アマゾン傘下のRingが3つの新製品で自動車用セキュリティーに進出、その1つはテスラとのAPI連携

Amazon(アマゾン)傘下のRing(リング)は、家庭や近所用のセキュリティーから自動車の世界に手を広げようとしている。米国時間9月24日に開催されたアマゾンのデバイスとサービスの盛大な展示会で同社は、3つの新製品、Ring Car Alarm(カーアラーム)、Ring Car Cam(カーキャム)、Ring Car Connect(カーコネクト)をデビューさせた。最初の2つはデバイスだが、最後のひとつは自動車メーカー向けのAPIとハードウェアのセットとなる。いずれも来年の早い時期に出荷される。

「実際、Ringをスタートさせてからずっと、さらにDoorbot(ドアボット)の時代まで遡って、自動車用のセキュリティーを求められ続けてきました」とインタビューで言及したのは、RingのCEOで創設者のJamie Siminoff(ジェイミー・シミノフ)氏。「それは、私たちが常に念頭に置いていたものですが、先に片付けなければならないことがあまりにも多かったのです。製品を作って、しっかりと働けるようにするには時間がかかるものです。そのため、この分野への進出には手間取りましたが、私たちの使命は住宅地を安全にすることです。自動車に起こることの多くは、住宅地にも起こるのです」と語った。

シミノフ氏は、今回発表できた製品が1つだけではなく、あらゆる顧客のニーズをカバーできる一連のセットであったことをとても喜んでいた。Ring Car Alarmは、OBD-II(車載故障診断装置ステージ2)対応の無線機器で、駐車中の車への衝突、車上荒らし、さらにはレッカー移動を感知する。Ring Car Camはセキュリティーカメラだ。Wi-Fi対応だが、追加プランでLTEにも対応できる。駐車中の事件や事故を監視するほか、走行中は緊急衝突検知や警察官に停止を命じられたときの録画も可能だ。3つ目のRing Car Connectは、ユーザーが内蔵カメラの映像を見たり、ドアロックの状態を確認したりできるように、自動車メーカーが車に統合するAPIと接続する後付け装置だ。

3つの製品でいきなり正面から、しかもRingにとって未経験の分野で参入した理由をシミノフ氏に尋ねた。「詳しく調べるようになって、これは1つのサイズで誰にでも合うといった種類の製品ではないことが、身にしみてわかったのです」と同氏。「むしろ、自動車に関連する製品一式を作ることなのだと気づきました。Ringでは、本当に独創的で、市場で際立ち、私たちの使命に合致し、顧客の生活をよりよくできるとわかったものだけを発売するよう努めています。完全にとは言いませんが、これまではそうしてきました」と続けた。

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製品の価格帯は大きな幅がある。Ring Car Alarmは予定小売価格が59.99ドル(約6300円)、Ring Car CamとCar Connectは、どちらも199.99ドル(約2万1000円)。Ring Car Alarmは、明らかに幅広い顧客層を狙っている。車への犯罪行為を予防する目的で、車とRingアプリが連動できるようにする基本機能をセットで提供するものだ。この装置は、Ringアプリに警報を送る。ユーザーが望めば、サイレンを鳴らすこともできる。Car Alarmはまた、他のRing製品やAmazon Alexa端末との連携も可能で、車に衝撃が加えられたり窓を割られたようなときには、Alexaが声で知らせてくれる。Ring Car Alarmは、Ringの親会社であるAmazonが今年中にサービスを開始する予定の低帯域幅無料無線ネットワーク・プロトコルAmazon Sidewalk(サイドウォーク)を使った接続が必要となる。

Ring Car Camは、もう一歩進んで、車の様子を目で監視できるようにするものだ。Wi-Fiが届く範囲で使用できるが、コンパニオンプランを選べば内蔵LTEによる接続が可能になる。また、これを取り付けた車に乗っている間にも使えるセキュリティー機能がある。RingのEmergency Crash Assist (緊急衝突アシスト)は、重大な事故だと判断した際には、即座に第一対応者に車の位置を通報する。さらに警察に停車を求められたとき、「Alexa、停止を命じられた」と話せば、自動的に録画が始まる。ネット接続されている場合、その映像は自動的にクラウドに送られる。プライバシーに関しては、写したくないときにレンズを隠せるフタがカメラ本体に付いている。録画中に音声だけをオフにすることも可能だ。

そしてRing Car Connectだが、これは自動車メーカーが使用するAPIで構成されていて、Ringの利用者が車に発生するあらゆる問題の警報を受け取れるよう、または車載カメラの映像を見られるようにする。また、後付け製品ではほとんど見ることが許されなかった情報にもアクセスできるようになる。

例えば、車のドアがロックされているかアンロックされているかなどだ。Ringの最初のパートナーとなる自動車メーカーはTesla(テスラ)だ。同社は、Model 3、X、S、YをRing Car Connectに対応させる。ユーザーは、2021年に199.99ドル(約2万1000円)で発売予定の後付け装置を取り付ける必要があるが、それによりセントリー(見張り)モードの録画映像や、運転中の映像をRingアプリで見られるようになる。

画像クレジット:Ring

Ringのセキュリティー・エコシステムは、簡単なドアベルから発展し、家全体(こちらもさらに広がっているが)、家の周囲、本格的な警報サービス、そして今や自動車にまで発展した。同社は決して、その栄誉ある地位に甘んじているわけではない。間もなく、郵便受け用のセンサーが29.99ドル(約3100円)で発売される。文字どおり手紙の「着信」を知らせてくれる装置だ。これが、今回の発表にちょっとした花を添えている。

画像クレジット:Ring
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(翻訳:金井哲夫)

防犯カメラのRingがビデオのエンドツーエンド暗号化を今年中に導入

Ringは、同社のセキュリティー製品をユーザーにとってより安全にする取組みの一環として、エンドツーエンド・ビデオ暗号化を今年中に実施する。アプリのコントロールセンターに将来この切り替えを行うためのページを新たに追加し、エンドツーエンド暗号化が公開されるまでの間、ユーザーのビデオを安全にするためのRingの暗号化対策の詳しい情報を提供する。

同社は米国時間9月24日に、新しいデバイスも発表しており、同社初のドローンもその1つだが、創業者兼CEOのJamie Siminoff(ジェイミー・シミノフ)氏は、新しいセキュリティー対策こそが一番大きな違いを顧客にもたらすものだと語った。

「エンドツーエンド暗号化は我々が提供する中で最も重要なプロダクトです。なぜならセキュリティーとプライバシーとユーザーによる制御はRingの基盤をなすものであり、これを業界に先駆けて一層強化していくことは、当社の責任だと考えているからです」と語る。

シミノフ氏は、同社が今年実施した2要素認証の義務化は、業界標準の先を行くものであることも指摘した。同氏に、エンドツーエンド暗号化ビデオをデフォルトにせず利用したくないユーザーがオプトアウトできるようにした理由を尋ねたところ、「ご承知のとおり、プライバシーの基準は個人によっ異なりさまざまなニーズがある」とのことだった。

エンドツーエンドについて一例を挙げれば、Alexaに向かって「玄関に誰がいるか見せて」とは言えなくなる。なぜならエンドツーエンドでロックされるからだ。その手のことが起きると顧客はやりたいことができなくなる。つまり、エンドツーエンド暗号化はあらゆるユーザーの使い方にマッチするわけではないので、オプションにしているというわけだ。

一方ではこの種の安全性をぜひ欲しいという人もいるので、今後の当社の製品は、そして業界全体がそうなってほしいのは、ユーザーが必要なセキュリティーを設定できて透明性のあるシステムだ。本日発表したビデオ・コントロールセンターでも、Ringのビデオなど顧客のデータに関する情報をユーザーが見られるようにしている。

つまり同氏の望みは、自社の製品を使ってユーザーが自分の使いたいシステムを構築できるようにすることだ。「室内ドローンのAlway Home Camは別のかたちでそれを表現したもので、家中の部屋を映す能力があるが、いつどこを撮るかを選ぶ能力も兼ね備えています」と同氏は説明した。

そして「大切なのは人々がテクノロジーを使うための選択肢を提供すること。ただし、快適に使い、理解し、制御できることだと思います」と締めくくった。

Amazon Hardware Event

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Ringの最新防犯カメラは自律飛行型屋内ドローン、2021年に約2.6万円で出荷予定

Ringはドアベルを再発明することで事業全体を構築した。そして同社はAmazon(アマゾン)のハードウェアイベントの期間中に、来年中にRing Always Home Camを販売することを発表した。

同製品は、シンプルなホームセキュリティカメラに似たアプローチを採っている。名前からは想像しずらいが、この防犯カメラとして機能するRing Always Home Camは、実際には家の中を自律的に飛行するドローンで、複数の場所にビデオカメラを設置しなくても、ユーザーがチェックしたい部屋をドローン経由で見ることができるというものだ。なお、Ringはアマゾン傘下の企業だ。

Always Home Camは、ユーザーが事前設定したルートを飛行するようにスケジュール可能だ。この小型ドローンは、手動で飛行させることはできず、飛行中に一度だけ録画を開始する。もちろん本体ケースにドッキングしている場合は、カメラのレンズは物理的にブロックされる。 同社は「どちらの機能もプライバシーを念頭に置いて厳密に運用するのに役立つ」と説明している。Always Home Camはまた、使用中に意図的に音を出すように設計されており、実際に動き回って録画していることを誰かに知らせるようになっている。

Always Home Camには屋外のオープンスペースで使用するために設計されたドローンに見られるような露出したローターはない。安全のためにプラスチック製の枠とグリルで囲われているのみだ。サイズも小さく、横7×縦7×高さ5インチ(約18×18×13cm)で、人と家庭用品の両方の安全に保つだろう。

「なぜこのような野心的な異例のホーム セキュリティカメラを開発することを決めたのか」について、Ring創業者兼CEOのJamie Siminoff(ジェイミー・シミノフ)氏に聞いた。特に、ドアベルや投光照明といった実証済みの家庭用ハードウェアの実績を考えると疑問に感じたからだ。

同氏は「Always Home Camはユーザーのフィードバックから生まれたものです。その多くは『家にいるか、家の特定の場所で何かが起きたときにそれを見ることができたらいいな』という意見だった」という。あるいは「特定の部屋用のカメラが必要だが、利用するのは特定の時間に限られている」といったものだ。

「家のあらゆる部屋にあらゆる角度からカメラを設置するのは現実的ではありません」と同氏。「無制限のリソースがあったとしても、まだ実用的ではないと思います。Always Home Camで私が気に入っているのは、1台のカメラですべての問題を解決してくれることです」と続ける。

ドローンはRingの主要事業ではないが、Always Home Camは屋内で安全かつ完全に自律的に操作できる小型機を作るという技術的な課題があるにもかかわらず、249ドル(約2万6300円)という比較的低価格で提供される予定だ。

シミノフ氏に「Ringが自社で開発したデザインを用いて、専門外の分野でどのようにしてこの価格帯を実現したのか」と尋ねたところ「技術が枯れてくるについて、これらの部品の多くは価格が下がってきました。自動車メーカーは現在、これらの部品の多くを大量に使用しているためコストダウンが起こっています。明らかに同じ部品ではありませんが部品コストはすべて下がってきています。また、私はこのプロダクトを思いついたときに、手ごろな価格でなければならないということにチームに提案しました」と答えてくれた。

Ring Always Home Camは、Ring Alarmを含む既存の製品群と連携して、アラーム発動時に自動的にあらかじめ設定された経路を飛ぶ。Ringアプリを使ってモバイルデバイスにライブでビデオをストリーミングすることも可能だ。多くの点で、これはRingのエコシステムの自然な延長のように見えるが、同時にSFの世界から飛び出したようにも見える。

そこでシミノフ氏に「消費者はこの種のテクノロジーを日常生活の一部として真剣に受け止める準備ができていると思うか」と尋ねた。

シミノフ氏は「私が思うに、それはある意味、はるか向こうにあるものなのです」と認めた。「しかし、私が気に入っているのは、この水平思考の制約を取り除いたときに起こることです。裏にある必要性を見極め、どんな技術が存在するのかを考え、何を構築できるのかを考えることから、私たちが何をすべきなのか考えるのが大好きです。何かを達成して業界第一線に私たちの足跡を残せることは、私にとって本当にエキサイティングです」と締めくくった。

Amazon Hardware Event

画像クレジット:Ring

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(翻訳:TechCrunch Japan)

AmazonがEchoをリニューアルして球形に、Echo Show 10は画面が自動スイベル、Alexaも改良

Amazonは今日(9月24日)のハードウェアイベントで、多数のプロダクトを発表した。スマートスピーカーのEchoシリーズも新モデルが登場した。まずデザインが一新された。特徴的な円柱形は廃止され、市場で類を見ない球形になった。ライトは下部に配置されたが、丸いボタンは依然トップにある。

搭載されるAlexaソフトウェアもアップデートされた。 Alexaは音声コマンドが理解できない場合尋ね返し、次回からその内容を利用する。つまりユーザーごとの高度なカスタマイズが可能になった。例えばAlexaに室温を「いつものようにセットして」と命ずると、Alexaは「それはどういう設定ですか?」などと尋ねる。Alexaが「会話モード」を備えたのはブレークスルーだ。今日のデモでは、AmazonはユーザーがAlexaにピザを注文するところ見せた。人間が「あまりお腹が空いていないので小さなピザでいい」と言うと、Alexaはその意味を理解して自動的に注文を代行する。開発チームはこれを「自然な会話分析」と呼んでいる。

Echo Studio、Auto, Linkその他ウェアラブルに関してAmazon は市場に投入される時期を明らかにしていない。

第4世代Echoの価格は99ドル(日本では10,980円)で従来のEchoとEcho Plusの機能が統合されている。中・低音のスピーカーは上部にあり、2個のツィーターが下部にある。 従来のEcoh Plusと同様、ZigBeeハブとSidewalk Bridgeネットワークを介してAmazonのスマートホームデバイスに接続できる。

Echo Dotはさらにボール状に丸くなった。フルサイズのEchoの半分のサイズで価格は49ドル(5,980円)、時計つきバージョンが59ドル(6,890円)となっている。 従来のEchohも引き続き販売される。

従来のEcho Dotと同様、新バージョンでも子供向けのEcho Dot Kidsがサポートされる(日本では未確認)。今回のモデルは動物など楽しい柄がプリントされ価格は59.99ドルだ。Alexeは子供向けに設定されている。

Echo Show 10は249ドル(日本では29,980円)で、10インチの高精細度ディスプレイ、1300万画素のカメラ、2.1スピーカーシステムが搭載される。目玉機能はなんといっても「ディスプレイがユーザーを追いかける」ことだろう。カメラとAmazon独自のCPU周囲を観察して理解し、人物がいる方向にディスプレイを向ける(Facebook Portalに似ている)。現在のバージョンと同様、SkypeやZoomはじめとして多数のビデオコミュニケーションサービスをサポートする。

(Japan編集部追記)Amazonの日本サイトのEchoページで新モデルの価格、機能が詳しく紹介されている。登録しておくと予約開始時にメールで通知を受けられる。

画像:Amazon

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滑川海彦@Facebook

アマゾンから新「Fire TV Stick」と低価格「Fire TV Stick Lite」が登場、双方向ビデオ通話やZoom対応も視野に

Amazon(アマゾン)は米国時間9月24日、Fire TV Stickの更新と新価格のFire TV Stick Liteとともに、新たなFire TV体験について発表した。Alexa対応のスマートTVプラットフォームのための更新されたインターフェイスは、サポートビデオ通話やビデオチャットをする方法としてFire TVを使用するための他のオプションを含む新機能が加わる。ビデオ会議システム「Zoom」に対応した機能も搭載する。

Fire TVのソフトウェア体験の全体的なデザインも改善される。更新されたFire TVのデザインには、より素早くお気に入りのコンテンツやアプリにたどり着けるようになる、パーソナライズされたホームページが含まれる。最近導入された、1世帯最大6人のユーザープロファイルもちろんサポート。このプロファイルにより、ユーザーは視聴中の番組を追跡できるほか、自分の興味に合わせたお勧めの番組を見ることができる。

