Anonymousのハッカーたちが共和党のお騒がせ大統領候補Donald Trumpを俎上に

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ハッカー集団Anonymousは今、共和党の大統領候補(で不動産王)のDonald Trumpをターゲットにしているようだ。彼が、イスラム教信者の合衆国入国を禁じよう、と言ってからのことだ。

Twitterでこのハッカー集団は、最初はwww.trumptowernyc.comを一時的にダウンさせた、と言っている。YouTubeに、Trumpに警告を与えるビデオも、投稿したようだ:

Donald Trumpよ、お前がすべてのイスラム教信者の合衆国入国を禁じたいと欲していることを、われわれは看過できない。この政策は、重大な結果をもたらす。これこそ、ISISの思う壺だ。イスラム教信者を悲しませれば悲しませるほど、ISISは彼らをリクルートできると感ずる。合衆国が、過激派のイスラム教信者だけでなく、イスラム教信者全体をターゲットにすればするほど、確実にISISはそのことをソーシャルメディア上のキャンペーンに載せて利用するだろう。Donald Trumpよ、これからは、もっと配慮ある発言をせよ。これは、お前への警告だ…。

U.S. Uncutの記事が報じているこのツイートは、攻撃されたTrumpのサイトのスクリーンショットを見せている。同じスクリーンショットを、Anonymousのメンバーも投稿している。

国民を分裂させ憲法にも違反しているTrumpのコメントは、14人を殺したサンバーナーディーノの銃撃事件に対する感想の一部だった。この事件は、アメリカ本土における初めてのISISによるテロ行為、と信じられている。

この、事業家でもありメディア上の常連でもある人物は、以前から奇矯な発言で知られているが、大統領候補になってから発言はさらに大仰になってきた。一部の報道は、Trumpの政策でもっとも一貫性があるのは、どんな手段でもいいから、メディアの注目が自分に集まっている状態を維持しようとする、彼の戦略だ、と言っている。

しかし、この彼の最新のコメントは、Trump流のナンセンス垂れ流し選挙戦の域を超えており、国民の安全を脅かす、とAnonymousは見たのだ。

Anonymousは12月11日を‘ISIS Trolling Day’(ISISをトロルする日)と宣言し、その前の攻撃ではISISのソーシャルメディアのアカウント数百をハックした、という。同集団は人びとに、ISISのメンバーがよく使うハッシュタグを使って、ISISをばかにするミームや画像をソーシャルメディアにアップロードしよう、と呼びかけている。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

オペレーションKKK、クー・クラックス・クランメンバーの暴露を開始

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ハッカー集団「アノニマス」率いるクー・クラックス・クラン(KKK)撲滅を目的とする作戦、「オペレーションKKK」が本格的活動を開始した。メインの Twitterアカウントによると、数多くのKKK関連サイトが一斉ハッキング行動によって倒され、11月5日のHoodsOffと呼ばれる行動に向けてさらに準備が進められている。

クー・クラックス・クランは、名誉毀損防止同盟(ADL)および南部貧民救済法施行機関を母体とするヘイトグループ(扇動集団)で、5000〜8000人のメンバーがいると言われている。オペレーションKKKは、その中の著名メンバー1000人の正体を暴露したいと考えている。

「われわれは実に長い間、実に多くの人々を詳しく観察してきた結果、お前たちの下部組織に透明性を与えることが、正しく適切かつ唯一の行動方針である確信を得た」と、アノニマスハッカー集団の代表者らが火曜日に書いた。「われわれはこのミッションを、責任ある、効果的な方法で実行する。この取り組みに対する忍耐と支援に感謝する。」

インターネットの一部では、攻撃はすでに始まっている。自らAmped Attacksと名乗る自称反ヘイトグループハッカーは、ウェストボロ・バプチスト教会(WBC)の公式ウェブサイトを含め、数多くのKKKウェブサイトを破壊した。しかし、最大のダメージは、彼がKKKウェブサイトに侵入し、KKKデータベースに名前が載っている多数の州上院議員および市長の個人情報を収集したと宣言していることだ。

「私はアノニマスにも他のハッカー集団にも属していない。私は私自身として自発的に行動し、WBCを破壊したのは、単に彼らがヘイトメッセージを吐き出すことに嫌気がさし、何か大義を果たしたくなったたけだ」と彼は言った。

Pasetbinで見ることのできるそのリストは未確認だが、Amped Attacksは、KKKデータベースと問題の公人らの公開メールアドレスとを相互参照したと主張している。

「私は情報を公開する前に、9日間かけて全データを検証した。情報は私がハックしてデータベースを取得できた複数のKKKウェブサイトから入手した。これらのサイトに登録されていた多数のメールアドレスを調べた結果私の興味を引いたのは、KKKを支持しているかそこに関与していない限り、ウェブサイトに登録されている理由のない問題の政治家たちのアドレスだった」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

人は「いいね!」だけのために行動するか

人が賛同を切望していることは、誰でも知っている。世間一般の考えでは、「いいね!」や「お気に入り」という形でデジタルな確証を得たがるのは、それが人々を感動させ、自分のソーシャルなステータスを上げた証であるからだ。しかし、匿名アプリ、例えばSecretが示すところによると、人はその賛同に自分たちの名前が付加されているかどうかを必ずしも気にしない。では、なぜ人はそんな「いいね!」だけのために行動するのか。

