FacebookがPopulation: OneのゲームスタジオBigBox VRを買収

近年、仮想現実のゲームスタジを数社買収してきたFacebookが、金曜日(米国時間6/11)にシアトルのBigBox VRを買収してポートフォリオにまた一社を加えた。

このスタジオの主力タイトル「Population: One」は、FacebookのOculus Quest 2ヘッドセットのローンチ後のビッグリリースのひとつで、かなりモロにFortniteクローンだ。ゲームプレイの重要なテクニックの多くをコピーしているが、仮想現実向けに調整されており、また裏技やアートは独自化している。

これまでもそうだが、このようなゲームスタジオの買収は価額などの条件が公表されていない。CrunchbaseによるとBigBoxは650万ドルを調達しており、その投資家はShasta VenturesやOutpost Capital、Pioneer Square Labs、およびGSR Venturesなどだ。

FacebookのMike Verdu氏がブログにこう書いている: 「POP: ONEはわずか9か月前にVRシーンを席巻し、Oculusのプラットホームで上位に定着した。最大で一度に24名が接続して、仮想世界の中でプレーし争っている」。

ゲームのハードウェアプラットホームのオーナーが自分のスタジオのネットワークを作り、専用プラットホームを構築することは珍しくないが、VRの世界では、Facebookと競合する者もあまりいないので、やや状況は異なる。

Oculus Studiosのデベロッパーの多くがValveのStreamストア向けにゲームを作り続けており、それらはサードパーティのヘッドセットとでプレイできるが、Facebook以外のVRプラットホームというものがVR市場全体の中で先細りであり、しかも大衆化を狙ったFacebookの積極作戦と違って高価格だから、将来が難しいだろう。FacebookのOculus Quest 2は小売価格が299ドルで、これまでの、デバイスとのセット販売は数か月で売り切れた。

4月にFacebookは、VRシューティングゲーム「Onward」のDownpour Interactiveを買収した。

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: BigBox VR

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Oculus Quest向けフォートナイト風バトルロイヤルゲーム「POPULATION: ONE」が登場、FbはZ世代に食い込めるか

Fortnite(フォートナイト)はVRやiOSでは利用できないかもしれないが、Oculus QuestのユーザーはまもなくVRのための独自のFortniteクローンを手に入れることになるだろう。

BigBox VRは、その資金調達と最初のローンチ発表から2年近くが経ち、ついにそのバトルロワイヤルゲーム「POPULATION: ONE」をQuestとRiftのプレイヤーに展開する準備を整えた。

共同設立者のChia Chin Lee(チア・チン・リー)氏とGabe Brown(ガベ・ブラウン)氏は、Smashbox Arenaと呼ばれるシューティングゲームでバーチャルリアリティのゲーム開発をスタートさせたが今回の「POPULATION: ONE」はゲームスタジオにとって大きな賭けとなる。

新型コロナウイルスの感染蔓延は、Questの売り上げを押し上げ、テクノロジーに詳しい人やパワーユーザーのためだけのものではなく、本物のコンシューマーデバイスへと変化させることに成功した。もし、バーチャルリアリティを体験した新しいQuestユーザーが、Epic GamesのFortniteのようなバトルロイヤルゲームに参加することができれば、この新しいソーシャルフォーラム上でFacebookのマーケットシェアを獲得するためのキッカケを与えることに大いに役立つだろう。

FortniteがZ世代とその後に続く世代のソーシャルフォーラムになったことについては、多くの記事に書かれている。これらのユーザーがTikTokやFortniteに引かれていく中で、Facebookはソーシャルネットワークが必要とする新しい消費者層を十分に獲得しきてれていない。

そして、先に書いたように、BigBox VRのタイトルはFortniteと一瞥以上の類似性がある。

いや、このゲームがFortniteといくつかの類似点を共有していると言うのは控えめな表現だろう。縮小された環境でのバトルロワイヤルゲームであるだけでなく、序盤で滑空して武器を探したり、Fortniteのように建物を建てる機能までもがゲームプレイの中心となっているのだ。そうは言っても、PUBGをきっかけにバトルロワイヤルタイトルが爆発的に増えている現在、どれもお互いに多くの共通点を持っている。BigBoxの場合、モーションコントロールとすべてが等身大で自分のコントロールの中にあるという一般的なVRの感覚が特徴的なのだ。

もしこのゲームがFortniteの人気をバーチャルリアリティで再現できれば、ソーシャルネットワーキングの巨人が伝統的に追い詰められてきた市場で、FacebookとBigBox VRにとって一石を投じることになるかもしれない。

Facebook Connect 2020

画像クレジット:BigBox VR

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(翻訳:TechCrunch Japan)