Android OSの開発者が作ったEssentialのスマートフォンは今後どうなる?

Essential(エッセンシャル)のCEOであるAndy Rubin(アンディ・ルービン)氏は、この1年ほどかなり静かだった。それにはビジネスそのほかの両方で多くの理由があるだろう。同社はデバイスの販売で苦戦し、最初の年にはわずか8万8000台のハンドセットが売れただけという。もっと深刻な話としては、ルービン氏はGoogle在籍時の良からぬ行為の報道に苦しめられた。The New York Timesの爆弾記事は、彼がGoogle(グーグル)から9000万ドルの退職金をもらう前の性的不行跡に対する告発を明るみにさらした。

Googleの元役員だった彼はTwitterで、「あの記事にはGoogleの社員であったときの私に関する間違いがたくさんある」と述べた。それから1年経った今、彼は定位置に戻り新しいデバイスを宣伝している。それはEssentialの次のハンドセットか、それともまったく違うものか。

見る者の目を捉えたのは、裏面のきらきら輝くGEMカラーシフト素材だけではなく、彼の「これまでとは明らかに異なるフォームファクタのための新しいUI」だ。その細長くて薄いハンドセットと比較できるものといえば、閉じたときのGalaxy Foldぐらいだ。もちろん、縦長の画面にはそれにしかない利点がある。

明らかに異なるフォームファクタのための新UI

そのUIは、さまざまなウィジェットのコレクションのようだ。それぞれが、天気予報、地図、カレンダー、Uberなど異なるアプリに奉仕している。地図は全画面に長々と表示される。Essentialの最初のハンドセットの面影はない。初代機は、同社が志向する革命的インパクトにはほど遠かった。

同社のスポークスパーソンは、その新しいデバイスが初期的なテスト機である、と言った。リークでそれらしい粒子の粗い写真ではなく、機の全容も見せなかったのは、そのためだろう。Essentialの公式声明はこうだ:

目下開発中の新製品は、社外で初期のテストをしています。近いうちに、もっと多くの情報をシェアしたいと思います。

当然ながら現時点では、わからないことのほうが多い。例えば、同社は最初の構想にあったモジュール方式のアタッチメントを捨てたのか?上部に携帯電話の情報がないのは、何かのサインか?CloudMagicを買収したのは、これのためか?これが本当に「essential」(必要不可)と言えるのか?

かろうじて言えるのは、こんなデバイスがあることは、ルービン氏がスマホをやめて会社を売るという最初のころの噂に反していることだ。あえて言うならEssentialは、Palmのように2台目のハンドセット市場に求愛するのかもしれない。しかし、もしそうだとしても、スマートフォンの世界が熱狂することはない。

もうすぐ結果が出るだろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleの社員グループ、会社の性的不品行への対応に抗議のストライキを計画

New York Timesの調査によって、Androidの開発者Andy RubinにGoogle社員との不倫や性的不品行があったにもかかわらず、会社が9000万ドルの退職金を与えたことが暴かれた。これを受け、検索巨人の社員200名がストライキを計画している。 BuzzFeed Newsが伝えた。

本誌はGoogleにコメントを求めた。

ストライキは社内フォーラムでは women’s walkと呼ばれており、木曜日(米国時間11/1)に予定されている。

NYT紙報道の後、GoogleのCEO Sundar Pichaiと人事担当VP Eileen Naughtonは連名の社内メモを発行し、過去2年間に48名がセクシャル・ハラスメントによって退職し、うち13名は上級経営陣だったことを認めた。メモによると、その中で退職報酬を受け取った者は誰もいない。

「今日のNew York Timesの記事は読むのが辛かった」と彼らは書いた。「われわれは安全で誰もを受け入れる職場を提供することに本気で取り組んでいる。セクシャル・ハラスメントや不適切な行動に関する苦情にはすべて必ず目を通し、調査のうえ行動を起こすことを約束する」

Rubinは2014年、彼の性的不品行に対する訴えが信用に足ることが内部調査によってわかった後Googleを去った。しかし、退職の詳細について公表されることはなかった。昨秋The InformationがRunbinの不法行為に関する独自の爆弾レポートを報道したことで、彼のセクシャル・ハラスメントの歴史が明かされ始めた。同誌の記事を受け、Rubinは「私事に対応する」ためにEssentialを休職した。

