Facebook、「広告アーカイブレポート」で政治広告費ランキングを公表

明白な理由により、Facebookは中間選挙を前に政治広告の透明性を高めようとしている。去る5月、同ソーシャルネットワークは米国内の政治広告を検索できるデータベース、Ad Archiveを導入した。このほど新たに政治広告費用を週例報告するAd Archive Report機能を追加した。

レポートはキャンペーン別のトップ広告利用者を利用額および広告掲載数と共に公開している。最初のレポートは、FacebookとInstagramで5月から10月20日の期間に掲載された広告が対象で、総額2.56億ドルが160万件の広告に消費された。

この数字にはFacebook自身による選挙の公正化および投票推進運動に関連する広告も含まれている。それ以外ではあらゆる手を尽くして戦っているテキサス州のベト・オルーク下院議員がリードしているのは驚きではないだろう。”Beto for Texas” キャンペーンはこの期間約6000件の広告に530万ドルを使った。

ドナルド・トランプの “The Trump Make America Graeat Again Committee”[トランプがアメリカを再び偉大にする委員会]が190万ドルで2位。ちなみに “Donald J. Trump for President, Inc.” [ドナルド・トランプを大統領に株式会社] は160万ドルで8位だった。これは170万ドルを使ったトム・ステイヤーの”Need to Impeach”[弾劾せよ]のすぐ下だ。こうしたキャンペーンが2020年に向けて膨れ上がっていくことは間違いない。

アーカイブには、7年前まで遡って広告が収納されている。また同サイトでは、データをアクセスするためのリサーチャー向けのAPIも提供している。

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創業10年でついに陽の光が当たってきたプライバシー保護型検索エンジンDuckDuckGo

プライバシーを重視する検索エンジンDuckDuckGo(DDG)に、このところ勢いがついてきた。同社の今日(米国時間10/11)の発表によれば、一日の検索数が2000万に達してからわずか1年弱後に、それが3000万に達した。前年同期比で50%の増加だ。〔下図に引用されているツイートによれば、1000万に達するのに7年かかり、それから2年で2000万に達している。ツイートの下に、推移のグラフのリンクがある。〕

一日の検索数1000万に達するのに7年かかり、それから2年で2000万に達した。その成長カーブは、忍耐と信念の歴史でもある。〔2008年9月創業〕

しかしその信念は報われた。ユーザー数は伸び続けており、その成長カーブは、優れた航空機の、きれいな離陸の航跡のようだ。

一日に3000万の検索数は、Googleの30億強に比べると大海の一滴だ(Googleの数字は2015年のもの)。

ファウンダーのGabriel Weinbergはこう言う: “一貫して年率50%ぐらいで伸びていたから、マクロのレベルではそれほど意外でもない。数字がどんどん大きくなっただけだ。でも今年は、さらにはずみがついたようだ。とくに最近2か月の動きを見るとね”。

“世界中で伸びているんだけど、ここ数か月はアメリカがとくに大きい”。

DDGの検索エンジンはGoogleと違ってプライバシーを重視し、広告のターゲティングのためにユーザーを追跡したり、その特徴〔好みなど〕を調べたりしない。

その代わりDDGは、各回の検索で入力される検索キーワードに基づいて広告を表示する。Googleがやってるような、ユーザーをつけ回していろんなデータを集め、それらを高度なアドテックビジネスに注ぎ込むことはしない。

DDGによると、同社のユーザー追跡をしないビジネスモデルでも、2014年以降は黒字だ。アフィリエイトの売上もある。

アクティブユーザー数は公表されていないが、今年初めのサードパーティによる推計では、ユーザーベース2500万、となっている。

今年はメインの検索のほかに、トラッカー・ブロッカー(tracker blocker)というツールも立ち上げて、ユーザーのネット上の行動や活動を企業にスパイされないようにした。

資金面では最近、VCから1000万ドルを調達したが、外部からの投資はこれがやっと二度目だ。

同社によると、その資金は、プライバシー重視のビジネスモデルの一層の拡張に充てられ、また検索結果ではローカル市場をもっと取り上げていきたい。それにより、ローカル企業のマーケティングのグローバル展開を助けることにも、つながるだろう。

ヨーロッパのGeneral Data Protection Regulation(GDPR)のようなプライバシー規制も、きっとDDGの追い風になるだろう。

アメリカでも国レベルのプライバシー規制の法制化が検討されているから、企業による人びとの情報の扱いに一定のルールとコントロールが設けられるだろう。

そしてどんなに厳しいルールができても、元々ユーザーのトラッキングをしないDDGにとっては、それらが有利に働くに違いない。

画像クレジット: Stewart Bremner/Moment

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Google、暗号通貨広告の全面禁止は来月で終了

Googleは暗号通貨広告の禁止を解除する——今年夏にFacebookが 同様の決定をしたことに続くものだ。CNBCが報じた。Googleは今年3月、主要プラットフォームの先陣を切って暗号通貨広告の掲載中止を発表した。消費者に与える悪影響の可能性が大きいという声が業界で高まったためだ。

FacebookTwitter、さらにはSnapchatさえも、同様の理由により暗号通貨広告を禁止した。

しかしFacebookは 今年6月に暗号通貨広告の全面禁止を撤回し、暗号通貨広告を「すべて」禁止するのではなく、「事前承認を受けた広告主」によるものは許可すると発表した。ただし、バイナリーオプションおよびICO(暗号通貨のIPO)を宣伝する広告は禁止される。

このたびGoogleは、同社のポリシー変更によってあとに続いた。この変更は本日発表されたことを確認した。

CNBCの報道によると、Googleのポリシーは依然としてICO、ウォレット、および取引アドバイスの広告を禁止しており、Googleの改定されたポリシーページには、禁止されている広告商品のリストがリンクされている。

しかし2018年10月のポリシー改訂には「規制に沿った暗号通貨取引」の広告は米国と日本で許可されていると書かれている。

そのためには、広告主はまずGoogleから、広告を配信する国ごとの承認を受ける必要がある。この手続きは10月から始まる。新たなポリシーはこのタイプの金融商品を広告するアカウントすべてに適用される、とGoogleは言っている。

一部の主要プラットフォームで暗号通貨広告が禁止されることは、消費者保護にとって大きな一歩だ。業界では詐欺やスパムが増えているからだ。FTC(連邦取引委員会)によると、消費者は2018年の最初の2ヶ月間に、暗号通貨がらみの詐欺で5.32億ドルを失っている。また同委員会は、消費者は今年中に30億ドル以上を同じ問題によって失う可能性があると警告した

