がりそうだ。

エイト証券は2001年12月に設立し、2012年11月に香港の8グループに参画している。クロエはもともと8グループの8 Limitedが2016年12月に香港でローンチしたサービスで、今回日本市場向けにもローンチした形だ。

クロエの手数料は、年間ポートフォリオの評価額の0.88%(税抜・年率)だ。本日よりiOSAndroidアプリで利用できる。

ロボットが自動で資産管理 ― フランスのYomoniが540万ドルを調達

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フランスのスタートアップ、Yomoniロボアドバイザーを開発する有望なスタートアップだ。貯蓄の一部を預けると、あとはロボットが自動的に株式や債券を売買してあなたのポートフォリオを管理してくれる。Yomoniは現地時間1日、既存投資家のCrédit Mutuel ArkéaとIéna Ventureから540万ドルを調達したと発表した。

同時に、Yomoniのマネジメントチームは自社株を買い戻して保有比率を引き上げている。

ロボアドバイザーという言葉に馴染みがないのであれば、Yomoniのことをフランス版のWealthfrontやBettermentと考えれば分かりやすいかもしれない。これらの米国企業は成長しつつあるが、フランスではロボアドバイザーは比較的新しい概念だ。

Yomoniは今回調達した資金を利用して人員の強化を図るとともに、サービスに新機能を追加する予定だ。その例としてYomoniが挙げたのは、子どもの将来のために資産を築いておきたい親に向けた新しいプロダクトだ。また、モバイルアプリの開発についても言及があった。

Yomoniを利用して資産運用を始める場合、自分が安全志向の投資をしたいのか、または逆にリスキーな投資をしたいのかを選ぶことができる。この選択によってポートフォリオの運用成果が変わることになる ― そしてもちろん、損失を出す可能性もある。しかし、これまでのところYomoniのポートフォリオは良い成績をあげている。2016年、Yomoniが管理するポートフォリオの資産価値は2.3〜7.1%上昇しているのだ。

Yomoniは今後、手数料によるマネタイズ方法を採用する予定だ ― 手数料率は、年間1.6%程度になるとのこと。先ほど述べたパフォーマンスは手数料を差し引いた後の成績だ。

Yomoniはこれまでに2000人のユーザーを獲得している。管理するポートフォリオの総額は1290万ドルだ(ユーザー1人あたり約6500ドル)。しかし、このトレンドは加速しており、Yomoniは2020年までに運用額を10億8000万ドルまでに引き上げたいとしている。同社はこの目標達成のためにヨーロッパ各国へビジネスを拡大することも考えているようだ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

AIが人に代わって資産運用を行う時代

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【編集部注】執筆者のNathan RichardsonはTradeItのファウンダー兼CEO

これから5年後のAIに対する私たちの考え方は、2008年時点でのアプリに対する考え方と近いものになるだろう。そして、その頃には2016年がAIの石器時代のように映ることになる。

アプリは全く新しい消費者行動を生み出し、特にフィンテックの分野ではモバイルバンキングやシェアドペイメントを利用したサービスが誕生した。しかし、残念ながらアプリ経済はピークを迎えようとしているようで、アプリのマネタイズには各社が苦戦を強いられている。

アプリはそのうち過去のテクノロジー となり、AI時代の到来を告げることになるだろう。今日のボットは単なるアプリの代替品か目新しいおもちゃの域を出ず、まだロボットに話しかけているような気分がする。しかし、最終的にボットは今のアプリよりもスマートになり、まだ現実になっていないような全く新しい方法でアプリが解決できない問題を否が応でも解決することになる。

すこし未来に目を向けてみると、例えばボットやAIは消費者の当座預金口座を使ってお金を生み出すことができるようになる。

口座の中に余っている現金には、機会損失が発生しているということに気づいているだろうか?さらにその価値は毎日インフレで目減りしているのだ。逆に利益を生み出すためには、最小限の現金を当座預金口座に預け、残りを投資に回すという手がある。しかし、予期しない支出が発生すると突然残高が減ってしまうため、銀行の手数料やクレジットカードの金利で投資益が相殺されてしまわないよう、口座にはある程度余裕をもっておかなければならない。

私たちはAIの力を使って資産を増やしつつ不安を減らすことができるようになるのだ。

こう考えると勝ち目がないように見える。キャピタルゲインを見逃すか、口座残高とリンボーダンスをするしか選択肢がないのだ。しかし、将来的にはAIがこの葛藤を過去のものにしてしまうだろう。

AIが進歩していくうちに、消費者自身よりも彼らの支出に詳しいロボット会計士が誕生するだろう。ロボット会計士はユーザーの購買履歴を解析し、当座・普通預金口座、投資用口座、クレジットカード口座の間で現金を絶え間なく移動させる。そうすることで、当座預金口座の残高を、手数料をとられる恐れがないくらい十分、かつ投資益を逃すほどではない”スイート・スポット”に常に保つことができるのだ。

現状スイート・スポットをみつけるのには時間がかかる上、消費者の不安を誘発しやすい。しかし、そのうちロボット会計士は、いつユーザーが散財するかや、いつ車を修理する必要があるか、どの時期に電気代が上昇するかなどを感知することができるようになる。さらには、最低預金残高を下回って銀行へ口座維持費を支払ってでも、クレジットカード口座にお金を残しておいた方が良いといった判断までできるようになるだろう。

手数料の低減や収益の最適化というのはAIがなくとも実現できるが、そこまで上手くは機能しないだろう。AIは、過去の消費傾向やさまざまな金融機関の手数料のほか、数えきれないほどの情報をもとに複雑な判断を下すことができる。ロボットが計画をたてるからユーザーは何もしなくて良い、ということこそロボット会計士が便利だと感じる上での重要なポイントなのだ。

ロボット会計士は全ての情報を考慮し、ユーザーの投資益を最大化しながら、全体の手数料を最小化するようになる。つまり、私たちはAIの力を使って資産を増やしつつ不安を減らすことができるようになるのだ。これは、アメリカ市民の60%がリタイア時の貯蓄目標を達成できそうにないと心配していることを考えると、素晴らしい偉業だといえる。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter