スマホ電子チケット「チケプラ」で公演当日まで二次流通可能な顔認証入場システムを提供開始

スマホ電子チケット「チケプラ」など手がけるTixplusが公演当日まで二次流通可能な顔認証入場システムを提供開始

スマートフォン電子チケット「チケプラ」(Android版・iOS版)や、ライブやイベントに行けない場合に定価で安全にチケットを売買できる主催者公認のチケット二次流通サービス「チケプラトレード」を運営するTixplus(ティックスプラス)は6月7日、顔認証技術を使った非接触の「顔パス」入場システムを提供すると発表した。

すでにTixplusでは、2021年4月15日のSKE48チームS「重ねた足跡」公演と、4月16日のSKE48チームKII「最終ベルが鳴る」公演で、このシステムの実証実験を行っている。

「チケプラ」は、スマートフォンの画面に表示されるチケットを提示してイベント会場に入場するシステム。電子チケットなので、受け渡しがいつでも行えるほか、チケットを家に忘れてきてしまうといった心配がない。友だち同士でチケットの受け渡しもでき、複数の入場者のチケットを代表者がまとめて提示するといったことも可能。電子チケットながら、画面に「スタンプ」を押してくれるので、紙チケットと同じように記念にできるという配慮もある。

これまでも「チケプラ」では、チケット購入時に、購入者の「顔画像」の登録をしてもらい、電子チケットにその画像を表示することで「もぎり」担当者は目視で本人確認を行ってきた。顔パス入場では、顔認証が自動化されるため、購入者は手ぶらでの入場が可能となる。記念のスタンプもちゃんと押してもらえる。

また、突然イベントに行けなくなったときなど、個人間ではなく、公式の二次流通を通じて定価で安全に、最長で公演当日まで電子チケットを取り引きできるサービス「チケットトレード」も顔認証と連携し、不正転売は一層厳しく制限されることになる。顔認証チケットで、「公演直前まで来場者変更にシステム対応したリセール機能を持つ」ものは業界初とのことだ。

Tixplusは、パナソニック システムソリューションズ ジャパンの「顔認証クラウドサービスパートナープログラム」に加入し、顔認証SaaSプラットフォーム「KPASクラウド」を使ってシステムを構築している。具体的な利用の流れはこうだ。入場の際の顔認証時に、チケプラのシステムでチケット所有照会を行い、入場の可否が判断される。許可されると着券処理、入場者データの更新が行われ、電子チケットにスタンプが押印される。

イベント会場の入場口での、入場者ともぎり担当者との接触が避けられるため、このコロナ禍でも安全が保たれる。今後は、顔パス認証の際に体温測定もできるようにするとのこと。将来的なウォークスルー入場を見据えた、未来のイベント入場スタイルを目指すと、同社は話している。

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会員数800万人超えの電子チケット「ticket board」がチケット不正転売禁止法施行に合わせて新アプリ

カテゴリー:セキュリティ
タグ:顔認証 / 顔認識(用語)生体認証 / バイオメトリクスTixplus(企業)電子チケット(用語)日本(国・地域)

会員数800万人超えの電子チケット「ticket board」がチケット不正転売禁止法施行に合わせて新アプリ

電子チケットサービス「ticket board」を運営するボードウォークは6月14日、本日施行されたチケット不正転売禁止法に合わせて、不正防止に役立つ入場専用の新アプリ「LIVE QR」をリリースした。

ボードウォークが2010年より展開してきたticket boardは、コンサートやライブのチケットの申し込みから、支払い、発券、入場までをスマートフォン・携帯電話で行える電子チケットサービスだ。

数百人規模のライブハウスからアリーナ・ドームなどの超大型会場の公演まで様々なシーンで導入。安室奈美恵さんやMr.Children、EXILEのツアーチケットなどで活用されてきた。同サービスの累計会員数は800万人を超え、取扱い公演実績も1万回を突破。2018年のチケット取扱い枚数は400万枚強にのぼるという。

そんなボードウォークが新たに入場用の新アプリを提供するに至った背景には、近年問題視されているチケットの高額転売問題がある。

そもそも旧来の仕組みでは申込時に同⾏者の情報が分からず重複申込が見抜けない、申込者情報のみで抽選するため(重複申込を防ぐのには)不完全など「転売屋に複数枚当選する可能性」が高い。加えて発見タイミングが早いため「良い席のチケットが高騰しやすく高価格で転売しやすい」ことや、本人認証が甘くて転売チケットでも入場できるため「ファンも転売チケットを気軽に購入する」ことも高額転売の原因になっていた。

ボードウォークでは以前よりその対策として「購入時の同行者の指定」や「公演直前の座席通知」といった機能を提供してきたが、チケット不正転売禁止法の施行に合わせて、防止策を強化するとともにユーザーの使い勝手にも配慮する形で機能をアップデートしたLIVE QRを開発したという。

同サービスの特徴は60秒毎にQRコードが切り替わるカウントダウン機能、顔写真の登録機能、ネットワーク障害への対策機能の大きく3点だ。

LIVE QRでは60秒毎にQRコードが切り替わり変化する仕様を取り入れることで、事前に譲渡(キャプチャ)されたQRコード画像による入場を抑制。認証時刻に合ったQRコードのみ認証される仕組みを整えた。

またアプリ内に顔写真の登録ができる機能を実装。アプリを起動した上で撮影した写真のみが利用可能で、顔認証登録が必須の公演の場合は申し込み中の写真の変更をできない形にしたことで、心理的な抑制と物理的な検知にも役立つという。

