データ分析サービスのClearStory Dataはバックエンド技術とユーザ体験の二本の足を強化

ClearStory Dataがローンチしたデータ分析サービスは、同社によれば、この世界初めての、コアなバックエンドサービスに、リッチなビジュアルと共有機能を組み合わせたサービスだ。

まずバックエンド技術の特徴は、同社のCEO Sharmila Shahani-Mulliganによれば、内部的データと外部データをインメモリデータベースの技術を利用して統合していることだ。データは、関係データベースのデータでも、NoSQLのデータでも、あるいはPOSの情報や外部からの人口統計データでも、何でもよい。複数のタイプのデータを前処理なしでいきなり処理し、その結果を現代的なユーザインタフェイスで提示するのだ。

インメモリ技術のために利用しているのが、オープンソースのクラスタリングシステムApache Sparkだ。SparkはYahoo!、Autodesk、Grouponなども利用している。これにより、インメモリコンピューティングに特有のサブセカンド(sub-second, 1秒未満)の応答が達成できるのだ。

顧客は、データを表示するストーリーをダッシュボードで作る。ストーリーはその後の共有や改変ができる。

ClearStoryは、資金的基盤がしっかりしている。Andreessen Horowitz、Kleiner Perkins、Khosla Ventures、Google VenturesなどそうそうたるVCたちが同社に900万ドルを投資しているのだ。ユーザインタフェイス/ユーザ体験の部分は、かつてGoogleでGoogle Analytics、Google AdWords、各種のGoogle Adsプロダクトなどを手がけたDouglas van der Molenが担当した。そしてGoogleを名誉退職したShona Brownが、ストラテジックアドバイザー(戦略顧問)だ。

数テラバイトものデータを扱うデータ分析企業にとっては、ユーザ体験が今でも最大の課題だ。あるアナリストは、ClearStoryにいちばん近い競合相手はDatameerだろう、と言う。ただしユーザ体験で相当頑張っているClearStoryも、セットアップや利用がそれほど簡単ではない。市場に出回っているソーシャルなコラボレーションサービスに比べると、まだかなり面倒だ。

今日の市場でいちばん重要なのが、ユーザから見ての、直感的なわかりやすさ/使いやすさだが、データ分析サービスの多くがそれを欠いている。LovelyHerokuの協同ファウンダMario Danicが最近のインタビューで言ったことを、ここで思い出す。ソフトウェア開発の今日の最上位の課題は、ユーザの心に響く体験を作り出すこと。これに尽きる、と。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))