Apple Fitness+、新機能「Collections」と「Time to Run」シリーズを導入

Apple Fitness+は、米国時間1月10日から新シリーズ「Time to Run(タイム・トゥ・ラン)」とともに、新機能「Collections(コレクション)」を導入する。Collectionsは、ユーザーが目標に到達できるように整理したFitness+ライブラリのワークアウトや瞑想のシリーズだ。この機能は、約2000のワークアウトを利用し、ユーザーが次のワークアウトを始める際に、モチベーションを高める新しい方法を提供する。Apple(アップル)によると、Collectionsは、ユーザーが具体的なトレーニングを選択するのに役立つプランを提供するとのことだ。

発売時に利用できる6つのCollectionsは「30-Day Core Challenge」「Improve Your Posture with Pilates」「Perfect Your Yoga Balance Poses」「Run Your First 5K」「Strengthen Your Back, Stretch Your Hips」、そして「Wind Down for a Better Bedtime」を含んでいる。

Appleの新しい「Time to Run」シリーズは、2021年開始した「Time to Walk(タイム・トゥ・ウォーク)」機能の延長線上にある。同社は、この新シリーズを、ユーザーがより安定した、より良いランナーになるためのトレーニングを支援するために設計されたオーディオランニング体験と説明している。各エピソードは、人気のランニングルートに焦点を当て、Fitness+のトレーナーによるコーチングが含まれている。エピソードは、それぞれのランニングの強度、場所、コーチングに合わせてデザインされたプレイリストを備えている。また、各エピソードには、Fitness+のトレーナーによって撮影されたルートの写真も含まれている。

Time to Runは、3つのエピソードでスタートする。Cory Wharton-Malcolm(コーディ・ウォートン・マルコム)氏がコーチを務めるロンドン、Emily Fayette(エミリー・フェイエット)氏がコーチを務めるブルックリン、そしてSam Sanchez(サム・サンチェス)氏がコーチを務めるマイアミビーチだ。毎週月曜日に新しいエピソードが公開される予定だ。Appleは、車イスを使用しているApple Watchの顧客のために、Time to RunがTime to Run or Pushになり「Outdoor Push Running Pace」のワークアウトを開始するオプションが提供されると指摘している。

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「新しい年の始まりに、多くの人が自分の目標に向かうための新しい方法を探していることを私たちは知っています」と、Appleのフィットネス技術担当副社長Jay Blahnik(ジェイ・ブラニク)氏は声明の中で述べている。「これらの新しい追加機能により、Fitness+は、あなたがフィットネスの旅のどの地点であろうと、心と体を鍛えるための高品質で多様なコンテンツの最も完全なライブラリによって、どこでも簡単にモチベーションを上げ、アクティブに過ごすことができるようになります」。

Appleは、米国時間1月10日に開始するCollectionsとTime to Runに加えて、ユーザーがより頻繁に歩くことによってアクティブになることを目的としたシリーズ、Time to Walkの第3シーズンも導入する。今シーズンでは、毎週新しいゲストが追加される予定だ。ゲストには、Hasan Minhaj(ハッサン・ミンハジ)氏、Chelsea Handler(チェルシー・ハンドラー)氏、Bernice A. King(バーニス・A・キング)氏などが登場する。

また、Fitness+では、ワークアウトのプレイリスト全体を1人のアーティストにあてるArtist Spotlight(アーティスト・スポットライト)シリーズにもコンテンツを追加し、Ed Sheeran(エド・シーラン)、Pharrell Williams(ファレル・ウィリアムズ)、Shakira(シャキーラ)、The Beatles(ビートルズ)の楽曲を使った新しいワークアウトを提供する。ワークアウトの種類は、サイクリング、ダンス、HIIT、ストレングス、トレッドミル、ヨガがある。

Appleは2020年12月14日にFitness+を発売し、その後、Peloton(ペロトン)を含む他のサブスクフィットネスとの競合に取り組んできた。Fitness+は、月額9.99ドル(約1100円)で単独のサブスクとして、または月額29.95ドル(約3400円)でApple Music、Apple TV+、Apple Arcade、Apple News+、2TBのストレージを持つiCloud+にアクセスできるApple Oneプレミアプランの一部として提供されている。

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

Apple Oneのプレミアプランが11月3日から新たに17カ国で提供開始、ただし日本は含まれず

Apple(アップル)がオールインワンのApple One Premierサブスクリプションを11月3日から新たに17カ国で提供する。オーストリア、ブラジル、コロンビア、フランス、ドイツ、インドネシア、アイルランド、イタリア、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ポルトガル、ロシア、サウジアラビア、スペイン、スイス、アラブ首長国連邦でこのプランを利用できるようになる。


これらの国で提供されるApple One Premierには、Apple Music、Apple TV+、Apple Arcade、Apple Fitness+、 2TBのiCloudストレージが含まれる。サービスは最大6人の家族で共有できる。ただし、すでにプランが提供されている米国、カナダ、オーストラリア、英国ではApple News+が含まれているが、新たに対象となる国では現時点でNewsとNews+がまだ提供されていないためApple One Premierに含まれない。今回の拡大によりApple One Premierは合計17カ国で利用できるようになる。

Appleはユーザーのソフトウェアとサービスのニーズをすべて満たすワンステップショップを目指して、Apple One Premierを2020年10月に開始した。Apple Oneの個人プランとファミリープランは、現在100の国と地域で利用できる。

今回のApple One Premierの拡大は、AppleがFitness+のサブスクリプションサービスを11月3日に前述の国で公開することにともなうものだ。

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(文:Aisha Malik、翻訳:Kaori Koyama)