これまでは入場ゲートで写真付きの身分証明書を個別チェックするなど不正対策をしていたが、それでは主催者側と来場者側相当にとって負担が大きい上に、どうしても時間がかかってしまう。「不正転売をきちんと防止しつつも(双方の負担を削減し)簡易的に確認できる手段を作れないか」(ボードウォーク執行役員の前川佳輝氏)と考え、これらの機能を作ったそうだ。

一方で、電子チケットを広げていくにはネットワーク障害への対策を整備する必要もある。たとえば昨年12月に開催されたGLAYの公演では、通信障害が原因で電子チケットの利用ができなくなるという事態も発生した。

前川氏によるとLIVE QRの場合は「前の日に一旦通信をしておけば、しばらくの間通信が途切れても大丈夫な状態を作り込んである」ため、前日アプリからQRコードが表示されることを確認しておけば、当日会場のネットワークが不安定だったとしてもアプリ上ではきちんと稼働するそう。前日に確認を促す通知を送ることで、ネットワーク障害によるトラブルのリスクを軽減したいという。

「2010年からサービスを開始して、ある種業界のパイオニアとしてやってきたという自負がある。今回のLIVE QRはこれまでの知見や経験を踏まえて満を持して開発したもの。派手な機能ではないように見えるかもしれないが、事業者の方々が課題に感じていたことを解決し、かつ使い勝手の部分も向上できたのが大きな特徴だと思っている」(前川氏)

イベント管理・チケット販売のPeatix、ユーザー数210万人超・流通総額110億円に成長

Peatix」は、ウェブやアプリでイベントやコミュニティの運営・管理から、チケット販売・集客まで行えるサービスだ。Peatixを運営するPeatix Japanは7月5日、Orinoco Peatixからの社名変更を発表するとともに、ユーザー数の推移や流通総額、海外市場への展開状況を公開した。

Peatixは2011年5月に、前身となるOrinocoが日本国内でスタートしたサービス。2011年12月にグローバル展開を目的に本社を米カリフォルニア州に移して米国法人を設立、それに伴って日本法人をOrinoco Peatixとして日本での事業を継続してきた。

Peatixは、2013年のシリーズAラウンドで300万ドルを調達し、米国法人をニューヨークに移転してサービス開発・グローバル展開を進めたほか、同年7月からシンガポールでも正式にサービスを開始。また、2014年8月にはマレーシア法人を設立している。2015年3月にはシリーズBラウンドで、デジタルガレージを筆頭に総額500万ドルの調達を行っている。

現在、海外では27カ国でサービスを展開しており、流通総額に占める海外の比率は30%。日本国内で開催されるイベントでのインバウンド利用もあるという。

2011年のサービス開始以来、これまでに20万件以上のイベントで利用されてきたPeatixは、2017年7月現在、イベント主催者数が5万5000人を超え、参加者を含むユーザー数は210万人を超えたという。また、これまでのイベント総動員数は370万人超、流通総額は110億円となっている。

Peatixはもともと、勉強会など同好の士が集まるコミュニティを管理する機能を中心に、小規模イベントをターゲットとしたサービスとしてスタートしているが、野外ロックフェスティバル「RISING SUN ROCK FESTIVAL」のチケット販売など、大規模イベントでの採用も増やしている。

また、昨今問題となっているチケットの高額転売にも対応し、2016年12月にはチケットの公式再販機能をリリース。再販チケット価格の上限を主催者が設定したり、定価以上での再販チケット取引の利益を主催者と再販者とで分配できる仕組みをオプションで追加している。

LINEやFacebookに送れる電子チケットシステム、トランスコスモスが新会社

コンサートなどのチケットをオンラインで受け取り、スマートフォンで入場する電子チケットは、転売を避けたい人気アーティストの公演でも取り入れられることが増えてきた。アプリを利用するもの、QRコードを使うものなどいくつかのサービスが提供されているが、「QuickTicket」は既存のチケット販売・管理システムとのAPI連携により低コストで導入でき、来場者側も専用アプリが不要でLINEやFacebook、メールなどを通して電子チケットを発券できるシステムだ。

トランスコスモスは5月31日、子会社のLeonis & Co.(レオニス)が手がけるこのQuickTicket事業を切り出し、あわせてエンタメ業界向けサービス開発とコンサルティング支援も行う子会社playground(プレイグラウンド)を6月1日に設立すると発表した。playgroundの代表には、レオニス共同代表の伊藤圭史氏が就任する。

レオニスは、O2O/オムニチャネルでのマーケティング支援を行う企業として2011年に設立され、小売業やIT事業者へのシステム提供やコンサルティング支援を行っている。同社は2014年6月にトランスコスモス傘下に入り、トランスコスモスの子会社として、オムニチャネル関連サービスの開発・戦略立案を担当してきた。

2017年2月には、トランスコスモスのECプラットフォーム「transcosmos eCommerce HUB」とレオニスの「QuickTicket」を連携し、ECサイト上での電子チケットの販売からLINEによるチケット発券まで行える、イベント向けシステムの販売を開始している。このシステムは、チャットボットや有人オペレーターとの組み合わせにより、チケット販売時にグッズを紹介したり、場内の店舗で使えるクーポンを配信するなど、チケットの受け取りを起点としたコミュニケーションツールとして利用することが可能。第一弾としてサンリオピューロランドでの運用が始まっている。

新会社のplaygroundでは、電子チケット発券を接点に、新しいコミュニケーションやサービスの提供を実現するコンサルティングサービスの提供を行い、興行品質や顧客満足度、収益性の向上に繋げるための活動を支援していく。また、トランスコスモスとLINEとの共同出資会社transcosmos online communicationsをはじめ、グループがもつ各種のアウトソーシングサービスなどと連携しながら、エンタメ業界に向けた総合的なソリューションを提供していくという。