Google退社後、RubinはEssential Productsというスマートフォン会社を設立し、多額のVC資金を調達したものの、次期端末の開発は中止となり、社員の30%をレイオフし、報道によれば会社を売りに出したと言われている。

Rubinは先週のツイートで、NYTの記事には「不正確な内容」が数多く含まれていると主張した。

「中でも、私はホテルの部屋で女性に性行為を強要したことはない。こうした虚偽の主張は、離婚や親権争いで私の評判を落とすための中傷工作の一部だ。また、匿名のGoogle幹部が私の人事データについて事実を曲げたコメントをしていることに深く傷ついている」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleは過去2年間で48名をセクハラで解雇

今朝The New York Timesは、性的不行跡が報じられたAndroidの作者Andy Rubinに対する、Googleからの処遇に関する爆弾記事を載せた。

その記事が出たあと、CEOのSundar Pichaiと人事担当VP Eileen Naughtonの署名入りメモがGoogleのスタッフに送られた。そのメモは、“高い地位にある者の不適切な行為に対する強硬な姿勢を、今後ますます厳しくしていく”、とし、その厳しい処分の内容を詳説している。

そのメモはGoogleのスポークスパーソンが本誌TechCrunchに提供したもので、過去2年間だけでも48名がセクシャルハラスメントにより解雇された、とある。そのリストには、上級管理職が13名含まれている。

その社員宛て書簡は曰く、“これらの個人の誰一人として解雇手当を受け取っていない”。これは明らかに、Rubinに1か月に200万ドルずつの分割で計9000万ドルが支払われた、とする報道を指している。RubinはGoogleを2014年に辞めた。書簡の全文が、本記事の末尾にある。

本誌は今、Rubinが2015年に立ち上げたハードウェア向けのインキュベーターPlaygroundにも問い合わせている。情報が得られ次第、この記事をアップデートしたい。

From: Sundar

Hi everyone,

今日のThe New York Timesの記事は、読むのがつらかったです。

私たちは、安全で差別や区別のない職場づくりに、真剣に取り組んでいます。みなさんに明言したいのは、私たちがセクシャルハラスメントや不適切な行為に関する苦情を、どれ一つとして無視することはない、ということです。必ず調べて、対応します。

近年行ったいくつかの変更により、高い地位にある人びとの不適切な行為に対する強硬な姿勢が、ますます厳しくなっています。そのため、最近の2年間で48名がセクシャルハラスメントで解雇され、内13名は上級管理職以上の地位でした。これらの個人の誰一人として、解雇手当や退職金を受け取っていません。

2015年にはRespect@事業を立ち上げ、各年の内部調査報告書により、Googleにおけるこの種の調査に関する透明性を提供してきました。ハラスメントを報告することには心痛が伴うことを理解していますので、秘密のチャネルを提供して、あなたが経験または目撃した不適切な行為を共有しています。私たちは、声を発して事を公にする人びとを、支援し尊敬します。そして、そのためのいろいろな方法を提供しています。匿名による報告もできます。

最近の方針変更により、すべてのVPおよびSVPは、報告や係争の有無にかかわらず、同僚とのいかなる関係をも、開示しなければなりません。

私たちは、Googleを安全で良い仕事のできる職場にすることに真剣にコミットしています。そのような職場では、不適切な振る舞いをする者には誰にでも、重大な結果がもたらされます。

Sundar and Eileen

画像クレジット: Bloomberg/Getty Images

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ディープリンクのマーケットリーダーBranchがシリーズDで$100Mあまりを調達、ユニコーンの仲間入り

Androidオペレーティングシステムの作者Andy RubinのPlayground Venturesが支援するディープリンク制作のスタートアップBranchが、今度の資金調達ラウンドで評価額が10億ドルになり、ユニコーンクラブのメンバーになりそうだ。

この4歳の企業は、企業のためにWebサイトとモバイルアプリとの間のリンクを作る。同社は、PitchBookの情報と確認によると、シリーズDの資金調達で1億2900万ドル相当の株式を売れることになり、そこに注入される資本は同社の価値をおよそ10億ドルと評価している。

今朝(米国時間9/7)のメールでBranchのCEO Alex Austinは、コメントを拒否した。

レッドウッドシティに本社のある同社は、2017年4月にPlayground率いる6000万ドルのシリーズCを完了し、調達総額が1億1300万ドルになった。そのほかの投資家は、NEA, Pear Ventures, Cowboy Ventures, Madrona Venturesなどだ。一方RubinはAndroidの協同ファウンダーであり、Essentialのファウンダーでもある。後者はスマートフォンメーカーだが、高く評価されたわりには、あまり売れなかった

Branchのディープリンクプラットホームは、企業のアプリの成長とコンバージョン(実買)とユーザーのエンゲージメント(積極関与)とリテンション(固定客化)を助ける。

ディープリンクは、Webサイトのページではなく、特定のコンテンツへユーザーを連れて行くリンクだ。たとえば、これはディープリンク、そしてこれはディープリンクでない。

[ディープリンク略史](未訳)

ディープリンクはWebやメールのコンテンツをアプリに結びつける。たとえばスマートフォンで買い物をしていてJet.com上のアイテムへのリンクをクリックすると、ユーザーのスマートフォンにインストールされているJetのアプリに連れて行かれる。従来のリンクのように、JetのWebページへ、ではない。モバイル上で見るWebページは、かなり貧弱なユーザー体験だ。

Branchを使っているアプリはほぼ40000あり、全体の月間ユーザーは30億に達する。Airbnb, Amazon, Bing, Pinterest, Reddit, Slack, TinderなどもBranchを使っている。

Austinによると、この前のラウンド以来同社は“ものすごく成長し”、次のラウンドを迎えることになった。

彼曰く、“だんとつのマーケットリーダーになれて幸運だった。ディープリンクに関してはまだまだやることがいっぱいあり、今回の資金もBranchのプラットホームの継続的な成長を支えるために使われる”。

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Androidの父、アンディー・ルービン、ロボティクスについて語る――Boston Dynamicsは25年前の創立

先週末にカリフォルニア大学バークレー校で開催されたTechCrunch Sessions: Roboticsイベントに.Androidの共同開発者、アンディー・ルービンが登場してロボットについて語った。ルービンはGoogleでAndroid事業、続いてロボティクス事業の責任者を務めた後、現在はベンチャーキャピタルのPlayground GlobalのCEOだ。

ルービンは「ロボットの実用化にあたっていちばん重要なのはソフトウェアとそのプラットフォームだが、すべてのロボットが1つのプラットフォーム上で動くようにはならないだろう」と述べた。

ルービンは「プラットフォーム化というビジネスは私が取り組んだ事業として近い記憶だし、きわめて重要なものだ。ではロボティクスと自動化の分野でひとつのプラットフォームをすべてのプレヤーが採用するようになることはあるだろうか? 私は懐疑的だ」と述べた。

ルービンはやがてロボットメーカーは機械学習データを共有できる共通のシステムを構築し、ロボットが相互にコミュニケーションできるようになる必要があると熱心に論じた。つまりあるロボットが機械学習によってある課題を解決したとすれば、その知識は他のロボットにも共有され、利用できようにならねばならない。

下のビデオではTechCrunchのBrian HeaterとRubinの対談ビデオを見ることができる。ルービンが投資しているスタートアップ、Agility RoboticsのCassieという二足歩行ロボットも登場する18:00あたりから〕。

〔日本版〕ビデオの冒頭ではRubinの犬がBoston Dynamicsの四脚ロボットのまわりを跳ねまわって吠えている。場所はPlayground Globalの駐車場で、撮影したのはオフィスを訪問したDFJのファウンダー、ティム・ドレイパー。ルービンはベンチャーキャピタリストとして長期的、短期的双方のプロジェクトに投資していると述べた。ただしどんな場合でもプロジェクトに明確なマイルストーンを設定し、各段階それぞれがビジネスとして成功するよう導く必要性があると述べた。ルービンによればBoston Dynamicsの創立は25年前であり、同社のロボットは25年の絶え間ないイノベーションの努力の結果生み出されたものだという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

アンディー・ルービン、Essentialを離れる――Google辞任は「不適切な女性関係」との情報も

アンディー・ルービンはファウンダー、CEOであるスマートフォン・メーカーのEssentialを離れるという。今朝、同社の広報担当はTechCrunchにアンディー・ルービンの休職を確認し、「個人的な事情によるもの」と説明した。

広報担当の発表によればルービンは今月初めに取締役会で離任の意向を述べたという。.「取締役会は同意し、プレジデントのNiccolo de MasiがEssentialの日常業務を今まで同様指揮する」ということだ。

