AutomatticのCEO Matt MullenwegがWordPressのバックエンドとインタフェイスの近未来の大改造をほのめかす

AutomatticのCEO Matt Mullenwegが今日(米国時間5/7)のDisrupt NYのステージに登場して、本誌TechCrunchの副編集長Alexia Tsotsisのインタビューに応じた。その話題は、最近の同社の資金調達からWordPressの未来のインタフェイスなど、多岐にわたった。

今週初めに発表されたWordPressの1億6000万ドルの資金調達についてMullenwegは、たかだかオープンソースのソフトウェアなのに、こんだけの大金を何に使ったらよいのか、自分にもわからない、と言った*。投資家に用途を質問されても、答えられないだろう、と。しかしただ一つわかっているのは、今後WordPressがWebのこれまでよりもさらに大きな部分を動かしているようにしたい、ということだ。〔*: 原文のコメントの冒頭でMatt自身が、この発言はジョークだよ、と言っている。〕

“まだWeb全体の70%が(WPの未開拓市場として)残っている”、と彼は言う*。“市場を広げるためにはソフトウェアをもっと良くしなければだめだ”、と彼は認めた。とくに今ではますます多くのユーザがタッチに移行しているから、WordPressはタッチのインタフェイスをもっと良くする必要がある、と彼はとくに力を入れて語った。〔*: 同じく原文コメントで、未着手市場は78%と訂正。〕

Mullenwegは、Automatticの大半を所有しているのに、今でも1998年型のChevy Lumina*に乗ってサンフランシスコをドライブしている。今回も、彼が億万長者になる云々の質問は、すべてはぐらかした。“それは、人が関心を向けるべきことではないね”、と彼は言った。‘人’には彼自身も含まれるのだろう。〔*: Chevy Lumina, 前輪駆動の量産型大衆車。〕

投資家としての自分についてMullenwegは、投資について何かの理論を持っているわけではない、自分自身が使うものや、オープンソースのアプリケーション、マーケットプレイスなどに投資している、と言った。eコマースにも強い関心があるようで、今の時代にビジネスを始めるとしたら(WPのような)コンテンツ主体のものではなく、オープンソースのeコマースプラットホームを作っていたかも、と言う。

〔ここにスライドが表示されない場合は原文を見てください。〕

最近人気を集めているMedium日本語記事)は、WordPressにとって脅威だろうか? Mullenwegは他社のことをあまり気にしていないようで、“あのエディタのインタフェイスはいいね*、でもうちならあれの次のバージョンを作れるよ”、とかわす。今では多くの出版企業が独自のCMSを作っているが、でも彼らはあくまでもコンテンツ企業だから、どうすればもっと良いCMSになるかを一日中考えてはいない、とも言う。“うちでは、コンテンツのことはユーザが考える。うち自身が毎日一日中考えているのは、コンテンツではなくソフトウェアとしてのWordPressをますます良くしていくことだ”、彼はこの言葉を、対談者ではなくオーディエンスの方に顔を向けて言った。“つねに、今よりも高いところを目指して、奮闘している”。〔*: 余計な訳注: というか今のWPの編集インタフェイスはあまりにもお粗末、使い物にならない。〕

WordPressの次の取り組みについて具体的には言わなかったが、彼は”new dash“というプロジェクトの名を挙げた。それはWordPressのバックエンドとインタフェイスの大規模な改作だ。また、iOS 8向けのエディティングツールによって、モバイルのインタフェイスが“ずっとずっと良くなる”、とも言った。モバイル以外では、Jetpackへの注力がある。これはクラウドからホストされるブログサービスWordPress.comにある機能を、自分でホストするWordPressソフトウェアに持ち込むプロジェクトだ。

というよりも、今ではクラウド(PaaS, IaaS)プロバイダの多様化高度化良質化が進んでいるから、自分でWordPressをホストするユーザが増えつつある。そこで彼の信念としては、今はWordPressサイトの50%をWordPress.comがホストしているが、数年後にはその比率が5%程度に落ちる、というのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Automatticがファイル共有サービスCloudupを買収, WordPressに共同編集機能が加わる

【抄訳】

WordPress.comの親会社Automatticが、6月にベータでローンチしたファイル共有サービスCloudupを買収した。これによりWordPressには、ビデオや画像などをアップロードするためのメディアライブラリと、複数のユーザが一つの記事を同時にエディットできる機能が加わることになる。

Cloudupは、2010年に創業された教育サービスLearnBoostの派生プロダクトで、だから両者はチームも投資家も同じだ。LearnBoostの協同ファウンダでCTOのGuillermo Rauchによると、元々の教室管理サービスもAutomatticのプロダクトとして存続する。

今後Cloudupのチームは、投稿エディタの改良と、WordPress.comのメディアライブラリをCloudupのもので置き換える作業に取りかかる。AutomatticのファウンダMatt Mullenwegによると、それはWordPress.comの現在のメディアアップローダに比べるとずっと高度で、エレガントで、使いやすいそうだ。“それに比べるとうちのは、メディアライブラリとは呼べないね”、と彼は言う。

それは、控えめな言い方だ。Cloudupの技術では、一つの記事を複数の人が同時にエディットでき、ライターがテキストを書いてる間に写真家が画像をその同じ記事用にアップロードしたりできる。ということは、記事の最終アップロード前でも複数の者がファイルを共有できるのだ。

Mullenwegによると、共同編集機能が加わった近未来のWordpressは、同じ共同編集といっても、Google Docsなどとは違うサービスになる。Google Docsではドキュメントは単にドキュメントだが、Wordpressの記事やページは、ビデオや画像やギャラリーなどを含むリッチなマルチメディアだ。その近未来がいつになるかは未定だが、できるだけ早期にCloudupの統合を終えたい、と彼は言っている。

【中略】

Mullenwegは前に、インターネット上のサイトの大多数がWordPressで動いているようにしたい、と言っていた。今現在のマーケットシェアは20%強だが、その目標のためにはWordPress.comをより高度なプラットホームに仕立てることが重要だ。Cloudupも、その一助となる。本誌TechCrunchもWPで動いているサイトだから、共同編集や写真の高速アップロードなどの機能が加われば、仕事の流れがずっとスムースになるだろう。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))