アップルがSharePlayを利用したFitness+グループワークアウトを開始

Apple(アップル)は、SharePlay(シェアプレイ)を利用したグループワークアウトにより、Fitness+(フィットネスプラス)ユーザーが他の場所にいる人々と一緒にワークアウトや瞑想を行うことができる機能を開始した。この機能は、9月14日に開催されたバーチャルイベントで発表されたものだ。


Fitness+の加入者は、SharePlayを利用し、iPhoneやiPadでFaceTime(フェイスタイム)を使いながら、最大32人の相手とグループワークアウトや瞑想のセッションをすることができる。Fitness+のセッションは、通話中の全員が完全に同期してストリーミングされる。

グループセッションを開始するには、ユーザーはFaceTime通話を開始し、Fitness+アプリにナビゲートする必要がある。そこから、ワークアウトを選択して開始することができる。SharePlayはApple TVとも連携しているので、ユーザーはiPhoneやiPadを使ってFaceTimeで友達とつながりながら、大画面でワークアウトを追うことができる。

関連記事:アップルが瞑想やグループワークアウト機能を「Fitness+」サブスクに追加、15カ国で新たに展開

Appleは、SharePlayを使ってグループでワークアウトを行うと、その人の指標やアクティビティリングを完成させるまでの進捗状況が表示されると述べている。また、ワークアウト中に誰かがアクティビティリングを完成させると、セッションに参加している全員に通知される。

さらに、Fitness+は11月3日より、オーストリア、ブラジル、コロンビア、フランス、ドイツ、インドネシア、イタリア、マレーシア、メキシコ、ポルトガル、ロシア、サウジアラビア、スペイン、スイス、アラブ首長国連邦など、新たに15カ国で提供される。Fitness+は英語で提供され、ブラジル・ポルトガル語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、スペイン語の字幕が付く。

このサービスは現在、米国、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、オーストラリア、英国で提供されているが、今回の拡張により、Fitness+は合計21カ国で利用できるようになる。

また、Appleは、2021年11月1日から、米国の約300万人のUnitedHealthcare(ユナイテッドヘルス)の保険加入者が、プランの特典の一部として、追加費用なしでApple Fitness+の1年間のサブスクリプションに登録できるようになるとしている。

また、Fitness+は、俳優であり障害者支援者でもあるMarilee Talkington(マリーリートーキントン)氏による、音声による没入型ウォーキング体験であるTime to Walkシリーズの新しいエピソードを紹介している。このエピソードでは、期待を裏切ることや、他の人が同じことをするのをどのように助けているかについて語っています。

Appleは、2021年12月14日にFitness+の提供を開始し、以来、Peloton(ペロトン)をはじめとする他のサブスクリプション型フィットネスサービスとの競争に取り組んできた。Fitness+は、月額9.99ドル(約1100円)の独立したサブスクリプション、または月額29.95ドル(約3400円)のApple One Premier(アップルワンプレミア)プランの一部として利用できる。このプランでは、Apple Music、Apple TV+、Apple Arcade、Apple News+、そして2TBのストレージを備えたiCloud+へのアクセスが可能だ。

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

【まとめ】アップルが発表した4つiPhone 13、2つのiPad、Apple Watch Series 7のポイントをチェック!

2021年もこの時期がきた。

9月になると、2つのことが起こる。Earth, Wind, &Fireを繰り返し聴くことと、Appleが新しいiPhone(4台)を発表することだ。

予定どおり、Appleは本日、バーチャルイベントを開催し、クパチーノのキャンパスからちょっとしたライブストリーミングを行った。1時間のストリーミングを全部見る時間がなかった人も、ハイライトだけを知りたい人も、いつものようにそのすべてをそれぞれポイントにまとめてご紹介しよう。

新しい2台のiPad

エントリーモデルのiPadとiPad miniの両方がアップデートされた。それぞれの新機能は次のとおりだ。

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新しいiPad

  • Appleが2019年に「iPhone 11」で初めて導入した「A13 Bionic」チップを搭載。同社によると、前世代と比べて全体的に20%高速化しているとのこと
  • フロントカメラは800万画素から1200万画素の超広角レンズにアップグレード
  • また、iPad Proにも搭載されたセンターフレーム機能により、部屋の中を移動するときに顔が中央に来るように映像を自動的にリフレーミングすることができる
  • 価格は329ドル(日本では税込3万9800円)から。9月24日発売で、すでに予約可能

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新しいiPad mini

  • スリムなベゼルと丸みを帯びたエッジでデザインを一新
  • ディスプレイは7.9インチから8.3インチへと大型化したが、本体サイズは変わらない
  • CPUは40%、GPUは80%高速化
  • USB-Cを採用
  • 5Gモデルも登場
  • 背面カメラには、大幅に改良された12MPカメラとTrue Toneフラッシュが搭載。また標準的なiPadと同様に、フロントカメラにも12MP超広角レンズとセンターフレームを採用
  • 第2世代のApple Pencilにも対応
  • 価格は499ドル(日本では税込5万9800円)。9月24日発売で、すでに予約可能

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Apple Watch

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AppleはWatch紹介の最初に、iOS 8に搭載されるいくつかの新機能(自転車での転倒検知や、電気自転車での消費カロリー検知のアルゴリズム改善など)を紹介した後、新しいWatch Series 7を発表した。

Apple Watch Series 7

  • ベゼルを狭くしたことで20%の大きさのディスプレイを搭載
  • その大きなディスプレイを活かすために、UI全体でボタンが大きくなる
  • スワイプ式の予測キーボードを搭載し、外出先での文字入力が簡単に
  • Appleによれば、今回のモデルは、史上最強(最も割れにくい)のディスプレイを搭載しており、Apple Watchとして初めて防塵性能のIP6X認証を取得
  • また「最新の充電アーキテクチャ」と「新しいUSB-C充電器」で充電速度が33%向上
  • Series 7の価格は399ドル(日本での価格は未発表)で「2021年の秋の終わり」に出荷を開始する予定