Essentialからはこの声明以上の詳細は明かされていない。しかしルービンが離任の意向をスタッフに明らかにしたのはこの月曜で、Informationがルービンが2014年にGoogleから離れた事情を取材していることを同社に伝えた直後だったという。

Informationのサイトによれば、ルービンがGoogleから辞任したのはある女性が同社の人事部にルービンとの関係について詳しく説明した後だったという。この女性社員は、同社のAndroid事業部で働いており、ルービンが事業部の責任者だった。このような関係はGoogleの社内規則で禁じられている。

社内調査により、ルービンの女性との関係は「不適切であり判断を誤ったもの」と結論された。性的に不適切な行為についての批判がテクノロジー業界にあふれる中、この情報が浮上したことは業界に一層重大な影響を与えそうだ。 今日、NBCはニュースショーのTodayのアンカーの一人、Matt Lauerを解雇した。またミネソタ公共ラジオのGarrison Keillorも不適切な性的行動を理由に解雇されている。

CEOの広報担当を務めるMike SitrickはルービンのGoogle時代の女性関係についての噂を全面的には否定しなかったものの、Googleから譴責に類する処分を受けたことは一切ないとして次のように述べた。

「ルービン氏がGoogle時代に継続していた関係は同意のもとにあったものであり、しかもその相手は職務上直接の上下関係にあったわけではない。ルービン氏はGoogleから不適切な行為を指摘されたこともなく、その後もそのような関係は一切持っていない」という。

ルービンはAndroid事業部の責任者を外れた後、新設のロボティクス事業部の長に移った。しかしこの事業部は話題となった大型買収を繰り返したものの、結局成功を収めることができなかった。ルービンはGoogleを離れる際、メディアに対してインキュベーターを設立すると説明した。このインキュベーターがPlaygroundで、Essential自身、ここから生まれた。ルービンは「自分自身の手で何かを作りたかったのだ」と説明していた。

今回ルービンがEssentialを離れたのはGoogle時代の疑惑が新たに浮上したことが原因かどうかについて同社の広報担当者はコメントを避けた。Googleもコメントを拒否している。

画像: Brian Ach/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Essential Phoneが顧客への発送を開始

Essential Phoneがついに先週からメディアや批評家の手に到着しはじめ、そして今日(米国時間8/25)からは最初の顧客に発送している。EssentialはこのニュースをTwitterのアカウントから発表し、初期のお客にはメールで追跡情報を送るのでよろしく、と言っている。

[Essential Phoneの発送を開始しました。追跡情報は今日のメールをご覧ください。みなさまの忍耐を感謝いたします!]

先週、ごく初期の未登録顧客には、もうすぐ始まる発送のために、最終的な支払いと送り先情報を求めるメールが届き始めた。そのあとEssentialは何度かプレスイベントを行って、同社の新しいデバイスを一人々々に触らせた。

このAndy Rubinが創業したスマートフォンメーカーは、製品を同社のWebサイトからアンロックで699ドル、そしてキャリアのパートナーからはアメリカではSprint、カナダはTelusが売る。両社およびアメリカではBest Buyの予約受付も、先週から始まっている。公式キャリアパートナーはローンチ時にはSprintとTelusだけだが、アンロック機に関してはアメリカ、カナダ両国の大手キャリア全社に売り込むようだ。

5月後半に行われた最初の発表では30日以内に発売とされたが、それをミスってからは発送スケジュールに関して沈黙気味になった。だから今日のニュースは、いちばん最初に予約購入した人びとには大歓迎だろう。追跡情報のメールをもらった幸運な読者は、ぜひコメントなどで共有してほしい。

以下は、おまけのスライド。右がEssential Phone、左がSamsung Galaxy Note 8だ。両者をまじめに比較している気はないけどね。

  1. samsung-galaxy-note-8-11.jpg

  2. samsung-galaxy-note-8.jpg

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

A・ルービンのEssentialがスマートフォン発売へ――3億ドル調達、Amazon、Best Buyに近く登場

Androidの生みの親の一人、アンディー・ルービンの新しいスマートフォン・メーカー、Essentialは3億ドルの資金調達ラウンドを公式に完了した。TechCrunchが6月に報じたとおりこれはEssentialとして最初の資金調達ラウンドだった。投資家にはTencent、AmazonのAlexa Fundなどが含まれる。今回Essentialは製品の販売計画についても新しい情報を公開した。これによれば、AmazonとBest Buyがアメリカにおける販売チャンネルとなる。

製品がリリースされる日時は明かされなかったが、水曜日にEssentialのプレジデント、Niccolo De MasiがWall Street Journalに語ったところによれば、発売は「数週間後に迫っている」という。正確な日付は「1週間以内に発表される」ということだ。 アメリカのキャリヤではSprintと独占契約を結んでおり、またカナダではTelusと契約していることも発表されている。De MasiはWSJに対し、「アメリカ以外の国でのキャリヤについては今年の後半に明らかする予定だ」と述べた。

このスマートフォン・スタートアップはデザインや機能からしてAppleを始めとするプレミアム・ブランドに属する製品となるが、当面、販売台数でトップメーカーと競争するような存在になることは考えていない。De Masiは「われわれはスタートアップなので1年目に数百万台を販売できれば大成功」と考えているという。

同社の資金調達総額は3億3000万ドルとなった。非公開企業の株式のマーケットプレイス、Equidateの推定では会社評価額は10億ドルだ。ただしEssential自身は会社評価額を公表していない。同社のスマートフォンはアンロック可能でAmazon、Best Buy、Essential.comおよびキャリヤのSprintとTelusから購入できる。

EssentialはAndroidの生みの親、アンディー・ルービンのスタートアップであること、スクリーンのサイズが最大限に取られているユニークなデザインであることなどから大きな関心を集めてきた。リーク情報によれば、来るべきiPhone 8が似たデザインになるらしい。 またこれに刺激されて他のAndroidデバイスのメーカーもベゼルの幅を最小限に抑えスクリーンのサイズを拡張したプロトタイプを開発している。スマートフォン市場におけるこうした動きの中でEssentialがどのような地位を占めることになるかが注目される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Androidの始祖Andy Rubinの新会社Essentialは3億ドルを調達か…本番生産の資金として

Andy Rubinの新しいハードウェアスタートアップEssentialはこれまで、意外と騒がれなかった。Googleを突然去ったAndroidの創始者をめぐっては、憶測だけが渦巻いていた。

しかし、資金もこれまた、問題ではなかったようだ。Bloombergの報道によると、この生まれたばかりのスマートフォンメーカーは、研究開発から本番生産への移行のために3億ドルを確保したらしい。

同社のスポークスパーソンはコメントを拒否したが、Rubin自身はその資金調達の数日後にCodeカンファレンスのステージに立ち、“数億ドルの大金を調達した”、と聴衆に語った。そのときRubinは三本の指を立て、笑顔で繰り返した: “詳しくは言えないけど数億ドルだよ”。

それが本当なら、その、先月申請されたシリーズBによって同社は、ユニコーンまであと髪の毛数本という位置に達する。9億9300万ドルという評価額だ。非上場スタートアップの評価額を投資企業に提供しているEquidateが計算するとその額になる。同社によると、計算の根拠は一般公開されている申請書類だ。

昨年のEssentialはシリーズAで3000万ドルを獲得し、それによって会社の幼児期を支えた。そのときの投資家はRedpoint Venturesと、Rubin自身の投資企業Playground Globalだ。

それよりも前にRubinは、SoftBankグループに出資を打診した。その投資は、10億ドルの評価額で1億ドルになるはずだったが、結局実現しなかった。噂では同社がAppleに投資していることが、不発の原因だったという。iPhoneの成功から株主利益を得たい投資家が、その敵対機種の企業にも投資することは、ふつうありえない。Essentialのスマートホームハブ製品も、Appleの新製品、HomePodスピーカーと競合する。

投資家としては、TencentやFoxconnなどもEssentialの将来に賭けているが、問題は、二つの競争の激しい分野における、一般大衆の関心の獲得だ。EssentialのCOO Niccolo de Masiは本誌のインタビューで、同社が軌道に乗るまでの10年計画について語った: “ブランドの認知度、知名度、評価〜ロイヤリティを確立してからでないと、利益の話などできない。最初の仕事は、ブランドの構築だ”。

Rubinの名前はテクノロジー業界という狭い空間では騒がれるが、一般大衆は何も知らない。彼への期待投資が、今後どれだけ続くか、それも問題だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Androidの作者Andy RubinのスマートフォンEssential Phone(699ドル)はすばらしいルックスだ

