SaaSの作業管理ツールに自由度の大きいカスタム化機能を導入したWrike、今後は大企業もねらう

作業管理ツールは二種類あるようだ。高価でカスタマイズの幅の大きいエンタプライズソリューションか、または、自由度の乏しい消費者ソフト的な製品だ。Wrikeは、今日(米国時間12/15)のアップデートで、同社の作業管理とコラボレーションのサービスにより、両者のギャップを填めようとしている。

CEOのAndrew Filevはこう語る: “これまではWrikeもごくふつうのコラボレーションツールだったけど、チームや仕事の特性に合わせてカスタマイズできるようにしたい、とずっと考えていた”。マーケティングのチームと技術開発のチームが、同一のツールで良いはずがない。

そこでWrikeが今日立ち上げた“ダイナミックプラットホーム”では、ユーザが自分たちのニーズに合わせて同社のサービスをカスタマイズできる。これひとつで、どの業種でもどの部課でも使えますよ、ではなくて、たとえばマーケティングの連中なら、見込み客、予算、承認、といった欄を設けることができる。開発チームは、タスクをScrumsprintに割り当てたりするだろう。いずれも、スプレッドシートのような簡単なフォームで行える。

Filevによると、この抜本的なカスタマイズ機能を実装するために同社のチームはまる一年間奮闘した。ITの消費者化のトレンドに連なる競合製品は多いが、自由で高度なカスタマイズに挑戦したのはWrikeが初めてだ。なぜ他社はやらないのかというと、彼によれば、それがものすごく面倒な技術的課題だからだ。“表面的には簡単に見えるけど、末端の具体的なレベルではものすごく複雑でややこしい”、と彼は言う。

しかし、その難題をなんとか乗り越えた同社は、今後は大企業にも売れると確信している。現在の登録ユーザ数(アカウント数)は100万を超えているが、全員がアクティブユーザではない。同社の売上は今年前年比で倍増し、LogMeInのSeth ShawをCROに迎え、LinkedInのBrian Thomeをプロダクトマーケティングのシニアディレクターに迎えた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Gitを利用して文書作成コラボレーションの変更シンクを自動化するKivo

今のコラボレーションソフトは、リアルタイムでコラボレーションするものが多いが、Y Combinator出身(今期生)のKivoは、ちょっとちがう。

協同ファウンダのZefi Hennessy Holland(CEO)とLeo Anthias(CTO)が言うには、今は多くの人が、Officeを使って文書の草案を作り、それをメールでやりとりすることによってコラボ(共同作業)している。しかしその方式では、お互いの手元にある草案文書が最新状態にシンクされない。これに対しKivoでは、ユーザが各自の文書にその都度の変更をシンクできる。対応文書形式は相当幅広くて、Microsoft Officeの標準アプリケーションをすべてカバーする予定だが、今のところはWindows XP以降の上でPowerPoint 2007と2010のみだ(最新バージョンのPowerPointももうすぐ)。

PowerPointだけという現状では、変更箇所をシンクする単位が一枚のスライドだ。このツールはユーザのPowerPointに組み込まれ、ほんの数クリックでKivoのサーバ上の新バージョンにシンクしたり、あるいは旧バージョンをKivoのリポジトリからリストアできる。もう、共有するファイルにいちいち、presentation_v4_final_final.pptのような名前をつけなくてもよい。

そんなことは、Gitでやれ!? そう、Kivoは実はGitを利用し、いわばGitにかぶさるユーザインタフェイスだ。Gitは分散バージョンコントロールシステム/ソースコード管理システムとしてデベロッパやプログラマには(おそらくGitHubを介して)おなじみだが、(コラボレーション下において)プログラムのソースファイルのバージョン管理ができるのなら、同じ仕組みで一般文書のバージョン管理もできるのだ。HollandとAnthiasが言うように、Kivoのサーバがユーザに提供する文書のリポジトリは、Gitのリポジトリだ。そうすると、シンクに際してユーザが実際にダウンロードするのは変更箇所だけだから、往々にして巨大な文書全体をダウンロードせずにすむ。

HollandとAnthiasの考えでは、もちろんリアルタイムのコラボレーションツールも必要だが、でも彼らが調査した結果によると、むしろ、リアルタイムに縛られたくないという事務系労働者の方が多い。共同で制作中の文書でも、目を通したり手を加えるのは、自分の都合の良い時間にやりたいのだ。しかも、その共同作業に多数の人が参加しているときには、リアルタイムはほとんど地獄になる。…しかしそれでも、Gitのような便利なシンクシステムを使っている企業は少なく、メールのやりとりが相変わらず多い。彼らの主張では、KivoはGitの仕組みによってリアルタイムコラボレーションに伴う問題を解決し、苦労と間違いの少ないワークフローを実現する。

Kivoは目下ベータなので無料。今後はフリーミアムとして、高度な機能を必要とするユーザには人月あたりの有料制とする。文書共有ソフトとしてはMicrosoftのSharepointなどがすでにあるが、それらのユーザですらKivoには有料で利用するだけの価値がある、と彼らは信じている。しかし当面は、むしろ彼らがユーザについて勉強する期間だから、ここで登録すれば無料で試用できる。

〔余計な訳注: ちょっと勉強して、GitHubを直接、文書共同作成用に利用してもよい。小説のように一人で作成する文書にも、便利に利用できる。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))