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新しいiPhone

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iPhone 13、iPhone 13 mini、iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Maxと、1台でも2台でもなく、4台の新しいiPhoneが登場した。より高速なチップ、より優れたカメラ、より優れたバッテリー駆動時間を搭載、実現している。

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iPhone 13とiPhone 13 mini

  • どちらもAppleの新しいA15 Bionicチップを搭載。6コアのCPU(2つの高性能コアと4つの高効率コア)と4コアのGPUを搭載し、Appleがデバイス上の機械学習に採用しているニューラルエンジンも大きく進化している
  • 「Ceramic Shield」は他のどのスマートフォンのガラスよりも頑丈だと、Appleはいう
  • IP68の防水性能
  • 28%明るくなったディスプレイ
  • iPhone 13は6.1インチ、iPhone 13 miniは5.4インチ
  • スクリーン上のスピーカーが後ろの人を見たときにカメラのフォーカスを自動的に移動させるなど、機械学習を利用したワイルドな新モード「シネマティック」。
  • 64GBモデルはついに引退。ベースモデルのストレージは128GB
  • Appleによると、iPhone 13 miniのバッテリー駆動時間は1時間半改善され、ほとんどのiPhone 13ユーザーは1回の充電で2時間半長く使えるようになるという
  • iPhone 13は799ドル(日本では税込9万8800円)から、iPhone 13 miniは699ドル(日本では税込8万6800円)から

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iPhone 13 Pro and Pro Max

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  • 「Ceramic Shield」の採用に加え、A15にアップグレードし、5コアのGPUを搭載
  • ウワサどおり、リフレッシュレートを最大120Hzまで調整できるディスプレイを搭載。動きやスクロールが非常に滑らかになる
  • 背面には光学3倍ズームの望遠レンズ、超広角レンズ、広角レンズの3つのカメラを搭載。ナイトモードは、3つのカメラ(従来は対応していなかった望遠レンズを含む)に対応している
  • サイズは2種類。Proは6.1インチ、Pro Maxは6.7インチ
  • ストレージ容量が足りないという人のために、1TBモデルも登場
  • Proは999ドル(日本では税込12万2800円)から、Pro Maxは1099ドル(日本では税込13万4800円)から。9月17日に予約開始、9月24日出荷予定。

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その他の情報

  • iOS 15は9月20日に配信される
  • AppleのFitness+サービスが、オーストリア、ブラジル、コロンビア、フランス、ドイツ、メキシコ、ロシアを含む15の新しい国で展開される。ワークアウトは英語で行われ、6カ国語で字幕が表示される。また、iMessageやFaceTimeから起動できるグループワークアウトも開始され、ハングアウトとワークアウトをマルチタスクで行うことができるようになる
  • AppleのMagSafeウォレットは、ウォレットが携帯電話から外れてしまった場合、「探す」アプリを通じて最後に確認した位置を表示できるようになる

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Katsuyuki Yasui)

アップルが瞑想やグループワークアウト機能を「Fitness+」サブスクに追加、15カ国で新たに展開

Apple(アップル)はApple Watch Series 7をお披露目したあと、Apple Watchを中心としたフィットネスサービス「Fitness+」のアップデート内容を公開した。

現在、月額9.99ドル(約1095円)のこのサービスは現在、米国、カナダ、英国など6カ国で提供されている。しかし、米国時間9月14日に開催されたプレスイベントでは、ブラジル、サウジアラビア、インドネシア、フランス、イタリア、ロシアなど、2021年秋にはさらに多くの国でこのサービスが展開されることが発表された。コンテンツは6つの言語で字幕が表示可能になる。

また、Appleは、Fitness+のサブスクライバー向けに、秋から新たにピラティスとガイド付き瞑想のコンテンツを追加すると発表した。Fitness+には、感謝の念、マインドフルネス、そして心を落ち着かせることに焦点を当てたガイド付き瞑想が毎日追加される。これらのコンテンツはビデオと音声の両方で提供されるとのことで、HeadspaceやCalmのようなアプリとの競合が予想される。

また、Fitness+は、秋にShare Playを利用した「グループワークアウト」を展開する。これは、サブスクライバーが世界のどこにいても、FaceTimeやグループメッセージスレッドを介して友人と一緒にエクササイズできるというもの。一度に最大32人まで一緒にエクササイズできるという。

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Aya Nakazato)

iOS 14.5でマスク着用時でのApple WatchによるiPhoneのロック解除、アプリ追跡の透明化、キス絵文字が追加

先週開催されたビッグイベントで、Apple(アップル)はiOSの最新アップデートが間もなく登場することを予告した。そして米国時間4月26日、すべてのユーザーに向けてiOS 14.5が公開された。このアップデートは、モバイルOSの中でも特に大きなアップデートの1つになりそうだ。

ユーザーから最も待ち望まれていたアップデートは、Apple Watchを使ってiPhoneのロックを解除できるようになったことだろう。これはアップルのウェアラブルデバイスにとって便利な機能が追加されたのはもちろんだが、それよりも重要なのは、マスクをしているユーザーがフェイスアンロックの回避策を期待していたことを考えると、このアップデートは1年間待ち望まれたものだと言えるだろう。

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マスクを装着すると、iPhoneはデフォルトでApple Watchに接続され(watchOS 7.4がインストールされた後に)、触覚的なブザーとともにApple Watchに通知が送られる。

セキュリティ面でも、アプリのトラッキングの透明性が追加され大きな話題となった。TechCrunchのAnthony記者は2021年4月初めの投稿で、この機能について解説している。