Androidの作者Andy Rubinの新しいプロジェクトをめぐっては、さまざまな憶測が飛び交っていたが、やっと、その答の一部が出たようだ。

Rubinの新会社Essentialが、その最初のスマートフォンとAmazon Echoのようなデバイス、そして“Ambient”と呼ばれる新しいオペレーティングシステムを披露した。この三つはネット上で公開されたが、今のところEssentialが提供しているのは画像とグラフィクスだけなので、最終的な評価はまだ先の話だ。

これまでいちばん話題になっていたのがスマートフォンで、同社自身も先月から、その姿をちらっと見せていた

画像といっても同社提供のもので、第三者が撮った写真等ではないが、その、ベゼルの小さいエッジツーエッジの画面は印象的だ。デザインは、文句なしにすばらしい。この5.6インチのデバイスの最上部からスクリーンがあり、フロントカメラ用の小さなスペースがある。そこからずっと下へと広がり、そして小さなギャップがある。

Essentialによると、スクリーンはチタンとセラミックのブレンドで、AppleやSamusungの製品より強度があるそうだ。

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同じくEssentialのWebサイトによると、内部はQualcomm 835プロセッサー、RAM 4GB、ストレージ128GBだ。フロントカメラの画像センサーは8メガピクセルで、4Kのビデオも撮れる。リアカメラは13メガピクセルで、低照度での撮影を補助するモノクロのセンサーがある。AppleがiPhone 7 Plusでやった、第二レンズによるボケ味画像とは違う。

このほかアタッチメントとして360度カメラが提供される予定なので、スマホにしては相当多芸な写真撮影ができそうだ。そしてヘッドフォーンジャックはないけど、ドングルが提供される。

ソフトウェアについて詳細な発表はないが、このシンプルで強力なハードウェアのデザインから見ると、ソフトウェアも肥満体とは逆の、無駄を省いたシンプルな構成になりそうだ。

699ドルは公式に発表された価格で、この価格帯にはすでに、手強くておもしろいオプションがいくつかある。その中での勝負も、おもしろい。量販のためにはキャリアの採用が重要だが、それがなくてもEssential Phoneには、好奇心で人を惹きつける魅力がありそうだ。発売のスケジュールは未定だが、たぶんアメリカ・ファーストだろうね。

EssentialのEchoコンペティター“Home”も、看過できない。

同社Webサイトの画像から見るとそれは、音楽やスマートサーモスタット、スマート電球、質問への応答、などをコントロールするスマートアシスタント+コントロールインタフェイスのようだ。大きな円形画面と、音声起動であること以外は、まだ詳細は分からない。

ちょっとおもしろいのは、同社のブログ記事によると、Essential Homeはデータの出し入れや保存にクラウドを使わないことだ。これはプライバシー対策として思い切った試みだが、Amazon AlexaやGoogle Homeはこの問題を放棄している。Essential Homeでは、データとサービスはできるかぎりローカルに管理される。多くの人が前のめりで関心を持ちそうな、セールスポイントではないだろうか。

“Homeはhome(家、家庭)だから、プライバシーの心配をせずに好きなことができる場所でなければならない”、とEssentialのWebサイトは言っている

Homeを駆動している新しいOS、Ambientについて、同社はこう言っている:

Ambient OSは、あなたの家や家庭で動くアプリケーションの開発と実行を可能にする一連のサービスと機能を提供する。Ambient OSで、あなたの家がコンピューターになる。Ambient OSはあなたの家の物理的な構成や配置とそこに住む人びとを知り、家と人びとの両方にふさわしいサービスとデバイスを提供できる。

Ambient OSの中心的なコンセプトは、つねに人間がコントロールの主人公でなければならない、という信念だ。そのためそれは、あなたのニーズを先取りしてあなたの家をスマートにはしない。むしろそれは人間から学び、何かの振る舞いを提案することはできるけれども、最終的には人間がその採否を決める。

間違いなく、今後はもっといろんなものが、Essential PhoneやEssential Homeだけからではなく、Rubin本人から出てくるのだろう。彼の新しいベンチャー企業でEssentialの親会社Playgroundは、スマートフォンやアシスタントに限らず、複数のハードウェアプロジェクトを支えるインキュベータだ。 彼が作ったAndroidは、世界で最大人気のオペレーティングシステムで、採用機は20億を超えている。Rubinはその大きな実績の上に、さらに大きな花を咲かせようとしているようだ。

