Netflixがさらに2つのゲームを追加、初のFPSゲームも近日リリース予定

ストリーミングサービスのNetflixが、ゲームラインナップを再び拡充した。2タイトルを追加し、米国時間3月22日から配信が始まっている。新作は「Shatter Remastered」と「This Is A True Story(真実の物語)」というタイトルだ。両タイトルとも、iOSおよびAndroidユーザー向けの配信が始まっている。Netflixはこれとは別に、初のFPS(ファーストパーソン・シューティング)タイトル「Into the Dead 2:Unleashed(イントゥ・ザ・デッド 2:アンリーシュド)」も予告している。

新作ゲーム第1弾の「Shatter Remastered」は、ニュージーランドのデベロッパーPikPokが開発したレトロな雰囲気のレンガ崩しゲームだ。今回の製品は、ニュージーランドの開発会社Sidheが2009年にPlayStation 3で発売したゲーム「Shatter」のアップデート版だ。新しくなったモバイル最適化版は、グローバルリーダーボードを採用し、世界中のプレイヤーとハイスコアを競うことができる。

画像クレジット:Netflix

2作目の「This Is A True Story(真実の物語)」は、世界に安全な飲み水が確保されていない場所があることへの関心を喚起するゲームだ。このゲームは、Frosty PopがCharity Waterと共同で開発したものだ。Charity Waterは開発途上国の人々に清潔で安全な飲み水を提供するために活動する非営利団体である。このゲームは、サハラ以南に住むアフリカの女性が、家族のために水を得るために日々奮闘する実話を紹介している。実際の取材や体験をもとに創られたこのゲームの中で、プレイヤーは風雨を乗り越え、密猟者を捕まえ、ヤギと仲良くしながら、手描きの風景を探検していく。

「Into the Dead 2:Unleashed」については、Netflixは具体的な発売時期を明示せず「近日登場」としている。「Shatter Remastered」と同じく、PikPokが開発したタイトルだ。本作は、ゾンビアクションゲーム「Into the Dead(イントゥ・ザ・デッド)」の続編にあたる。ゲームでは、プレイヤーはゾンビの脅威をかわしながら、危険なエリアを越えていかなければならない。このゲームには、複数のチャプター、ステージ、チャレンジが含まれ、プレイヤーは武器、銃器、爆発物などを次々にアンロックすることができる。

画像クレジット:Netflix

Netflixの他のゲームと同様に、ユーザーはiOSとAndroidのNetflixアプリから新タイトルに移動する。Androidでは、Netflixアプリのメインナビゲーションにあるゲーム専用のタブなど、いろいろな場所でゲームを見つけることができる。iOSでは、ゲームは専用の列で紹介されます。ゲーム自体はNetflixのインフラではなく、各プラットフォームのアプリストアから提供されているが、Netflixのユーザーのみがプレイすることができる。インストール後、ゲームを開始するには、Netflixのアカウント情報を使って認証するよう促される。

Netflixは、2021年末に「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」をテーマにした複数のタイトルやカジュアルゲームなどの初期ラインナップを発表し、ゲームサービスの拡充を図ってきた。

その後、Netflixは「Arcanium:Rise of Akhan」「Asphalt Xtreme(アスファルト:Xtreme)」「Bowling Ballers(ボウリング ボーラーズ)」 「Card Blast(カードブラスト)」「Dominoes Cafe」「Dungeon Dwarves(ダンジョンドワーフ)」「Hextech Mayhem:A League of Legends Story」「Knittens(ニット&キャット)」「Krispee Street(クリスピーストリート)」「Shooting Hoops(シューティング フープス)」「Teeter (Up) (ティーター)」「Wonderputt Forever(ワンダーパット・フォーエバー)」 など、複数のタイトルをリリースしている(カタカナ名称はNetflix公式ページ掲載のもの)。

関連記事:Netflixが他では有料のRiot Games LoL音ゲー「Hextech Mayhem」を含むゲームを2作追加

画像クレジット:Netflix

原文へ

(文:Aisha Malik、翻訳:sako)

クアルコムとTrimble、AndroidのGPS誤差を1m程度まで向上させる技術Trimble RTXを2022年第2四半期より提供開始

クアルコムとTrimble、AndroidのGPS誤差を1m程度に向上させる技術Trimble RTXを2022年第2四半期より提供開始

Trimble

クアルコムは、Snapdragon 8 Gen 1およびSnapdragon 888を搭載するモバイル端末向け位置情報技術”Trimble RTX”を今年第2四半期より提供開始すると発表しました。

Trimble社とクアルコムは、Trimble RTXのサービスプラットフォームを使用することで当該SoCを搭載するAndroidの位置情報の精度をこれまでの5倍に向上させることができ、モバイル機器の位置情報の精度が誤差が1m程度にまで向上すると主張しています。スマートフォンやモバイル端末の位置情報が正確になることで、サービスプロバイダーや開発者らはアプリケーションやサービス内でこれまでよりも正確な位置情報を利用できるようになります。

具体的に使用例を考えれば、たとえばカーナビゲーションシステムにおいて自車が走行しているレーンをイメージセンサーなどを使わずとも位置情報で自動的に判定し、車線変更などをドライバーに指示できるようになるかもしれません。実際、Trimbleとクアルコムは自動車OEM企業やそのTier 1サプライヤーにパートナーシップを拡大し、この高度な位置情報技術や自動運転要技術を活用する予定だとGSMArenaは報じています。

ただ、既存のスマートフォンが、この技術でより正確な位置情報を利用できるようになるかTrimbleもクアルコムも明確に回答していません。ユーザーが肌身離さず持ち歩くスマートフォンの位置情報は、あまり正確になりすぎるとかえってプライバシーに関する問題が発生する可能性があります。トイレに入っているときに、スマートフォンの画面にトイレットペーパーや生理用品の広告が表示されたら、喜ぶよりゾッとする人の方が多そうです。位置情報の利用をアプリやシステム単位でオン/オフしたり、履歴をユーザーが削除できるようになれば良いかもしれないものの、それはOSやアプリ開発者側の対応次第です。

(Source:PRNewswire。Via GSMArenaEngadget日本版より転載)

第1四半期もアプリのエコシステムの成長は続きダウンロード数は370億、消費者支出は約4兆円に

今週発表されたiOSとAndroidのアプリのエコシステムの最新分析によると、世界のアプリ市場はまだピークに達していないとのことだ。data.aiApp Annie)のレポートによると、2022年第1四半期の世界のアプリダウンロード数は、iOSとGoogle Play全体で370億に達し、前年比11%増となった。同四半期にアプリのダウンロード数が最も多かった市場はインド、米国、ブラジルで、メキシコ、トルコ、ブラジルは前四半期比で最も大きな伸びを示したと同社は述べている。

第1四半期には、アプリに対する消費者の支出も増加した。第1四半期の消費者支出は330億ドル(約4兆円)に達し、再び過去最大となった。この点でもiOSアプリが引き続きアプリエコシステムの成長の大部分を牽引し、第1四半期の消費者支出330億ドル(約4兆円)の65%を占め、過去2年間で42%増となっている。65%という数字も、過去5四半期とほぼ同じであるとdata.aiは述べている。

画像クレジット:data.ai

支出の上位カテゴリには、ゲーム、エンターテインメント、写真・動画アプリが含まれる。また、iOSアプリが牽引する消費者支出の割合は、ゲームを除外するとさらに高くなる。ゲーム以外のアプリでは、iOSアプリがGoogle Playアプリに対して消費者支出の73%を占めており、これは主にストリーミングビデオアプリ、デートアプリ、ライブストリーミングアプリのアプリ内購入の人気によるものだ。

また、iOSの医療用アプリ(23%増)や健康・フィットネス用アプリ(20%増)など、当四半期の消費者支出を加速させた小規模なカテゴリーもあったと同社は述べている。Androidでは、パーソナライゼーション、食品・飲料、自動車・車両アプリなどのカテゴリが伸びている。

当四半期の支出に関する大きな節目となったのは、Disney+で、生涯グローバル消費者支出20億ドル(約2400億円)を達成したモバイル企業34社に加わった。

画像クレジット:data.ai

このレポートは、アプリ業界の継続的な成長以外の状況について、あまり説明していない。iOSが引き続き消費者支出を牽引しているように、新しいアプリのインストールの大半は、長年そうであったように、Google Playが牽引している。当四半期のAndroidユーザーは、新興市場でのAndroidの牽引により、合計370億の新規アプリダウンロードのうち285億という膨大な数のアプリをインストールし、前年同期比16%増を記録した。最も多くダウンロードされたアプリは、ゲーム、ツール、ソーシャルアプリだった。

ダウンロード数の上位は、TikTok(ティックトック)、Instagram(インスタグラム)、Facebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)などのアプリが独占し、比較的安定していたが、いくつかの顕著な変化があった。第1四半期のSnapchat(スナップチャット)は、最近開始したARショッピングを受け、世界的なアプリの新規インストール数で7位から5位に躍進した。一方、シンガポールを拠点とするコマース企業Shopee(ショッピー)は、2021年に51億ドル(約6200億円)のGAAP収益を報告した後、ダウンロード数で10位から7位に浮上した。

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

ツイッターがTweetDeckを有料化か

Twitter(ツイッター)は、TweetDeck(ツイートデック)を同社のサブスクリプションサービスであるTwitter Blue(ツイッター・ブルー)のプレミアム機能にしようとしているらしい。モバイルアプリのコードを探索して開発中の新機能や変更を見つけているリバース・アプリ・エンジニアのJane Manchun Wong(ジェーン・マンチュン・ウォン)氏によると、現在、ソーシャルメディア巨人はTwitterのプレミアム商品を開発中で、同社のAndroid(アンドロイド)アプリでTwitter Blueに追加しようとしている。

最近ウォン氏は、Twitterが同社のAndroidアプリのTwitter Blue機能リストに、TweetDeckへの参照を追加していることを発見した。先週ウォン氏は、アプリのコードに、TweetDeckのアクセスをTwitter Blueのサブスクリプション・ユーザーに限定し、購読していない人を登録画面に誘導する部分を見つけた。

彼女はまた、もしTwitterがTweetDeckをTwitter Blueの有料機能にする計画を進めれば、サブスクリプションを利用できない地域にいる数百万人のユーザーを締め出すことなると指摘した。Twitter Blueは米国、カナダ、オーストラリア、およびニュージーランドでしか提供されていない。現在TweetDeckは無料で広告も入っていないため、Twitterのウェブインターフェースを使いたくない人にとって人気のサービスになっている。

この変更の可能性についてTwitter広報担当者に尋ねたところ、現時点で公表できることはない、とTechCrunchに話した。

2021年Twitter Blueが正式公開されたとき、Bloomberg(ブルームバーグ)は、Twitterが今後のサブスクリプション機能でTweetDeckの利用者に課金する可能性を報じた。しかし、実際にTwitter Blueが公開された時、TweetDeckへの言及はなく、ブックマークの整理やスレッドをすっきりした形で読んだり、「Undo Tweet(ツイート取り消し)」機能などのツールがあるだけだった。

TwitterがTweetDeckを有料にすることを考えたのはこれが初めてではなく、同社は今を遡る2017年にアプリを有料化する方法を模索していた。当時一部のTwitterユーザーは、TweetDeckにどんな機能が欲しいか、上位バージョンにお金を払うつもりがあるかなどを尋ねるアンケートに答えるよう求められたが、そのコンセプトが実際にテストされることはなかった。

Twitter Blueはオーストラリアとカナダで2021年6月にまず公開され、11月に米国とニュージーランドが続いた。提供地域の拡大とともに、Twitter Blueは最近公開されたTwitter Labs(ラボ)を通じて新機能をいち早くアクセスできる仕組みを追加したほか、Twitterが2021年春に買収したScroll(スクロール)経由で、数百種類のパブリッシャーのニュース記事を広告なしで提供開始した。米国でのサブスクリプションサービス料金は月額2.99ドル(約362円)。

TweetDeckは、サードパーティーアプリとして出発したが、2011年にTwitterが4000万ドル(約48億5000万円)で買収した。このサービスは、Twitterの投稿やアカウント管理を容易にし、複数のタイムラインとフィードを1カ所で見る便利な手段を提供している。

関連記事:さまざまな便利機能が使えるツイッターの有料サブスク「Blue」が米国とニュージーランドでも提供開始

画像クレジット:David Paul Morris / Getty Images

原文へ

(文:Aisha Malik、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Nothing初のスマホは今夏発売予定、クラウドファンディングで追加資金調達へ

誰がなんと言おうと、Nothing(ナッシング)はティーザーをさらにもったいぶる方法を知っている。同ハードウェアスタートアップの弁明として、同社は米国時間3月23日朝に行われたイベントは「ロードマップ」の公開であるとし、具体的には、同社のラインアップに加わる別のデバイスに言及したが、その製品に関する情報はあまり提供しなかった。しかし同社は少なくとも、噂されていた2番目のハードウェア「Nothing Phone(1)」の発売予定を確認した。

我々は3月初め、Mobile World Congress(MWC)において、創業者のCarl Pei(カール・ペイ)氏が企業幹部たちとミーティングを行い、ワイヤレスイヤフォンのEar(1) と同様に透明感を強調したデザインを特徴とするバージョンのデバイスを披露していたことを紹介し、このデバイスの存在を確認した。

今回のオンラインイベントで同社は、製品にSnapdragonチップが搭載されることを含め、いくつかの詳細を発表した。Qualcomm(クアルコム)がNothingに出資していることを考えれば、驚くことではない。同じくペイ氏が設立したOnePlusに似て、このデバイスはAndroidを独自に改良したNothing OSを搭載し「Nothing製品や他の世界トップブランドの製品を簡単に接続、統合するオープンでシームレスなエコシステム上に構築される」という。

エコシステムは常にNothingの戦略の中核にあり、その統合がどのようなものなのか興味深いところだ。Apple(アップル)やSamsung(サムスン)などがモバイルを中心としたソーラーシステムを構想しているのと同じように、同社は携帯電話がそのシステムのハブとして機能することを思い描いているのは間違いないだろう。Nothingは4月、OSのプレビューを提供するつもりだという。

画像クレジット:Nothing

ソフトウェアは、OnePlusがOxygenOSで提供しようと取り組んできたもの、つまり、あまり多くの追加ソフトウェアを追加せずに、Androidに手を加える形に似ているようだ。外観的には、同社の「アナログ」デザイン言語を踏襲することになる。同社は、(Androidを土台にするとはいえ)ハードウェアとともにOSレイヤーを開発することで、Appleのような道を歩もうとしているのだ。同社のヘッドフォンはすぐに対応し、AirPodsやTesla(テスラ)などの自動車を含むサードパーティ製品のサポートに取り組んでいる最中だとペイ氏はいう。

Nothingは、携帯電話のOSアップデートを3年間、セキュリティアップデートを4年間提供することを約束している。

というわけで、同社はEar(1)が確立したパターンを踏襲し、今後数カ月のあいだ、次期スマホのより詳細な情報をチラ見せしていくことになるのだろう。

携帯電話のニュースとともに、同社は、わずか2週間前に実施された7000万ドル(約84億8000万円)のシリーズBに続いて、さらにクラウドファンディングで資金を調達することを発表した。同社が目指しているのは1000万ドル(約12億1000万円)で、VCが支援したラウンドと同じ評価額で募集される。現在、事前登録を受け付けており、4月5日に正式公開される予定だ。ファンに金銭的な利益を与えることで、コミュニティの関与を促進しようとするこの戦略は、これまで同社にとって成功を収めてきた。

このデバイスは、モバイル関連のスタートアップ企業にとって厳しい、しかし期待が集まる時期に登場することになる。初代iPhoneが発売されてから15年が経ち、携帯電話への関心は薄れている。パンデミック以前から売り上げは横ばい、低迷していたが、その後のサプライチェーンの制約やチップ不足とともに、この傾向はさらに悪化している。LGやHTCのようなかつての主要プレイヤーは、この業界から完全に撤退するか、劇的に規模を縮小している。

Nothingは、Essentialの失敗から生まれたプライバシー重視のOSOMを含む、新しいモバイルスタートアップ各社の小さなムーブメントに加わることになる。ちなみにペイ氏とNothingは、EssentialのIPを買収したが、同社は最終的にその名前を使って何もしていない。

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Den Nakano)

Android 13ではプッシュ通知がオプトインに、グーグルが開発者プレビュー第2弾を公開

最近のAndroid開発は月単位で行われているため、Google(グーグル)がAndroid 13の最初の開発者プレビュー(コードネーム「Tiramisu」と開発者向けドキュメントでは時折呼ばれている)を発表してから約1カ月後に、開発者向けプレビュー第2弾をリリースしたのは驚くことではない。

これらのプレビューは通常まだ多くの粗削りな部分を持ち、開発者向けであるため、最初のプレビューと同様に、無線インストールオプションはない(ただし、最初のプレビューをインストールした場合は、無線アップデートとして2番目のプレビューを入手することができる)。Googleは、Pixel 6 Pro、Pixel 6、Pixel 5a 5G、Pixel 5、Pixel 4a(5G)、Pixel 4a、Pixel 4 XL、Pixel 4と、Android Emulator向けにシステムイメージを公開した。

最初のプレビューではAndroid 13でのユーザーエクスペリエンスを少し垣間見ることができたが、米国時間3月17日のアップデートは、開発者向けの機能が中心となっている。

画像クレジット:Google

その中でユーザーが気づくであろう例外は、アプリが通知を送信する許可を求めなければならなくなったことだ(ただし、Googleは今日これを強調しているが、以前からAndroid 13の機能として知られていたものだ)。他のパーミッションと同様に、アプリは通知を送信できるかどうかをユーザーに尋ねる必要があり、これはオプトインプロセスだ。もしあなたが今までアプリをインストールして、そのアプリがすぐに大量の通知を送ってきた経験があったら、これを気に入ることだろう。一方、開発者は、オプトインしてもらうために、ユーザーに対して十分なコントロールとコンテクストを提供する必要がある。

パーミッションに関しては、開発者はアプリのパーミッションが不要になった場合、ダウングレードすることもできるようになった。Android 13には、これを簡単に実行できる新しいAPIが搭載される予定だ。

また、新バージョンのOSでは、開発者が明確に望んでいない限り、アプリが他のアプリからメッセージを受信できないようにする新機能が導入される。

今回のプレビューでは、MIDI 2.0規格のサポート(ミュージシャンにはうれしい)により、MIDI 2.0ハードウェアをUSB経由でAndroidデバイスに接続できるようになる。さらに、Bluetooth LE Audioのサポートにより、オーディオの共有や放送、情報およびアクセシビリティのための公共放送へのサブスクリプションといった機能がもたらされる。そしてその名の通り、消費電力が少なくなる(LE=Low Energy)。

Android 13は、COLRv1フォーマットに準拠したベクターフォントもサポートし、Googleはシステム絵文字もこのフォーマットに移行する予定だ。これらはベクターであるため、ファイルサイズがより小さく、どのようなサイズでもピクセル化されることなくレンダリングできる。

COLRv1ベクター絵文字(左)とビットマップ絵文字(画像クレジット:Google)

非ラテン文字を使用する人のために、Android 13ではタミル語、ビルマ語、テルグ語、チベット語などの言語の表示を改善し、各言語の行の高さを適応してクリッピングを防止するようにしてある。また、日本語や中国語などの表音文字の入力メソッドを使用するユーザーのために、Android 13では新しいテキスト変換APIが導入され、日本語ユーザーはひらがなを入力するとすぐに漢字の検索結果が表示されるようになり、現在のような複雑な4ステップのプロセスを省略することができる。

画像クレジット:Wanwisa Hernandez / EyeEm / Getty Images

原文へ

(文:Frederic Lardinois、翻訳:Den Nakano)

グーグル、Google Playで一定条件を満たすゲームデベロッパーにツールを提供する新プログラムを発表

Google(グーグル)は、米国時間3月15日朝開催された「Google for Games Developer Summit」において、Playストアに関するさまざまな発表を行った。まず、Googleは、Google Play上で大手のデベロッパーやスタジオに追加ツールを提供する「Google Play Partner Program for Games」を新たに立ち上げた。このプログラムは「年間500万ドル(約5億9200万円)以上のゲーム消費者支出」を持つデベロッパーを対象としている。

このプログラムの特典には、Google Playによるビジネスサポートの強化や、優先公開キューによるリリースの迅速化などが挙げられる。また、事前登録キャンペーンのための事前登録テスト、アクセスコード、ストア掲載実験などの発売前ツールも含まれている。さらに、Play Integrity APIの利用が自動的に承認されるなど、セキュリティ保護も強化されている。また、早期アクセスプログラムへの招待なども含まれる。同社は、どのGoogle Playゲームデベロッパーが新プログラムにアクセスできるようになるのか、具体的な情報を提供していない。

また、Googleは、Playストアの「Play as you download」機能を、近々すべてのAndroid 12ユーザーに提供することを発表した。「Play as you download」は、ユーザーが大容量のゲームをダウンロードする際に、少量のダウンロードを行ったあと、残りのゲームアセットをバックグラウンドで取得する間に、すばやくゲームプレイを開始できるようにするものだ。Google Playは、クラウドソースによるファーストプレイ体験のファイルシステムアクセスパターンを分析し、最適化すべきアセットを自動的に特定することで、この機能を実現している。この機能は、2021年、ベータプログラムの一部として初めて公開された。Googleは、提供開始日に関する追加情報を提供しなかった。

また同社は、1月から一部の市場で「Google Play Games for PC」ベータ版の展開を開始したことを明らかにした。Googleによると、このスタンドアロンのWindows PCアプリケーションでは、Google Playゲームの「高品質なカタログ」をプレイすることができるという。同社は、タブレット、フォルダブル、Chromebookでのゲームプレイが増加傾向にあり、特にChromebookではAndroidアプリの利用が前年比50%増となっており、それは主にゲームが牽引していることを共有した。

画像クレジット:Google

Googleは他にも、Android Game Development Extensionをアップデートし、GoogleのAndroid OS向け統合開発ソフトウェアであるAndroid StudioとMicrosoft(マイクロソフト)の統合開発プラットフォームであるVisual Studioとの間でデバッグができるようにした。さらに、デベロッパーが端末がどの程度メモリ不足に陥っているかを把握・判断するための「Memory Advice API」を新たに追加した。また、Googleは、開発者がより良いフレームレートとバッテリー寿命を達成できるように、Android GPU Inspector Frame Profilerを本格的にローンチした。

さらに同社は、デベロッパーがゲームの収益性を評価し、収益拡大の機会を見出すための直観的な方法を提供する「Strategic guidance in Console」を最近開始したことも明らかにした。ちなみにGoogle Consoleは、Google PlayやAndroidのデベロッパーがアプリのパフォーマンスを公開し、監視するために使用するプラットフォームだ。

GoogleのPlay/Androidのゲーム担当プロダクトディレクターであるGreg Hartrell(グレッグ・ハートレル)氏は声明でこう述べている。「Google for Games Developer Summitでは、Google全体のチームが、高品質のエクスペリエンスの作成と収益化を支援する次世代のサービス、ツール、機能、ニーズに合わせたより多くのプログラム、ベストプラクティスにつながる教育リソースの構築を続けていることをご紹介しました。私たちは、高品質のゲームを開発し、そのすばらしい体験を増え続けるオーディエンスやデバイスに提供するプロセスを容易にすることで、ゲーム開発のライフサイクル全体を通じてみなさまを支援したいと考えています」。

画像クレジット:

原文へ

(文:Aisha Malik、翻訳:Den Nakano)

【米国】Google Payによる駐車料金支払いを音声でできるようになった

筆者: Jaclyn Trop

米国のAndroidユーザーはこれで、これまでのように駐車違反切符を切られることがなくなるかもしれない。少なくともそれが、最新のアップデートでGoogleがユーザーに約束していることだ。

Googleは木曜日(米国時間03/10)に、その最新のソフトウェアアップデート新しい機能をたくさん発表したが、その中には、ParkMobileとのパートナーシップにより、音声で駐車料金を払える機能がある。これによって、寒すぎたり、会議が予定より長引いたり、カップ・ホールダーの小銭が少ないときにメーターで払う苦痛とおさらばできる。

このパートナーシップは、最近のGoogleが交通に力を入れていることの最新の例だ。これまでは、Googleマップに自転車やライドシェアを加えたり、デジタルキーを開発したり、自動車メーカーと共同でAndroidオペレーティングシステムを車に統合したり、などがあった。

消費者の日常生活を便利にしようとGoogleが志したとき、中でも駐車は同社にとって易しい問題だ。Parkmobileとのパートナーシップにはやや制限があるが、でも過去の例を見るかぎり、パートナーシップの拡大はすぐだろう。

音声による駐車機能は、読んで字のごとしの機能だ。どこかに駐車して「Hey Google, pay for parking」(ヘイ、グーグル、駐車料金を払って)と言うと、あとはGoogle Assistantのプロンプトに従うだけだ。その決済は、Google Payが処理する。

Googleのキャッチフレーズは、「硬貨と混乱にさようなら(No more coins, no more confusion)」だ。

混乱の原因は、ダウンロードして使える駐車アプリの不出来にもある。今回の駐車料金支払い機能は、使いづらいアプリを無視してデフォルトでParkMobileを使う。これは、米国の400以上の都市の駐車場に対応している、最上位のアプリだ。

そのアプリのAndroid用のアップグレードでは、残り時間をチェックしたり、時間を増やしたりが音声コマンドでできる。「Hey Google, parking status」とか、「Hey Google, extend parking」と言うだけだ。

これが重要なのは、Googleが車からユーザーの個人情報を知るためにも使えるからだ。たとえば、車の現在位置が分かる。そしてデータ収集に関しては、GoogleがAppleに勝ちとなる。

AppleやGoogleやAmazonにとって、ユーザーの車から得られるデータは、サブスクリプションサービスを売ったり、あるいはそのデータをサードパーティに売って広告の個人化に使わせたりすることに利用できる。そんなデータが多くなれば、テクノロジー大手の売り上げも増える。

昨年GoogleとParkMobileは路上駐車の支払いをGoogle Mapsからできるようにしたが、でも今回の音声による支払いはAndroidユーザーとGoogleとParkMobileにとって大きな進歩であり、さらに、ターゲティング用のデータに飢えているサードパーティの顧客にとっても、すごくありがたい。

(文:Jaclyn Trop、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: Getty Images

[原文へ]

グーグルのメッセージアプリがiMessageのリアクションに対応、新機能でアップルに挑戦

米国時間3月10日に、Google(グーグル)は、同社のデフォルトのメッセージングアプリを大幅にアップグレードすることを発表した。ほとんどのAndroid携帯にプリインストールされているメッセージアプリは、今回のアップデートで多くの新機能を獲得することになる。最も顕著なのは、iMessageの「背面タップ」が絵文字の反応として配信されず、別のメッセージとして送信されていた長年の問題に対処することだ。この問題は、AndroidとiPhoneユーザーの間のチャットを混乱させ、乱雑にし、あまりにもうるさいものにしている。

他のアップデートは、返信を忘れたメッセージに返信することを思い出させるナッジ、ビジネスと個人的なメッセージのための別々のタブ、お祝いしたい誕生日のリマインダー、Googleフォト統合を介するより鮮明なビデオのサポート、絵文字マッシュアップの拡張セットなどが含まれている。

アップデート後は、iPhoneユーザーからのリアクションが、Android上のテキストメッセージに絵文字として送信されるようになる。iMessageと同様にライク、笑い、混乱、興奮などの絵文字のリアクションがメッセージの右側に表示される(Androidでは、右下に表示)。この機能は、まず英語に設定されたAndroidデバイスで展開されるが、他の言語でも順次展開される予定だ。

画像クレジット:Google

これらの改良されたリアクションは、メッセージアプリのベータユーザーにはすでに提供されていたが、Googleはまだ一般にいつ提供されるようになるかについては述べていなかった。しかし、どの絵文字を使うかについてのAndroidの解釈は、iPhoneと若干異なることがテスターによって指摘されていた。例えば、Androidでは「ハート」のリアクションが「ハートの目をした顔」の絵文字になる。また、iMessageの感嘆符のリアクションは「口を開けた顔」の絵文字になる。

また、Googleは、ビデオ共有のエクスペリエンスを向上させるために、メッセージアプリにGoogleフォトを統合する。最新のRCS規格では、Android端末を持つ人同士で高品質のビデオを共有することができるが、iMessageはRCSをサポートしていないため、同じビデオをiPhoneの人と共有するとぼやけて表示される。そこで、Googleフォトを経由して動画のリンクを送信することで、iPhoneユーザーも同じように高画質で動画を視聴できるようになる。この機能は、後に写真にも対応する予定だ。

この追加機能は、ビデオの品質に関してAppleを恥じ入らせることで、業界標準を採用するように仕向けることを目的としている。

Googleはこれまで、AppleがRCSをサポートしないという決定について非常に大きな声を上げてきた。RCSを採用すればGoogleがAppleのiMessageとよりよく競争できるようになるというのがその主な理由だ。しかし、AppleがiMessageを安全性の低い古い規格であるSMSに戻したことで、自社の顧客にあまり良いサービスを提供できていないと指摘するGoogleは間違ってはいない(これは、Appleが主張するようなプライバシー重視の企業としては、奇妙な選択だ)。

サポートの欠如はまた、メッセージングの際にさまざまな矛盾を引き起こす。例えば、他のiPhoneユーザーにテキストを送る際、iMessageユーザーはタイピングインジケータを見たり、既読レシートを使ったり、高解像度のメディアを見たりすることができる。iMessageがRCSをサポートしていれば、Androidユーザーとのコミュニケーションでもこれらの機能が使えるはずだが、Appleはそうしないことを選択したため、自社の顧客にとって劣った体験になってしまっている。

Appleは、SMSを「より悪い」体験にすることで、エコシステムをロックインすることができるため、ある程度は利益を得ている。しかし、このような決定によって、iMessageはグローバルなメッセージングチャンピオンになることに失敗したと批判する議論もある。世界中のユーザーがWeChat(ウィーチャット)、Messenger(メッセンジャー)、Telegram(テレグラム)、WhatsApp(ワッツアップ)などのサードパーティのメッセージングアプリに移行したのは、AppleがAndroidに対抗しない、あるいは現代のメッセージングの基本機能に追いつくことさえしないことを選択したことも一因となっているのだ。

一方、Google場合は、ユーザーのプライバシーを保護するための努力が必要なものの、少なくとも消費者の利便性という点では、メッセージのアップグレードは、デフォルトのメッセージングアプリがどのように機能し得るかについての基準を上げている。それでも、以前同社散漫なメッセージング戦略の場合のように、さらに別のアプリを展開するのではなく、たった1つのアプリに着実な改善を見るのは良いことだ。

画像クレジット:Google

AppleがSMSを使い続けていることに関連する問題の解決に焦点を当てた上記の修正に加え、メッセージはアプリ内でメッセージを個人用とビジネス用のタブに自動的に分類するようになり、必要なメッセージをより簡単に見つけることができるようになった。さらに、乱雑さを減らすために、ワンタイムパスワードのメッセージは24時間後に自動的に消えるように設定することも可能だ。この機能はインドですでに提供されており、今回、米国でも提供される。

このアプリはまた、テキストに返信するのを忘れているのを知らせたり、友人の誕生日を思い出させることによって、より良い関係を維持するのに役立つ(連絡先アプリに誕生日情報を保存した場合にのみ有効)。このナッジは、まず世界中の英語圏のユーザーに対して展開される。

メッセージで送信されたYouTubeのリンクには、会話中にビデオのプレビューが表示されるようになった。

ついにGoogleは、Gboardキーボードに搭載されている、2種類の絵文字をマッシュアップして自分だけの絵文字を作ることができる機能「Emoji Kitchen」をアップデートした。この機能では、2000種類以上の絵文字がステッカーとして利用できるようになり、選択の幅が広がった。Gboardのデバイス上での文法訂正機能も、Pixelデバイスで最初に開始された後、すべてのAndroidに提供される。

画像クレジット:Google

メッセージアプリの新機能は、Androidウィジェット、Google TV、Googleフォト、Nearby Share、Android Auto、アクセシビリティ機能などの改善を含む、今回配信される他の多くのGoogle製品のアップデートにおけるハイライトの1つだ。

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

グーグル、ウクライナのAndroid携帯に空襲警報機能を追加

Google(グーグル)は米国時間3月10日、ウクライナのAndroid携帯電話向けに、迅速な空襲警報システムの導入を開始すると発表した。この新機能は、ロシアによる今なお続くウクライナへの侵攻を受けた同社の最新の措置だ。

「悲劇的なことに、ウクライナの何百万人もの人々は現在、空爆警報に頼って安全な場所に避難しようとしています。ウクライナ政府の要請を受け、そして同政府の協力を得て、当社はウクライナのAndroid携帯電話向けに迅速な空襲警報システムの展開を開始しました」と、グローバルアフェアーズ担当社長のKent Walker(ケント・ウォーカー)氏はこの発表に関するブログ記事で述べた。

ウォーカー氏によると、同社のシステムの展開はウクライナの既存の空襲警報システムを補完するもので、ウクライナ政府によってすでに配信されている警報に基づいている。

Googleのエンジニアリング担当副社長Dave Burke(デイブ・バーク)氏は一連のツイートで、このシステムは、同社が地震警報用に構築した低遅延警報メカニズムを活用していると説明している。また、バーク氏はこのシステムが3月10日から展開されており、今後数日間でウクライナのすべてのAndroid携帯電話を対象とする予定だと述べている。

TechCrunchは同システムの詳細についてGoogleに問い合わせており、回答があり次第、この記事を更新する。

同じブログ投稿でGoogleはまた、同社がプラットフォーム全体で多くのロシア国営メディアのレコメンデーションを制限する取り組みを継続することを発表した。同社はまた、ロシアにおける商業活動のほとんどを一時停止している。

「ロシアでのGoogle広告を一時停止するという先週の発表に続き、当社はロシアにおける商業活動の大部分を一時停止しています。ここには、ロシアに拠点を置くすべての広告主を対象にした、当社の世界中のプロパティとネットワークでの広告、クラウドの新規登録、当社サービスのほとんどの決済機能、ロシアのYouTube視聴者向けのマネタイズ機能などの停止が含まれます」。

Googleによると、検索、Gmail、YouTubeなどの無料サービスはロシアで引き続き展開されている。同社は今後も動向を見守るとしている。

画像クレジット:lex Tai/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

原文へ

(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

MozillaがAndroid版Firefox FocusとiOS版Firefoxに新機能を導入、ピクサー映画の壁紙も

Mozilla(モジラ)は米国時間3月8日、Android版「Firefox Focus」とiOS版「Firefox」に新機能を導入すると発表した。Android向けのプライバシーを重視したモバイルブラウザであるFirefox Focusには「HTTPSオンリーモード」が追加される。このモードでは、訪問するすべてのウェブサイトで、アプリが自動的にHTTPSによる安全で暗号化された接続を確立するようになる。