しかし、FacebookやGoogleのような広告依存のプラットフォームにとって、こうした広告で得られる利益はあまりにも大きい。これらの広告主の一部でも戻ってくるための方法を見つけたかったことは明らかだ。Googleの親会社であるAlphabetは、総収入の86%前後を広告で得ている、とCNBCは指摘する。今年前半の広告収入は540億ドルを超えた。

Googleは、本誌のコメント要求にまだ答えていない。

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ディープリンクのマーケットリーダーBranchがシリーズDで$100Mあまりを調達、ユニコーンの仲間入り

Androidオペレーティングシステムの作者Andy RubinのPlayground Venturesが支援するディープリンク制作のスタートアップBranchが、今度の資金調達ラウンドで評価額が10億ドルになり、ユニコーンクラブのメンバーになりそうだ。

この4歳の企業は、企業のためにWebサイトとモバイルアプリとの間のリンクを作る。同社は、PitchBookの情報と確認によると、シリーズDの資金調達で1億2900万ドル相当の株式を売れることになり、そこに注入される資本は同社の価値をおよそ10億ドルと評価している。

今朝(米国時間9/7)のメールでBranchのCEO Alex Austinは、コメントを拒否した。

レッドウッドシティに本社のある同社は、2017年4月にPlayground率いる6000万ドルのシリーズCを完了し、調達総額が1億1300万ドルになった。そのほかの投資家は、NEA, Pear Ventures, Cowboy Ventures, Madrona Venturesなどだ。一方RubinはAndroidの協同ファウンダーであり、Essentialのファウンダーでもある。後者はスマートフォンメーカーだが、高く評価されたわりには、あまり売れなかった

Branchのディープリンクプラットホームは、企業のアプリの成長とコンバージョン(実買)とユーザーのエンゲージメント(積極関与)とリテンション(固定客化)を助ける。

ディープリンクは、Webサイトのページではなく、特定のコンテンツへユーザーを連れて行くリンクだ。たとえば、これはディープリンク、そしてこれはディープリンクでない。

[ディープリンク略史](未訳)

ディープリンクはWebやメールのコンテンツをアプリに結びつける。たとえばスマートフォンで買い物をしていてJet.com上のアイテムへのリンクをクリックすると、ユーザーのスマートフォンにインストールされているJetのアプリに連れて行かれる。従来のリンクのように、JetのWebページへ、ではない。モバイル上で見るWebページは、かなり貧弱なユーザー体験だ。

Branchを使っているアプリはほぼ40000あり、全体の月間ユーザーは30億に達する。Airbnb, Amazon, Bing, Pinterest, Reddit, Slack, TinderなどもBranchを使っている。

Austinによると、この前のラウンド以来同社は“ものすごく成長し”、次のラウンドを迎えることになった。

彼曰く、“だんとつのマーケットリーダーになれて幸運だった。ディープリンクに関してはまだまだやることがいっぱいあり、今回の資金もBranchのプラットホームの継続的な成長を支えるために使われる”。

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プライバシー重視の検索エンジン「DuckDuckGo」、カナダの年金基金VCから1000万ドルを調達

プライバシー重視の検索エンジン、DuckDuckGoは、Googleを始めとする監視エンジンの代替手段を提供している。このほどカナダの年金基金OMERS(カナダ・オンタリオ州公務員年金基金)のVC部門から1000万ドルを新たに資金調達した。

10歳になるこの会社にとって、これがまだ2度目の調達ラウンドだ。 Crunchbaseによると、遠く2011年にVCから300万ドル集めたのが最後だ。

OMERS Venturesはこの投資を発表したブログ記事で、この5年間にプライバシーとセキュリティーに関する不安が「市民の意識の中で浮上してきた」ことを挙げ、各国政府が国民の要求とデータ漏洩問題を受けて「実際に行動を起こし始めている」ことを、欧州連合の新たなプライバシーのフレームワークであるGDPRを例にあげて指摘した。

その信念に基づき、同ファンドはDuckDuckGoへの投資を積極的に推進してきた。同社は2014年以来(非追跡型広告で)利益を出し続けているので、現金注入を必要としていない。しかしOMERSは粘り強く交渉して、ファウンダーのGabriel Weibergに、DDGの成長目標の達成を支援するための資金を受け取るよう説得した。カナダ(ファンドの拠点)を含む海外に特に力を入れる。

プライバシー・セキュリティー製品の提供は、DDGが資金調達したもうひとつの理由だ。

今年の始め、同社は中心サービスであるプライベート検索(追跡しない)から手を広げ、追跡ブロッカーその他のプライバシー・セキュリティーツール製品を加えて、ウェブユーザーのプライバシーを守るためのバンドル商品を作った。

WeinbergはBloombergのインタビューで、OMERSと目指しているのは「彼らが世界的年金ファンドであるようにこれを世界に広める方法を見つけること」と言った。

Weinbergはさらに詳しい計画をTechCrunchに話した。「われわれはすでにグローバルだが(2008年の開業以来ずっと)、これからはより特定された市場に力を入れようとしている。雇用に関しては、われわれの検索エンジンの結果を地元市場に合わせ、DuckDuckGoの販売に使っているチャンネルを拡大し、さらにグローバルにしていく。

このため、国際的スタッフの雇用はDDGの成長推進にとって大きな部分を占める。

「われわれはオールインワン・プライバシー・ソリューション(今年始めに提供開始した商品)の販売とマーケティングを続けるためのスタッフ獲得に力を入れ、特に米国外に焦点を当てる」と彼は話した。

「米国以外でわれわれのトップクラスの市場(検索トラフィックによる)は、ドイツ、英国、フランス、カナダたが、相対的検索シェアで見るとほとんどの国でで大幅な成長と存在感を見せている。」

Weinbergばさらに、OMERSは「プライバシーに関して深い関心と投資テーマを持っており、今重大な転換点を迎えていると考えている」と語った。

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マーケティングの天才たちはネット広告よりも古典的な〒郵便〒の感情的効果に着目

ロサンゼルスのPostieが抱(いだ)くビジョンによると、広告とマーケティングの未来はダイレクトメールにある。

10億ドルで買収されたDollar Shave Clubの大ヒットしたコマーシャルなど、数々のマーケティングを成功させたファウンダーたちが考えたのは、テクノロジーがそろそろ、未知の領域を開拓すべきだ、ということ。未知の領域とは、良質なターゲティング技術に支えられたダイレクトメールキャンペーンだ。

Postieは、オンラインのデータ収集と、オンデマンドの印刷と、郵便の技術、以上三つを結びつけて、最短24時間でオーダーを獲得する。同社によるとこの方法は、オンラインのターゲティング広告と同じ効果があるという。