Apple(アップル)が新しいルールを施行することになるため、iPhoneユーザーはおそらくより多くのリクエストを目にするようになるだろう。これらのリクエストはアプリを利用しているさまざまな時点で表示されるが、すべてのリクエストではアプリが「他社のアプリやウェブサイトでのあなたの行動を追跡できるかどうか」を尋ねる標準的なメッセージが表示され、その後に開発者からのカスタマイズされた説明が表示される。

そのため多くのポップアップ通知が表示されるようになるだろうが、それには正当な理由がある。

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その他の追加点は以下のとおりとなる。

  • たくさんの新しい絵文字が登場する。キスをするカップル、燃えるようなハート、性別の追加など。
  • 追加の声(現在はデフォルトの声の設定はない)と、緊急電話番号のダイヤル機能などを含むSiriのアップデート
  • AirTagへの対応
  • Apple Podcastアプリのデザイン変更
  • AirPlay 2を有効にしたデバイスにFitness+をストリーミングできるようになった
  • リマインダーに日付、優先度、タイトルを指定できる
  • 音声コントロールのアクセシビリティに関するアップデート
  • 「この先で事故が起きています」「道路に何かがあります」などのSiriコマンドを使って、ユーザーは交通事故をマップに直接報告できる。また、スピードチェックも搭載された
  • News+ タブが再編成され、関連する記事や出版物を見つけやすくなった

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

Apple Fitness+にAriPlayでのキャスティング機能追加、ただし消費カロリーなどは表示されず

Time to Walkを導入した1週間後、Apple(アップル)はそのFitness+の機能を拡大することを目的とした、別のソフトウェアアップデートをリリースした。米国時間2月1日にリリースされたベータ版のwatchOS 7.4とiOS 14.5では、AirPlay対応テレビにワークアウトをストリーミングすることが可能となる。ただし、いくつかの注意点がある。

ユーザーはAppleのサブスクリプションベースのフィットネスアプリのオーディオとビデオを、AirPlay 2対応システムにストリーミングできる。たとえばApple TVを持っていない人や、ホテルの互換性のあるテレビでこのサービスを利用したいと考えているユーザーにとって朗報だ(再び気軽に旅行ができるようになることを祈ろう)。

キャスティングされたFitness+の最大の違いは、メトリクスが画面に表示されないことだ。つまり、達成目標のリングや消費カロリー表示などを失うことになる。これらを確認するには、接続されたApple WatchやiPhone、iPadに頼る必要がある。これは世界の終わりではないが、Fitness+体験の重要な部分だ。Appleはエクササイズアプリを成長させながら、自社のハードウェアエコシステムを奨励し続けたいと考えているに違いない。

Fitness+は新型コロナウイルス(COVID-19)によって、多くの人が自宅でのワークアウトを選択し、ジムの会員権を失効させたAppleにとって最適なタイミングで登場した。一方で多数のワクチンが開発される中、ホームワークアウトの需要がどれだけ持続するのかについても疑問がある。

これらのアプリケーションを維持し継続的に成長させていくには、柔軟性が必要になる。先週、AppleにFitness+について話をしたところ、同社は人々が外出先でもアプリを持ち歩くことを想定していると述べた。これはジムでiPadからFitness+のワークアウトをしたり、バッグに入れて旅行中に使ったりすることを意味する。

この機能は現在、新しいwatchOSとiOSの開発者向けバージョンの一部として利用可能であり、最終バージョンがリリースされた時には一般ユーザーでも利用できるようになるはずだ。

関連記事:Apple Fitness+はジムの代わりにはならないが汗を流すには十分

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:AppleApple Fitness+AirPlayフィットネス

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

セレブがウォーキングをリードしてくれるApple Fitness+の新機能

Apple(アップル)が変化球を投げてきた。Fitness+(フィットネスプラス)アプリのPremierプランがローンチされてから1カ月半ほど経つが、同社はiOSの(そしてリビングルームの)範囲を超えた運動の新次元をもたらすアドオンの提供を開始する。

米国時間1月25日より、Fitness+のサブスクリプション登録者は、著名人のゲストが入れ替わりホストになってウォーキングをリードする「Time to Walk」(タイム・トゥー・ウォーク、歩く時間)が利用できるようになる(訳注:対象地域はアイルランド、米国、英国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド)。

初回の顔ぶれを見てもわかるとおり非常に多様なキャストが登場するこのアドオンは、本日のソフトウェアアップデートで実装される。最初の4人は、おそらく2021年の時点で最も広く愛されている有名人であるカントリーシンガーのDolly Parton(ドリー・パートン)、NBAのゴールデンステート・ウォリアーズのパワーフォワードだが、スポーツ選手ということですべての人に愛されているとはいい難いDraymond Green(ドレイモンド・グリーン)、ミュージシャンのShawn Mendes(ショーン・メンデス)、ドラマ「Orange Is the New Black(オレンジ・イズ・ニュー・ブラック)」のスターであるUzo Aduba(ウゾ・アドゥバ)だ。

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最初の4つのエピソードは、Apple Watch Workout(ワークアウト)アプリのアクティビティーカードとして提示される。実際、これらのエピソードは間もなく、アプリのフィードにカードで現れる。今後は、1週間に1つのペースで追加される予定だ。

この体験は、一見した限りでは、実にストレートなものだ。基本的にAppleは、ゲストに実際に歩いてもらいながら録音を行っている。アプリからは音楽が流れ、Apple Watchの小さな画面に画像が映し出される。彼らと一緒に歩いているような、ちょっとした没入感を与える工夫だ(だが、気が散るほどではない)。Apple Musicのプレイリストに曲を保存することもできる。エピソードも、聞き返したいときのために保存しておける。車イスを使っている人には、この機能は「Time to Push(押す時間)」として示される。これは、数年前にAppleがローンチした車イス向けフィットネスのトラッキング機能の上に追加される。