人間は集団的動物であることを深く刻まれているために、たとえ自分の名前や誉めてくれた人の名前が隠されていても、いかなる外部からの賛同でも喜んで受け入れるからだろうか。

人は匿名サービスのユーザー仲間からコミュニティー意識を感じ、互いに賛同しあうことによってそれが強化されていくのだろうか。

人は、実名「いいね!」に対するパブロフ的反応とそれが自分のステータスを高めるという仮定を身につけた結果、正体不明の匿名の賛同からも、プラシボ的満足を得てしまうのか。

あるいは、モバイル時代はわれわれを、ポケットから聞こえるあの邪魔な騒音を切望させる人間にしまったのか。われわれは、それらの通知が与える生活の束の間の休息が欲しいだけなのか。

“We fear rejection / prize attention / crave affection / dream, dream, dream of perfection”
【日本語版注:上のSpotifyプレーヤーは日本では再生不可】

ともあれ、いいね!に対する欲望は麻薬的だ、麻薬と同様、満足を得るための服用量は多くなり続けるか、ユニークなものが必要になる。

しかし、匿名の賛同がわれわれを満足させ続けられるかどうかは不明だ。それぞれのいいね!は他と区別がつかない。くれたのが最大の親友であれ、遠い知り合いであれ、赤の他人であれ、匿名いいね!からはメタデータの差異がはぎ取られている。それは単なる数字や、一般的なプッシュ通知や、説得力のない「誰かがあなたの秘密にいいね!と言っています」メッセージへと変換される。それは、もはや自分に何かをしてくれるとは言えない。

はじめはスリルを与えてくれたが、時間と共に私の理性的脳みそが作動し始めててこう尋ねた:「何でこんなもの気にするの?」

むなしい時や孤独な時、匿名いいね!はその穴を塞ぎ安らぎを与えてくれる。しかし、私が確固たる自分と自尊心を持ち、自分自身で安心を感じられる時、外的検証は必要ない。道化師を演じて人々の喜ばせる必要はない。考えを持ち、それを自分の中にしまっておくことで満足できる。

ここに、匿名サービスの大きな課題がある。 特定の友達を喜ばせたことがわかった時にスパークする感情電流のアークなしに、匿名サービスはわれわれを再来させるだけのパワーを提供できるのだろうか。

Secretは、コンテキストによって同アプリの重要性が高まることを発見した。「100メートル以内」や「0.5マイル以遠」にいる誰かのSecretを見ることは、「カリフォルニア州サンフランシスコ」と書かれた投稿より興味をそそられる。このコンテキストが、Secretの「匿名」モデルを支えている。他にも匿名の賛同をもっと楽しくする似たようなコンテキストが見つかるかもしれない。

匿名サービスは、われわれが「いいね!」を欲しい時に自発的に投稿するコンテンツに頼っている。もし彼らが、こうした賛同の証を特別なものにし続けることができなければ、誰も見向かなくなるもしれない。

[Image Credit: IHeartTheStreetArtAsuf Hanuka]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ハッカー集団アノニマスのハクティビスト、ジェレミー・ハモンドに最大10年の禁固刑

ハッカー集団Anonymousのハクティビスト(政治的ハッカー)、Jeremy Hammondは、セキュリティー会社、Stratforのメール数百万通をリークした罪で、最大10年の禁固刑に処せられた。Hammondはこの厳しい裁定を、見せしめ目的の「復讐的で悪意ある行動」だと主張している。

2012年、数百万通のメールがStrategic ForecastingからWikileaksに渡った。そこには、複数の政府高官、利益目的の軍事請負企業、および諜報機関らの秘密の関係が多数暴露されていた。さらには、チェコ共和国による対ロシア防衛のためのF-16ジェット戦闘機購入の意志や、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相による、オバマ大統領に関する疑念を含め、外交政策戦略についても書かれていた(注:上記のF-16関連記事は音声付ビデオが自動再生される)。

同裁定は、ハッキング犯罪の刑罰を定めるコンピューター不正行為防止法の改訂要求に火をつけた。去る1月、Zoe Lofgren下院議員は、ハッカー犯罪に対する厳罰を受けた後自殺したAaron Swartzに因み「アーロン法」と呼ばれる改訂法案を提出した

27歳のHammondは、FBIの囮捜査によって、自身の処罰後当局に協力していた友人ハッカー、Sabuを通じて間接的に罠にかけられたと主張している。

「Stratforをハッキングしたことで私を罪に問う一方で、私はFBIの情報提供者から外国人ターゲットを狙うよう助言されていたのだから何とも奇妙なことだ。彼らはウェブサイトのセキュリティーを保護することをどこまで真剣に考えているのだろうか」とHammondはThe Guardianに語った。

コンピューター不正行為防止法の改訂に関していくつかの要望があるが、議会が医療制度と移民問題を解決できない今、われわれは待つしかなさそうだ。

[写真提供:Jim Newberry

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(翻訳:Nob Takahashi)