ドラッグ&ドロップでHTML5アプリを作れるAppGyverのComposerは各種BaaSを統合

これまで、アプリケーションのプロトタイピングツールと、HTML5アプリケーションを素早く作るためのコマンドラインツールSteroid.jsで知られていたAppGyverが、その両方を合わせてドラッグ&ドロップのインタフェイスをつけたようなHTML5アプリケーションビルダーComposerを公開ベータでローンチした。これで作るアプリケーションは、データをいろんなREST APIで扱い、またFacebookのParseや、Built.io、Kimono Labsなど、広く使われているバックエンドサービスを利用できる。

同社がこの新しいサービスでねらっている対象は、モバイルのハイブリッドアプリを手早く立ちあげたいと考えているデベロッパたちだ。

これまで非公開ベータだった同サービスをしばらく使ってみたが、たしかにインタフェイスはとても使いやすいし、ドキュメンテーションを読まなくても分かる部分が多い。ヴィジュアルエディタの共通の問題点として、あまりややこしいことはできないが、非常に豊富なツールを揃えているので、アプリの実動プロトタイプぐらいなら、すぐにできる。

ここでプロトタイプを作ったら、それをもっと本格的なHTML5開発環境にエクスポートして仕上げればよい。このComposerで作るアプリは、GoogleのAngularJSと、HTML5ハイブリッドアプリフレームワークIonicとPhoneGapと、AppGyver自身のSteroidsが使われ、これらはComposerサービスのベースでもある。

このサービスの便利な機能として、アプリのQRコードを生成でき、それをAppGyverのモバイルアプリでスキャンすると、自分のアプリの変更箇所を携帯の上でリアルタイムですべて見ることができる(アプリをプレビューできる)。

同社のこれまでのツールで作られたモバイルアプリは10000に達する。しかしComposerはユーザの数を一挙に拡大し、自分のことをデベロッパだと思っていない人でも使うようになるだろう。

ドラッグ&ドロップ方式のアプリケーションビルダーはこのところますます増えているから、AppGyverもComposerを引っさげてその競争に参加することになる。既存の製品はその質も深さもまちまちだが、この世界で新人が目立つことはとても難しい。でもAppGyverのツールは、バックエンドを統合しているところから、複雑性と使いやすさとの正しい均衡を達成していると思われる。

Composerはベータ期間は無料(本年第三四半期まで)だが、その後も無料プランはなくならない。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))