DARPA、1.8ギガピクセルの監視カメラを開発―高度6000mから26平方キロの範囲を撮影して15cmの物体を識別

アメリカ国防省のDARPA〔国防高等研究計画局〕は、無人機に搭載される予定の1.8ギガピクセルの監視カメラ、ARGUS-ISについてより詳細な情報を公開した。このカメラは世界最高クラスの解像度を持ち、15cm程度の対象を6000mの高度から識別できるという。一度に25.9平方キロの範囲を撮影しながら驚くべき解像度で任意のスポットにズームインできる。

このカメラは1基の望遠レンズに対して5メガピクセルの撮像素子368台をアレイ状に配置しており、地表を歩く人間や鳥が飛ぶのもはっきり認識できる。ARGUS-ISはAutonomous Real-Time Ground Ubiquitous Surveillance Imaging System(自律的リアルタイム・ユービキタス地上監視画像システム)の頭文字とされる〔ギリシャ神話の100の目を持つ怪物アルゴスとの語呂合わせ〕

このシステムは毎秒600ギガバイトの情報を生成する。画像処理はカメラ内で行われる。これほど大量のデータをリアルタイムですべて地上に伝送するのはおそらく不可能だろう。そこでDARPAは空中のARGUSが撮影する膨大なリアルタイム画像データから任意の地点を自由に拡大できるPersisticsというシステムを開発した。

上にエンベッドしたビデオは6000m上空から撮影されたものだが、地上で手を振っている人の姿がはっきりと識別できる。もう少し高度を下げればもっと細部まで見えるだろう。驚くべき監視能力だ。

via ExtremeTech

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+