Fire TVのナビゲーションもシンプルになった。画面上部にある長いタブの列をクリックして移動する必要はない。代わりに、ナビゲーションはあなたのプロフィールアイコンの横にあるページの下に移動し、お気に入りのアプリケーションの列と一緒に「ホーム」「検索」「ライブ」「ライブラリ」のタブが表示されるようになる。

一方で画面の上部は、アマゾン自身のコンテンツの大きな広告を表示するために開放された。これは当然のデザイン選択だが、Fire TVがRokuのようにホーム画面広告スペースをサードパーティーに販売したり、新しいサービスやアプリを紹介したりするような中立的なプラットフォームではなくなることを意味する。

Fire TVに搭載されたAlexaハブは、テレビ番組と一緒にスマートカメラを見るためのピクチャーインピクチャーモードなど、Alexaでできることを示すのに役立つだろう。そして、Alexaに質問するときにフルスクリーンを引き継ぐことはなくなった。これはiOS 14のSiriの体験をアップルが最近アップデートしたことを思い出させる微調整だ。

しかしより大きなニュースは同社は、Fire TVについてコミュニケーションデバイスとして構想を持っていることだ。

「Fire TVのようなデバイスを使って家庭でテレビを見る人が増えており、現在では1億台以上が売れた」とAmazonのエンターテインメントデバイスおよびサービス担当バイスプレジデントであるMarc Whitten(マーク・ウィッテン)氏は述べている。「利用者は毎月何十億時間ものエンターテイメントコンテンツを観ています。また、これまでにない新しい用途にも使用しています」と同氏は付け加えた。

「Fire TVのようなデバイスを使って家庭でテレビを見る人が増えており、今日では1億台以上が売れた。」とAmazonのエンターテインメントデバイスおよびサービス担当バイスプレジデントであるMarc Whitten氏は述べた。「彼らは毎月何十億時間ものエンターテイメントを見ている。また、これまでにない新しい用途にも使用しています」と同氏は付け加えた。

アマゾンはFire TVにビデオ通話機能を導入した。この新機能により、自宅のテレビ画面などにビデオ通話を表示できるようになる。当初は、Logitech(日本法人はロジクール)のUSBウェブカメラをFire TV Cubeに接続して、Alexaを使った双方向ビデオ通話が可能になる。その後、Zoomのサポートを追加するが、発売日については明らかにしなかった。

現時点では言及されていないが、同社が将来的にウェブカメラ内蔵の新しいFire TVセットを発表する可能性が高いのは明らか。しかし、なぜ本日の大きなイベントでローンチする準備ができていなかったのかは不明だ。

なお、Fire TVのハードウェアに関しては、本日の発表はFire TV Stickに限られていた。同社によると、Fire TV Stickはアマゾンのベストセラー製品の1つであり、Amazon.com全体で初めて視聴率が25万人を超えたという。今ではどの商品よりも5つ星の評価が高い。

アップデートされたFire TV Stickは、従来日50%強力なプロセッサーにアップデートされ、HDR互換とフルHDストリーミングのDolby Atmosサポートをサポートしている。しかし、消費電力は前モデルより50%少ないと同社は述べている。Alexaリモコンには、専用の音量ボタン、電源ボタン、消音ボタンが備わっており、テレビ、サウンドバー、AV機器を制御できる。同デバイスは年内に39.99ドル(約4200円)で発売される予定だ。

アマゾンはまた、より手ごろな価格の「Fire TV Stick Lite」 も発表した。これらのバージョンはそれほど強力ではないが、HDRによるフルHDストリーミングをサポートしており、Alexa Voice Remote Liteが付属している。Fire TV Stick Liteは今月中に29.99ドル(約3200円)で発売される。

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画像クレジット:Amazon

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(翻訳:TechCrunch Japan)

NetflixがついにAmazon Echo Showで視聴可能に

Amazon(アマゾン)は2017年にスマートスクリーンとしてEcho Showのプロダクトラインを発表した。そして米国時間2020年9月24日、ついにNetflixへのアクセスを獲得した。このビデオサービスは、公式にサポートされているビデオストリーミングアプリとして、HuluとAmazon Primeビデオに加わる。