このサービスを利用すると顧客(売り手)は、3億2000万以上の人びとの層別データや、関心事、行動などのデータにアクセスでき、それらによりダイレクトメールキャンペーンをターゲティングして、既存のCRM(customer relationship management)ツールとの統合もできる。

ファウンダーのDave FinkとJonathan Neddenriepは、昔インキュベーターScienceにいて、そのときFinkはDollar Shave Club, DogVacay, SpringRole, Wishbone, Hello Societyなどのマーケティングを6年間担当した。NeddenriepはScienceのCTOで、PositeでもCTOだ。

つまり昔のFinkは、オンライン広告(ネット広告)という大きなノイズの中で、ヴァイラルなメッセージが、できるだけ多くのオーディエンスに届くよう、苦労していた。それに比べると今回のダイレクトメールというメッセージは小さいが、しかしねらう市場は依然として大きい。

Finkはこう主張する: “高度にターゲティングされた郵便物という物理的な実体は、ネットでは不可能な感情的反応を喚び起こす。デジタルの場合と同じデータに基づくインサイトと定量的アプローチが、まったく新しいスケーラブルなメディアチャネルを切り開く”。

事実、21世紀になってもDMは死んでいない。Direct Marketing Associationの調査によると、2014年には、広告主や企業がダイレクトメールキャンペーンに460億ドルを支出した。そしてFinkと彼の仲間たちは、その数字がさらに伸びることを期待している。

しかも彼らは、一人旅ではない。すでにロサンゼルスのBonfire VenturesとCrosscut Venturesが、Postieに350万ドルを投資した。同社の事業の拡大にも、ダイレクトメールを利用できるだろうか?

画像クレジット: dvs / Flickr, Creative Commons 2.0のライセンスによる.

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企業のPR活動を評価するTrendKiteがソーシャルメディアとインフルエンサーに強い同業二社を買収

企業のPR活動の効果分析などを行うTrendKiteが、初めての買収を、しかも二件も行う。CEOのErik Huddlestonによれば、これによって、完全なPR分析プラットホームが必要とする最後の二つの部品が揃う。

これまで、TrendKiteの主な売りは、企業について書かれた記事を見て、その到達オーディエンスやブランド知名度への影響などを測る能力だった。

しかし、確かにそういうジャーナリスティックな視点は今後も重要だが、Huddlestonによると、“今の世界は前よりも複雑なので、誰が大衆に影響を与えているのか、簡単に判断できない”。そこで、Insightpoolと、その、ソーシャルメディアインフルエンサーたちのデータベースが役に立つことになり、企業のストーリーを広めることのできるインフルエンサーを見つけて売り込むことが、企業のPRの仕事になる。

一方Union Metricsは、ソーシャルメディアのアナリティクスを提供する。Huddlestonによると、“われわれがメディアのカバレッジを分析するように、彼らはストーリーをめぐる会話について分析をする”。

彼によると、両社を買収することによって、これまですでに利用していた彼らのプロダクトをより深くTrendKiteに統合できる。Union Metricsとはすでにパートナーシップがあり、Insightpoolについては、顧客がTrendKiteとInsightpoolを併用しているのを見て、統合すべきと考えた。

InsightpoolとUnion Metricsが加わったTrendKiteがどんな料金体系になるのか、それはまだ未定だ。それにまた、Huddlestonによると、今後も両者をスタンドアローンのプロダクトとしてもサポートしていく。

両社のチームと、InsightpoolのCEO Devon Wijesinghe、そしてUnion MetricsのCEO Hayes DavisはTrendKiteに加わり、InsightpoolはオースチンのTrendKiteにアトランタの拠点を与える。

買収の価額等は公表されていない。Crunchbaseによると、InsightpoolはTDF Venturesとシリコンバレーの銀行などから、750万ドルを調達している。

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TwitterとFacebookが政治広告の透明性のためのサービス/ツールをローンチ、一般人がアクセス可

Twitterが、10月に発表したAds Transparency Center(広告透明性センター)をこのほど公開した。

これはTwitterなどのオンラインプラットホームが、とくに2016年のアメリカ大統領選挙において、誤った情報を散布することに彼らが果たしたかもしれない役割をめぐって、日増しに厳しく精査されたことへの、対応だ。

たとえば民主党の下院議員たちは、ロシアの資金で出稿されたFacebook上の何千もの政治的広告を公表したが、そのFacebookも今週、独自の広告透明性ツールをリリースするらしい。…実はこの記事を公開したあとぼくは、Facebookの広告透明性に関するプレスイベントを取材しなければならないのだ。

Twitterによると、同社の透明性ツールでは、Twitterのハンドルを検索すると、そのアカウントが過去7日以内に展開したすべての広告キャンペーンを見ることができる。アメリカ国内の政治的広告に関しては、その広告料金、広告支出総額、1ツイートあたりのインプレッション、ターゲットの層特性、などのデータも分かる。

Ads Transparency Centerにはログイン不要で誰もがアクセスできる。

Twitter political ads

先月Twitterは政治広告のガイドラインを発表したが、そこで同社は、ガイドラインの対象はアメリカの連邦選挙(国レベルの選挙)に関連していることが視覚的にも分かる広告、としている。そして今後の計画としては、候補者の宣伝ではなく、“政治的社会的諸問題”を扱った広告も対象にする。またさらに、政治広告に対するTwitterのこれらの方針を、国際的にも適用したい、と言っている。

TwitterのBruce Falckがブログにこう書いている: “これをきちんとやることはわれわれの義務であり、今後もアップデートしていきたい。この分野の仕事を絶えず真剣に改良に努めていかなければならないし、コミュニティにとって正しいことをしていきたい”。

画像クレジット: TechCrunch

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WebサイトビルダーSquarespaceがユーザーのビジネスツールの一環としてメールマーケティングを提供

Webサイトビルダーの今や老舗Squarespaceが、初めてメールマーケティングツールを顧客に提供する。CEOのAnthony Casalenaとプロダクト担当ディレクターNatalie Gibralterによると、Squarespaceというプラットホームは徐々にシンプルなWebサイトビルダーであることを超えて、eコマースアナリティクスなどの機能を加えてきた。

Gibralterによると、目標はSquarespaceをWebでビジネスをしたい人の“オールインワンのプラットホーム”にすることだ。“マーケティングツールのもっと幅広いスイートを構想しているが、メールはその最初の出だしだ”、という。

しかしeメールマーケティングツールは昔からいろいろある。スタンドアローンのツールだけでなく、Weeblyなど競合するWebサイトビルダーにも、メールマーケティング機能がある。しかしCasalenaとGibralterによると、主なアドバンテージはSquarespaceがメールマーケティングをもっと大きなプラットホームに統合していることだ。

