クラウド家事代行の「CaSy」、最短3時間前の予約が可能に

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2014年6月に正式スタートしたクラウド家事代行サービス「CaSy(カジー)」が、当日3時間前までの予約に対応する「直前リクエスト」機能をリリースした。これまでCaSyでは予約の締め切りを「2日前の18時」としていたが、ユーザーから要望の多かった直前利用に対応する。

現在、関東圏一都三県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)と大阪府および兵庫県でサービスを展開するCaSy。各地域にてクラウドソーシングで家事代行スタッフをネットワーク化、現在月数千件の予約を受けている状況だという。売上高は非公開だが前年同月比で10倍になった。「例えメディアに露出して、登録までしても使ってもらえない。そこからユーザーにヒアリングを行ってプロダクトを磨いてきた。本当にコツコツしたことの積み上げだ」(サービスを提供するCaSy代表取締役CEOの胡桃沢精一氏)

1年半以上サービスを続けて、ユーザーとスタッフの相性も見えてきた。例えば子どものいるユーザーであれば、育児経験のあるスタッフが好まれるといった具合だ。「このビジネスはユーザーの『最初の印象』が重要。そのためには、最初にいいスタッフとマッチングする意味は大きい」(胡桃沢氏)。直近ではエンジニアも強化し、マッチングの最適化も進めている。

このマッチングの最適化が今回の3時間前までの予約の実現にも繋がった。「これまでであれば、週末に家事代行の依頼をしようと思っても、実際に家事をやってもらえるのは週明けになってしまっていた。だが前日や当日に申し込みをしたいという声は大きかった」(胡桃沢氏)

直前リクエストの利用は1時間3000円。通常は1時間2500円(スポット利用の場合。定期利用の場合は1時間2190円から)なので、料金的には500円追加でのオプションと考えていいだろう。ただし地域や時間帯によっては、マッチングできない可能性もある。同社では今後マッチング精度の向上、スタッフの拡大により、直前リクエストへの対応も強化していくとしている。

家事代行サービスのCaSyは不要なブランド品の買取もしてくれる

家事代行サービス「CaSy」を手がけるCaSy。同社は3月16日、古着やブランド品の買取を手がけるスタンディングポイントと連携してブランド品の買取サービスを開始した。ようは家事をやってもらう流れで服も捨てるんだったら、値段のつくブランド品はお金に換えてもらおう、というサービスだ。

CaSyはクラウドソーシングを使った家事代行サービス。クラウドソーシングとは言っても、スタッフには審査を実施の上、合格者に対してトレーニング(同社のオフィスは都内のマンション、そこで実習をしているのだとか)を行うことでサービスの品質を担保しているのだそうだ。実際、スタッフの合格率は「志望者の半分を落とすというと言い過ぎだが、かなり厳選している」(同社)だそう。

料金は都度利用で1時間2500円。現在は都内と神奈川県の一部でサービスを展開しており、売上高等は非公開だが、現在月次2倍ペースで利用が増加しているとのことだ。

今回の買取サービスは、冒頭に触れたとおりで「いらない衣服を捨てて欲しい」といったユーザーのニーズが増えてきたことからスタートしたんだそう。家事代行の申込時に中古買取をあわせて申し込むと、自宅に段ボールなどの買取梱包セットが送られてくる。

その段ボールにブランド品を詰めれば、あとは家事代行スタッフの訪問時に引き取りを依頼する、もしくは指定した時間に引き取りを依頼すればいい。その後スタンディングポイントが査定を実施、金額に納得すれば代金が振り込まれる。ユーザーの手数料は無料となっている。


クラウドソーシングで安価な家事代行を実現する「CaSy」がBEENOSの支援を受けて本稼働

家事代行と言えば利用料が高く利用者も限られるという印象を持っているのだけれども、クラウドソーシングの仕組みを利用すれば安価なサービス提供が可能になるという。

クラウド家事代行サービス「CaSy(カジー)」を運営するCaSyは6月16日、BEENOS(ネットプライスドットコムが10月より社名変更)を引受先とする第三者割当増資を実施した。金額は非公開だが数百万円程度と見られる。これにあわせて、4月よりアルファ版として提供してきたサービスを本格化する。

CaSyはネットで家事代行を申し込めるサービス。現在は新宿区や渋谷区など、東京の12の区に限定してサービスを展開している。サイト上で部屋の間取りや掃除の頻度、希望する掃除場所などを選択。その上で住所や候補日を選べば、掃除の3日前にはスタッフがマッチングされる仕組み。終了後は、スタッフに対する評価を入力して完了となる。この評価の一部は、スタッフ専用ページで閲覧できるため、スタッフのモチベーション向上の一助になっているそうだ。

価格は1時間2500円。これは、既存の大手家事代行業者の半額程度だという。「これまでの家事代行業者は、最低利用料金が1万円程度。しかも1時間単価で3900〜5000円ほど。一方でスタッフの時給は高くなかった。その理由は販管費の大きさ。それを圧縮することでこの価格を実現し、スタッフにも還元できる」(CaSy代表取締役の池田裕樹氏)。これまでの事業者は営業を抱え、社内にスタッフを抱えていたが、ネットでの申し込みとクラウドソーシングによってそのコストを下げているのだそうだ。

とは言え安かろう悪かろうなサービスではないそうだ。クラウドソーシングで集められたスタッフは面談の上で採用しており、大手家事代行業者での勤務経験がある人も多い。マニュアルに関しても、ユーザーから送られるスタッフへの評価やスタッフの日報などをもとにして常時ブラッシュアップしている。スタッフの報酬については、「マッチングがあってこそのビジネスではあるが、1人で食べていける程度に稼げている人もいる」(池田氏)そうだ。

CaSyのメンバーは3人。グロービス経営大学院大学の「ベンチャーキャピタル&ファイナンス」の講義で出会ったそうで、CaSyのビジネスプランもそこから生まれた。矢野経済研究所の調査によると、家事代行サービスの市場規模は2012年度で980億円程度で増加傾向にあるそうだ。だが一方で料金が高いことから利用に限りがあった。この料金を下げることで、「ユーザーの『家事の時間』を『家族で過ごす時間』に変えていきたい」(池田氏)という。6月中にも東京都23区でのサービス展開を目指す。

海外を見てみると、「Handybook」や「Homejoy」「MyClean」などが同様のサービスを展開している。Handybookは2013年10月には1000万ドルの資金を調達している。また国内でも「Bears」や「カジタク」といった比較的新しい事業者も増えている。