「シンプルでプライバシーをデフォルトで重視するコンパニオンアプリとして、私たちはFirefox Focusをユーザーにとってより安全にするためにもっとできることはないかと考え、HTTPS専用モードを思いつきました」と、Mozillaはこの発表についてのブログ記事で述べている。「これは、Firefox Focusに自然にフィットするように感じられました。Android版Firefox Focusは現在、利用できる最高のセキュリティとプライバシーのために、自動的にHTTPSを選んで接続し、気が散ったり心配したりすることなく、あなたが迅速な検索を行いたいと思う瞬間をサポートします」。

今回の発表から2カ月ほど前、MozillaはAndroid版Firefox Focusに「Total Cookie Protection(トータル・クッキー・プロテクション)」と呼ばれるプライバシー保護機能も導入している。その目的は、毎日訪れるサイトや検索している製品など、複数のサイトでクッキーを共有して企業がユーザーに関する情報を収集するクロスサイトトラッキングを制限することだ。

iOS版Firefoxアプリの方は、画面の上部だけでなく下部にも配置できる新しい調整可能な検索バーが追加された。このわずかな変更により、ユーザーがオンラインで訪問したい場所にすばやくアクセスできるようになると、Mozillaでは述べている。この新しいオプションは、Apple(アップル)が「Safari(サファリ)」ブラウザに採用した調整可能な検索バーと似ている。

なお、Mozillaは今回の発表に合わせて、Disney(ディズニー)とPixar(ピクサー)の映画「私ときどきレッサーパンダ(原題:Turning Red)」にちなんだモバイル壁紙を、米国内の全ユーザーに展開することも発表した。この壁紙は、Firefoxモバイルアプリを開き、ホームページのFirefoxロゴをダブルクリックするか「ホームページをカスタマイズ」から見つけることができ、さまざまな壁紙の中から好きなものを選んで設定できる。Mozillaによると、今後数カ月のうちには新しい壁紙も用意され、グローバルにも展開する予定だという。

画像クレジット:Mozilla

原文へ

(文:Aisha Malik、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

グーグルがタブレットや折りたたみスマホに最適化した「Android 12L」を正式発表、2022年中に対応機種に提供

Google(グーグル)は米国時間3月7日、Android OSの大画面端末向けに最適化したバージョンとなる「Android 12L」を正式発表した。2021年10月にプレビューが公開されていたこのAndroid 12Lでは、タブレット端末でAndroidをより使いやすくする機能が提供される。Googleによれば、このソフトウェアは2022年後半から、Samsung(サムスン)、Lenovo(レノボ)、Microsoft(マイクロソフト)の対応デバイスに提供が開始されるという。

Android 12Lの発想は、画面が600dp以上のタブレットや折りたたみ式デバイスのユーザー向けに、ユーザーインターフェースの最適化、マルチタスクの強化、互換性サポートの改善を行うことによって、より大きな画面のデバイスでアプリを実行したときに、デフォルトでより良い体験が得られるように、Androidを調整することだった。

例えば、Android 12Lでは、拡大されたスペースを活かし、通知シェードにクイック設定パネルと通知を2列に並べて表示できる。ロック画面でも2列のレイアウトで、通知と時計が表示される。設定画面も大きな画面に合わせて最適化されているので、それぞれのセクションに入ったり出たりすることなく、各種の変更を行うことができる。暗証番号の入力やロック画面のパターンも、手が届きやすいように画面の横に配置されるなど、いくつかの重要な操作も変更されている。

画像クレジット:Google

Android 12Lは折りたたみ式デバイスにも対応し、最適化されたホーム画面のグリッドと、折りたたみ時 / 展開時の洗練された移行により、ユーザーはたたんだ状態の外側画面から、開いた状態の大画面へ、シームレスに移動して使えると、Googleは述べている。

さらに12Lでは、新たにアプリを起動したり切り替えることができるタスクバーも、画面下部に追加された。これは画面長押しで、いつでも表示したり隠したりできる。ジェスチャーナビゲーションで最近使ったアプリをめくるようにすばやく切り替えたり、分割画面モードにしたり、上にスワイプしてホームに戻ったりすることもできる。

Android 12Lのユーザーは、直接タスクバーから別のアプリを画面にドラッグ&ドロップするか、概要で新たに加わった「分割」アクションを使うことで、分割画面を開始することが可能になった。つまり、例えばニュースを読みながらYouTube(ユーチューブ)の動画を見たり、Chrome(クローム)ブラウザでウェブ検索したり、Google Maps(グーグル マップ)を使ったりすることができるというわけだ(画面分割モード自体は目新しいものではないが、Android 12Lではよりアクセスしやすくなり、開発者がこのモードをサポートするためにオプトインする必要もなくなった)。

12Lでは、まだ大画面のデバイスに最適化されていないアプリのための互換モードでも、視覚および安定性が改善されている

画像クレジット:Google

このアップデート版Androidは、Googleが近年、Androidタブレットに対して行ってきたいくつかの改良に続くものだ。2020年には、タブレットに子ども向けモードの「Kids Space(キッズスペース)」が追加された。2021年開始した「Entertainment Space(エンターテインメントスペース)」では、映画、テレビ番組、電子書籍、ゲーム、動画など、あらゆるコンテンツがまとめられ、すべてに一カ所から簡単にアクセスできるようになった。

Android 12Lは、タブレット所有者のニーズに対応することを目的とするという点で、Apple(アップル)のiPadOSと似ているが、アップルがiOSとiPadOSで行ったような、Androidを分岐させて別のOSにするという方法を、Googleは実際には取らなかった。

Android 12Lの公式発表と同時に、Googleは自社デバイスの「Pixel(ピクセル)」に新機能セットをもたらすアップデート「Pixel Feature Drop(ピクセル・フィーチャー・ドロップ)」の最新版も発表した。この10回目のFeature Dropでは、Snapchat(スナップチャット)がNight Sight(夜景)モードに対応したり、リアルタイムで話し声を文字起こしするLive Caption(ライブキャプション)が電話中でも使えるようになったり、リアルタイム翻訳機能のLive Translate(ライブトランスレート)で対応言語が拡張されたりなどの機能が追加されている。

画像クレジット:Google

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Google Pixel、最新アップデートで通話中に返事を入力できる機能など搭載

Google Pixelで、通話中に文字入力して話すことができるようになる機能を含むアップデートが配信される。このアップデートは、Pixel 3a~Pixel 5a 5G端末には本日、米国時間3月7日から、Pixel 6とPixel 6 Pro端末には2022年3月末から配信される予定だ。

最も注目すべき新機能は、通話中に話すことができない、あるいは話したくないという人に向けたものだとGoogleはいう。通話中に、相手が話していることの文字になったキャプションを見ることができ、相手側で読み上げられる返事を文字入力で行うことができるようになる。またこの際、独自のメッセージを入力するだけでなく、あらかじめ用意された返事を選ぶこともできる。このアップデートは、Googleのライブキャプション機能を拡張したもので、デバイス上の音声に自動的にキャプションを付けることができる。

画像クレジット:Google

またアップデートで、Snapchat向けの「Night Sight」という夜間撮影モードもPixelに追加される。この新モードは、フラッシュを使わなくても、光量の少ない写真や動画を簡単かつクリアに撮影できるようにするためのものだ。

Googleはさらに、これまでPixel 6専用だった「Direct My Call」と「Wait Times」機能を、Pixel 3a以降の機種でも利用できるようにすることも発表ている。Direct My Call機能は、企業に電話をかける際に複雑な電話網を切り抜けられるようにする機能だ。提示された多くの選択肢(例えば「営業時間と場所は1を押してください」など)を聞いておぼえなくても、Googleアシスタントが自動メッセージを翻訳してくれる。一方、Wait Times機能は、フリーダイヤルに電話をかけたときに、相手につながるまでの予測時間を表示する機能だ。

2022年2月に発売されたGalaxy S22に続き、Google Duoの共同視聴とライブ共有機能がPixel端末にも搭載される。この新機能により、友人や家族とビデオ通話でつながりやすくなり、YouTubeの視聴会を開いたり、アプリを共有したりといったことができるようになるという。

そして、Gboardは、言語が米国英語に設定されている場合、カスタムテキストを含むステッカーが提供されるようになる。

GoogleのプロダクトマネージャーChris Breithaupt氏はブログで「百聞は一見に如かず、です。ユーザーはメッセージングアプリで入力すると、Gboardはあなたの言葉を正確なテキストで構築されたカラフルなステッカーに変換することができます。絵文字やemoji kitchen、カスタムステッカーの提案をPixelに入力すると、自分の気持ちを正確に表現できます」と述べている。