これを利用するためにはApple Fitness+のサブスクリプション登録が必要となる。部分的にApple One Premierプランに深く組み込また機能だからだ。またどちらも、ワークアウトの基本的な構成要素としてMusicなどの他のAppleのサービスと直接リンクされている。

私はよく歩く人間だ。時間と距離が許せば、クルマや公共交通機関は使わずに歩くことにしている。だが2020年は、ワンルームのアパートから外に出るいい訳として、またどこのジムも閉鎖されてしまったので運動する手段として、特にウォーキングが重要になった。率直にいって、パンデミックを生き抜くための大変に重要なファクターだ。

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歩くとき、私は音楽かポッドキャストを聞く。以前は「歩きながら瞑想」を試したこともあるが、結局その体験は「静かなる内省」を中心としたもので、59番街の橋を渡ってマンハッタンの中心部まで歩こうという気力を奮い立たせてくれるものではなかった。Time to Walkは、ある意味その逆だ。誰かと一緒に歩く擬似体験をさせてくれる。彼らが歩くとき、そこに意識の流れのようなものが伝わってくる。その途中で個人的な話をいろいろ絡ませてくる。もちろんこれは、多くの人、特にクリエイティブな仕事をしている人にとって、ウォーキングは頭を真っ白にするためのツールだという考えに基づいている。

「ウォーキングは世界で最も人気の高い運動であり、自分の体にとって、最も健康的な行動の1つでもあります。ウォーキングには、単に運動するという以上のものもあります。頭を空っぽにできる。問題の解決法を思いつく。新しい視野が開けるなどです」とAppleのJay Blahnik(ジェイ・ブラニク)氏はリリースの中で述べている。「このような困難な時期においても、多くの人に許された活動にウォーキングがあります。Time to Walkは、毎週オリジナルのコンテンツをApple WatchのFitness+にお届けします。ユーザーのみなさんがウォーキングの力を通して体を動かし続けられるよう、非常に多様で、魅力的で、セレブなゲストたちが、インスピレーションとエンターテインメントを提供します」。

以前のFitness+と同じく、この新機能も、世界各地(特に米国)がいまだにパンデミックによるシャットダウンに苦しんでいる今の時期をよく見計らって出されている。毎日、新たな変異種発見のニュースが伝えられ、これまで普通に行ってきたことが、やりにくくなってきている。Time to Walkは、私たちのウォーキングに楽しい仲間を加えてくれる取り組みだ。

関連記事:Apple Fitness+はジムの代わりにはならないが汗を流すには十分

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(翻訳:金井哲夫)

Apple Fitness+はジムの代わりにはならないが汗を流すには十分

体が汗で光っている。この記事をタイプしているうちに、ようやく心拍数が少し下がってきた。ほんの少しだけ持病の喘息が出そうな兆候を感じたが、それも収まりつつある。気分が良いというつもりはない。このまったくひどい12か月の間にすべてが最悪の状態になった。徐々にそうなったようにも一瞬だったようにも思えるが、そんな年に気分が「良い」などと言えるはずもない。とはいえ、「悪い」気分でもないことは確かだ。

もちろん、この時期にFitness+がサービスを開始したのは、一種の幸運な偶然である。Appleという会社は先見の明という点では一目置かれているが、他の会社よりも機密情報に通じているというわけでもなかったのだろうし、この9か月でフィットネス業界がこれほど急激に様変わりするなど予想もできなかったに違いない。

新型コロナウイルス感染症がフィットネスジムに与える影響に関する情報の大半は、よく言っても近視眼的で裏付けに乏しいものだが、フィットネス業界がパンデミックの影響を大きく受けたこと、今後も影響を受け続けることは間違いなさそうだ。影響というより、壊滅的打撃と言ったほうが正確かもしれない。この記事を執筆している現在は12月半ばだが、ウイルス感染のリスクが高い場所としてジムが常に上位に入っている状態で、危険を冒してまで営業を再開するジムは少ない。まるで、毎日の運動をさぼるための口実が欲しい会員のニーズに応えているかのようだ。

ただ、確実に言えるのは、ウォールストリートとシリコンバレーはこれを大きなチャンスと捉えているということだ。6月後半、Lululemon(ルルレモン)がMirror(ミラー)を破格の5億ドル(約516億円)で買収した。その直後、バンク・オブ・アメリカは、ガイド付きワークアウトサービスを提供するルルレモンが2023年までに7億ドルを稼ぎ出し、その会員数は60万人に達するという予測を発表している。Peloton(ペロトン)の株価は、アップルが先週Fitness+のサービス開始を発表したことを受けて一時的に急落したが、それを除けば、2020年は家庭用トレッドミルとエアロバイクのメーカーであるペロトンにとってすばらしい年だったと言える。

もちろん、これらの企業がすでにすばらしい業績を築いていたことは分かっているが、熱血インストラクターのような言い方をすれば、今回のパンデミックでこれらの企業は確実に「パワーアップ」した。「パワーアップ」なんて、書いたそばから少し恥ずかしくなる言葉だが、そもそも、なぜエクササイズとかフィットネスのクラスではプライドを捨てることができるのだろう。

筆者はワークアウトのクラスに参加したことはあまりない。パンデミック以前は、週に5~7日はジムに通っていた。出張時は、ホテルのジムで、午前6時のFox Newsを映している大型ブラウン管テレビのチャンネルを変えるにはどうすればよいのだろう、などと考えている変人だった。別に政治の話には興味はないが、筆者の場合、コーヒーを飲んでジョギングに出かける前にフォックス・アンド・フレンドのようなトーク番組を観る気がしないだけだ。

パンデミック発生以来、筆者の選択肢は限られてきた。3月から4月にかけて筆者の地元のクイーンズでも脅威の新型コロナウイルスの感染が拡大した上、筆者自身が健康上の問題を抱えていたこともあり、トレーニングの選択肢は著しく限定されることになった。感染拡大から数か月の間に、いや応なく間に合わせのトレーニングメニューに戻り、最初はYouTubeでヨガを始めたが、今は毎日約8キロから24キロのウォーキングを行っている。