大きなプラットホームというのは、Casalenaによると、“eコマース機能は前からあるので、各サイトにはその顧客に関する情報(購入履歴など)の蓄積がある。ユーザーがブログを併設していれば、顧客との優れた接点がすでにある。それらはいずれも、シンプルで使いやすいし、最初から的(まと)を得ている”、のだそうだ。つまり、メールマーケティングを展開するための情報リソースとしてのインフラがすでにある、と言いたいのだ。

[eメールエディター]
Squarespace Email Editor

またSquarespaceは長年のWebサイト制作から学んで、メールビルダーも単純明快ですっきりとしたプロフェッショナルなツールを提供できているようだ。Gibralterがやってくれたデモからは、そう感じた。

そのメールビルダーは、テンプレートがあるのでそれをカスタマイズすることから始める。コンテンツはWebサイトやブログからインポートでき、応答性の良いレイアウトにより、デスクトップでもモバイルでも見栄えが良い。スマートフォン上でもメールの作成やエディットがやりやすい。ダッシュボードからマーケティングの全体を概観でき、過去のキャンペーンとその成果も分かる。古いレイアウトの再利用もできる。

また、Squarespaceのアナリティクスツールと統合されているので、メールがオープンされたことだけでなく、それがそのユーザーのWebサイトへのその後のトラフィックや購入アクションを生成したかも分かる。

GibralterによるとSquarespaceは、必要な情報開示をちゃんとやっているかなど、法的なコンプライアンスでもユーザーのビジネスを助けている。ユーザーが使っている色も保存して、今後の一貫したブランド構築を助ける。この、使用色の統一という機能はとても役に立つので、Webサイトビルダーの機能にもしたい、と言っている。

でもGibralterはさらに曰く、これはマーケティング機能の始まりに過ぎない。顧客のセグメンテーションやドリップキャンペーンも今後の予定に載っている。

メールマーケティングはまず既存の顧客への無料の展開からスタートする。本格的な開始は秋からで、料金は月額8ドルだ。

画像クレジット: Squarespace

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebook、アプリ内広告に新たな入札システムを導入

Facebookは「ヘッダー入札」の利用を拡張しようとしている。パブリッシャーの広告枠を、広告ネットワーク間のリアルタイム入札を通じて売るテクノロジーだ。

同社は昨年、モバイルウェブでヘッダー入札を利用することを発表した。本日(米国米国時間6/6)同社は 、同様の仕組みをアプリ内広告にも追加した。

ヘッダー入札を利用するパブリッシャーは、FacebookのAudience Networkの広告を入札経由で手に入れることができる。Facebookはこれを実現するためにFyber、MAX、およびTwitterのMoPubと提携した。

FacebookのVijay Balanが新方式の利点を次のように説明している

現在、広告ネットワークは、アプリ広告の枠が埋まるまで1件ずつ、過去の平均CPMを基準に選ばれる。高く払うつもりのある買い手が選ばれるわけではない。この方式では、インプレッション当たりに高く支払う意思のあるネットワークが、低いランクのために見落されることがよくある。

アプリ入札によってアプリのパブリッシャーやデベロッパーは、自分たちの広告在庫のための公平でオープンな入札を確立できる。全広告ネットワークが同時に呼ばれ、最高入札者が広告枠を勝ち取る。こうしてパブリッシャーに利益を得る機会が与えられる。パブリッシャーは価値の高い広告主を得ることで安定した広告ビジネスの構築が可能になり、サイト利用者は高品質な無料コンテンツを楽しみ続けられる。

BrianによるとFacebookはすでにこのしくみを、Rovio、Talefun、GameInsightなど独自の広告配信技術を持つパブリッシャーと共にテストしている。初期テストでは20%以上の収益増が見られたという。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、アプリ内広告に新たな入札システムを導入

Facebookは「ヘッダー入札」の利用を拡張しようとしている。パブリッシャーの広告枠を、広告ネットワーク間のリアルタイム入札を通じて売るテクノロジーだ。

同社は昨年、モバイルウェブでヘッダー入札を利用することを発表した。本日(米国米国時間6/6)同社は 、同様の仕組みをアプリ内広告にも追加した。

ヘッダー入札を利用するパブリッシャーは、FacebookのAudience Networkの広告を入札経由で手に入れることができる。Facebookはこれを実現するためにFyber、MAX、およびTwitterのMoPubと提携した。

FacebookのVijay Balanが新方式の利点を次のように説明している

現在、広告ネットワークは、アプリ広告の枠が埋まるまで1件ずつ、過去の平均CPMを基準に選ばれる。高く払うつもりのある買い手が選ばれるわけではない。この方式では、インプレッション当たりに高く支払う意思のあるネットワークが、低いランクのために見落されることがよくある。

アプリ入札によってアプリのパブリッシャーやデベロッパーは、自分たちの広告在庫のための公平でオープンな入札を確立できる。全広告ネットワークが同時に呼ばれ、最高入札者が広告枠を勝ち取る。こうしてパブリッシャーに利益を得る機会が与えられる。パブリッシャーは価値の高い広告主を得ることで安定した広告ビジネスの構築が可能になり、サイト利用者は高品質な無料コンテンツを楽しみ続けられる。

BrianによるとFacebookはすでにこのしくみを、Rovio、Talefun、GameInsightなど独自の広告配信技術を持つパブリッシャーと共にテストしている。初期テストでは20%以上の収益増が見られたという。

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米インターネット企業団体が選挙広告規制に「柔軟性」を要求

ワシントンの大手業界団体が、オンライン選挙広告の資金情報公開に影響を及ぼす規制案について連邦選挙管理委員会 (FEC)に意見を提案する。

テレビ、ラジオといった伝統的メディアは選挙広告資金の公開について厳格な規制を受けているが、ロシアによる大統領選挙介入疑惑などが暴露されるなか、ソーシャルメディアやウェブ広告にも同様の監視の目が向けられている。IT企業はHonest Ads Act(正直広告法案)として知られる規制案への対応準備を進めているが、FECは選挙広告の資金公開に関する独自の規制を策定している。

Internet Association(IA。Facebook、Twitter、Google、Snapらが参加)の主張は、そのような情報公開は広告からワンクリック離れた場所に置くことが許されるべきであるとするもので、広告そのものへの表示を強制する提案に反対している。そのような要件は広告産業のイノベーションの妨げるなるとIAは言っている。

「IAは、情報提供においてテクノロジーは重要な役割を果たしていると信じている。ロールオーバー、クリックスルー、その他まだ発見されていないテクノロジーを含め、伝統的な「枠内」に書かれた情報公開と比べてはるかに意味のある情報を提供することができる」とIAのCEO Michael Beckermanは言った。

提案の中でIAは、「適応型情報公開」と呼ぶしくみを推奨し、詳しく説明している。

「配信されるプラットフォームやデバイス毎にサイズの変わる広告に『提供スポンサー』の表示をはめ込む代りに、適応型表示はあらゆるフォーマットの広告に挿入して表示、アクセスさせることが可能だ」

広告内で情報公開する従来のやり方に代えて、IAはより柔軟なやり方で規制を実施することで、インターネットならではの幅広いタイプの広告に対応できると提案している。IAは提案書の中で、FECは「インターネット広告に、ワンクリックあるいは広告自体のフレーム内で情報公開することを必須にすべき」であり、そうすることでマウスオーバーやビデオ下部へのテキスト表示など、従来とは変わった方法が可能になると主張している。

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下院民主党、ロシア発のFacebook広告3500点以上を公表

下院諜報特別委員会の民主党議員らは、ロシア拠点のインターネット調査機関、IRAがFacebook に掲載された広告数千点を公開した。

民主党によると、本日(米国時間5/10)公開したのは2015~17年にかけて掲載された広告3519点。ここにはIRAが一般投稿としてFacebookでシェアした記事8万件は含まれておらず、民主党は後日これも公開する予定だ。

これらの広告が実際にどれほど世論に影響を与えたのかは未だに不明だが、1140万人以上の米国民の目に触れたと民主党は言っている。

問題の広告はここですべて見ることができるが、ダウンロードするだけでもかなり時間がかかる。以前(少数)公開されたIRA広告についても指摘されたように、広告はトランプ支持むき出しではなく、 幅広い範囲のユーザーを対象に、目もくらむ数の意見や議論が書かれている。

「ロシアはソーシャルメディアを武器としてアメリカを分裂させるべく、2016年選挙を揺さぶろうとした」と、下院諜報特別委員会の有力メンバーである民主党のアダム・シフ議員はツイートした。「彼らは偽アカウントで偽のページやコミュニティーを作り、対立を呼ぶようなオンラインコンテンツとビデオを拡散し、アメリカ人を実際に動かそうとした」

議員はさらに、「ロシアが作ったFacebook広告をこうして公開することで、正当な政治的表現が守られ、アメリカ市民の求める情報が海外の広告主によって汚染されることが防がれることを願っている」と付け加えた

この公開にあわせFacebookも投稿で、2016年選挙の際に「このような情報運用妨害に気づくのが遅すぎた」ことを認め、今後の再発防止策(政治広告の公開データベースの構築など)の概要を示した。

「われわれの相手は決意の固い創造的で資金豊富な敵であり、これは永久に解決しない問題だ。それでも事態は着実に進展している」とFacebookは言った。

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TwitterもCamridge Analytica関連の研究者にデータを売っていた

Cambridge AnalyticaFacebookユーザー数百万人の個人データを不正アクセスしたことが発覚して以来、人々の頭の中にある疑問が残っていた。Dr. Aleksandor Koganはほかにどんなデータを手に入れていたのだろうか?

米国時間4/28にTwitterは、Koganが所有する民間企業、GSRが2014年12月から2015年4月までの5カ月間、公開ツイートの無作為サンプルへの一回限りのAPIアクセスを購入していたことをTelegraphに伝えた。またTwitterは、内部レビューの結果Twitter利用者の個人データをアクセスした形跡はなかったことをBloombergに話した。

Twitterは、様々なイベントや特定の話題や考えに対する感想や意見を調査する目的で、大企業や組織に対してAPIアクセスを販売している。

Twitter広報担当者はThe Telegraphに次のように語った:

Twitterは、Cambridge Analyticaが所有・運用する全アカウントによる広告を取り下げる方針を決定した。これは、Cambridge AnalyticaがTwitterの広告ビジネス方針に本質的に反するビジネスモデルを使用しているという当社の判断に基づくものである。Cambridge Analyticaは今後、当社プラットフォームでTwitterのルールに則り一ユーザーであり続けることは可能だ。

このデータは、Facebookのユーザーに関して収集されたデータとは明らかに性質が異なる。Twitterのユーザーデータは個人的内容がはるかに少ない。サービスを利用する際の位置情報はオプトイン方式であり、ユーザーは実名を使うことを強制されていない。

今日午前Cambridge Analyticaは、Kogan/GSRがTwitterから入手したデータをCambridge Analyticaが購入あるいは使用したことはないとツイートした。

本誌はTwitterにコメントを求めているので情報が入り次第続報する予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、逆風の中Q1の売上は予測超え、1日あたりユーザー数は14.5億人に

データプライバシーを巡る厳しい批判の中、Facebookは広告マシンとしての回復力を見せウォール街予測の売上114.1億ドルを出しぬいた。同社は2018年Q1の決算報告で、売上119.7億ドル、1株当たり利益(EPS)1.69ドルを記録した。ウォール街予測のEPSは1.35ドルだった。

Facebookは1日あたりアクティブユーザー(DAU)を4800万人増の14.49億人、前期比3.42%とし、低調だった前四半期の成長率2.18%から回復を見せた。しかし月間アクティブユーザーの増加は7000万人増の21.96億人に留まり、成長率3.14%は前四半期の3.39%よりわずかに減少した。1日あたり、月間ともに対前年比では13%増で、一連のトラブルがFacebookの成長を損なっていないことを示した。

今期はおそらくFacebookが上場して以来最も揺れ動いた四半期だった。Cambridge Analyticaスキャンダルとデータプライバシーの扱いに対する批判が高まり、デベロッパー機能の大幅な制限やZuckerbergの議会証言へとつながった。前四半期、Facebookは史上初めてユーザー数の減少を経験し、米国とカナダ市場では健全性強化のためのポリシー変更の影響でバイラルビデオが減りユーザー数が70万人減少した。

今期Facebookは米国・カナダのユーザー成長を取り戻し、前期の1.84億人から1.85億人へと復活した —— ただしこれは2017年Q3の水準に戻っただけだ。月間アクティブユーザー数も2.39億人から2.41億人へと増えた。これは、人々がFacebookのプライバシーに対する取組みに異議を唱えながらも、ニュースフィードを捨てるには至っていないことを示している。

Facebookのウェブでのプレゼンス減少を象徴するように、全広告収入の91%にあたる107億ドルをモバイルが占め前期の89%から上昇した。Facebookの利益は49.8億ドルに達し、低調だった前期の42.6億ドルから復活した。ユーザー当たり平均売上は前年比30%増の5.53ドルで、これは今期のヨーロッパとアジア太平洋地域での強い伸びによる。Facebookの社員数は前年から48%増え、セキュリティーおよびコンテンツ監視要員を2018年中に倍増するという約束を半分達成した。