このニュースは、アマゾンが毎年開催しているEchoイベントで、同社が再設計されたスピーカーやアップデートされたAlexa機能を含む一連の新製品やサービスを発表したことに由来している。

アマゾンの幹部は「Echo Showの所有者が小さな画面でコンテンツを見るのが好きだというデータがあることを示している」と話した。Netflixはそのユーザー層を幸せにするはずだ。発表されたばかりのEcho Show 10で、Netflix、Hulu、Primeビデオを視聴すると、ユニットは電動スタンドで回転し、部屋の中を動き回って視聴者に追従する。

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画像クレジット:Krisztian Bocsi / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アマゾンがEcho Dotを球体に再設計、キッズ版に動物のデザインと読書機能を追加

Amazon(アマゾン)は米国時間9月24日、同社のベストセラースマートスピーカー「Echo Dot」のリデザインを発表した。Echo Dot、時計付きEcho Dot、および新しいEcho Dot Kids Editionに新しい球形のデザインを採用したのだ。キッズエディションは、カラフルな動物のキャラクターデザインが施されている。球体デザインの新Echoシリーズは、従来の棚の上に隠せる平らなホッケーパック型のではない。更新されたドットのデザインも備わっており、ユーザーが部屋のどこに置くかをもっと考えなければならなくなるだろう。

Echo Dot、時計付きEcho Dotには、チャコール、グレイシャーホワイト、トワイライトブルーの3色が用意される。キッズエディションには、トラとパンダのデザインが追加され、部屋の装飾品のように扱えるだろう。

それぞれのデバイスには1.6インチの前面発射型スピーカーを搭載しており、同社によると「鮮明なボーカルとバランスのとれた低音でフルサウンドを実現する」とのこと。

なお、新しいEcho Dotが提供する実際の機能は従来モデルとあまり変わっていない。Alexaスマートアシスタント、音楽、スキル、ニュース、リマインダー、リスト、アラームなどを利用可能だ。

一方、キッズエディションデバイスには子供に対する優しい応答が可能で、ディズニー、Nickelodeon(ニコロデオン)、ナショナルジオグラフィックなどのブランドの、何千冊ものAudible(オーディブル)本を聞くことができる。なおNickelodeonは、ViacomCBS Domestic Media Networksが展開する、「スポンジ・ボブ」や「ザ・ペンギンズ from マダガスカル」などのキッズ&ファミリー向けエンターテイメントブランドだ。

もう1つのAlexaの新機能であるReading Sidekick(リーディング・サイドキック)は、子供の読書を補完するように設計されており、言葉の流暢さを身につけるのに役立ちます。

この機能を利用すると、Alexaはサポートされている本を子供と交代で読み上げ、子供の読書の質に耳を傾ける。アマゾンによると「子供がよく読んでいるときには励ましを与え、苦戦しているときにはサポートを提供する」そうだ。サービス開始時点でReading Sidekickは数百冊の児童書と連携し、Amazon Kids+ファミリー向けに数カ月後にプレビュー版が提供される。

親に対応するためのもう1つの動きとして同社は、Amazon KidsのペアレンタルコントロールがEcho Dot Kids Editionだけでなく、家中で使えるように拡張されることも明らかにした。さらに、親は子供のためにAlexaの音声プロファイルを作成できるようになる。

これを有効にすると、家庭内のあらゆるデバイスで子供の声を認識するとAlexaはKids Alexaエクスペリエンスに移行し、子供に優しい応答、ゲーム、スキル、音楽などを提供する。Amazon Kids+に加入している家族は、そのカタログの一部として子供が好きなプレミアムスキルやAudibleの本をすべて利用できるようになる。

子供向けのAlexaボイスプロファイルのプレビューは、Amazon KidsとAmazon Kids+の家族向けに今後数カ月間で展開される予定だ。

各製品は本日から予約販売が始まる。Echo Dot Kids Editionは59.99ドル(約6300円)、Echo Dotは49.99ドル(約5300円)で、いずれも今年後半に出荷される見込みだ。時計オプション付きのEcho Dotは59.99ドル(約6300円)となる。

