Nianticが3D-LiDARスキャンアプリのScaniverseを買収

Nianticはこの世界の3Dマップを作るクエストを進めている。

米国時間8月10日、同社はオブジェクトと周囲を高解像度3DでスキャンするiPhoneおよびiPad用アプリのScaniverseを買収したと発表した。

Nianticの担当者は筆者に対し、Scaniverseアプリは今後もApp Storeで公開され、スタンドアローンのアプリとして引き続きサポートする予定だと述べた。高解像度の処理やモデルを他の3Dソフトウェアに書き出すなど、これまで年額17ドル(日本では1950円)だった「Pro」のサブスクリプションに限定されていた機能は無料になった。

2019年3月に筆者が初めて記事にしたとおり、Nianticのゴールの1つは詳細で無限に進化する3Dマップを作ることだ。3Dマップは、ARメガネのようなものが受け入れられるとすれば、そのときにリアルでリッチなAR体験を可能にするための基盤となるステップだと同社は考えている。相当大がかりな(そして終わることのない)タスクではあるが、「ポケモンGO」や「ハリー・ポッター:魔法同盟」、「Ingress Prime」といったゲームであちこち歩き回っているプレイヤーたちがいるので少しは実現しやすい。

この買収にともない、ScaniverseのクリエイターであるKeith Ito(キース・イトー)氏がNianticのARチームに加わる。その他の買収の条件は明らかにされていない。Nianticは2020年3月に金額非公開で6D.aiを買収しており、今回は3Dマッピング分野での最新の買収だ。

参考までに、Scaniverseアプリのデモ動画を紹介する。

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カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:NianticポケモンGO買収3D3DスキャンScaniverse拡張現実3D-LiDAR

画像クレジット:Nigel Sussman

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Kaori Koyama)

ガイアックスが日本初の「スマートシティ実現に向けたLiDARデータ活用アイデアソン&ハッカソン」を9月30日開催

ガイアックスが日本初の「スマートシティ実現に向けたLiDARデータ活用アイデアソン&ハッカソン」を9月30日開催

ガイアックスと芝浦工業大学は8月5日、LiDARをテーマとした「スマートシティ実現に向けたLiDARデータ活用アイデアソン&ハッカソン」を9月30日に開催すると発表、参加者の募集を開始した。

LiDARとは、光を使って検知や測距を行うシステムのこと。電波を使うレーダーに対して「ライダー」と呼ばれる。このイベントでは、京都市内の10地点で数カ月間にわたりLiDARで取得した交差点、幹線道路、駐車場の3Dデータを使ってアイデアを競い合う。内容は、「新規事業のアイデアを創出することを目的としたアイデアソン」と、「ディープラーニングによる分析により新たなナレッジを創出することを目的としたハッカソン」に分かれている。その結果は、京都市の交通混雑、交通事故、路上犯罪の対策に役立てられることが期待されている。LiDARで実際に取得した画像「動的LiDARデータ」を使ったアイデアソンやハッカソンは、ガイアックスによれば日本初の取り組みとのこと。

共催者には、エクサウィザーズ、京都リサーチパーク、京都高度技術研究所(ASTEM)が参加。後援者には、エースコード、データサイエンティストの古屋俊和氏 (エクサウィザーズ創業者およびQuantum Analytics CEO)、京都大学桂図書館が参加している。

LiDARの開発の競争は100社以上に激化しており、応用についても2021年2月Google TensorFlow 3Dの発表、2021年6月の「3D-LiDAR活用ビジネスを創出するスマートセンシングアライアンス」の設立に代表されるとおり、今後急速な活発化が予想されるという。エンジニアや学生が同イベントに参加することで、今後のキャリアパスやキャリアアップにつながると考えているという。

概要

  • 開催日時:2021年9月30日9:00〜18:30
  • 対象者:学生、社会人で下記の参加要件を満たす方
  • 参加要件
    ・LinuxのCUI操作に関する基礎的知識とスキルを有すること
    ・プログラミング言語の基礎的知識とスキルを有すること
    ・機械学習プログラミングに関する基礎的知識とスキルを有すること
    ・Dockerに関する基礎的知識を有すること
    ※3DデータやAI未経験者歓迎
  • 参加費:無料
  • 募集人数:最大30チーム
  • 収容人数:京都会場10名、東京会場10名、オンライン会場50名
  • 開催形態:オンラインと会場のハイブリッド
  • 会場
    ・京都会場 京都リサーチパーク KRP1号館4階 G会議室(京都市下京区中堂寺南町134)
    ・東京会場 芝浦工業大学豊洲キャンパス研究棟14階 新熊研究室(東京都江東区豊洲3丁目7-5)
    (新型コロナウイルスの感染拡大状況によっては完全オンラインになる可能性もある)
  • 参加形態:最大3名のチーム。1名で参加も可能だが、複数チームを兼ねての参加は不可
  • 入賞特典:入賞したチームには下記の特典を付与
    ・最優秀賞 / 賞金20万円 1件
    ・ガイアックス特別賞 / ガイアックスでのエンジニアインターンの権利 最大1件
    ・データサイエンティスト古屋俊和 特別賞 最大1件など

ガイアックスの技術開発部マネージャー、日本ブロックチェーン協会理事の峯荒夢氏は、こう話している。
「人間は道具を使うことより食料調達を効率化し、節約できた時間でさらなる進化をしてきました。スマートシティはデータを使った効率化による人間の進化を引き起こすものだと私は考えています。本アイデアソン・ハッカソンでは、LiDARを軸にその新たな効率化そして人間の進化の一歩となることを期待しています」。

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カテゴリー:イベント情報
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