これは進歩だ。自分が恵まれていることすべてに感謝している。最悪の状況だと感じたとしても、実際はもっと悪くなっていた可能性があるということをよく分かっているからだ。しかし、現実的に考えて、大半の米国人(間違いなく米国人以外も)がそうだと思うが、現時点で費用をかけてジムに戻ってもメリットはまったくない。かといって、ニューヨークのアパートの狭いスペースを考えると、ペロトンを置くこともできない。

しかし、Apple Watchならすでに持っている。ヨガマットもある。ベッドルームにはちょうどヨガマットを敷けるくらいのスペースもある。ここ数日、1回10~20分くらいのワークアウトを1日2つほどやっている。先週、同僚記者のマシューがAirPods Maxの記事で書いていたように、筆者もこの記事を「レビュー」とは呼ばないことにした。レビューと呼ぶには製品に対してフェアではないし、何より、読者の皆さんに対してもフェアではない。

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はっきり言えるのは、筆者はこのサービスを最初の数日だけでなくそれ以降も使い続けてみるつもりだということだ。これは多分、このサービスにポテンシャルがあることの証しだろう。あるいは、筆者自身が、自分の体を生ぬるくてブヨブヨしたカッテージチーズで一杯のゴミ袋みたいだと感じている状態から何とか抜け出す方法を探しているというだけのことかもしれない。真実は、いつもそうだが、おそらく両者の中間あたりに存在するのだろう。

健康に関することは何でもそうだが、フィットネスも極めてパーソナル性の高いものだ。トレーニングの問題に対する万能の解決法などというものはいまだかつて存在したことがないし、今後も存在しないだろう。Fitness+は、最新流行の方法でこの問題に取り組もうとするものだが、やはり万能の解決策などではもちろんない。筆者が今できる最善のことは、筆者自身の個人的なニーズと体験を話すことだ。読者にとっては、どこかで聞いた話もあれば、まったくの初耳という話もあるだろう。

筆者にとって最大の問題は時間とスペースだ。時間については説明するまでもない。多くの人が同じように感じているはずだ。1年にもわたる自宅待機の間でさえ、どういうわけか十分な時間を確保できたことがない。スペースについては、ジャーナリストの給料でニューヨークに住むことを決断した影響が大きい(それが原因のすべてというわけではないが)。

選択肢の多様性の問題もある。筆者は特定のレストランでお気に入りのメニューを見つけると、飽きるまでその一品を注文し続ける。そして、その状態がかなりの期間続く。筆者の場合、これがトレーニングについても当てはまる(しかも体を壊すまでやり込んでしまうことが多い)。以前、ランニングなら続けられる(そして減量後の体重を維持できる)ことに気づいて、両膝を壊すまで走り続けたことがある。

先ほど書いたように、長距離の散歩をして橋を渡りクイーンズ以外の通りを歩くのは、ちょっとしたことだが、筆者にとっては、この大変な年に貴重な息抜きになった。この散歩をしているときは、Apple Watchのリングをいつも完成させることができた(仕事日には「スタンド」のリングを完成させるのは今でも苦労するが)。

Fitness+には、すぐに得られるメリットがいくつかある。1つ目は、そしておそらくこれが最も重要だと思うが、利便性だ。月10ドル(約1000円)で、毎週月曜日にアップルから新しいトレーニングビデオが配信されるという安心感が得られる。このビデオコンテンツは、iPhone、iPad、Apple TVなど、各種アップル製端末で視聴できる。

もう1つ筆者についてお知らせしたいのが(今回の記事はそんな内容ばかりのような気がする)、家にテレビがない変わり者だということだ。そのため、この記事で紹介する内容は、iPadとiPhoneで利用した場合のエクスペリエンスに限られる。Fitness+を利用するのにApple TVが適しているであろう理由はたくさんあるが、正直なところ、最も重要なのは画面の広さである。個人的には、近くで観るならiPad Airの11インチディスプレイでまったく問題ないと感じた。

一方、iPhoneだとトレーナーについていくのは結構大変だった。とはいえ、iPadとiPhoneの利点は柔軟性だ。立った姿勢と座った姿勢を繰り返すときに便利である。もう1つの利点は、コロナが収まって皆が旅行を再開したときに気づくだろう。iPadかiPhoneがあれば、ホテルの部屋で何気なく1つか2つトレーニングを始められるのは、確かに魅力だ。少なくともエリプティカルマシン(楕円形のトレーナー有酸素運動マシン)がホテルの部屋に置いてあるのを期待するよりもいいだろう(筆者の経験では、あのマシンが部屋に置いてある確率は50%くらいだと思う)。

少なくとも現時点では、Fitness+の単体アプリは用意されていない。これまでの他のプレミアムサービスと同様、アップルはFitness+用アプリを既存のアプリのアップデートにこっそり忍び込ませる方法をとった。これは、新しい有料サービスを何百万台もの端末上で今すぐに利用できるようにするためだ。iPhoneアプリでは、3つのタブの1つとしてFitness+が表示される。フィットネス、ヘルス、ウォッチに別々のアプリを用意するのは少し冗長ではないかといつも感じていたのだが、今、これらが別アプリになっている理由が分かったような気がする。また今回、iPadOS用の標準のFitnessアプリもリリースされた。この標準アプリのエクスペリエンスは、ほとんどFitness+そのものと言ってもいいくらいだ。

Fitness+を使うにはApple Watchが必須だ。Watchを自宅に忘れた場合やバッテリー切れになった場合の回避策は用意されているようだが、全体として見れば、WatchがなければFitness+は使えない。Watchはアップルのエコシステムの一部なのである。

こうした特定のハードウェアが必須になっていることは、それがいかに深く組み込まれているかを考えれば納得がいく。Watchはまさに、Fitness+エクスペリエンスの核心部分だ。WatchでFitness+を使うと、いつものように収集されたさまざまな測定値が、トレーニング中にリアルタイムで画面に表示される。すぐに使える主な情報として、アクティビティの進行状況と心拍数がある。心拍数は特に、多くの人にとって重要な情報のようだ。また、インターバルの合間に心拍数の増減を確認できるのもすばらしい。

画像クレジット:Apple

正直なところ、Apple WatchがFitness+エクスペリエンスに組み込まれていることは、Watchがトレーニングの開始ボタンと終了ボタンを兼ねていることも含め、このサービス全体で最もよく考えられた部分ではないかと思う。また、一日の終わりにトレーニング内容をうまく要約してくれるところもよい。ただ、アップルが認めるかはともかく、手首に装着するモニターが全身運動の際にうまく機能するかどうかという点については、実際に使ってみないと分からないというのが本当のところだ。

通常の使用時に、端末が、トレーニングを開始しますか、とか、トレーニングの種類を確認しますか、と聞いてくる最大の理由もそこにある。こうした製品で利用できる最新のセンサー技術をもってしても、体の動きを測定する際の精度には限界がある。一方、Watchを装着した状態で、事前に選択したFitness+のトレーニングを行っている場合、システムはトレーニングの全体状況をより正確に把握することができる。収集されたデータは「Burn Bar」にも集計され、同じ運動をした他の人と比較したときの自分の大体の順位が表示される(筆者はいつも真ん中あたりだった)。他の人と競争する気分ではないときは、この機能はオフにできる。

その上、Fitness+にはゲーミフィケーションの妨げとなる要素はほとんどない。アップルが厳選したトレーナーたちが目の前で一緒に運動してくれることは、「(Watchの)リングを完成させる」ための大きな励みになる。ユーザーを圧倒することなくモチベーションを与えるというバランスを取るのは難しい。どちらか一方に偏ってしまうと、ユーザーを失う危険がある。アップルはこのバランスをうまく取っていると思う。例えば、Fitness+のビデオには大抵3人のトレーナーが登場するが、それぞれ異なるレベルの運動強度を示してくれるので参考になる。

ただし、アップルは、対面のフィットネス教室やペロトンのようなライブのストリーム配信と比較して、1つ重要な点で劣っている。それは即時のフィードバックだ。アップルは、「オンデマンド」方式で、ユーザーに自分のペースでコースを完了してもらうアプローチを取っている。しかし、実際には即時フィードバック方式とオンデマンド方式を組み合わせるほうが、より理想的だろう。もちろんアップルには、両方を行うためのリソースがある。しかし、リアルタイムでバイオフィードバックを返してくれるライブストリーミング方式を選択するユーザーのほうがかなり多い。

これは筆者の推測だが、アップルはおそらく、いつかの時点でライブのフィットネス教室をサービスに追加してくるのではないかと思う。予約制にして、必ず出席しなければならないと感じさせることには価値がある。それから、Fitness+のすべてのトレーナーが「いいですよ。その調子!」と励ましてくれるのだが、これは、お芝居だ。実際には、数週間とは言わないまでも数日前に録画されたビデオでスタジオのカメラに向かってしゃべっているわけで、

ライブでない限り、ユーザーがどんな調子かなんて分かるはずもないのだ。

用意されているエクササイズは多様性に富んでいる。筆者は大抵、CoreとHIIT(high intensity interval training:高強度インターバルトレーニング)を交互にやっていた。ただ、いろいろなエクササイズが目に入ってきたので、いくつか新しいものも試してみた。その結果、自分は基本的にどんな形であれダンスはやはり嫌いということが分かったのだが、たまにやってみるのも悪くはないだろう。筆者にとって最大の制約は、器具である(これは、これまでに触れた点よりも大きい制約だ)。

筆者はエアロバイクやトレッドミルは持っていない。ケトルベルは持っているが、すべての重量が揃っているわけではない。ヨガマットは持っている。おそらく最も一般的な器具はヨガマットだろう。正直、Fitness+を試してみるつもりなら、25ドル(約2500円)でヨガマットを買うくらいはしてもいいと思う。ヨガマットなら、Fitness+を解約した後も使える。ビデオ画面下部に必要な器具についての簡単な説明が表示される。器具が必要なワークアウトが結構あることを考えると、必要な器具でビデオを簡単に絞り込めるようにすると便利だと思う。

エクササイズ音楽についても同じだ。アップルは選曲についてはかなり自信を持っているようだ(トレーナーも、選曲について語るように指示されている感じがする)。実際、各コースには、そのコースで使用している曲がApple Musicのプレイリストとして含まれている(これがAppleエコシステムの強みだ)。筆者は、音楽の選択は、フィットネスと同じくらい個人の好みの問題だと思っているので、お察しのとおり、個人的にはAppleの選曲はあまり好きではないが、皆さんも同意見だとは思っていない。

トレーナーとエクササイズによって例外はあるが、筆者のワークアウト中にかかった曲は、ジムでもよく使われていると思われる、アメリカのヒットチャート上位40曲に入っているやたらにテンションの高いくだらない曲がほとんどだった。そうした曲が好きなら結構だが、そうでないなら、数は少ないが別のエクササイズを探すことになる。音楽をオフにするオプションか、自分の好みの曲に変更するオプションを追加してくれれば、個人的には嬉しい。エクササイズの種類を選択した上で音楽のジャンルを絞り込むことはできるが、そうすると当然、ワークアウトの選択幅が狭くなってしまう。

