フォードがSUVブロンコの復活を記念してディズニー・メディア・ネットワークスとコラボ

Ford(フォード)は、Disney Media Networks(ディズニー・メディア・ネットワークス)と共同で、同社を代表するSUVであるBronco(ブロンコ)の復活を記念するショートフィルムのシリーズを、ABC、ESPN、National Geographic、Huluといった数々のケーブルTVとデジタルメディアで配信する。

新型コロナウイルスによるシャットダウンに後押しされるかたちで打ち立てられたこの戦略は、伝統的にモーターショーや人を招いてのイベントで新車発表を行ってきたフォードの新たな旅立ちとなる。同社は3年以上も前に、長年にわたるユーザーの要望と期待に応えてBroncoを復活させると公表していた。1996年に30年間の生産が終了したこのミドルサイズSUVは、6月にデトロイトでリニューアル開催が予定されていた北米国際自動車ショーで発表されるはずだった。だが、2020年北米国際自動車ショーの主催者から新型コロナのパンデミックを受けて開催中止が伝えられると、新しい戦略を練らなければならなくなった。

Broncoは、米国東部夏時間の7月13日午後8時(日本時間7月14日午前10時)から、ABC、ESPN、National Geographicで放映される最初のCMでデビューすることになる。放映と同時にフォードはBroncoの予約受け付けも開始する。また、同社は新型Broncoの追加情報をYouTube、Facebook、Inetagram、Twitterの各フォードチャンネルで配信する予定だ。

翌日からはHuluのオンデマンド配信でも見られるようになる。

フォードは、この新車発表の物語をDisney CreativeWorks(ディズニー・クリエイティブワークス)と共同制作した。このプロジェクトには、映画監督、シネマトグラファー、写真家、そしてプロクライマーであり、アカデミー賞受賞ドキュメンタリー映画「フリーソロ」の監督としても名高いJimmy Chin(ジミー・チン)氏が参加している。

「フォードのBroncoは、1960年代以来、人々の想像力を鷲掴みにして、遠いアメリカの辺境へと冒険心をそそる象徴的な車です」と、フォードの最高執行責任者であるJim Farley(ジム・ファーレイ)氏は話す。「Broncoの新時代の幕開けとして、私たちは冒険界の英雄ジミー・チンやディズニーの作家たちの大きな力を借りて、Broncoに命を吹き込み、大勢の人たちを荒野に駆り立てることができることを、とても誇りに思っています」

ショートフィルムは、チャンネルごとに内容が異なる。ABCでは、カントリーシンガーのKip Moore(キップ・ムーア)が出演するCMが「CMA Best of Fest」という3時間のカントリー音楽協会主催のコンサート番組で流される。ESPNでは「SportsCenter」という番組で、プロクライマーのBrooke Raboutou(ブルック・ラブトゥ)主演のCMが流される。ジミー・チン監督は、National Geographicチャンネルの「National Parks: Yosemite」という番組で新型Broncoを紹介する。また「チン監督は、National GeographicがInstagramアカウントの『ストーリー』で開催するBroncoをテーマにしたハッシュタグ・チャレンジ・コンテストの審査員も務める」と同社は話している。

画像クレジット:Ford/screenshot

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(翻訳:金井哲夫)

アマゾンやFacebookだけじゃない、スーパーボウル2020で流れるテック企業CM集

今年のスーパーボウルに大枚を投じた多くの企業が、放映予定の広告(あるいはその一部)をYouTubeで公開した。どのテクノロジー企業がどんな宣伝をしているのか興味ある方のために、まとめてみた。

CMの中にはAmazon(アマゾン)、Facebook(フェイスブック)のようなIT巨人がビッグスターを登用して自社製品を宣伝するものもある。一方、Dashlaneは視聴者にパスワードマネージャーを使わない生活の悪夢を思い出させる楽しい方法を思いつき、Squarespaceは女優のウィノナ・ライダーに同プラットフォームでウェブサイトを作らせた。

スーパーボウルでは、Hyundai(ヒュンダイ)のような自動車メーカーが最新テクノロジーを前面に押し出したマーケティングを行ったり、SodaStream(ソーダストリーム)が視聴者を宇宙に連れていく機会も提供している。そして、ボイスアシスタントは昨年ほどの大きな存在感はなかったが、それでもPringles(プリングルス)とリッキーアンドモーティーのおかげでキラーロボットを見ることができる。

以下にCM動画をアルファベット順に並べてある。

Amazon

Audi(アウディ)

Dashlane(ダッシュレーン)

Facebook※ティザーのみ

Google(グーグル)

Hyundai(現代自動車)

Microsoft(マイクロソフト)

Pringles(プリングルス)

SodaStream(ソーダストリーム)

Squarespace(スクウェアスペース)

T-Mobile(Tモバイル)

TurboTax(ターボタックス)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleの今年の感謝祭CMは雪のプラハで踊るペア――AirPodsをフィーチャー

毎年Appleはアメリカでサンクスギビングデーにあわせて新しいCMを発表してきた。他のAppleのCMと比べると、この時期のCMは特定のプロダクトや機能を宣伝するというより、「時候のご挨拶」といった雰囲気が強い。

というわけで今年のAirPodsのCMも同じ傾向だ。“Sway”と呼ばれる新しいCMはプラハの街が舞台で、白いAirPodsを耳に着けた女性がiPhone Xからサム・スミスの “Palace”を流す。

女性はそこから別の世界に入り込み、ダイナミックなダンスを繰り広げる。やがて男性に突き当たり、AirPodsの片方を渡し、こんどは雪の舞う中をペアで踊る。

ちなみにこのCMのダンサーの男女は実生活でも結婚しているという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AirPods初の広告はiPodの”あの”CMを彷彿とさせる

iPhoneやiPad、Apple Watchが注目されるようになってから、Appleの広告もほとんどがこの3製品にフォーカスした内容になってしまった。だからこそ、AppleがAirPodsのような周辺機器で新しいことを試しているのを見ると嬉しく感じる。

Appleは本日、iPodの黄金期を彷彿とさせるような新しい広告を発表した。なんとも表現しがたい内容だが、ひとつだけ言えるのはこのCMがあのiPodを象徴するCMのことを想起させるということだ。おそらくその理由は、目につく白いイヤホンを身に付けた人が、タガが外れたように踊っている様子を描いたCMの構成にある。

iPodは間違いなく、Steve Jobsのカムバック以降初めてAppleが発表した大衆向けデバイスだ。新しくてとんでもなくかっこいいそのデバイスは、当時のコンシューマー向け電子機器としては珍しい存在だった。

ここ最近ではiPodのアップデートに関する話を聞かないが、私はいつも2004年から放映されだしたiPodのオリジナルCMのことを思い出す。シルエットがメインのこの広告は数年間利用され、Appleがこれまでにつくった広告の中でも伝説的なもののひとつだ。発表から10年後でもその内容を覚えているということは、何か特別なものがあるということだと思う。

その後時は流れ、Appleは今回発表されたAirPodsのCMの背景を、当時のカラフルなものから、白黒の都会(メキシコシティ)の風景へと変更した。フリースタイラーのLil’ BuckだけがBGMに合わせて踊っている様子からは、これまでのiPodのCMよりも洗練された印象を受ける。

例えば、文字では何も表現されていないにも関わらず、このCMからはAirPodsの機能が余すところなく伝わってくる。AirPodsはケースを開けるだけでペアリングが完了するのだとわかるし、踊っても耳からイヤホンが落ちないということもよくわかる(個人的な経験からいって、イヤホンの装着感は人によるが)。さらにAirPodを耳から外すと音楽が自動的にストップするということも伝わってくる。

もっと重要なのが、ユーザーはついにイヤホンのことを心配せずに動き回れるということだ。AirPodにはケーブルがないので、狂ったように腕を動かしたければ、問題なくそうすることができる。

これこそ私がAirPodsの特徴で最も気に入っている点だが、実際に体験してみたいとこの感動はなかなかわからないだろう。しかしこのCMからは、ダンサーが建物の壁を登りながら踊っているように、AirPodsがユーザーを自由にするということが視覚的に伝わってくる。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter