瞑想アプリのCalmを題材にしたにセレブが出演するHBO Max番組がスタート

瞑想アプリは混乱する世界の中で、多くの人にとってテクノロジーを活用したいい休憩方法になってきた。そんな中、HBO Maxは人気の高いCalmアプリをベースにした新番組のローンチで、その成功を足場にしたいと考えている。ありがたいことに、これはドラマでも職場のコメディでもなく、むしろアプリの内容に沿った別のフォーマットである。

番組は10本、30分エピソードのシーズンとして構成されており、CalmのSleep Storiesシリーズを中心として、National Geographic(ナショナル・ジオグラフィック)のドキュメンタリーシリーズであるOne Strange Rockの制作者による番組もある。さらにMahershala Ali(マヘルシャラ・アリ)やIdris Elba(イドリス・エルバ)、Oscar Isaac(オスカー・アイザック)、Nicole Kidman(ニコール・キッドマン)、Zoë Kravitz(ゾーイ・クラヴィッツ)、 Lucy Liu(ルーシー・リウ)、Cillian Murphy(シリアン・マーフィー)、Keanu Reeves(キアヌ・リーブス)といったハリウッドの大物スターたちが朗読する「科学的に創作された物語」も提供される。

Calmの共同創設者で共同CEOのMichael Acton Smith(マイケル・アクトン・スミス)氏はリリースの中で「Calmは瞑想アプリとして生まれたが、ブランドはそれをはるかに超えて進化してきた。」と述べている。「Sleep Storiesのオーディオの背後にある魔法を、初めてスクリーンに届けることができて嬉しく思う。これらの体験は視覚的なバリウムであり、人々がストレスの多い時にリラックスするのを助けるだろう」。

このコンセプトはテレビシリーズや映画といった標準的なストリーミングサービスのフォーマットを再利用するという点で、Netflix(ネットフリックス)の暖炉の動画やAdult Swim(アダルト・スイム)のJoe Pera Talks You to Sleepとは異なる。HBO Maxのようなオンデマンドサービスは、眠ってしまうようなより多くの専門的なコンテンツを提供することができる。QuibiにもThe Daily Chillという独自の瞑想プログラムがあるが、私自身はNetflixを見ながら寝てしまうことが多い。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

RoomとCalmが約45万円の瞑想用ブースを発売

米国ではメディテーション(瞑想)がブームとなっているが、そんな中でRoomはメディテーション用ブースのCalm Boothを4195ドル(約45万円)で発売した。この製品は、おそらく安心を得られるという価値があり、またメディテーションアプリのCalmによる12種類のサブスクリプションが付属する。

この高価で、Calmブランドの曇りガラスの扉がついたブースが過労状態の従業員を癒やすことが無駄遣いなのかはわからない。防音材は1088本のペットボトルを再生した材質で、ウミガメの保護に役立つかもしれない。

見たところRoomのCalm Boothは、曇りガラスとソフトな照明、そして「癒しの霧のかかった森の内部(つまり、木の画像)」などを、標準的なRoomのブースに付け加えたものだ。しかしこれは、シリコンバレーのホットな2社のスタートアップによる賢明なパートナーシップともいえる。いくらかのリラックスを提供し、オープンオフィスのトレンドに逆らうように設計されたプロダクトは、たとえ確実ではなくてもなんらかのメリットがあるだろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

マコノヒーの語りで眠りに誘う瞑想アプリのCalmが約29億円を調達

瞑想アプリのユニコーンスタートアップCalmは、俳優マシュー・マコノヒーの南部なまりや作家スティーヴン・フライの英国アクセントといった甘美なトーンであなたを眠りにつかせる。昨年始まったCalmのスリープ・ストーリー機能はヒットし、200万人の有料購読者が1億5000万回超も聴き、5000万回のダウンロードがあった。多くの人が瞑想したい一方で、彼らは眠りにつく必要がある。リリースされて7年のこのアプリはついにアスピリンを服用するより習慣化できるマストの機能を見つけた。

世界中の人々を悩ましてる不眠問題を解決するのに投資したくてたまらなかったLightspeedは、企業価値10億ドル(約1084億円)のセレブエンジェルとともにシリーズBのエクステンションラウンドでCalmに2700万ドル(約29億円)を投資した、とTechCrunchに明らかにした。この資金は購読料年間70ドル(約7600円)のこのアプリが瞑想ガイドにとどまらず、自立マスタークラスやルーティーンの拡大、リラックス音楽、呼吸エクササイズ、子供への読み聞かせ、眠りに誘うセレブの語りへと中身を充実させるのに使われる。

企業価値が10億ドルになったと2月に発表のあったTPG主導のCalmの8800万ドル(約95億円)のシリーズBへ追加された今回の投資により、Bラウンドの総額は1億1500万ドル(約125億円)に、累計の調達額は約1億4100万ドル(約153億円)となった。Lightspeedのパートナー、Nicole Quinn氏は同社はTPGと同時期にCalmと話し合いを始めたもののデューデリジェンスを終わらせるのに時間がかかったことを認めた。2月からCalmは成長しているにもかかわらず企業価値が増えていないのはそのためだ。

「NicoleとLightspeedは大切なパートナーで、コンテンツを通じて我々はエンターテイメントに賭け続ける」とCalmのコミュニケーション責任者のAlexia Marchetti氏は私に語った。Calmは晩夏にさらにセレブとタイアップしたコンテンツを発表する計画だ。

Headspace、Simple Habit、Insight Timer、そしてPelotonのマインドフルネスセッションやJourneyのライブグループクラスといった新参のサービスなど、競合相手が多い瞑想アプリ業界にあって、広くアピールすることはCalmにとって重要なことだ。オンラインで無料の瞑想ガイドを見つけるのは簡単になっていて、だからこそCalmは全体的なメンタルウェルネスハブになる必要がある。

あまりやり過ぎると効果が薄くなるリスクはあるが、Calmのサービス過多は、セラピーや瞑想、そして風通しの良い服からヨガマットに至るまでのヘルス関連商品を含め、パーソナルヘルスの支出を膨らますゲートウェイにする可能性がある。しかし購読料金だけでも大きな事業となっている。Calmの売上高は2018年に4倍の1億5000万ドル(約163億円)に達し、黒字を達成した。

Calmは急速な売上高の成長を維持できる状態にある。スリープ・ストーリー機能の開始後、「信じられないような利用の増加とその状態の維持がみられた」とQuinn氏は話す。ユーザーは、マシュー・マコノヒーによる宇宙の不思議についての語り、ジョン・マッケンローが案内するテニスのルールやリトルマーメイドといったおとぎ話などから選ぶことができる。

「スリープ・ストーリーは今や事業の大きな部分を占め、人々がアプリ内でスリープ・ストーリーに費やす時間は劇的に伸びている」とQuinn氏は語る。彼女はまた、多くのスタートアップが「問題がないところに問題を見つけようとしている」とも話す。寝入るのに困難を抱えている人は多く、ユーザーは睡眠薬の代わりにアプリにお金をはらいたいのだ。意識を失うまでSF映画「インターステラー」の俳優による宇宙についての語りは心地よく響く。Alright、Alright、Alright。

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(翻訳:Mizoguchi)

モービーの最新アルバムは瞑想アプリのCalm経由のみで発売

アルバムの限定販売は、Tidalをはじめ今や珍しくない。しかし、Moby(モービー)の最新作は、世界中のモバイルデバイス経由というちょっと回りくどい形で提供される。このエレクトロニック・アーティストは最新アルバム「Long Ambients 2」を、瞑想アプリ「Calm」を通じてのみ限定発売する。

このアルバムは先週末の世界睡眠デー(本誌はふさわしくも寝過ごしたようだ)に公開された。これは2016年の「Long Ambients 1: Calm. Sleep.」の続編に当たるもので、今回は6つのアンビエントトラックがそれぞれ最大37分演奏されている。

「もともとは自分のために作った曲だった。この種の楽曲が売れるとは思わなかったからだ」とミュージシャンで紅茶起業家のモービーがニュースリリースに書いている。「Long Ambients 2は、私の睡眠を助け、ほかの人たちが心を落ち着けたり良い睡眠をとれるようにと考えて作った。睡眠に問題のある人や不安と戦っている人、冷静になれない人たちに聞いてもらえたらいい。

Calmにはたしかにお金がある。先月同社は8800万ドルのシリーズBラウンドを発表し、ユニコーンの仲間入りをした。当時彼らは、資金は海外進出とコンテンツ投資に使うと話していた。今回の契約はコンテンツへの興味深い投資と言える。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook