BitTorrentの暗号化P2PチャットBleepがMacとAndroidでアルファを公開

【抄訳】

プライバシーが気になる消費者のための新しいサービスが、このところ増えている。今日(米国時間9/17)登場したのはピアツーピア(P2P)のファイル配布サービスBitTorrent発表したチャットサービスBleepだ。これもやはりP2Pで、音声とテキストのチャットができ、データは暗号化される。今はまだアルファバージョンだが、MacアプリケーションとAndroidアプリをダウンロードできる。すでに存在するWindowsアプリケーションは、招待制のみの非公開アルファだ。

BitTorrentによると、iOSアプリも目下開発中で、近くリリースされる。

昔のBitTorrentは海賊行為を可能にすると悪者視されたが、今では広告主や名のあるパートナー企業に遠慮しておとなしくなった。同社はNSAによる監視行為が発覚して以来、インターネットのプライバシー問題についてもっとも声高に発言してきた企業の一つだ。Bleepも、その主張に沿ったプロダクトである。

BitTorrentによると、Bleepはエンドツーエンドで完全に暗号化されている。メッセージなどのデータはユーザのデバイス上にしか保存されない。ユーザはメッセージの履歴を削除できるから、過去の会話の痕跡が残らない。

この思想は、BitTorrentが使っているような分散P2Pのアーキテクチャでは、すべての通信内容がサーバを経由するクラウド型のアーキテクチャに比べて、チャットアプリがよりセキュアだ、と言っているのだ。

“クラウド型のサービスでは、個人情報やプライベートな通信内容がサーバに保存される。したがって、攻撃に遭いやすい”、とBleepのプロダクトマネージャJaehee Leeが、”Privacy should not be up for debate. And privacy should not be hard to achieve”(プライバシーは議論されるべきでなく、達成が困難であるべきでない)、とブログ記事で書いている。

Bleepがプライバシーを達成している方法は、そのサーバレスのアーキテクチャだ(そのためにdistributed hash table(分散ハッシュテーブル)、略称DHTというものを利用する)。BleepのプロダクトマネージャFarid Fadaieが彼の技術記事で書いているところによると、DHTはスケーラビリティの拡大を目指してアルファ中でも頻繁にアップグレードされている。

またアプリへのサインインにはメールアドレスやモバイルの番号を使用し、匿名モードもある。“個人を同定できる情報はいっさい必要ない”。

しかしご希望なら、Googleのアドレスブックをインポートしたり、友だちをメールやSMSやQRコード、公開鍵などで誘える。また既存のアカウントをAndroidデバイスに移すと、あらゆるデバイスからの入信を受け取れる。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))