ケンブリッジ大学が癌の診断治療への3D VR技術の応用を研究中

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テクノロジーが癌の治療に貢献、というお話は、いつ聞いても嬉しいけど、そこに仮想現実が登場するとは、ぼくも含め多くの人が思ってない。でも、今ケンブリッジ大学の研究者たちが100万ポンドの補助事業で研究に取り組んでいるのは、VRと3Dの視覚化を利用する診断と治療の技術だ。

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同大のニュースサイトで、研究チームのリーダーGreg Hannonが語っている: “私たちが作ろうとしているのは、腫瘍の忠実な対話的立体マップで、それを科学者たちが仮想現実で調査研究し、いわば腫瘍の内部を‘歩きまわって’検査できるようにしたい”。

腫瘍の標本として最初は乳がんを用い、きわめて薄い小片にスライスしたそれを画像化し分析する。この方法により、個々の細胞の遺伝子的組成まで分かるようになる。すべてのスライスを再編成して仮想現実のための3Dモデルを作り、その中へ研究者たちが‘飛び込む’。

腫瘍や癌の成長を3Dスキャンする技術はすでにあるが、仮想現実の3Dモデルの中に研究者が入り込めるこの方法には、はるかに幅広い対話性がある。

同大が公開しているビデオの中でHannonはこう述べている: “癌に限らず、有機体の組織の成長発展を理解するための、最先端の方法と言えるだろう。生物の問題はすべて3Dで生じているし、細胞間のコミュニケーションも3Dで行われているから、従来のノン3Dの検査技術では、その詳細な理解が得られなくて当然だ”。

チームはイギリスの任意団体Cancer Research UKの研究補助金を交付されることになり、その総予算2000万ポンドの一部(100万ポンド)を、期間6年の研究事業に使えることになった。6年もあればこの、腫瘍の中を歩いて見て回れる3D VR技術の実用化も可能ではないか、と期待したいところだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

FAA、Amazonに米国内でのドローン配達テストを認可


先ほどFAA(米国航空局)は、Amazonが米国内でドローンのテストおよび開発を行う制限付認可を得たことを示す声明を発表した。ただし、これは無制限に認めるものではない。FAAはAmazonに対して、厳格な規則・規定を課している。

Amazonは、2013年10月にドローンへの野心を発表して以来、FAAからずっとお預けを食わされてきた。当局はAmazonの計画に乗り気ではなく、同社はプロジェクトの実験を海外で行うことを強いられた。それ以降Amazonは、英国ケンブリッジでドローンプロジェクトの開発を行っている。

今日のニュースによって、この活動が米国に戻ってくる可能性が出てきた。

米国本土でドローンを使用するために、Amazonはいくつかの規則を順守する必要があり、例えば日中の飛行では高度を400フィート(120メートル)以下に保たなければならない。操縦者はパイロットおよび医師による証明が必要で、特に注目すべきなのはドローンを常に視界に置かなければならないことだ。

さらにFAAは、Amazonが飛行および操縦士のログデータを毎月提出することを要求している。

米国ドローン業界はいよいよ離陸しようとしている。FAAは行動を求める声にようやく答え始めた。つい先月、FAAは商用目的のドローン使用に関する基本的な規則・規定をついに公開した。しかし、そこに至るまでには数年を要した。テクノロジーは常に規則の先を行き、政府機関はついていくことに苦闘している。

TechCrunchはAmazonにコメントを求めている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook