Facebook、モバイル広告ネットワークに意欲―サードパーティー・アプリへの広告配信実験を開始

今日(米国時間1/22)、Facebookは公式ブログでサードパーティーのモバイル・アプリにFacebook広告を配信する実験を開始したことを発表した。

広告ターゲティングのために用いられるデータや配信される広告の表示フォーマットなどの詳細は載っていないが(Facebookの広報に問い合わせたところ回答を得た。記事末のアップデート参照)、記事は「この実験はFacebookの強力なターゲティング能力を生かして広告の関連性を高めFacebookへの広告出稿者を助けると同時に、アプリのデベロッパーのマネタイズに寄与する」と述べている。

Facebookはまた「われわれは以前にも同様のテストを実施したが、今回は外部の広告配信プラットフォームを使っていない。Facebookが広告主、パブリッシャーと直接交渉するモバイル広告ネットワーク構築の実験だ」としている。

2012年にFacebookがZynga.comに広告の配信を始めたときにFacebookは広告ネットワークづくりを始めるのではないかという観測が流れたことがある。当時TechCrunchのJosh Constineが「ユーザーのプライバシーに関する懸念があるものの、Facebookは同社の青いロゴ入りの広告を全インターネットに広げたいと考えている」という記事を書いた。

Facebookは限定的な実験であることを強調しており、Zynga.comの場合もそうだったが、これがすぐに大規模に実施されるようになるとは思えない。しかし現在のモバイル広告のターゲティングが一般に限定的であることを考えれば、Facebookがサードパーティーに広告を配信するようになるのは自然の成り行きだろう。Facebookは外部からのユーザーデータをFacebook内の広告ターゲティングに役立てる FBXプログラムも成功させている。

TwitterがMoPubを買収した動機も特定の限定されたアプリ以外からモバイルでの広告収入を得る手段を獲得することだった。

アップデート: 私の問い合わせに対してFacebookの広報担当がメールで次のように回答してきた。「この実験では読者に興味ある広告を表示するために、Facebook内でいいね!したページやプロフィールの関心事項など標準的なターゲティングデータが用いられます。また表示される広告にはFacebook広告のスタイルは用いられず、Facebookが配信していることも表示されません。この実験はFacebookのターゲティング能力がサードパーティのモバイル・アプリの広告の関連性を高めるために役立つことを実証しようとするものです。」

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Twitter、酒類などの広告の年齢確認をアプリ内できるように簡易化

Twitterが‘age gate’年齢フィルター機能を導入したのは1年前だ。これは酒類などの広告を合法的に掲示できるようにするための措置だった。今日(米国時間11/25)、広告主をフォローしやすくし、Twitterの広告プラットフォームとしての魅力を高めるため、この年齢確認手続きがシンプル化された

昨年6月に導入された手続きでは、酒類など年齢制限があるブランドをフォローするためにはDMを受け取り、そこから別ページに飛んで年齢を答えるとTwitterに戻されて初めてフォローができるという仕組みだった。新しいバージョンではTwitterアプリ内にiOSの標準の日付ピッカーが表示され、そこで生年月日をを入力するとそのままフォローができる。

さらにユーザーの負担を軽減するため、一度年齢確認を終えたユーザーについて、Twitterは「成年ユーザー」という属性を付与する(ただし生年月日情報は記憶しない)。これは大いに便利な機能だ。つまり他の年齢確認が必要なブランドについてもいちいちユーザーが入力を求められることがない。

この方式は(前の方式でも結局同じことだが)、単なる自己申告なので未成年者が嘘の生年月日を入力して、たとえばJim Beamをフォローすることは簡単だ。しかしアメリカではどんなに抜け道があろうと、年齢を尋ねておきさえすれば「未成年者に有害な広告を表示した」という罪に問われずにすむのだ。年齢制限のある商品については、Twitterと広告主はどうしても年齢を尋ねる手続きを必要とする。

成年向け商品の広告主はTwitterで安心して広告を表示できる。

Image credit: Garrett Heath/Flickr CC

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Pinterest、いよいよPromoted Pin(広告Pin)のテストを開始(まずは一部利用者のみ)

Pinterestは先月、”Promoted Pin”という形での広告を導入するとアナウンスしていた。検索結果やカテゴリ表示画面でショップや企業による画像広告を表示するというものだ。そして本日、いよいよこの広告システムの実験を開始する旨のアナウンスがあった。ウェブ画面でも、モバイルアプリケーション上でも表示されるようになっているのだそうだ。

Pinterestは、ここしばらく個別のレコメンデーション機能や、価格表示機能操作アニメーションの追加多言語展開、多くの情報を含んだPinをするための開発者向け情報の充実等々を行ってきている。サービス自体のレベルをあげてきたわけで、そろそろPromoted Pinという形で広告を実装するのも、それなりの理解を得られる動きだと言えそうだ。

実装してきた機能は、業者やブランドなどが潜在ユーザーにアプローチしやすくなる機能であるとも言える。ボード上に魅力的なアイテムを並べていくことで、それらすべてが直接購入に繋がるわけではないにせよ、いろいろな広がりが増えてくる仕組みが展開されているわけだ。Pinのリッチ化(情報充実化)や価格情報の掲示、レコメンド機能などに加えて、いよいよPromoted Pinが導入されてきたわけで、また新たな展開が生まれてくることとなりそうだ。

Promoted Pinが表示されるのは検索結果やカテゴリ選択時の画面で、ここに普通のPinと同様な形で画像が表示されることとなる。いかにも広告風のバナーやポップアップではなく、純粋に利用者が興味に基いて出会った情報であるかのように表示される。

Promotional Pinの初期テストに参加している広告主についての情報は開示していない。但し、どうやらこの初期テスト段階では広告費用は発生していないらしい。ただ、実際の有料広告と同じ形でテストされているわけで、ここからPinterestとして有効性を確認し、そして今後の展開を考えていくということになる。

ちなみにこの広告テストは現在一部利用者に対してのみ実行しているもので、広告が全く表示されない利用者もいるとのことだ。

広告Pinのサンプルを上に掲載しておいた。Pin画像では、画像の説明および広告主へのリンクの下に「Promoted Pin」と記されている。ここに表示されている小さな「i」アイコンをクリックすると、「Promoted Pin」とは何かについての詳細情報も表示されるようになっている。

ファッションやギフト等、プロモーションが行われているのではないかと思われるカテゴリでいろいろと検索してみたりしたが、TechCrunchとしてはまだPromoted Pinを確認できていない。

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(翻訳:Maeda, H