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画像クレジット:Amazon

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Amazon Alexaが会話上手に、複数ユーザーとの同時会話や質問のパーソナライズを実現

毎年恒例のハードウェアイベントで、Amazon(アマゾン)は米国時間9月24日、同社のAlexa(アレクサ)のパーソナル音声シスタントの新機能を発表した。これにより、Alexaはよりパーソナライズされた質問をすることができるようになり、そのデータを使用してユーザーと対話することが可能になる。

さらに、Alexaが会話に参加できるようになり、「ヘイ、アレクサ」(Hey, Alexa)と常に言う必要のないモードを搭載された。これにより複数のユーザーがAlexaと対話でき、適切なときにシステムがチャイムを鳴らしてくれるようになる。

アマゾンの副社長兼ヘッドサイエンティストのRohit Prasad(ロヒット・プラサド)氏は「質問をして応答をパーソナライズするシステムは、ディープラーニングベースのアプローチを採用しており、Alexaは顧客から学習したことに基づいて新しい概念や行動を獲得することができるようになっています。学習したものは何でもパーソナライズされ、この個人の顧客にのみ適用されます」と説明する。

例えば、温度を「お気に入りの設定」(Favorite Setting)に設定してほしいとAlexaに頼むと、Alexaはその設定が何であるかを尋ねるようになる。

さらにAlexaは、文脈に応じて話し方を変えらるようになった。これは、Alexaに自然な音声を生成する方法をよりよく理解するチームの研究が役立っている。今回示された例では、音楽を再生するように頼んだときに、Alexaが通常のやや単調な声と比較して少しだけ声に力が入っていた。

しかし、本当のブレークスルーは会話モードだろう。これを有効にするには「浅草、 私たちの会話に参加してください」(Alexa, join our conversation.)と話しかける必要がある。今回のデモで同社は、例えばピザを注文するときにAlexaがどのように動作するかを示した。演者の一人が、彼女はそれほどお腹が空いていなくて「小さめのピザが食べたい」と言った。すると、Alexaが自動的に彼女のためにその注文を変更してくれた。チームはこれを「自然な話者交替」と呼んでいる。

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画像クレジット:Amazon

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(翻訳:TechCrunch Japan)

丸くなった新Amazon Echoが登場、アマゾンのホームネットワーキングシステムの新ハブに

米国時間9月24日、Amazon(アマゾン)はシアトルで開催したバーチャルハードウェアイベントを、最新の丸いEcho(エコー)の紹介から始めた。

最も大きい変更は外見のようだ。スマートスピーカーは大きくて布張りのボールのようになった。これは音という面からは素晴らしい改善で、全方向からより豊かなサウンドを送り出す優れた仕事をしてくれる。丸形の形状はアマゾンがスピーカー製品全般に展開しているデザインで、似たような形状のDotでもそれは同じだ。

同社によれば、この新しいスマートスピーカーは、置かれた部屋のサイズとレイアウト合わせて自動調整するという。また近距離無線通信規格のZigbee(ジグビー)とBluetooth Low Energy(BLE)を内蔵することでスマートホームハブとして機能し、基本的にEcho Plusの必要性をなくしてしまう。さらに、Amazon Sidewalk(Amazonが提唱する低電力中距離の通信規格)も組み込まれた。このことによって、スピーカーはアマゾンの新しいホームネットワーキングシステムを使うことができる。

デバイスが動作していることを知らせる青色のライトリングは、デバイスの下部に移動したが、これはスピーカー全体のデザインを損なわないための現実的な選択のように思える。当初新しいスピーカーには、チャコール、グレイシャー・ホワイト、トワイライト・ブルーの3色が用意される。その淡い色合いは、Google(グーグル)のNest、Homeが提供するものと似通っている。価格は99.99ドル(約1万500円)だ。

Amazon Hardware Event

画像クレジット:Amazon

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(翻訳:sako)

アマゾンの新しいEcho Show 10は利用者の動きをカメラで追跡する

これはクレイジーだ。Amazon(アマゾン)の新しいスマートスクリーンであるEcho Show 10は、土台上で回転して部屋の周りをフォローしてくれる。内蔵カメラは、人を認識・フォローするために周りに回転することがだ。本質的にFacebookのPortalとGoogleのNest Hub Maxに見られる人の追跡機能のもっと不気味に進化させたものだ。

