ネット接続されたローイングマシンでホームフィットネスのゲーム化を目指すAviron

エクササイズ分野のゲーミフィケーション(ゲーム化)はもちろん新しいことではない。フィットネスブランド(さらにはスマートウォッチでも)にとっては事実上初めから不可欠な基本的要素だ。これにはもっともな理由がある。モチベーションと持続のために最適だからであり、Fitbit(フィットビット)であれゲームのBeat Saber(ビートセイバー)であれ同じことだ。

最大手のPeloton(ペロトン)がLanebreak(レーンブレーク)でゲーミング面を積極的に推している今、こうしたプログラムがホームフィットネスコンテンツの鍵となり、苦境に立つ同社が開拓にひと役買った標準的トレーナーコースを今後超えていくと考えることに無理はないだろう。

一方、Aviron(アビロン)は、話題になる前からゲームに取り組んできた。YC出身の同社は、ジム用トレーニングマシンからホームフィットネスへと、パンデミックの中で転換し、ゲーミングを体験の中心に据えた。実際、同社はトレーナーモデルを避け、ボート漕ぎゲームの競争を優先した。

画像クレジット:Aviron

このカナダ、トロント拠点のスタートアップをTechCrunchが最初に取り上げたのは2021年1月だった。その年の8月に同社は450万ドル(約5億円)のシードラウンドを発表、そして米国時間2月23日に1850万ドル(約21億円)のシリーズAを完了し、米国における地盤を拡大するとともにカナダでの小売展開を目指している。ラウンドをリードしたのはStripes(ストライプス)で、Global Founders Capital(グローバル・ファウンダーズ・キャピタル)とFormic Ventures(フォーニック・ベンチャーズ)が参加した。

今、ホームフィットネスのゲーム化への関心が高まっており、ローイングマシンも同様だが、後者についてはPelotonが取り組んでいるという噂がある。もちろん、同社の最近の苦闘ぶりを踏まえると、トレッドミルと自転車に加えてホームローイングマシンを商品ラインナップに加えるのが果たしていつなのか、そもそも実現するのか見当がつかない。

Avironには好調を裏付ける数字があり、有料サブスクライバー数は対前年比2700%となる。これ(と上記の資金調達)によって、従業員数を2名から36名へと増やすことができた。まだ小さい会社だが、新たに堅実な資金注入を得たことで、人員拡大も加速するだろう。雇用といえば、Avironはこの日の発表で、Nike(ナイキ) / Lululemon(ルルレモン) / Burton(バートン)出身のAmy Curry-Staschke(エイミー・カリー・スタシュケ)氏をCOOとして招き入れたことを発表した。

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(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook

虫を撃ったりゾンビから逃げるゲーム化されたローイングマシン「Aviron」が約4.9億円調達

コネクテッドフィットネス関連の資金調達が活発化する中、ローイングマシンにもブームが訪れているようだ。2021年4月にはErgattaが3000万ドル(約32億8000万円)の資金調達を発表し、7月にはCityRowがフィットネススタジオおよび家庭用マシンのために1200万ドル(約13億1000万円)の調達を発表、そして米国時間8月11日、Avironが450万ドル(約4億9000万円)の資金調達を発表した。業界にとって今は上げ潮のムーブメントといえるだろう。

今回のラウンドには、Samsung Next、Formic Ventures、GFC、Y Combinator(Yコンビネータ)が参加しており、75万ドル(約7900万円)のアーリーステージ資金調達に続くものだ。2021年1月にご紹介したように、トロントを拠点とするこのスタートアップは、(当然のことながら)パンデミックの多くの期間を、ジム機器からコネクテッドホームフィットネスへとピボットすることに費やした。サイクリングに代わる全身運動として、ランニングよりも膝に優しいローイングに注目する人が増える中、同社はゲーミフィケーションによって差別化を図ろうとしている。

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創業者兼CEOのAndy Hoang(アンディ・ホアン)氏は、TechCrunchにこのように語る。「当社はゲーミフィケーションの面で、より一層の努力をしています。この点が、Peloton(ペロトン)やHydroとの最大の違いです。彼らはもっぱらインストラクターによる授業に特化していますが、我々は高強度のレースや、虫を撃ったりゾンビから逃げたりするフルアニメーションのゲームに特化しています」。

