米国とカナダのAmazon Fire TVにTikTokが登場

Amazon(アマゾン)は米国時間11月1日、米国とカナダのユーザーを対象に、Amazon Fire TVでTikTok(ティックトック)アプリが利用可能になったことを発表した。このアプリはEcho Show(エコーショー)デバイスにも近日中に提供される予定だ。


Fire TV AppstoreからTikTokをダウンロードすると、ユーザーは自分のTikTokアカウントにログインするか、10億人にも及ぶアプリの月間アクティブユーザーでない場合はアカウントを作成できる。その後、モバイルアプリと同様に「フォロー中」「レコメンド」「ディスカバー」などのTikTokのフィードを閲覧することができる。アプリ自体では、次のビデオクリップを見るために手動でスクロールする必要があるが、Fire TVアプリには自動再生機能があるので、リモコンのボタンを押したり、Alexa(アレクサ)に数秒(または数分)ごとに次のビデオを再生するように指示したりする必要はない。

TikTokアプリは、すでにGoogle TVやAndroid TV、一部のSamsung製スマートTVでも利用可能で、大画面で縦長の短編動画を視聴できるようになるのは、今回のFire TVアプリが初めてではない。しかし、TikTokでは、クリエイターが最大3分間の動画をアップロードできるようになったため、例えば15秒の動画しか見ない場合よりも、大画面での視聴を選択する方が自然に感じられるかもしれない。

2021年の夏、TikTokがより長い動画に対応したように、テレビでもアプリを利用できるようにすることは、2021年初めにTikTokの対抗馬としてYouTube Shorts(ユーチューブショート)を作ったYouTube(ユーチューブ)との競争の一例だ。

画像クレジット:Amazon

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Yuta Kaminishi)

アマゾンの最新「Echo Show」は15インチの壁掛け型スマートピクチャーフレーム

Amazon(アマゾン)は先ほど、最新かつ最大の、Echo Showファミリーメンバーのベールを剥いだ。Echo Show 15は同社のスマートスクリーン技術を生かし、15.6インチ、1080pのディスプレイを壁に掛け、巨大デジタルピクチャーフレームとの二役を担わせる。

250ドル(約2万7900円)の新デバイスは、すでにEcho Show 5とEcho Show 8、さらには部屋にいる人に合わせて首を振る画面で一部の不評を買ったEcho Show 10(同じく価格は250ドル)が揃っている商品ラインへの間違いなく斬新な追加アプローチだ。新しいデバイスは、顔認識を利用して個人を認識しカスタマイズされたコンテンツを提案する新機能、Visual ID(ビジュアルID)の追加によってレベルアップを図っている。

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新しい体験は、Alexa(アレクサ)ホームエコシステムのコントロールパネルのような役割を果たすカスタマイズ可能なホーム画面を中心につくられている。機能は主にカスタマイズ可能なウィジェットを通じて実現されていて、カレンダーイベント、ToDoリスト、レシピなどを追加できる。デジタルホワイトボートか冷蔵庫に貼られたマグネットのようでもある。他に、防犯カメラや玄関インターホンの映像を1つのウィジェットで見られるスマートホームコントロールもある。

Echo Show 15の明確な強みの1つは画面の広さだ。これはさまざまな情報を同時に見られることを意味していて、タイリング効果やピクチャーインピクチャーなどを使って、玄関ベルが鳴った時など特別な状況下でビデオを表示できる。実際これは、Samsung(サムスン)のスマート冷蔵庫の扉で見るような夢の機能を、何千ドルも払うことなく実現していると言えるかもしれない。

これ以外にもこのデバイスは、現在Echo Showに期待することはおよそ何でもこなし、実質的に大きなキッチンテレビとして機能する。たとえばPrime Video(プライムビデオ)、Netflix(ネットフリックス)、Hulu(フールー)、Sling TV(スリングTV)などのストリーミングが可能だ。最後のSling TVはTikTok(ティックトック)のコンテンツとともに近日提供される予定で、好きな人は15.6インチの画面で見られるようになる。

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1080pのスクリーンの左右にはサイドファイアリング方式スピーカーが付いている。短いビデオクリップには十分だろうが、ストリーミング・ミュージックや映画、テレビなどを長い時間鑑賞するつもりなら別のEchoかBluetoothスピーカーとつなぎたくなるだろう。

カメラは大きめのベゼル(額縁用語にこだわるなら「マット」)に組み込まれている。この場合、白い縁取りが右上隅にある5メガピクセルカメラの存在を際立たせているのは良いことだ。隠しカメラのような存在は、間違いなくプライバシー問題の元になるが、少なくともここでは鮮やかな15.6インチ画面の横に白い背景にくっきりと黒い円形が見えている。、

画像クレジット:Amazon

デバイスはビデオチャットにも使用可能なので、Alexa for Businessを職場へのハードウェア進出手段として推進しているAmazonにとって、いずれ興味深い提案商品になるだろう。予算が厳しくたくさんの会議室のある会社向けの(比較的)低価格なリモート会議デバイスとして、この商品が使われることが想像できる。使っていないときには天気予報や社内イベント、会議室予約などをカレンダーに表示することもできる。Amazonが本格的にIT部門に売り込むことになれば興味深い。

カメラをふさぐ物理的遮断ボタンがついているらしい(未確認)。しかし私ならAirbnbで泊まった部屋にこれが掛けられていたら、コンセントを抜いて裏返しておくだろう。もちろん私はEcho Show 10の顔追跡機能を特に気味悪がった1人なので、そう思って読んでいただきたい。2020年、Amazonがその機能を発表したとき、顔の細かい特徴は追跡に使っていないとすかさず指摘していた。

画像クレジット:Amazon

ここでもAmazonは、Visual IDを利用するにはユーザーがオプトインして自分の顔を登録必要があることを強調した。ユーザーは、気が変わったら、自分のプロフィールをデバイス上でもAlexaアプリからでも削除できる。この機能はカメラを内蔵した同社のさまざまなShow製品全体に今後搭載されていくと私は予想している。ディスプレイはAmazonが最近発表したクアッドコアAZ2チップ(2020年のAZ1の後継)とオンボードのニューラルプロセッサーが駆動する。このカスタムビルトインチップはほとんどの処理をボード上で実行するので、Visual IDのデータをクラウドに送ることはない。しかしながらAmazonの顔認識にまつわる過去の経緯を踏まえると、この機能がプライバシー擁護派の間で懸念を呼ぶことはまず間違いない。

関連記事:アマゾンが顔認識技術を地方警察には1年間提供しないと表明、FBIへの提供についてはノーコメント

Show 15は2021年初めにベータ版が公開されたSound Detection(音声検知)機能の改訂版を搭載している。当初この機能は、ガラスの割れる音や赤ん坊の鳴き声などの決められた音を検知し、その時点でアカウント所有者に警告を送るように作られていた。新たに追加されたCustom Sounds(カスタム・サウンド)は、デバイスに音を聞かせることで実質的にシステムを訓練することができる。

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Echo Show 15の価格は250ドルで、2021年中に発売される。実際に商品を近くで見ていないので製造品質について語ることはできないが、この価格からは、単なるデジタルフォトフレームのスケールアップ版以上のものを期待したい。壁に掛けたりカウンターやテーブルの上に常時置かれるものなのでなおさらだ。この商品は、多かれ少なかれ背景に溶け込むようにデザインされていた初期のスマートスピーカーに対する事実上のアンチテーゼだ。カウンタートップスタンドとキャビネットマウントも用意されているが別売りだ。

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(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook

アマゾンも睡眠トラッキング、スマートディスプレイ「Echo Show」新型がレーダーを使った計測機能を搭載か

アマゾンも睡眠トラッキング、スマートディスプレイ「Echo Show」新型がレーダーを使った計測機能を搭載か米Amazonは7月9日(現地時間)、レーダーを利用しユーザーの睡眠計測を行う許可を連邦通信委員会(FCC)から取得しました。同社のHaloバンドなど、フィットネストラッカーを身に着けることなく、レーダーを利用して睡眠状態を監視できるようになります。ようするに、Googleが第2世代のNest Hubで行っているのと同じ機能です。

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AmazonはFCCへの申請に際し、この機能を搭載するのは、電源に接続したときにのみ動作する「非モバイルデバイス」だとしています。また、睡眠追跡だけではなく、運動障害や言語障害を持つ人でも利用できるジェスチャー操作にも対応するとのことです。

デバイスの具体的な内容やリリース時期などには触れていませんが、上記のことから、新しいEcho Showデバイスに搭載される可能性が高そうです。

Haloバンドのリリースや、AIによる体脂肪率や運動能力の測定など、ヘルスケア分野に力を入れているAmazonですが、睡眠のデータも当然無視できないという考えなのでしょう。今後のEchoデバイスは、単にスマートホームのハブや音楽再生デバイスというだけではなく、ヘルスケアのハブとしても機能していくのかもしれません。

(Source:FCC。Via BloombergEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ハードウェア
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