同社はプライバシーの観点から、このデバイスは人を個別に識別するものではなく、人の一般的な形状を認識して常にディスプレイを利用者に向けておく目的だと強調している。ただし、室内に複数がいた場合にどのように動作するかはわからないが、実際にどうなるか楽しみでもある。一方で率直に言って、これが最終的にどの程度有用な機能なのか、そしてそれ以上のレベルの追跡を行う価値があるのかどうか疑問に思っている。

Echo Show 10はその名前が示すように、10インチのHDタッチディスプレイを搭載し、1300万画素のカメラと2.1chのオーディオシステムを内蔵する。新しいEchoと同様にZigbee(ジグビー、近距離無線通信規格)を内蔵しているので、デバイスはまた、スマートホームのハブとして機能する。

同社はここ数カ月、このプロダクトラインにサードパーティーのソフトウェア機能を追加してきており、そのリストには、Zoom、Skype、そしてもちろんNetflixも含まれている。これらはすべて在宅勤務時代の大きな勝利だが、Google(グーグル)がYouTubeのサポートをEchoから外したことでNetflixは特に大きな打撃を受けた。

Echo Show 10の価格は250ドル(約2万6400円)で、スマートスクリーンとしてはかなり高価だ。私が思うに、あなたがここで支払っているものの多くは、あなたが移動するときにあなたを追跡するための高価なメカニズムだ。多くの人にとって、その機能はおそらくプレミアムな価値がないだろう。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アマゾンがゲームストリーミングプラットフォーム「Luna」を発表

米国時間9月24日、Amazon(アマゾン)はそのデバイスとサービスのイベントで、Google Stadia(グーグル・スタディア)やMicrosoft xCloud(マイクロソフト・エックスクラウド)に対抗する独自のクラウドゲーミングを発表した。その名も「Luna」(ルナ)だ。

同社は、月額5.99ドルの導入価格でアーリーアクセスを開始した。ユーザーはゲームをダウンロードすることなく、ワイヤレスでタイトルをストリーミング配信することができ、Windows、macOS、iOS(ウェブ経由)でプレイできるようになる。米国内のユーザーは、本日より早期アクセスをリクエストすることができる。

同社によると、少なくとも1つのソニックタイトルとRemedy Entertainmentの「Control」を含む50種類以上のゲームをLuna+アプリに収録してローンチする予定だという。Ubisoft(ユービーアイソフト)とも提携する予定だが、これらのタイトルにアクセスするにはユーザーが別途オプションに加入する必要があるようだ。サービス全体はAWSによって運営され、同社によるとユーザーは最大4K 60fpsのパフォーマンスでタイトルを楽しめるようになるという。

このプラットフォームの大きなセールスポイントの1つはTwitchとの統合だ。Lunaのシステムによって、ゲーマーはお気に入りのストリーマーがプレイしているのを見たばかりのタイトルに、すぐに飛び込めるようになるだろう。一方で、Lunaに存在する限られたサブセクションのタイトルをプレイするようにストリーマーを説得することに大きく依存することになる。グーグルはStadiaとYouTubeのゲームで多くの同じピッチを作った。しかし、その夢は完全にまだ実現されていない.

多くの Google Stadiaユーザーのようにアマゾンはまた、サービスに直接接続してレイテンシーを減らすためにカスタムコント ローラーを販売する予定だ。Alexa対応のLunaコントローラは、早期アクセス期間中に49.99ドルで販売される。

この参入により、今ではグーグル、マイクロソフト、アマゾンがそれぞれ新しいゲームプラットフォームを普及させるために競い合っている。開発者との既存の関係やマイクロソフトが所有するゲームスタジオのネットワークを考えると、同社が大きなアドバンテージを持っていることは明らかだが、プラットフォームの早期アクセス期間中にアマゾンが何を作り上げることができるかを期待したいところだ。

Amazon Hardware Event

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(翻訳:TechCrunch Japan)