コースを完了すると、隅に小さなチェックマークが表示される。このチェックマークはずっと付いたままなので、お気に入りのワークアウトを見つけたときには便利だが、アプリがもっと動的に過去データを処理して、過去に完了したワークアウトを簡単に参照できるようになれば便利だと思う。繰り返すが、筆者は3日ほどかけてワークアウトを6つほど完了しただけだ。アプリは使い込むほど、その人に合わせてカスタマイズされていく。筆者の場合は、まだまだ使い込みが足りないだけなのだろう。

画像クレジット:Apple

全体的な出来栄えはApple製品らしく洗練されており、トレーナーは、最初の挨拶や「さようなら」などの手話をいくつか使っていた(字幕も表示される)。アップルは製品の価値を高め、多様なトレーナーグループを揃えるために開発費用を投じたようだ。もちろん、YouTubeで無作為にエクササイズ動画を探すよりも、一貫したクオリティが得られることは確かだ。

しかし、これで月10ドル(年80ドル)の価値があるだろうか。筆者がここで迷ったのは、サブスクリプション経済が拡大を続け、月額料金を取るサービスが際限なく積み上がっている中、また1つサブスクサービスが増えることになると感じたからだ。当然だが、ジムよりはかなり安い。だが、アップルの場合、器具は自分で用意しなければならない。また、Watchがフィットネス教室の対面フィードバックの代わりになることはないし、フィットネス用の全身ミラーと同じサービスを提供することすらもできない。

冒頭に書いたとおり、筆者はこのアプリをしばらく使ってみるつもりだ。ジム通いにはまだ二の足を踏んでしまうし、そもそも他人の前でワークアウトすることが嫌いなのだ。幸運にも筆者の部屋は1階なので、最近筆者が部屋の中で跳び回っていることなど近所の住人は誰も気づいていない(ペットのうさぎは面白がっているようだが)。

米国では、間違いなく、あと4、5か月はパンデミックに対応しなければならないようだ。アップルにとっては、この期間は新しいサービスの新規登録ユーザーを獲得する絶好の機会だ。筆者にとっては、iPadの前でスクワットをする時間が十分に確保できるということになる。東海岸にはもうすぐ厳しい寒さがやってくることを考えるとなおさらだ。多分、数週間後あるいは数か月後にはトレーニングの効果をご報告できるだろう。そのときには、パンデミックも収まって、もっと気楽に自分の書いた記事を正式なレビューと呼べるようになっているかもしれない。

現時点で書けるのは、まぁ、こんなところだ。

関連記事:アップルが米国時間12月14日からフィットネスサブスク「Apple Fitness+」を提供、日本は未定

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(翻訳:Dragonfly)

アップルが米国時間12月14日からフィットネスサブスク「Apple Fitness+」を提供、日本は未定

Apple(アップル)はフィットネスのサブスクリプションを立ち上げる。主にApple Watchとの併用を想定していて、米国時間12月14日から提供される。2020年9月のiPhoneイベントで発表されていたApple Fitness+は、iPhone、iPad、Apple TVでガイド付きワークアウトを提供する。Apple Watchの健康指標モニタリングによるライブの測定値も表示される。

フィットネスサービス立ち上げ時には高強度インターバルトレーニング(HIIT)、筋力トレーニング、ヨガ、ダンス、コアトレーニング、サイクリング、屋内ウォーキング、屋内ランニング、ボート漕ぎ、クールダウンの10種のワークアウトをカバーする。同社によると、すべてのメニューはインターラクティブなセッションを録画するのにアップルが選んだ本物のトレーナーによるもので、「今日のトップアーティスト」からの音楽が流れる。

インタラクティブな情報はほぼApple Watchで収集される統計情報を活用している。心拍数やカウントダウンのタイマー、ユーザーがApple Watchアクティビティのリングをすべて満たした時にスクリーンに現れる目標達成「セレブレーション」グラフィックスなどが表示される。Peloton(ペロトン)が自社サービスで行っているのと似ている直接統合だが、体を動かすのにコネクテッド固定式の自転車やトレッドミルは不要だ。

他の特徴的な機能としては、ユーザーが以前に受けたFitness+コースのデータや、Apple Watch Workoutアプリのデータ、サードパーティの健康・フィットネスアプリ統合情報などを活用したレコメンデーションエンジンがある。これはユーザーに新しいワークアウト、トレーナー、エクササイズルーティーンを勧めるためのものだ。アップルのサードパーティー統合の活用はここでは特に興味深い。というのも、アップルはサービスのパーソナリゼーションを知らせるのにプラットフォームのアドバンテージを活用しているからだ。

画像クレジット:Apple

アップルはまた、ワークアウト全部門で強度や難易度が異なる新しいコンテンツを毎週投入することを約束している。Fitness+を使用する人は自身のワークアウトを友達や家族と共有することもでき、アプリ内で他人と直接競争することもできる。

加えて、Apple Musicを統合するオプションもある。このオプションではユーザーは好きな曲やプレイリストをワークアウトから直接ライブラリーに追加できる。しかしトレーニングビデオで使用されている音楽にアクセスするのにApple Musicは不要だ。

Apple Fitness+は12月14日から利用でき、料金は月9.99ドル(約1040円)、あるいは年79.99ドル(約8300円)となる。また、Apple Fitness+はアップルの新しい一括サービスApple One Premierの1つとしても提供される。

これはPelotonを含む既存のサブスク型フィットネスプロダクトと競合する大きなサービスの立ち上げだ。アップルの一括サービスは、システムのフレキシビリティとデバイス間の同期でビギナーやまじめなトレーニングを開始したばかりの人にとっては手軽な選択肢となり得る。ただ、一部の人にとってはライブクラスがないことが欠点となりそうだ。

【編集部注】Apple Fitness+はまずオーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、英国、米国で提供される。日本での提供は未定。

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(翻訳:Mizoguchi