最近のスキャンダルは株価に大きなマイナス圧力を与えたが、同社は今がお買い得だと考えているようだ。Facebookは株式買い戻しプログラムを90億ドル拡大した。当初の計画は60億ドルで、うち40億ドルをすでに支払っている。目的のひとつは社員への大量の株式配分を補正するためだが、CFO David Wehnerはこれは「機に乗じた」ものだとも言う。すなわちFacebookは今の株価を低すぎると認識している。ウォール街はこの決算に満足のようで、時間外取引の株価は4.38%アップの166.68ドルだった

問題は、広告透明化という新たな要件やデベロッパープラットフォームの取締りとその健全な利用に向けてのFasceookの努力が次期売上に反映されるのかどうかだ。一連の変更によって、広告主が怖じ気づき、ユーザーの遊べる機能が減る、これまでユーザーが気分を害しながらもスクロールし続けてきたレベルの低いバイラルコンテンツは一掃されるかもしれない。

CEO Mark Zuckerbergはこう書いている。「重大な課題に直面しながらも私たちのコミュニティーと当社の事業は順調に2018年のスタートを切った。私たちの責任を広い視野で捉え、自分たちのサービスが間違いなく善い目的で使われるための投資を行っていく。同時に私たちは、人々がつながりとコミュニティーを強力にして世界がもっと密につながるための新しいツール作りを続ける必要がある」。

決算電話会見に基づくアップデート:

  • Zuckerbergによると、Internet.orgは1億人の人々をインターネットにつなげた。2016年11月には4000万人だった。
  • 2億人の人たちが「有意義なグループ」に属している。昨年の1億人から増加したが、目標の10億人にはまだ遠い。
  • WhatsApp Statusは、Facebook傘下のSnapchat Storyクローンとして他を引き離して最大となった。1日あたりユーザーは3億人で、最後にFacebookがデータを公表したときのInstagram Storiesと同じだ。
  • フィードを読むよりもStoriesを見るユーザーが増えてくると、FacebookはStoriesの広告をフィード並に充実させて収益ストリームを確保する必要がある。
  • Facebook CFO David Wehnerは、 Q2にはGDPR(EUのデータ保護規則)の影響でFacebookのヨーロッパユーザー数は横ばいか減少となる可能性があり、広告収益にも影響するかもしれないと警告した。
  • Zuckerbergは、iOSとAndroidがスタートしたとき、Facebookがまだ小さかったためにモバイルエコシステムの整備がきちんとできなかったことも最も後悔している、と語った。これは将来VRとARでFacebookが主要な役割を占めることにZuckerbergが強くこだわる理由だ。VRとARは未来のコンピューティングプラットフォームになると彼は信じている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Bluedot Innovationが550万ドル調達。位置情報の精度向上を目指す

正確な位置情報の永続的追跡に関して、モバイル分野での約束はほとんど果たされていない。インストールしたアプリのコンテキスト対応サービスに期待する消費者にとって残念なだけでなく、質の高いユーザーデータを欲しがるマーケターにとっても悩みの種だ。

Bluedot Innovationは、スマートフォンユーザーの位置情報をバックグラウンドで測定する技術を構築することで、課題に挑戦しようとしている。本日(米国時間(4/23)Bluedotは、シリーズAラウンドで550万ドル調達したと発表した。ラウンドをリードしたのは有料道路会社大手のTransurban。豪州メルボルン拠点のスタートアップはこれまでに1300万ドル調達している

同社の技術目標は、ユーザーの位置を数メートル範囲まで絞り込み、APIを使う企業に自社のマーケティング活動がユーザーを物理的店舗に向かわせているかをわからせることだ。この分野への参入企業が数多い。Bluedotが独特なのは、研究開発の焦点を、より正確で低電力のソリューションにこだわり、ネットワークと端末の様々なセンサーを活用することで、ユーザーが何をしてどこを動き回っているかを密集した都市部でも識別できるシステムを作ることに向けていることだ。

当初Bluedotは、有料道路のモバイル支払いを可能にするサービスに特化していた。フロントガラスに何かを取り付けるかわりに、アプリをダウンロードして位置情報の継続的アクセスを許可することで、アプリに登録されている有料道路を通るたびに、手間をかけることなく支払いが行われるしくみだ

その後スタートアップの野望は、特にSalesforceとの提携を通じて間違いなく拡大してきたが、このラウンドをリードしたのが有料道路会社であることを踏まえると今もこの利用形態が中心であることはわかるだろう。昨年11月、同社はTransurbanと共同でLinktGOを公開した。オーストラリアのユーザーが携帯電話で道路料金を支払えるアプリだ

同スタートアップは最新ラウンドで得た資金を使って、サンフランシスコの米国オフィスとメルボルンの本社を増築すると言っている。現在30名の従業員を倍増する計画だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

サイトに潜むトラッカーが、「Facebookでログイン」のデータを狙っている

Facebook がTechCrunchに伝えたところによると、現在同社は、「Facebookでログイン」機能を利用しているウェブサイトに埋め込まれたサードパーティー製Javascriptトラッカーが、Facebookのユーザーデータを取得できることを指摘したセキュリティー調査報告書を精査している。このバグを悪用すると、ユーザーが登録していれば、名前、メールアドレス、年齢層、性別、地域、プロフィール写真などを収集できてしまう。トラッカーがこのデータを何に使っているのかは不明だが、こうしたトラッカーを売っているTealium、AudienceStream、Lytics、ProPSといった会社は、集めたユーザーデータを使った収益化サービスをサイト管理者向けに販売している。

ウェブサイト上位100万件のうち悪意のあるスクリプトが見つかったサイトが434件あった、フリーランサーサイトのFiverr.com、カメラ販売のB&P Photo And Video、およびクライドデータベース・プロバイダーのMongoDBらの名前もあった。Steven EnglehardtがPrinstonのCenter For Information Technology PolicyがホストしているFreedom To Tinkerのチームと協力して調べた。

一方、コンサート発見サイトのBandsInTownは、同社のAmplifiedという広告アプリをインストールしているサイトの埋め込みスクリプトに、「Facebookでログイン」のユーザーデータを送り込んでいたことがわかった。サイトにロードされたBandsInTownの透明iFrameがユーザーデータを取り出し、埋め込みスクリプトがアクセスできるようにする。その結果BandsInTownを使っている悪質サイトは訪問者の個人情報を知ることができる。BandIn Townのこの脆弱性はすでに修正されている。

TechCrunchは、今もFacebookから「調査して後に連絡する」という以上の正式声明を待っている。今日(米国時間4/18)の午前にこの問題をMongoDBに伝えたところ、同社は調査した結果として次の声明を送ってきた。「サードパーティー製ツールがトラッキングスクリプトを利用してFacebookのユーザーデータの一部を収集していたことを、当社は認識していなかった。われわれはスクリプトの出所を突き止め、すでに停止した」