しかし2021年7月、Pelotonはゲーム面でより直接的に競争する計画を発表し、2021年後半から2022年前半に展開する予定だという。最初の製品は、Tron風のレースゲームだ。Pelotonは7月のリリースで「『Lanebreak』は、インストラクターによるクラスを補完してメンバーに新鮮な体験を提供し、ワークアウトに夢中になり、モチベーションを維持する方法を増やすために作られました」と書いている。Avironは、より深いものを加えようとしているという。

「Avironが他と違うのは、単にワークアウトの終わりに新しいグラフィックやアチーブメントを追加してフィットネス体験をゲーム化するのではないということです」とホアン氏はいう。「我々がやっているのは、フィットネス体験のゲーム化です。ゲームの楽しさやおもしろさは、チャラチャラした添えものではありません。キャラクターであり、ストーリーであり、新しいものを発見し、アンロックすることなのです」。

画像クレジット:Aviron

同社は、すでに人員の増強に着手している。前回の記事では、Avironのフルタイム従業員は10名だった。同社のスタッフは25名に増え、そのうち約半数がゲーム開発チームに所属している。

「当社は常に人材を探しています。コンテンツに重点を置き、マーケティングとブランディングのために適切な人材を採用しています」とホアン氏は付け加えた。「まったく新しいリブランディングを行っています」とも。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:Avironゲームアクティビティ資金調達エクササイズローイングゲーミフィケーション

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

ローイングマシンにゲーム要素を取り入れた「Aviron」がホームフィットネスに参入

2020年の出来事から得た利益が、ホームフィットネスよりも多かったテック分野はあまりない。新型コロナウイルスが世界的に流行した中で、ジムが大きな問題エリアの1つであると指定されたことから、このカテゴリーへの関心は急速に高まった。突然、自宅でのワークアウトは単なる贅沢ではなくなった。

YCの支援を受けるAvironにとって、それは事業の方向転換するには理想的なタイミングだった。トロントを拠点とする同社は、B2B市場向けに、特にホテルやアパートのような人の出入りの多い環境で使用するために、ゲーム要素を採用したローイングマシンを提供していた。まだ従業員10人の小さな企業で、現在までに約75万ドル(約7900万円)を調達している。

突然、同社はPeloton(ペロトン)のような大手テック企業と市場シェアを競い合おうとしていることに気がついた。

もちろんこれまでのところ、Aviron社自身の売上高は、エクササイズバイクの大手よりもかなり地味なものだ。これまで同社は口コミでの販売に頼ってきたが、2020年7月に消費者向けに発売して以来、1000台近くを販売してきている。このローイングマシンは1台2299ドル(約24万円)で販売されているが、オンラインではそれ以下の価格で見つかる。

Aviron は、マシンを製造するためにODMと提携している。静音性に優れたナイロンベルトや100ポンド(約45kg)の自動電磁レジスタンスなど、いくつかの優れた機能をうたっているが、Aivronの主な差別化ポイントはソフトウェア、特に内蔵ディスプレイを介したオンラインゲーム体験だ。サブスクリプションは月額20~30ドル(約2095〜3140円)で、いつでも解約できることを明言している。

創業者兼CEOのAndy Hoang(アンディ・ホアン)氏はTechCrunchの取材に対し、「ローイングは体の筋肉の85%を使います。それにローイングはローインパクトです。多くのメリットがありますが、超退屈で超タフなエクササイズでもあります。それを高強度トレーニングと組み合わせると、誰もやりたがらないようなデスマシーンになってしまいます。それを楽しくエキサイティングにするのに、ビデオゲームを取り入れるより良い方法はあるでしょうか?」。

このシステムには、他の漕ぎ手とのリアルタイム競争を含む、6つの異なるワークアウトのカテゴリがある。初めての人が競技にいきなり飛び込んで怪我をしないように、入門用のワークアウトはいくつか用意されているが、全体的にはPelotonスタイルのクラスは避けている。

「我々のワークアウトは短いものです」とホアン氏はいう。「だいたい10分から15分程度です。それを1、2回やっただけで、最後にはキツくて死にそうになります。Pelotonの方は通常40分から60分で、もう少し強度は低く、抵抗も少ない。そして(向こうは)インストラクターが指導するクラスで、(うちのように)ゾンビには追われません」。

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(文:Brian Heater、翻訳:TechCrunch Japan)