画像クレジット:Google

またGoogleは、スマートフォンやPixel Budsなどの接続デバイスに関する最新情報を表示するためのPixelバッテリーウィジェットも新たに導入する。

Googleの通訳モードは対面での会話を翻訳するように設計されているが、スペイン語、イタリア語、フランス語もサポートするようになる。さらにPixel 6とPixel 6 Pro端末であれば、Recorderアプリがイタリア語とスペイン語を書き起こせるようになったことも発表している。アシスタントのクイックフレーズのサポートも、Pixel 6と6 Proでスペイン語、イタリア語、フランス語に対応する。

Pixelの最新機能は、大画面デバイス用に設計されたAndroid 12Lと同時にリリースされた。このソフトウェアは、2022年後半からSamsung(サムスン)、Lenovo(レノボ)、Microsoft(マイクロソフト)の対応デバイスで提供開始される予定だ。

画像クレジット:Google

原文へ

(文:Aisha Malik、翻訳:Katsuyuki Yasui)

サムスン 、アプリのスロットリング問題に対処するアップデートをリリースへ

Samsung(サムスン)は同社のAndroidスマートフォンの一部で、何千ものアプリのパフォーマンスを制限しているという苦情に対応した。TechCrunch宛の声明で同社の広報担当者は、Samsungはソフトウェアをアップデートして、ユーザーがスロットリングをよりコントロールできるようにするという。ただし、このアップデートが配信されるスケジュールは明らかになれていない。

「私たちの優先事項は、消費者に最高のモバイル体験を提供することです。製品について寄せられるフィードバックを大切にし、慎重に検討した結果、ユーザーがゲームアプリの実行中にパフォーマンスを制御できるように、近日中にソフトウェアアップデートを展開する予定です」と、Samsungの広報担当者は電子メールで述べている。

Samsungのこの約束は、同社のスマートフォンがおよそ1万のアプリのパフォーマンスを制限しているという報告に応じたものだ。その報告は最初Android Authorityに掲載され、Twitter上の苦情にもなり、さらにSamsungの韓国のコミュニティフォーラムにも載った。同社のGame Optimizing Service(GOS)ソフトウェアはCPUとGPUのパフォーマンスを最適化してゲームを長時間プレイしたときの過熱を防ぐが、それがこの問題の核心のようだが、影響が及んだアプリはゲームだけではない。

しかしながらSamsungは、GOSがゲーム以外のアプリの制限をしているという苦情を否定している。

「GOSはデバイスの温度を有効に管理しながらゲームアプリがすばらしいパフォーマンスを達成できるように設計されています。GOSはゲーム以外のアプリのパフォーマンスを管理しません」という。

ユーザーの報告によると、Samsungは、TikTokやInstagramのようなゲームでないアプリを、ゲームアプリと同じように帯域制限していたというが、Samsungはそれを断固否定している。ただし、それ以上の詳しい説明はない。報告によると、影響が及んだのがベンチマークアプリだけではないことを、ユーザーが目撃している。それによると、テスト時にはパフォーマンスが実際よりも良かったようなこともある。しかしこれに関してもSamsungの説明はない。

アプリの制限が発覚したメーカーはSamsungだけではない。2021年はOnePlusが、OnePlus 9と9 Proで、バッテリー寿命を改善するために多くの人気アプリを制限した認めた。Samsungと同様に最適化機能をユーザーがもっと強力にコントロールできるようにするという。

画像クレジット:georgeclerk/Getty Images

原文へ

(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

セキュリティを強化した企業や政府機関向け新型AndroidスマホをブラジルのSikurが発表

BlackBerry(ブラックベリー)が企業の携帯電話として使われていたのは、今からもう何年も前のこと。タッチスクリーン式電話や「BYOD(Bring Your Own Device)」の流れが、そのすべてに終止符を打った。しかし、セキュリティに平均以上の懸念を持つ企業や政府機関に向けた専用モバイルハードウェアというコンセプトは、技術史の中に過ぎ去ってしまったわけではない。

ブラジルのソフトウェア企業であるSikur(シクール)は、2015年に「GranitePhone(グラナイトフォン)」というブランドで情報流出防止 / セキュリティ強固版のAndroidを搭載したスマートフォンをリリースして以来、このコンセプトを推し進めてきた。2018年には「SikurPhone(シクールフォン)」がその後を継いだ。

そして現在、同社はMobile World Congress 2022(モバイルワールドコングレス2022)で、セキュリティ強化を「保証済み」の新しいAndroid端末を発表した。これには「Sikur One(シクール・ワン)」というやや誤解を招きそうな(しかし、ある種の層に向けたマーケティングだと思われる)名称が付けられている。

この端末は「防御力を高め、機密情報を根源で暗号化する」と宣伝されている「Sikurのエンジニア保証済み」機能パッケージによる「ゼロ・トラスト(一切信用しない)」コンセプトを謳っている。

この内蔵セキュリティ機能には、デバイスの暗号化、サードパーティストアからのアプリのインストールをデフォルトで拒否、位置情報サービスのハードブロックなどが含まれる。もちろん後者は、Googleの多層な設定とユーザーデータへの貪欲さのおかげで、平凡なAndroid機ではオフにするのが一筋縄ではいかないと悪名高いものだ。

また、Sikurの「Android Verified Boot(Android検証起動)」は、内蔵システムアプリを追放することで、攻撃される面積を縮小し、さらに / またはデバイスを「軽量で安全」に保つと、宣伝文では述べている。

そして、いくつかの標準的なソフトウェアを編集したにもかかわらず、この端末は「完全に設定され、使う準備ができている」とSikurは言っており、さらに「一般的な機種と同等の使いやすさ」を備えていると主張する(それは具体的に何に使いたいかに依るだろうが)。

またこの端末は、ロックされたブートローダーや、OTA(無線アップデート)によるパッチ適用で、アプリやOSを常に更新された状態に保つことができる。ユーザーが手動でアップデートしなければならない状態にしておくと、その間にセキュリティ上の脆弱性が生じる可能性があるからだ。

さらにSikurは「パスワード不要の認証トークン機能」をアピールしており、これがフィッシングやマルウェアの攻撃を防ぐのに役立つと勧めている。デフォルトのネットワーク設定も、セキュリティに配慮して調整されている(さらに、安全でないWi-Fiへの接続を保護するために、SikurのセキュアVPNも利用できる)。

期待される通り、リモートロックとリモートワイプ機能も搭載している。

このデバイスには、デフォルトの通信アプリとして「Sikur Messenger(シクール・メッセンジャー)」が搭載されている。この同社のエンド・ツー・エンド暗号化メッセージングアプリは、安全な企業内チャットアプリ(メッセージ、音声、ビデオ通話などをサポート)として、また、安全なプライベートクラウドにデータを保持してファイル保存・共有するために使用できる。

ただし、このレベルのセキュアな通信は、Sikur Messengerのマイクロネットワーク内でのみ可能であり、このソフトウェアを搭載したデバイスを支給された社員のみが参加することができる(とはいえ、このメッセンジャーアプリは標準的なAndroid、iOS、Windowsでも利用可能なので、同社のモバイルハードウェアでなくてもアクセスできる)。

スペック面では、Sikur Oneは6.5インチのスクリーン、Android 11を動作させるオクタコアプロセッサ、4000mAhのバッテリーを装備している。

4G端末(5Gではない)であり、4GBのRAMと128GBの内部ストレージ(拡張スロットで最大512GBまで追加可能)を搭載している。

前後にカメラも搭載されており、デュアルSIMにも対応。カラーオプションは「ステルス(当然、ブラック)」のみの設定だ。

「一般的なデバイスはオープンで、設定を変更される恐れがあります。システムにダメージを与えたり、マルウェアを導入したりするようなアプリをインストールし、データ漏洩やスパイの扉を開くことができてしまいます。Sikur Oneなら、空港やレストランなどの公共ネットワークで行われる接続も保護されます」と、SikurのFabio Fischer(ファビオ・フィッシャー)CEOは声明で述べている。

この携帯電話は、Sikurとブラジルの電子機器メーカーであるMultilaser(マルチレーザー)の共同開発によるものだ。

Sikurは、このデバイスでは「大企業や政府機関」をターゲットにしており、セキュリティと、欧州の一般データ保護規則やブラジルの個人情報保護法のようなプライバシー規制への幅広い遵守の両方を懸念している組織に向けて、今週から先行販売を開始すると、広報担当者は語っている。

「デバイスは中南米、米国、欧州、中東で販売されています」と、この広報担当者は述べ「中でもブラジルと米国は、当社にとってこれまでのところ最大の市場です」と続けた。

Sikurによれば、同社は2015年以来、約3万5000台の端末を販売したという。

原文へ

(文:Natasha Lomas、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

上位100のサブスクアプリの2021年売上は前年比41%増の約2.1兆円

モバイルパブリッシャーが、Apple(アップル)やGoogle(グーグル)のようなプラットフォームの手からサブスクリプション収入をより多く手にするために戦っているのは不思議ではない。新しいレポートによると、ゲーム以外のサブスクアプリトップ100の消費者支出額は、2020年の130億ドル(約1兆5000億円)から2021年には41%増加して183億ドル(約2兆1000億円)になった。

