AIトラベルサービス「atta」運営元が約3億円を調達、国内と東南アジアでのマーケ/PR強化へ

ビッグデータとAIを使った旅行アプリ「atta」(あった)を運営するatta は総額約3億円の資金調達を発表した。第三者割当増資による調達で、引受先は以下のとおり。同社は2018年3月にWithTravelとして設立されたトラベル関連事業を開発・運営するスタートアップ。

写真に向かって左から、社外監査役の杉浦 元氏(エリオス)、CDOの鄭 信雨氏、取締役兼CTOの兼平嵩之氏、代表取締役兼CEOの春山佳久氏、CAO大沢 慎氏、社外取締役の深山和彦氏(グローバル・ブレイン)

  • サンエイト インベストメント(サンエイト・PS1号投資事業組合)
  • 御室工房(サンエイトOK組合)
  • 三生キャピタル(三生6号投資事業有限責任組合)
  • 名古屋テレビ・ベンチャーズ
  • マイナビ
  • 三菱UFJキャピタル(三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合)
  • 三井不動産/グローバル・ブレイン(31VENTURES Global Innovation Fund 1号)

今回調達した資金は、エンジニア採用のほか、日本と東南アジアでのマーケティングやPR活動に投下される。なお同社は2019年3月にシンガポール100%子会社の現地法人を設立済みだ。事業会社として引受先に加わっているマイナビでは、同社のトラベル情報事業部とattaの連携も視野に入れているという。

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予算や条件から旅先や航空券などをオススメする「atta(アッタ)」シリーズを展開するWithTravelは3月14日、同サービスのベータ版を公開した。また、同時にグローバル・ブレインから約2億円を調達したことも明らかとなった。

同サービスには主に2つの機能がある。ユーザーの予算や目的、その時の気分などを基に旅先をリコメンドしてくれる「旅先atta」、そして旅の予算から最適な航空券と宿泊先を見つけてくれる「予算でatta」だ。

旅先attaは、旅には行きたいが行く場所がまだ決まっていないというユーザーにとって便利なサービス。簡単な旅診断を受けるだけで旅先をリコメンドしてくれるほか、すぐに旅行に行かなくても、そこで見つけた旅先のベストシーズンや最安時期をお知らせしてくれる。旅先が決まっていない人のためのサービスとして考えると、以前TechCrunch Japanでも紹介した「ズボラ旅」と少し似ている。

もう一方の予算でattaは、旅先は決まっているけれど航空券やホテルを見つけるのが面倒だというユーザー向けのサービス。予算など旅の条件を入力するだけで、最適な航空券と宿泊施設をセットでオススメしてくれる。また、「こだわり条件」として航空会社、乗り継ぎ回数、ホテルランク、民泊の可否などを設定可能。同サービスではユーザーごとのこだわり条件を学習していくため、使えば使うほど、自分に合ったプランを発見できるのが特徴だ。

このatteシリーズを展開するWithTravelは2018年3月に設立されたばかりのスタートアップ。同社はFacebookが実施するスタートアップ支援プログラム「FbStart」にて、「Bootstrap」に認定。また、朝日メディアアクセラレーションプログラムの5期生、および電通が運営するスタートアップ支援プログラム「GRASSHOPPER」の1期生にも採択されている。2018年6月にはB Dash Venturesから5000万円のシード資金も調達している。

今回の2億円の調達はWithTravelのシリーズAにあたるラウンドだ。同社は今回調達した資金を利用して、人材獲得による開発体制の強化とマーケティング施策の実施を進めるとしている。また、同社は今回のベータ版の公開とともにシンガポール子会社の設立も明らかにした。今後は東南アジア向けにも旅行関連ビジネスを展開していく予定だ。