ありがとう: The Verge

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

これがAndroid発明者Andy Rubinの始めた、ハードウェアインキュベーターPlaygroundだ

チタン製の3Dプリンタ、静電チャージテーブル、そして巨大な滑り台も。Playground Globalはその名に負けていない。ここで紹介するのは、Androidオペレーティングシステムの発明者であるAndy Rubinが創設した、ハードウェアスタートアップインキュベーターだ。これは3億ドルの基金に支えられている。この風変わりな空間が、どのようにFacebookやGoogleと競いながら気まぐれなハッカーたちに訴求し、最高の才能を引き付けているのかを見てほしい。もしテッキー(techies:技術屋)たちが皆ピーターパンなら、ここはロストボーイ(ピーターパンの仲間の孤児)たちのクラブハウスだ。

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(翻訳:Sako)

Andy Rubinの新しいスマートフォンをEric Schmidt(Alphabet会長Google元会長)が激賞、OSは当然Android

Android OSの始祖Andy Rubinが彼の新しい会社Essentialの最初の製品として出すスマートフォンは、そのOSがAndroidだ。今週初めのRubinのツイートの写真(上図)からもそう見えるが、今度はGoogleのEric Schmidtが、“Androidユーザーの驚異的にすばらしい新しい選択肢がもうすぐ出る”、という言葉でそれを確認した(下図)。

でも、何よりもまず:


[そんなの当然じゃない!]

だがしかし、Googleの親会社Alphabetの会長様まで出てきたということは、EssentialとGoogleの仲の良さを示すようだ。だとすると両社のあいだには、Nexusのころのような、密接なコラボレーションがあるのではないか? しかしGoogle自身も今は、自社製のスマートフォンでAppleやSamsungが支配する高級機市場をねらっている。

またSchmidtの予告ツイートは、SamsungのGalaxy S8の発表と日にちが一緒だ。それは、偶然ではないだろう。Androidスマートフォンのハイエンド機といえば、現状はSamsung以外の名前が出てこないが、Essentialはもしかして、そこに食い込む闘争に参戦する気か?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Androidを作ったAndy RubinはGoogleを辞めて何をしているか?ハードウェアインキュベータと老舗VCのパートナーだ

rubin

2014年の1月に、Androidの協同ファウンダAndy Rubinは、それまで9年在籍したGoogleを去った。

当時の噂では、彼はPlaygroundと名づけたハードウェア専門のインキュベータを作っている、と言われた。そして今朝(米国時間4/6)は、まさにそのインキュベータが480万ドルを調達したことが、公表された。

しかも、それだけではない。今の彼はRedpoint Venturesのパートナーでもあるのだ。

2005年にAndroidをGoogleに売る前のAndyは、Dangerの協同ファウンダだった。Sidekick/Hiptopを作ったことで知られる企業だ。

Redpointが創業されたのは1999年で、そのポートフォリオ企業は今では300を超えている。有名どころでは、Nextdoor、Path、Sonos、Stripe、Twilio、それにAndroidをベースとするAndroidコンペティタ(競合実装系)Cyanogenもいる! RubinのPlaygroundインキュベータにも投資している、とRedpointのJeff Brodyは言っている。

RubinはRedpointでの新しい役割を、今日の午後のツイートで確認した

[Redpointに加わるなんて、これ以上のコーフンはないね。身震いしてるよ。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アンドロイドの父、アンディー・ルービンがGoogleを離れてハードウェア・インキュベーター創立へ

GoogleにAndroidをもたらしたアンディー・ルービンが同社を離れることになった。Wall Street Journalによれば,、ルービンは今後先進テクノロジー・ハードウェア製品を開発するスタートアップを育成するインキュベーターを設立するという。

GoogleもCEOのラリー・ペイジの予め用意された声明でこの情報を確認した。 ペイジは「アンディーの出発を心から祝いたい。アンディーはAndroidで真に驚くべきことを成し遂げた―10億人以上のハッピーなユーザーだ。ありがとう!」と述べた。

ルービンが設立を予定しているインキュベーターをGoogleが資金、運営面で支援するのかについてGoogleはコメントを避けた。またこのインキュベーターの名称もまだ明らかになっていない。

ルービンが指揮していたロボティクス事業は部下のJames Kuffnerが昇進してルービンの後任となる。

Rubinが開発したAndroidがGoogleに買収されて急成長したことは彼にとって大きな幸運だった。しかしAndroidが世界最大のモバイル・プラットフォームに成長するとルービンはその責任者の地位から外された。2013年にChromeブラウザーとChrome OSを担当していたスンダル・ピチャイがAndroid事業の指揮も兼任することになった。

数日前にピチャイはさらに多くの責任を追う立場に抜擢され、Googleでは事実上ラリー・ペイジに次ぐ地位を確立した。.

Android事業から外れた後Rubinは実験的なロボット事業部門の責任者の地位についていたが、今回発表されたルービンの今後の事業展開と一致する方向だった。

ルービンの経歴はもともとハードウェアから始まっている。ルービンは1989年にAppleに入社、Appleの子会社General Magicを経て独立、Dangerの共同ファウンダーとなってSidekickというモバイル端末を開発する。Dangerはルービンが去って5年後にMicrosoftに買収された。続いてルービンはRich Minerと共に2003年にAndroidを創立した。Googleは2005年にAndroidを買収し、これと共にルービンはGoogleに移籍した。

最近Googleを去った著名なエンジニアとしてはルービンの他に、教育スタートアップのUdacityに専念するため辞任したGoogle Xで自動運転車担当副社長を務めていたSebastian Thrunがいる。

画像: JOI ITO UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Androidの父、アンディー・ルービンが現在Googleでロボットを開発中と判明―生産と物流のイノベーションを狙う

Andy Rubinは 去る3月、Android事業部の責任者の地位を去り、その地位は当時Chrome担当副社長だったSundar Pichaiが兼任することになった。その後Rubinが何をしているか謎だったが、New York Timesがスクープしたところによると、Googleの中でも非常に実験的な部門で、ロボットとその現実世界への応用に革命を起こす計画に取り組んでいるという。

この情報が今明らかにされたのは偶然ではあるまい。Amazonが「自動操縦ヘリで商品を配達」でサンクスギビングデイ明けのニュースのトップを独り占めしたことにGoogleも対抗することにしたのだろう。New York Timesのインタビューに対してRubinは「ロボット工学分野でのGoogleの目的は、生産と流通市場」と述べた。

この分野でGoogleの努力にはUPSも研究しているイノベーション、つまり中央配送センターから地方拠点への運送を自動化することで物流システムの大幅な効率化を図ることが含まれているだろう。

Rubinが事業を指揮するようになってからGoogleはアメリカと日本で密かに多数のロボティックス企業を買収している。これにはIndustrialPerception(コンピュータによる視覚的認識)、 Schaft、 Meka、Redwood Robotics(いずれもヒューマノイド系ロボット)、Bot& Dolly(カメラ移動ロボット、映画Gravityの撮影で使用)、 Autofuss(広告とデザイン)、Holomni(ロボットの車輪のデザインハウス)などが含まれる。この中にはヒューマノイドロボット関連企業が多いのに気づく。つまりGoogleは人間にはまったく似ていない既存の産業用ロボットを改良するのではなく、まったく新しいスキームでロボット開発を行っているのだろう。

ある場所から別の場所への物の移動をロボットを使って自動化できれば生産性の向上に大きく寄与できる。アジアのOEM企業からアメリカの家庭への物流システムにはロボットが応用できる場面が多数あるだろう。

RubinがAndroidの責任者の地位を去ったとき、Androidの関係者にメモを送り、「私は本質的に起業家だ。これからはGoogle内で新しいプロジェクトに取り組む」と書いている。今回RubinはNew York Timesのインタビューで「ロボティックスには10年前から関心を抱いていた。しかし最近になってやっと自分が考えているような大規模なスケールの利用がビジネスとして意味のある段階になってきた」と語った。

Googleの自動走行車同様、ロボットもおそらくは遠大なプロジェクトだろうから、すぐに目に見える結果が出ることはあるまい。しかし多数の企業を買収していることでも分かるとおり、すでに投資の規模は大きく、Googleのにとってきわめて真剣な事業だということは間違いない。一方、Amazonの配達ドローンでも証明されたように、ロボット事業は世間の注目を大いに集めるという効果もある。Googleが明日にも家事手伝いロボットを売り出すことはないだろうが、Rubinの秘密のロボット工場から何が出てくるか、特等席で見物したいものだ。

〔日本版〕Rubinが買収したとされる各社のうち、Schaftはニューヨーク・タイムズの記事によれば、東京大学情報理工学系研究科・情報システム工学研究室(JSK)からスピンアウトした株式会社Schaftのことと思われるが12/5朝現在、同社のサイトにはGoogleとの関連を示す情報はない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+