レーザー光で絵文字を投射し車の運転者の注意を喚起するBlazeの自転車用ライトをロンドン市が共有自転車事業に採用

gallery-slider_1

2年前に本誌主催のHardware Battlefieldコンペに出て話題になったBlazeが、このほど大きなクライアントをつかまえた。それはロンドン市の、自転車共有事業だ。

来年からBlazeは、このSantander Cyclesプロジェクトの自転車に、同社の安全なライトを提供する。11500台の自転車すべてが、Blazeのライトを装着する。でもなぜ、ロンドン市が市の公共事業にこの特殊なライトを必要とするのだろうか?

Blazeの自転車用ライトは、これまでのふつうのライトとは違う。目の前の地面に、グリーンの絵文字を投射する。自転車事故の多くは、車が自転車の前を右折や左折するとき、自転車に気づかないことによって起きる。そこで、車の運転者の視界に不思議な光の絵文字があることによって、「おやっ?」と気づかせ、急ブレーキを踏ませる。

ロンドン市交通局によると、Santanderの自転車でのテスト結果は“圧倒的にポジティブ”だそうだ。それはBlazeのような若いスタートアップにとって、大きな成果だ。

ロンドン市が負担するライトの装備費用(USドル換算)130万ドルのうち、90%近くがSantanderの料金収入から賄われ、残りが交通局の予算から出る。もちろんロンドン市は、来年以降の自転車事故の減少を期待している。

  1. blaze05.jpg

  2. blaze02.jpg

  3. blaze01.jpg

  4. blaze03.jpg

  5. blaze04.jpg

  6. blaze06.jpg

  7. blaze07.jpg

  8. blaze08.jpg

  9. blaze09.jpg

出典: Wired

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

車に気付いてもらいやすくする仕掛けを備えた自転車ライトのBlaze(レーザー光を路面に投影)

都市での通勤ないし通学の手段として、自転車の人気がますます高まりつつある。また、行政側も自転車レーンを設けたりして、自転車による通勤通学を安全で楽しいものにしようという努力を行っている。しかしそうした努力はあっても、まだまだ自転車にとって完璧に安全な都市など存在しないのが実際のところだ。そんな中Blazeは、ライトを改良することで自転車をより安全な乗り物にしようとしている。

これまでのライトというのは、自転車が向かう先の暗い道を照らし、また正面からやってくる自動車に自転車の存在を知らせるということにあった。Blazeのライトは、ここに機能をひとつ追加するものだ。正面にいる車以外にも自分の存在を知らせてくれるのだ。レーザー光線を使って、自転車の5ないし6メートルほど先に、自転車マークの光を投影する。これによって実際に自転車の姿が目に入らなくても、自転車の存在に気付いてもらおうとしているわけだ。

実際のところ、自転車関連の事故で非常に多いのはカーブでの巻き込み事故だ。これも自転車の存在に気づかないことで発生する。イギリス国内についてみても、自転車関連事故の80%は巻き込みによるものだ。

(筆者自身も自転車乗りだが、やはり巻き込まれた最大の事故は車がこちらを認識せずに曲がってきたときのことだった)

ちなみにBlazeの魅力は安全だけではない。USB充電に対応しており、また完全防水となっている。マグネット充電端子を備えているので、ケース自体は完全に密閉されているのだ。

投影される自転車イメージは緑色になっている。これは投影時に見やすく、また発光するのに必要な電力が最も低いためなのだそうだ。ちなみにライトには3つのモードがある(high、low、そしてフラッシュモード)。一度の充電で13時間使用できる。もちろん、バッテリー容量が少なくなってくればアラートしてくれるようになっている。

製品にはマウントブラケットと、充電用のUSBコードがついてくる。現在プレオーダーの受付中で、価格は200ドルとなっている。従来の自転車ライトと比べれば高めではあるが、安全は何にも代えがたいものであるということなのだろう。

利用中の様子もあるビデオを下に掲載しておく。

原文へ

(翻訳:Maeda, H