そしてこれは、アプリ分析会社Sensor Towerの最新データによると、2021年に総額1316億ドル(約15億2000億円)に上る、アプリとゲームの両方におけるアプリ内課金の全体収益のほんの一部(14%)だ。

しかし、ゲーム以外のサブスクアプリが占める割合は拡大している。ちなみに2020年、ゲーム以外のアプリのサブスク収入は、その年の消費者支出総額のわずか11.7%にすぎなかった。

画像クレジット:Sensor Tower

また、2021年のアプリ内課金売上高の前年比41%増は、2019年から2020年にかけての34%増より強い伸びを示していることもレポートで明らかになっている。

もちろん、ここには世界的な新型コロナウイルスの大流行が影響しているのかもしれない。2020年以降、世の中がロックダウン対策やバーチャルでの仕事や学校に適応し、買い物やイベントなど、これまで対面で行っていたことをオンラインで行うようになったため、消費者は買い物、エンターテインメント、ヘルス&フィットネス、仕事、教育などのためにますますアプリを利用するようになった。

サブスクにかかるモバイル支出に関しては、米国の数字が世界的な傾向を反映していることがデータで示されている。米国の消費者は2021年、トップ100のゲーム以外のサブスクアプリに85億ドル(約9800億円)使い、2020年の59億ドル(約6800億円)から44%増えた。前年の28%増を大幅に上回る成長だ。2021年の米消費者のアプリ内課金への支出は、合計で407億ドル(約4兆7000億円)に上った。

画像クレジット:Sensor Tower

サブスクはまた、アプリストアの収益を増やす主流手段でもある。第4四半期には、米国で売上高上位100のアプリのうち、90がサブスクを展開していた。この数字は、2020年第4四半期の91、2019年第4四半期の93からわずかに減少している。

サブスクの売上高に関しては、AppleのApp StoreがGoogle Playを引き続き上回っている。App Storeのゲーム以外のサブスクアプリのトップ100の2021年の売上高は135億ドル(約1兆5580億円)で、Google Playの48億ドル(約5540億円)の3倍近くだった。App Storeは2020年の103億ドル(約1兆1880億円)から31%増、Google Playは27億ドル(約3115億円)から78%増えている。

米国でも、やはり同様の傾向が見られた。App Storeの上位100のサブスクアプリの売上高は、2020年の45億ドル(約5190億円)から前年比で33%成長し、2021年には60億ドル(約6920億円)となった。一方、Google Playのサブスクアプリの売上高は、2020年の14億ドル(約1615億円)から79%増え、2021年には25億ドル(約2880億円)に達した。

画像クレジット:Sensor Tower

消費者支出に関しては、他のストリーミングや出会い系アプリと並んで、Googleのアプリが上位を占めている。Googleの定額制サービスGoogle Oneは2021年に、アプリを通じて世界で11億ドル(約1270億円)を売り上げ、そのうち6億9800万ドル(約805億円)は米国でのものだった。また、GoogleのYouTubeアプリは同年に12億ドル(約1380億円)を売り上げ、そのうち5億6650万ドル(約650億円)が米国でのものだった。

その他の米国で売上高上位のアプリには、Disney+、HBO Max、Tinderなどがある。世界的にはPiccomaがそのリストに加わる。

画像クレジット:Sensor Tower

2021年にアプリストアのビジネスモデルに対する規制当局の監視が強化されたことを考えると、このようなサブスク市場の分析は興味深いものだ。

韓国のように、AppleとGoogleのアプリ内課金に対する支配力を制限するための新しい法律まで成立した市場もある。現在、オランダの規制当局は、出会い系アプリの決済でAppleが独占禁止法に違反しているとして、同社と行き詰まった状態になっている。また、このデータはゲーム以外の動向を調べたものにすぎないが、アプリストアがゲーム会社から得る額も巨額だ。そのため、たとえばEpic Gamesは、自社の独占禁止法に関する裁判の判決を不服として控訴している

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

バトルロイヤルゲームのモバイル版Apex Legends Mobileが来週配信開始、世界10カ国で展開

「Apex Legends Mobile」iOS・Android版が来週配信開始、世界10カ国で展開

Respawn/EA

人気バトルロイヤルFPSゲーム『Apex Legends』のモバイル版『Apex Legends Mobile』が来週、世界10か国で正式リリースされることになりました。iOS版はApple App Storeから、Android版はGoogle Play Storeからそれぞれダウンロード可能になります。

結論から言えば、残念ながら世界10か国には日本は含まれません。対象となるのはオーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、メキシコ、ペルー、アルゼンチン、コロンビアで、まずはこれらの国で小規模に展開を開始し、プレイヤー数が多い国での大規模なローンチの前にゲームプレイ内容や様々な機能の調整改良をしていくことを、開発元のRespawnは計画しています。

モバイル版でプレイできるレジェンドはブラッドハウンド、ジブラルタル、ライフライン、レイス、バンガロール、オクタン、ミラージュ、パスファインダー、コースティックの9人。

なお、Apex LegendsのPC版、PS / Xbox / Switch版とApex Legends Mobileの間では、ゲームエンジンが異なるためクロスプレイは不可能とのこと。

ちなみにApex Legends Mobileをプレイするための最低ハードウェア要件は以下のとおりとなっています。もし日本国内でもリリースされるとなった際に、この要件で変更がないのなら、ほとんどの人が問題なくプレイできそうです。

Android版

  • Android 8.1以降
  • Open GL 3.0以降
  • 空きストレージ3GB
  • RAM容量3GB
  • 画面サイズ: N / L / XL

iOS版

  • iPhone 6S以降
  • iOS 10.0以降
  • CPU: A9以降
  • 空きストレージ3GB
  • RAM容量2GB

(Source:Apex Legends(EA)Engadget日本版より転載)

あなたのAndroidスマホがストーカーウェアに感染している可能性、削除方法はこちら

今日最も広く展開されている消費者向けスパイウェアの1つにセキュリティ上の脆弱性があり、約40万人の携帯電話データが危険にさらされており、その数は日々増え続けている。TechCrunchが特定したこのスパイウェアは、ベトナムの少人数の開発者によって運営されているが、セキュリティ上の問題はまだ修正されていない。

今回、問題のあるスパイウェアアプリは1つだけではない。Copy9、MxSpy、TheTruthSpy、iSpyoo、SecondClone、TheSpyApp、ExactSpy、FoneTracker、GuestSpyといった一連のアプリが、同じセキュリティの脆弱性を共有している。

しかし、修正プログラムがなく、TechCrunchはこの脆弱性に関する具体的な詳細を明らかにすることができない。知らないうちに携帯電話が危険にさらされている何十万人もの人々にもたらすリスクのためだ。

この脆弱性がすぐに修正される見込みはないため、このガイドでは、あなたのAndroidスマートフォンからこれらの特定のスパイウェアアプリを削除する方法を説明する。そうすることが安全だとあなたが思えばの話だ。

消費者向けのスパイウェアアプリは、子ども追跡ソフトウェアという名目で販売されることが多いが、同意なしにパートナーや配偶者を追跡・監視できることから「ストーカーウェア」としても知られている。これらのアプリは、Google Playのアプリストア以外のところからダウンロードされ、本人の許可なくスマホに仕込まれ、発見されないようホーム画面から消えるように設計されている。あなたが携帯電話を積極的に使用していないときでも、携帯の動作がいつもと違ったり、動作がいつもより鈍く遅くなったりすることに気づくかもしれない。

これらの一連のストーカーウェアのアプリは、雇用主が従業員の業務用携帯電話を遠隔管理するためによく使用されているAndroid搭載の機能を悪用しているため、Androidスマホが危険にさらされているかどうかのチェックは迅速かつ簡単に行える。

チェックを実行する前に、安全策を準備して欲しい。Coalition Against Stalkerware(ストーカーウェアに対抗するための取り組みを行う企業連合)は、ストーカーウェアの被害者と被害克服者のためのアドバイスとガイダンスを提供している。スパイウェアは秘密になるよう設計されているが、携帯電話からスパイウェアを削除すると、それを仕掛けた人物に警告がいく可能性が高く、安全でない状況を作り出す可能性があることに留意して欲しい。

この操作では、スパイウェアのアプリを削除するだけで、すでに収集されサーバーにアップロードされたデータは削除されないことに注意が必要だ。また、Androidのバージョンによっては、メニューオプションが若干異なる場合がある。自己責任においてこれらの手順に従って欲しい。

Google Playプロテクトの設定を確認する

Android端末のセキュリティ機能Google Playプロテクトが有効になっていることを確認する(画像クレジット:TechCrunch)

Google Playプロテクトは、サードパーティ製のものやアプリストアの悪意のあるAndroidアプリから保護するための最高のセーフガードの1つだ。しかし、スイッチをオフにすると、それらの保護機能が停止し、Google Play外のストーカーウェアやマルウェアが端末にインストールされる可能性がある。そのため、このストーカーウェアネットワークでは、スパイウェアを仕掛ける人に、動作させる前にGoogle Playプロテクトを無効にするよう促している。

Google PlayアプリからGoogle Playプロテクトの設定を確認し、有効になっていること、そして最近スキャンが完了したことを確認しよう。

アクセシビリティサービスが不正に細工されていないか確認する

ストーカーウェアは、デバイスとそのデータへの深いアクセスに依存していて、画面読み上げなどのアクセシビリティ機能を動作させるために、設計上、OSとそのデータへの広範なアクセスを必要とするAndroidのアクセシビリティ機能を往々にして悪用する。アクセシビリティのオプションの中にダウンロードした覚えがないサービスがある場合は、削除した方がいいかもしれない。ストーカーウェアのアプリの多くは「アクセシビリティ」や「デバイスヘルス」と呼ばれる、最初から入っているアプリに偽装されている。

Androidのスパイウェアは、ビルトインされたアクセシビリティ機能を悪用することが多い(画像クレジット:TechCrunch)

端末管理アプリがインストールされていないか確認する

端末管理のオプションは、アクセシビリティ機能と似ているが、さらに広範囲にAndroidにアクセスすることができる。これらの端末管理オプションは、企業が従業員の携帯電話をリモートで管理し、機能を無効化し、データ損失を防ぐためにデータを消去するためのものだ。しかし、このオプションによってストーカーウェアのアプリが画面を録画し、デバイスの所有者を盗聴することもできる。

端末管理アプリ設定の覚えのない項目は、端末侵入の一般的な指標だ(画像クレジット:TechCrunch)

ほとんどの人は個人の携帯電話に端末管理アプリを入れていないだろう。そのため「System Service(システムサービス)」「Device Health(デバイスヘルス)」「Device Admin(デバイス管理)」などの名前のついた見慣れないアプリが出てきたら要注意だ。

アンインストールするアプリを確認する

これらのストーカーウェアアプリのホーム画面アイコンは表示されないかもしれないが、Androidスマホのアプリのリストに表示されている可能性がある。Androidの設定画面にいき、アプリを表示して欲しい。そして一般的な外観のアイコンを持つ「デバイスヘルス」「システムサービス」などの無難な名前のアプリを探す。これらのアプリは、カレンダー、通話履歴、カメラ、連絡先、位置情報に広くアクセスできる。

スパイウェアのアプリは、一般的な外観のアイコンであることが多い(画像クレジット:TechCrunch)

覚えのないアプリやインストールしていないアプリがあった場合は「アンインストール」をタップする。この場合、ストーカーウェアを仕掛けた人物に、アプリがもはやインストールされていないことを警告する可能性が高いことに注意して欲しい。

携帯電話を保護する

ストーカーウェアが仕かけられていた場合、携帯電話のロックが解除されていた、無防備になっていた、あるいは画面ロックを推測・学習されていた可能性が高い。より強力なロック画面のパスワードは、未来のストーカーからあなたの携帯電話を保護するのに役立つ。また、電子メールやその他のオンラインアカウントは、可能な限り二要素認証で保護すべきだ。

あなたやあなたの知り合いが助けを必要としている場合、National Domestic Violence Hotline (1-800-799-7233)が家庭内虐待や暴力の被害者に24時間365日無料で極秘のサポートを提供している。緊急事態の場合は911に通報を。また、Coalition Against Stalkerwareは、あなたの携帯電話がスパイウェアによって侵害されていると思われる場合のリソースを提供している。この記事の執筆者には、SignalとWhatsAppの+1 646-755-8849、またはzack.whittaker@techcrunch.comでコンタクトを取れる。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

原文へ

(文:Zack Whittaker、翻訳:Nariko Mizoguchi

弁護士・ジャーナリストを標的に使われたスパイウェアPegasus、誤動作で残した偽画像ファイルから暴き出される

弁護士・ジャーナリストを標的に使われたスパイウェアPegasus、誤動作でiPhone内に残した偽画像ファイルから暴き出される

Nir Elias / reuters

昨年(2021年)7月、iPhoneやAndroid端末のユーザーを攻撃・監視するスパイウェア「Pegasus」が、世界中の人権活動家や弁護士、ジャーナリストを標的に使われたことが判明しました。その後アップルが本格的な対策に乗り出し、ついにはPegasusを開発・販売したイスラエル企業NSOグループを提訴するに至っています。

本来Pegasusは標的としたユーザーのデータを抜き出して政府などに送信したあと、自らが存在した痕跡をすべて消し去るものです。そのため被害者が監視されていたと気づくことや、スパイウェアがどのような挙動をしているか知ることが困難でした。

では、どうやって手がかりがつかめたのか。それは2021年初め、攻撃対象とされたiPhone内から見つかった偽の画像ファイルがきっかけだったと報じられています。

米Reuters報道によると、2021年2月にサウジアラビアの刑務所から釈放された女性活動家のルージャイ・ハスルール(Loujain al-Hathloul)氏は、Googleから国家支援型のハッカーが彼女のGmailアカウントに侵入しようとしたとの警告メールを受け取ったとのこと。iPhoneもハッキングされたことを恐れたハスルール氏は証拠になりそうなものがないか、カナダのセキュリティ研究機関Citizen Labに調査を頼んだそうです。

その半年後、Pegasusの誤動作により、iPhone内に悪意ある画像ファイル(本体のコードが含まれていた)が残されていたと判明。そのファイルが後に、スパイウェアがNSOグループにより作られたことを示す直接的な証拠となりました。Citizen Labの研究員は「これはゲームチェンジャー(流れを大きく変える出来事)でした」「あの会社が捕まえられないと思っていたものを捕まえたのですから」と語っています。

このファイルがPegasusを使ったハッキングを特定するために使われ、それによりアップルは国家支援型攻撃の標的になったと考えられるユーザーに通知できたとのことです。またアップルがPegasusが利用した脆弱性を修正するためにiOSを更新し、さらにはNSOグループへの訴訟を起こすことにも役立ったそうです。

1月には、イスラエルの警察がPegasusを使って裁判所の令状なしに自国民を監視していたことが明らかとなりました。また米FBIが2019年にPegasusを購入して使用を検討していたとも報じられており、調査が進めば波紋がさらに広がることになりそうです。

(Source:Reuters。Via AppleInsiderEngadget日本版より転載)

Windows 11でAndroidアプリを動かせる最小要件が公開―第8世代Core i3・Ryzen 3000以上、8GBメモリー以上

Windows 11でAndroidアプリを動かせる最小要件が公開―第8世代Core i3・Ryzen 3000以上、8GBメモリー以上

Microsoft

米マイクロソフトは今週、Windows 11の最新アップデートを配信し、米国にてAndroidアプリサポートをプレビュー版として一般提供を開始しました。それに続いて、Androidアプリを動かせるWindows 11 PCの最小要件が公式に明らかにされました。

本機能はAmazon Appstoreを通じて、Windows 11ユーザーがAndroidアプリダウンロードや利用できるようにするもの。2022年2月現在ではKindleやAudibleのほか、ロードモバイルやKhan Academy Kidsなど約1000本のアプリが提供されています。とはいえ、Windows 11が動くすべてのPCでAndroidアプリ動作がサポートされるわけではありません。

そこでMSは新たなサポートページを公開し、Androidアプリを使うため必要なPCの最小要件を以下の通り詳しく説明しています。

  • RAM(メモリー):8GB(最小) 16 GB(推奨)
  • ストレージ:ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)
  • プロセッサ:Intel Core i3 第8世代(最小)以上、AMD Ryzen 3000(最小)以上
  • Qualcomm Snapdragon 8c(最小)以上
  • プロセッサアーキテクチャ:x64またはARM64
  • 仮想マシンプラットフォーム:この設定を有効にする必要あり。詳しくはこちら

これらは過去3年のうちに10~15万円程度のPCを購入していれば、さほど厳しい条件とは思われません。

注意すべき点があるとすれば、インテルとAMDプロセッサでの「どれだけ古くても許容されるか」という違いでしょう。インテル製の場合は第8世代Core i、つまり5年前(2017年)の製品がサポートされているのに対して、AMD製は3年前(2019年)のRyzen 3000で線引きされています。

もっともRAMは8GB、ストレージはSSDであればいいという緩さであり、排除されるユーザーはあまり多くはなさそうです。あとはプレビュー版であれ、速やかに日本向けの一般提供を望みたいところです。

(Source:Microsoft。Via WindowsLatest9to5GoogleEngadget日本版より転載)