BandsInTownは私に、「BandsInTownは許可されていないデータをサードパーティーに提供することはない。当社の広告フラットフォームで動作していたスクリプトに脆弱性がある可能性を示す調査会社からのメールを見て、直ちに適切な作業をおこない、問題は全面的に解決している」。Fiverrからは本稿執筆時点で回答がない。

一連のデータセキュリティー欠陥の発覚は、Facebookが痛手を受けている時期に重なった。 Cambridge Analyticaスキャンダルから立ち直ろうとしている CEO Mark Zuckerbergは、つい最近議会で証言し、Facebookは、欧州のGDPR法に準拠するべくプライバシーの仕様を変更した。しかしFacebookが最近実施したユーザーデータを保護するためのAPI変更は、上記の脆弱性を防止できなかった。そして現在は、Facebookユーザーがサイトにいる間だけでなく、インターネットのどこにいても追跡される方法があるという、ほとんど知られていなかった事実に注目が集まりつつある。

「ユーザーがウェブサイトに自分のソーシャルメディアのプロファイルを渡すと、その人はそのウェブサイトを信用しただけでなく、サイトに埋め込まれているサードパーティーも信用したことになる」とEnglehardtは書いている。下の表は、トラッカーがユーザーから何を引き出しているかを示している。最近Freedom To Tinkerは、OnAudienceに対して別のセキュリティー問題について警告し、その結果同サービスはユーザー情報の収集を中止した。

FacebookがAPIを十分に監視していれば、こうしたトラッカーを見つけ出し悪用を未然に防いでいたかもしれない。現在同社はAPI監査を強化して、Cambridge Analyticaにユーザーデータを渡した手口を真似るデベロッパーを探し出そうとしている。さらにFacebookは、デベロッパーがアプリ固有のユーザーIDを使ってその人物のFacebookユーザーIDを突き止めることを阻止するために、システムを変更することができるはずだ。

この種の暴露はユーザーの大規模な反発につながることが多い。ここ数年、世間はウェブ周辺で自分のデータが無許可で利用されている状況に甘んじてきた。矢面に立たされているのはFacebookだが、Googleのような他のIT巨人たちも、ユーザーデータに依存し、容易には監視できないデベロッパープラットフォームを運用してる。そして、なんとか広告で稼いで生き残ろうとするニュース発信者たちは、怪しげな広告ネットワークやトラッカーに走りがちだ。

Zuckerbergが標的になりやすいのは、Facebookのファウンダーである彼が今もCEOを務めているからだ。評論家や規制当局は、Facebookの失敗をZuckerbergの責任にできる。しかし、ユーザーデータの扱いが大雑把な企業はどこも覚悟しておいたほうがいい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

広告をブロックするブラウザーBraveがDow Jones Media Groupとパートナーしてブロックチェーンを実験

Mozillaの前のCEOだったBrendan Eichが始めた広告をブロックするWebブラウザーBraveに、少なくとも一社の、大手ニュース発行者が味方についたようだ。

Brave Softwareと、Dow Jonesのメディア部門Dow Jones Media Groupが今日発表したパートナーシップにより、Media Groupのコンテンツ、具体的にはBarrons.comや有料のニューズレターMarketWatchへのフルアクセスが、Braveブラウザーをダウンロードしたユーザーの一定数に、早いもの勝ちで提供される。

さらに、Barron’sとMarketWatchは、BraveのBasic Attention Token(BAT)プラットホーム上の公認パブリッシャーになる。それは、消費者と、最終的には広告主たちがパブリッシャーに支払うための、ブロックチェーンを使ったシステムだ(Braveは昨年、ICOで大成功を収めた)。

そして両社は、メディアや広告の業界におけるブロックチェーンのさまざまな有効利用について今後実験を重ねていく。

Barron’sのSVP Daniel Bernardが、発表声明で述べている: “グローバルなデジタルパブリッシャーとして弊社は、高品質な顧客体験の構築に利用できる新しいテクノロジーを継続的に探求していくことが重要、と信じている”。

なお、パートナーシップの相手はDow Jones Media Groupであり、The Wall Street Journalなどを発行しているより大きなDow Jones本体*ではない。また両社の発言からは、実験が今回のパートナーシップの主な目的であることが伺われる。〔*: さらにそのオーナー企業がNews Corp.〕

でも、パブリッシャーたちはこれまでもっぱら、ブラウザーの広告ブロック機能を痛烈に批判してきたのだから、今回の動きは劇的な変化だ。たとえば2年前には、WSJ紙を含む新聞発行者のグループが、Braveのビジネスは“われわれのコンテンツを盗んでWebサイト上に載せることと同じだ”、とする書簡を発表した

Braveはまた、最近発表したリフェラルプログラム(referral program, 紹介制度)により、ファンをBraveブラウザーに切り替えさせたクリエイターに報奨としてBATを提供している。その発表声明の中では、当ブラウザーの月間アクティブユーザーが200万、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

もしもFacebookが月額11ドルになったなら

Facebookの広告をなくすために金を払えといわれたら、あなたは広告の価値を認めるのか、いっそう不快に感じるのかどちらだろうか。Facebookが広告のない購読オプションを検討するなか、彼らがいくら収入をあげるかということ以上に深い疑問が湧いてくる。Facebookは、ソーシャルネットワーキングを使うための代償方法をユーザーに選ばせる機会を与えられている。しかし、選択が人々を幸せにするとは限らない。

2月に私は、Facebookがユーザーを広告主に売る代りにユーザーに月額購読料を払わせることでデータプライバシー問題の反発を和らげられるかを考察した。重要なポイント以下の通り。

  • Mark Zuckerbergは、月額料金を払えない人たちを含め、Facebookは誰もが無料で利用できるべきだと主張する。つまり有料購読はオプトインであり、全員が支払いを強制されるものではない。
  • ビジネスモデルの一部をユーザーの滞在時間を最大化することから切り離すことによって、Facebookは広告収入を犠牲にすることなく、ユーザーに質の高い時間の使い方を提供できる。
  • 月間購読料金はFacebookの広告収入を補てんする必要がある。2017年、Facebookは米国とカナダで2億3900万人のユーザーから199億ドルの収益を上げた。つまり、平均的ユーザーは毎月7ドル払わなくてはいけない計算になる。

しかし私の分析は、払える人だけが広告をなくせることをユーザーに伝える心理的副作用や、広告主が普遍的リーチを失うこと、および実際に誰が金を払うのかという現実を無視している。さらに一方では、有償化することによってユーザーのターゲット広告に対する嫌悪を引き起こすおそれがあることも無視している。

全員にとって良いことはなにか?

