WebRTCアプリの分析サービスCallstats.ioが$3Mを調達、データ提供企業から問題解決企業への成長を目指す

(GERMANY OUT) Altes  Telefon mit Waehlscheibe aus der DDR  (Photo by Leber/ullstein bild via Getty Images)

WebRTCは、Webの比較的新しいスタンダードで、これを使えばプラグインを使わずブラウザー上で直接、音声やビデオによる通話ができる。しかし、これを採用する企業や製品が増えるとともに、これらの通信のパフォーマンスに関するインサイト(たとえば‘落ちる’理由)を得たいというニーズも増加している。Callstats.ioはWebRTCの接続をモニタするスタートアップで、集めたデータをもとに、顧客の接続の改善を支援している。

同社が今日、True VenturesがリードするシリーズAのラウンドで300万ドルを調達したことを発表した 。これにより同社は、製品開発をさらに継続できる。これで、Callstats.ioの資金調達総額は350万ドルになった。

True VentureのパートナーOm Malikが、Callstats.ioの取締役会に加わる。Malikは、声明文の中で次のように述べている: “他との摩擦の少ないWebRTCには、通信とWebに革命をもたらす可能性がある。Callstats.ioが開発しているような高度なモニタリングと診断は、この新しい形の通信がもたらす機会を、さらに改良し強化していく”。

同社の協同ファウンダーでCEOのVarun Singhによると、同社のサービスの最初のプロトタイプが書かれたのは2013年で、当時はWebRTCが徐々に注目され始めていた時代だった。2014年の夏に同社は小額のシード資金を獲得し、最初の顧客と契約した。その後は製品の拡張と改良に努め、2015年には新しい顧客も増えた。また同社はさまざまなSDKプロバイダーたちと協働することにより、そのサービスをTwilioやJitsiなどなどに統合している。

Singhによると、Callstats.ioには来年の初めごろまでの必要資金はあるが、今なら好条件で調達できるので新たな資金調達を決断した。

今後Callstats.ioがとくに力を入れたいのが、診断サービスだ。Singh曰く、“私たちの仕事は問題の発見と修復の実施だ、といつも言ってきた。今日では、問題の20~30%は確実に修復できるが、新たな技術投資により問題の50%をフィックスできるようにしたい”。

それが、Callstats.ioという企業の現状だ。同社は人びとにモニタリングデータを提供するが、データに対する有効なアクションとなると、また別の能力だ。たとえば、あるネットワーク上のユーザーへの呼び出しが頻繁に落ちる、という問題があるなら、Callstats.ioは、通話は始まったらほかの帯域利用を自動的に抑えるなどにより、落ちないための対策を提供できるべきだ。Singhによると、デベロッパーは高度な設定をコードとして書いてしまいがちだが、しかしネットワークがそれに対応できないときもある。だから本当は、最初から設定を多様化しておく必要がある。“うちは顧客にデータを提供する企業だが、今後は通信企業にもなりたい”、とSinghは語る。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))