Bitcoinのブロックチェーンに便利なメタデータ層をつけて多様なアプリケーションを可能にするColu

暗号通貨Bitcoinを支えるブロックチェーンという技術は、現実世界のいろんなトランザクションにより高いレベルの信頼性をもたらすプラットホームとして、かなり前から投資家が注目してきた。

テルアビブのColuは、そのヴィジョンを現実化するプラットホームを、開発しようとしている。Coluが提供するAPIを使ってデベロッパは、カラードコイン(colored coins,証書性通貨)とBitcoin 2.0のインフラストラクチャにアクセスして、新しい分散アプリケーションを作ることができる。

ColuのCEOで協同ファウンダのAmos Meiriはこう語る: “ブロックチェーンはいわば、この惑星上の誰とでも共有しているGoogleのスプレッドシートみたいなものだ”。そのスプレッドシートに誰もがアクセスでき、そしてそのシート(bitcoinの台帳)の変更(書き換え)を承認する手段を誰もが持つことによって、トランザクションにより高い信頼性とセキュリティ*がもたらされる機会が作られる。〔*: 原理的に、本人性詐称が起こりえない。〕

Coluがやることは、bitcoinの基本的なトランザクションの上に、取引された通貨量だけでないメタデータの層を作ることだ。すると、Coluを利用して作ったアプリケーションは、単なる仮想通貨だけでなく、鍵やチケットや役職や行為など、現実世界のいろんなものでブロックチェーンベースのトランザクションを承認できるようになる。

“この、bitcoinでセキュリティを確保されたプラットホームにより、これまでネットでの買い物をためらっていた層も安心してeコマースなどを利用できるようになる”、とMeiriは語る。

すでに、Coluのプラットホームを利用してトランザクションの部分にbitcoinを統合しているアプリケーションデベロッパが数名いる。

この技術の開発を加速し、またアプリケーションデベロッパたちの利用促進を図るためにColuは、イスラエルのVC Alephと合衆国のSpark Capitalが率いるラウンドにより、250万ドルの資金を調達した。

Coluはいわゆる、bitcoin 2.0 technology(bitcoin 2.0テクノロジ)の最新の例だ。この技術はbitcoinの、単なる仮想通貨を超えた用途を開拓しようとしている。

Meiriは語る: “Coluの目標は、ブロックチェーンの能力を利用して、あらゆるものへのアクセスを安全にすることだ。オンラインの買い物も、別荘のドアも、車のドアロックも。その用途はきわめて多様だが、ブロックチェーンの確認とセキュリティの能力があれば、何でも可能だ”。

Meiriと彼のチームは、それまで、カラードコイン(colored coins)の開発に関わっていた。その経験が、Coluの技術のベースになっている。

Culuの開発プラットホームはまだベータだが、2015年の第二四半期には一般公開でリリースされる予定、という。

昨年Bitcoinの価値は下落を続けたが、それにも関わらずその技術の継続的成熟と、bitcoinを利用する消費者の数の増加は着実に続いている。

今週は、CoinBaseが7500万ドルという巨額の資金を調達し、合衆国で初めての、州公認のBitcoin取引所をローンチした。

本誌のライターJon Russellが、昨日の記事で書いている:

先週、ニューヨーク証券取引所とUSAAを投資家に加えた同社は、Wall Street Journalの記事中で、ニューヨークやカリフォルニアなど重要な地域も含めて全米の半数の州から“州の規制下での営業”を認められた、と述べている。とくにニューヨーク州は、州の規制を受け入れないかぎり営業をさせない、と強硬に主張していた

Coinbaseはすでに、世界の19か国で取引所サービスを提供しており、これまで合衆国国内での営業許可や承認を得るのに5か月かかった、と言っている。ユーザは、同社の営業が許可されている州内でないと同社のサービスにサインアップできない。今、そのほかの州でも許可を得るべく、継続的に努力が行われている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))