Zuckerbergは議会で、Facebookが有料購読を始める可能性について2度聞かれているので、この話には意味がある。Zuckerbergは広告支援アプリのメリットを認めながらも、ユーザーがプレミアム版を買えるようにする可能性を否定していない。「料金を払えば広告を表示しない、というオプションを今すぐ提供するつもりはない」とZuckerbergは言い、後に詳しくこう説明した。「総合的には、広告体験がいちばん良いと思っている。一般に人はサービスに金を払わなくてすむのがいいと考えている。世界にはサービスに金を払えない人もいるので、広告モデルはわれわれのミッションにいちばん合っていると思う」。

しかし「今すぐ」という言葉に、いつかは購読料を払えるようになるかもしれないというかすかな希望が見える。

Facebook CEO・ファウンダーのMark Zuckerbergは米国下院エネルギー・商業委員会のFacebookに関する公聴会で証言している。2018年4月11日(写真:SAUL LOEB/AFP/Getty Images)

しかし、広告をなくす以外にわれわれは何に金を払うことになるだろうか。すでにFacebookは、プライバシーを心配するユーザーが広告そのものを見なくなるのではなく、一部の広告ターゲティングからオプトアウトすることを可能にしている。無料のインターネットサービス標榜するZuckerbergを考えると、Facebookが高価値なサービスを作って有料購読者だけに提供することは考えにくい。

Spotifyは、有料ユーザーのみが好きな曲をオンデマンドで聞けるが、広告支援ユーザーはシャッフルでしか聞けない。LinkedInでは、有料ユーザーは誰にでもメッセージを送ることができて、雇用者に対して「主要な志願者」として表示される。Netflixはそもそも有料ユーザーしか…使えない。

しかしFacebookはソーシャルネットワーキングを人間の権利だと考えているので、政治のニュースや赤ん坊の写真を取り除くニュースフィードフィルターなどの追加機能は全ユーザーに提供したいと思っているはずだ。またFacebookは、LinkedInの購読者が自分のプロファイルを見に来た人を知ることのできるような、プライバシーを侵す機能を売ることもないだろう。実は、Facebookが広告を外す以外にプレミアムのみの機能を提供することはないと私は思っている。しかし、そうなるとなかなか売るのが難しい。

一方、特定の地域年齢層全員にリーチしようとする広告主は、ユーザーが広告からオプトアウトできることを喜ばないかもしれない。新しい映画やレストラン・チェーン、選挙運動などを宣伝するとき、ターゲットユーザーに対する浸透率は高いほうがいい。購読モデルは、企業の利用をかきたててきたFaceook広告の高い遍在性に穴をあけることになる

反感か感謝か

しかし最大の問題はFacebookが広告の収益化に非常に長けていることだ。この会社はユーザーから料金を徴収することなく、膨大な金額を稼いでいる。2017年の売上は400億ドルだった。広告を見るかわりに現金を払うようにと人を説得するのは難しいかもしれない。そして、払うような人は平均よりずっと広告価値が高いかもしれない。

Facebookが1ユーザーあたり最も稼いでいる米国・カナダ市場を見てみよう。世界のどこよりも可処分所得が多い地域であり、広告料金も高くできる。米国・カナダのユーザーは毎月平均7ドルの広告収入を生み出す。しかし、購読料金を払う意志と能力のある人たちは平均的ユーザーよりもおそらく裕福なので、ぜいたくな企業は彼らに広告を打つために高い料金を払うだろうし、そんなユーザーは平均的ユーザーよりFacebookで過ごす時間が長いので、さらに多くの広告を見る。

びっくりするような値段になるかもしれない。なぜならFacebookが裕福なハードコアユーザーの広告収入を補てんするためには、月額11~14ドルくらい徴収する必要があるからだ。

ボーナス機能もないのに無料で使えるものに払う金額としては、あまりにも高い。払える人であってもその多くは正当性を見いだせないだろう。購読料を払っているほかのメディアと比べてFacebookに費やす時間の方がずっと長いのだが。そして、本当に払えない人たちはこれまで何年間も気にせずスクロールしてきたFacebook広告に対して突然嫌悪の念を抱くようになる。自分はFacebookのデータ源から逃げるお金を持っていない、ということを広告を見るたびに思い出す。

しかし、人々がその正反対の感情をもつ可能性も同じくらいある —— 高額な購読料金を払わないですむなら広告を見るのもそれほど悪くない。

概して人はタダで手に入るのものに価値を認めない。値札を突きつけられることによって、自分たちが参加しようとしている価値交換への認識が高まるかもしれない。ソーシャルネットワーキングの運用には金がかかるので、ユーザーは何かの形で支払わなくてはならない。広告を見ることがFacebookを存続させ、実験室いっぱいの未来プロダクトの開発を続けさせ、投資家を喜こばせる。

仮にFacebookがユーザーの4%か1%、いや0.1%しか購読料を払わなかったとしても問題ではない理由はそこにある。Facebookは購読という選択肢を用意することで、ユーザーを自分で選んだという気持にさせるだけでなく、すでに無料で得ているものの価値を見つめなおす機会も与えるからだ

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、データ漏洩問題で「少数の」広告主が出稿を停止したことを認める

FacebookのSheryl SandbergはBloombergのインタビューに答えて、Cambridge Analyticaを巡る現在進行中のプライバシー問題が、一部の広告主を弱気にさせていることを打ち明けた。

出稿を停止した広告主がどれがけいるか尋ねられたSandbergは、「少数」とだけ答え解釈の余地を大きく残した。SandbergはBloombergに、Facebookはデータプライバシーにかかわる懸念について広告主との「対話」に注力すると語った。

これもまた、Campridge Analyticaスキャンダルがビジネスの根幹に関わる部分でFacebookと広告主の関係を変化させる要因のひとつだ。

インタビューの中でSandbergは、プライバシーとセキュリティーに関するFacebookの予防対策(安全対策チームのメンバーを1万人から2万人に増員するなど)は、短中期的には会社の利益にマイナスの影響を与えるであろうことを再び強調した。

「運用体制の整備が遅かったことも問題であり、責任は私にある」とSandbergは言った。

Sandbergは、歴史的に見てFacebookはプラットフォームの問題を個別の事象として対応する傾向があり、そのために体系的な問題の対応が遅れるおそれがあることを認めた。

「最近までできていなかったが、現在は実行しているのが、視野を広く持ち、データが不正利用される可能性を厳しく監視することだ」とSandbergは言った

「これは時間のかかる仕事だ…もっと多くのことを見つけ、それを人々に伝え、封じ込めていくつもりだ」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook