楽天がこんまりに「ときめく」、運営会社の株式を過半数取得、近藤麻理恵氏が楽天のJoy Ambassadorに

楽天は8月2日、片付けコンサルタント「こんまり」こと近藤麻理恵氏のプロデュースを手掛けるKonMari Mediaの株式過半数を取得。パートナーシップ契約を締結したことを発表した。

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楽天によると、片付けを通じて自分の内面を見つめ直すという本質を追求する姿勢「こんまりメソッド」に共感(ときめく、Sparkle Joy)し、過半数の株式取得に至ったとのこと。今後近藤氏は、楽天社内の片付け習慣を監修・推進する「Joy Ambassador」に就任する。

近藤氏は、2014年に拠点を米国に移したあと、2018年には「数百万ドル台の低いほう」の調達ラウンドを米名門VCであるSequoia Capitalのリードで完了。今年3月には4000万ドル(約42.8億円)の資金を調達すべく、ベンチャーキャピタルと交渉中であることが明らかになっていた。2019年1月からは、Netflixの番組「KonMari ~人生がときめく片づけの魔法~」で米国での人気が沸騰。著書「人生がときめく片付けの魔法」シリーズは世界40か国で累計1100万部突破のベストセラーになっている。なお著書は、2011年にサンマーク出版から刊行されたが、2019年2月から河出書房新社に変わり改訂版が販売されている。

Netflixスターの片づけエキスパート「こんまり」が40億円超の資金調達へ

Marie Kondo(近藤麻理恵)。今年Netflixの番組「Tidying Up」で数百万人の視聴者の心を掴んだ女性が、4000万ドル(約44.6億円)の資金を調達すべくベンチャーキャピタルと交渉中だ。彼女のブランド、書籍、TV番組などを管理する会社であるKonMariのスケールアップを目指す。

このニュースを最初に報じたのはThe Informationで、意外にもこれは、こんまりにとって初めてのベンチャー資金導入ではないと同誌は書いている。2018年にこんまりは「数百万ドル台の低いほう」の調達ラウンドを一流VCファンドのSequoia Capitalのリードで完了したが、詳細は報じられたことがながんた。同社広報はTechCrunchへのメールで、現時点でこんまりは資金調達についてコメントできないと言った。

「Tidyin Up with Marie Kondo」(近藤麻理恵と片付けよう)は、2019年1月1日にNetflixでデビューし、ほぼ瞬時に大人気となった。こんまりのキャッチフレーズ 「Does it spark joy?」(ときめくか?)と効率的な片付けと整理の方法がインターネットにブームを呼んだ。こんまりメソッドは、カテゴリー別の片付けを推奨する。衣類、書籍、紙類、その他の品物、思い出の品などだ。 「ときめくものだけを残して、そうでないものは捨てる。いままでの働きに感謝して、手放しましょう」とこんまりは自身のウェブサイトで説明している

The Informationの記事によると、こんまりは出版記事やその他のデジタルコンテンツなどを通じて、自身のパーソナルブランドをさらに広めるために追加の資金調達も考えているという。おそらくVCにとっての問題は「こんまりがときめかせてくれるかどうか」だろう(すみません、書かずにいられなかったもので)。

KonMariは2015年に、こんまりと夫の河原 巧氏が設立した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook