64ビットRISC-V版のキーボード一体型PC「DevTerm Kit R-01」をClockwork Techが発売、組み立て式で価格約3万円

64ビットRISC-V版のキーボード一体型PC「DevTerm Kit R-01」をClockwork Techが発売、組み立て式で価格約3万円

Clockwork Techは3月16日、64ビットRISC-V(リスク・ファイブ)チップ版のキーボード一体型PC「DevTerm Kit R-01」の発売を開始した。組み立てキットの体裁で販売しており、直販価格は239ドル(約2万8261円)。LinuxベースのOSおよびオープンソースソフトウェア関連の知識を必要とすることから実験的なモデルと位置付けており、初心者は他モデルを購入するよう呼びかけている。またサプライチェーンの状況から、納期は約60営業日を想定しているとのこと。64ビットRISC-V版のキーボード一体型PC「DevTerm Kit R-01」をClockwork Techが発売、組み立て式で価格約3万円

RISC-Vは、RISCベースおよびオープン標準の命令セットアーキテクチャ(ISA。instruction set architecture)。ISAには、x86アーキテクチャ、Armアーキテクチャなどがある。2010年にカリフォルニア大学バークレイ校においてプロジェクトが開始。オープンソース・ライセンス(BSDライセンス)として公開されており、使用料がかからない(ロイヤリティーフリー)。現在非営利団体のRISC-V Foundationが管理している。

DevTerm Kit R-01は、RV64IMAFDCVU(シングルコア、クロック周波数1GHz)、1GBのDDR3メモリーを搭載するR-01コアモジュールを採用。マザーボードにあたるClockworkPi v3.14メインボードにセットできる。

また6.8インチのIPS液晶ディスプレーを搭載するほか、別売のリチウムイオン二次電池「18650電池」をセットすることで、バッテリー駆動も可能。58mm感熱式(200dpi)サーマルプリンター付きの独自コアモジュール同梱。64ビットRISC-V版のキーボード一体型PC「DevTerm Kit R-01」をClockwork Techが発売、組み立て式で価格約3万円64ビットRISC-V版のキーボード一体型PC「DevTerm Kit R-01」をClockwork Techが発売、組み立て式で価格約3万円64ビットRISC-V版のキーボード一体型PC「DevTerm Kit R-01」をClockwork Techが発売、組み立て式で価格約3万円64ビットRISC-V版のキーボード一体型PC「DevTerm Kit R-01」をClockwork Techが発売、組み立て式で価格約3万円

「DevTerm Kit R-01」同梱物

  • ClockworkPi v3.14メインボード
  • R-01コアモジュール(RISC-V 64bit Single-core RV64IMAFDCVU @ 1.0GHz、GPUなし、1GB DDR3メモリー)
  • Ext. モジュール(拡張モジュール)
  • 6.8インチIPSスクリーン(1280×480ピクセル) モジュール
  • clockwork QWERTYキーボード(67キー+ゲーム用キー、トラックボール)
  • バッテリーモジュール(「18650電池」は別売)
  • デュアル スピーカー
  • 58mm 200dpi サーマルプリンター(DevTerm Kit A06 series)
  • シェルおよびブラケットシステム(筐体など)
  • clockworkOS搭載32GB TFカード(microSDカード)

6.8型液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のキーボード一体型PC「DevTerm」が2021年4月発売

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

Clockwork Techは11月20日、Raspberry Pi コンピュートモジュール 3+(CM3+ LITE)を内蔵可能なキーボード一体型小型PC「DevTerm」のプレオーダーを開始した。6.8インチIPS液晶ディスプレーを搭載し、発売は2021年4月予定。組み立てキットの体裁になっており、12歳以上対象としている。

価格は、Raspberry Pi CM3+ LITE搭載モデル「DevTerm Kit RPI-CM3 series」が219ドル(約2万2746円)。ARM Cortex-A53など搭載の独自コアモジュール搭載/1GBまたは2GBメモリーモデル「DevTerm Kit A04 series」が249ドル(約2万5861円)。58mm感熱式(200dpi)サーマルプリンター付きの独自コアモジュール搭載/2GBまたは4GBメモリーモデル「DevTerm Kit A06 series」が319ドル(約3万3131円)。

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

DevTermは、Raspberry Pi コンピュートモジュール 3(Raspberry Pi CM3)をセット可能なclockworkPi v3.14モジュールを内蔵。6.8インチのIPS液晶ディスプレーを搭載するほか、無線機能としてW-Fi(11ac)およびBluetooth 5.0をサポート。別売のリチウムイオン二次電池「18650電池」をセットすることで、バッテリー駆動も可能。

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

独自コアモジュール搭載の場合、OSとしてはDebian 9 ARMhおよびLinuxカーネル 5.2を基盤とするclockworkOS(GameShell OS)を利用。Raspberry Pi CM3+ LITE搭載の場合は、OSはRaspberry Pi OSとしている。このほかにも、Ubntuなどが利用可能という。

Clockworkは、デバイスドライバー、独自コアモジュール含めモジュール類の回路図と設計資料について、GPL v3ライセンスのもとGitHubに公開予定。受動的なメディア消費デバイスではないとうたい、オープンソースハードウェア、オープンソースを強く打ち出している。

  • ClockworkPi v3.14メインボード
  • コアモジュール
  • Ext. モジュール(拡張モジュール)
  • 6.8インチIPSスクリーン(1280×480ピクセル) モジュール
  • clockwork QWERTYキーボード(67キー+ゲーム用キー、トラックボール)
  • バッテリーモジュール(「18650電池」は別売)
  • デュアル スピーカー
  • 58mm 200dpi サーマルプリンター
  • シェルおよびブラケットシステム(筐体など)
  • clockworkOSまたは搭載16GB TFカード(microSDカード)
  • USB-C充電ポート

計4種類のコアモジュール、Raspberry PI CM3+ LITEと、clockworkPi v3.14モジュール

DevTermは、CPUや搭載メモリーの異なるA-0401~A-0604の計4種類のコアモジュールまたはRaspberry PI CM3+ LITEをclockworkPi v3.14モジュールにセットして利用するというモジュラーデザインを採用。コアモジュールを含め、ユーザーが異なる種類のモジュールに差し替えることで、機能をアップグレードできるようにしている。

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

コアモジュールのイメージ

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

コアモジュールのラインナップ

液晶ディスプレーも搭載、ライズバイ3内蔵のA5ポータブルPC「DevTerm」が2021年4月発売

clockworkPi v3.14モジュール

コアモジュールについては、FPGA+ARM、RISC-V、x86アーキテクチャなど、より多くのCPUアーキテクチャの評価とテストも行っており、よりエキサイティングなコアモジュールを間もなくお届けできるとしている。

Ext.モジュール(拡張モジュール)

Ext.モジュール(拡張モジュール)は、冷却用ファン、USB-Aインターフェース、カメラインターフェース(MIPI-CSI)などを搭載。Ext.モジュールについては、AIアクセラレーター、4G/5Gモジュールなどの構想が存在するという。

Ext.モジュール(拡張モジュール)

Ext.モジュール(拡張モジュール)

キーボードおよび制御ユニット

キーボード制御ユニットはArduino STM32との互換性を備えるArm Cortex-M3を採用。Micro USB-UARTポートを介して、キーボードのファームウエアをカスタム化可能としている。

67キー+ゲーム用キー、トラックボール

67キー+ゲーム用キー、トラックボールを搭載

キーボード制御ユニット

キーボード制御ユニット

バッテリーモジュール

バッテリーモジュールは、「短絡・逆極性保護」機能を搭載。別売のリチウムイオン二次電池「18650電池」を2本セット可能としており、信頼できる販売店から18650電池を購入するよう呼びかけている。

また18650電池1本でも動作するものの、不安定になる可能性があるという。長期間使用しない場合は電池を取り外すこと、18650電池を購入時に安全な利用方法を確認することを推奨している。

別売のリチウムイオン二次電池「18650電池」をセット可能

バッテリーモジュールは、別売のリチウムイオン二次電池「18650電池」をセット可能

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カテゴリー:ハードウェア
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