Apple、Q1のiPhoneは前年比わずか0.4%増の7500万台

A customer tries out the new Apple iPhone 6S at an Apple store on Chicago's Magnificent Mile, Friday, Sept. 25, 2015, in Chicago. (AP Photo/Kiichiro Sato)

Appleは今日(米国時間1/26)のQ1決算発表で、iPhone 7480万台、iPad 1610万台、Mac 530万台を販売したことを報告した。

Appleの第1四半期は2015年12月末締めで、ホリデーシーズンを含んでいる。これは同社にとって年間最高の四半期になるはずであることを意味している。加えて、iPhone 6sとiPhone 6s Plus9月25日に発売されたことから、Appleの次世代旗艦端末が同四半期フルに販売されたことになる。

昨年の同時期、Appleは7500万台近くのiPhoneを売り、対前年比57%の売上成長を示した。今期のiPhone販売7480万台は、年間売上成長でわずか1%、販売台数ではわずか0.4%の成長だった。

対前四半期比でみると、Appleは前期の4800万台より56%多くのiPhoneを販売した。

Appleは第1四半期に7500万台以上のiPhoneを売ると予測されていた。これは四半期中アナリストらが特に注目してきた数字だった。多くの人々は、8年近い連続成長を続けてきた iPhoneがついに下り始めることを恐れていた。

一方、AppleはiPad製品ラインの育成ではさらに苦労している。同社は第1四半期に1610万台のiPadを販売し、対前年比25%減だったが、前四半期からは63%増だった。

ちなみにAppleは新製品のiPad Proを11月11日に発売しており、四半期の約半分の期間販売された。

Appleのタブレット端末の販売は下降が続いている ― 昨年同期、AppleはiPadを2100万台販売しており、対前年比18%の減少だった。

今はPC業界全体が下降を続けているが、Appleも例外ではない。

Macの販売台数は530万台で、前年から4%減少した。

今期のiPhoneは絶好調とは言えなかったが、Appleの財務状況は依然として卓越しており、単一四半期で760億ドルの売上を記録した

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、四半期売上で予測を越えるも、iPhone販売は不達

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それはAppleにとってこの上なく重要な四半期だった。そして、彼らはほぼ投資家の期待に沿ったようだ ― ただし、第2四半期に向けて同社初の売上減少の可能性も秘められている。

Appleは、第1四半期に売上759億ドル、1株当たり利益3.28ドルを記録した。これは売上におけるAppleの四半期記録だが、アナリストの予測にはわずかに届かなかった。アナリストは、1株当たり3.23ドル、売上766億ドルと予想していた。

Appleは第1四半期に7480万台のiPhoneを売ったが、アナリストの予測は7500台だった。前の四半期にAppleは7450万台のiPhoneを出荷しており、これはiPhoneの売上成長が壁に当たった可能性を意味している。これには複数の要因が考えられるが ― 中国での成長の鈍化、飽和点に達した等 ― 何であれ、主要な成長エンジンのスピードは落ちているようだ。

これはiPhoneの売上としてはわずかな不達だが、同社のQ2予測を注意深く見ている人々にとっては大きい数字だ。アナリストは557億ドルと予測しているが、AppleはQ2の売上を500~530億ドルと見込んでいる。昨年の第2四半期に、同社は580億ドルの売上を記録した ― 即ちAppleの次の四半期は、最近の記憶にある限り初めてのマイナス成長となる可能性がある。株価は時間外取引でも横ばいを続けており、これは第2四半期の弱気の将来予測をアナリストがすでに織り込み済みだったことを意味している。

これはAppleにとって一大事だ。iPhoneは同社にとって常に主要な成長因子であり、iPadの売上が停滞する中、もしこのエンジンが減速するようなら、将来の業績にとって良くない前触れだ。実際、成長エンジンが飽和点に達することは不可避である。しかしAppleは2007年のiPhone発売以来、これを維持し続けている。

AppleはiPadを1610万台販売し、これも予測を下回った。Macの売上は530万台で、アナリスト予測に届かなかった。いずれも、昨年の第1四半期より減少している。既に停滞しているiPadの売上に、iPad Proがどう寄与していくのはまだわからない。

AppleがVRに参入する可能性に関する噂に関して、興味深い指摘がある。CookはVRを「ニッチ」とは考えていない、と語った。「実にクールで、面白いアプリケーションもいくつかある」。

AppleはiPhoneの販売では今もお札を刷っている状態だが、Apple WatchやiPad Proなどの新しいハードウェアで製品の多様化をはかっている。Appleは「その他」カテゴリーで43.5億ドルを売上げており、そこにはApple WatchsとApple TVが含まれている。

AppleのQ1末時点の保有現金は2160億ドルだった。「わが社のバランスシートは究極の状態」とCookは会見で語った。

為替レートは同社にとって引き続き向い風であり、Appleが決算発表で具体的にそれを指摘したほどだ。売上への影響は50億ドルに及ぶと同社は言った。実際、Cookは電話会見の最初にこの言葉を口にした ― 併せて国際経済が直面する他の主要問題も。同社売上の2/3は米国以外からもたらされており、外国為替はAppleにとって強い向い風であるとCookは言った。

「どこを見ても極端な状態が起きている。ブラジル、ロシア、日本… いずれの市場も経済成長の鈍化や物価の下落あるいは通貨の弱体化に影響されている」とCookは言った。「中国はやや取り戻しつつあり、香港は特にそうだ」

今年の株価の動きを踏まえると、Q1はAppleにとって極めて重要な四半期だった。つまるところ、2015年はApple株にとって良い年とは言えなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook