コンタクトレンズ小売りの1-800 Contactsが在宅検眼の6over6 Visionを買収

センサーやコンピュータビジョン、機械学習の技術発達で、医学的な診断が家で行われるようになりつつある。そうしたサービスを提供する最新企業が、コンタクトレンズをオンラインで販売する1-800 Contactsだ。米国ユタ州に拠点を置く同社が、在宅検眼の6over6 Visionを買収した。買収額は非公開だ。

6over6 Visionはイスラエルを拠点とする企業で、機械学習とセンサーを組み合わせた在宅検眼の商業展開にこれまでに1500万ドル(約16億円)を調達している。基本的な目の検査をスマートフォンかコンピュータ、そしてカメラだけで行うことができる。

Rimonci Capital、Alumot VC、インドのオンラインメガネ会社Lenskart.comそしてTriVenturesが、6over6 Visionの投資家となる。Lenskart、NovaVision、Kede Optics、SmartBuyGlasses、EyeRim、Liingo、Magic Leap、Glasses USAなどの企業は、既存のレンズから光学パラメーターを取得したり瞳孔間距離を測定したりするのに6over6 Visionのテクノロジーを活用している。これにより消費者は二次検査や予約なしで処方を更新できる。

「我々は6over6 Visionが構築したイノベーションを称賛してきた。実際、我々の顧客向けにも同社の技術を活用している。今回の買収で、25年間行ってきたよりよい視力ケアの追求を続けられる」と1-800 ContactsのCEO、John Graham(ジョン・グラハム)氏は発表文で述べた。「シンプルで低価格な眼のケアがあって然るべきだ。6over6 Visionを取り込むことで、こうしたケアをこれまでよりも多くの顧客に提供できる」。

1-800 Contactsは、新しい眼鏡やコンタクレンズ処方のための視力検査といったサービスも提供する予定だ。「消費者自ら視力のケアを管理し、実際に足を運ぶことなく世界中のコミュニティにアクセスできるようにする画期的なテクノロジーを作り出すことが我々の使命だった」と6over6 Visionの共同創業者のOfer Limon(オファー・リモン)博士は声明文で述べた。「1-800 Contactsは、業界を弱体化させたものを変えるという私たちの原動力を共有している。今回の買収で、グローバル規模で真の革新をもたらせると確信している」。

画像クレジット: Science Photo Library / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

Google、コンタクトレンズ内埋め込みカメラの特許を申請

9to5Googleが発見したところによると、Googleはアメリカ特許庁にコンタクトレンズ内カメラの特許を申請したという。超小型のカメラをコンタクトレンズ内に埋め込むという基本概念の特許だ。Google Glassのコンセプトをさらに一歩進める可能性があると同時に視覚障害者に対して視覚情報の補助を与えるのに役立つことも期待されている。

Googleは最近、血糖値測定装置をコンタクトレンズに組み込む計画を詳しく公表している。これが実現すれば糖尿病患者はいちいち指先に針を刺すことなく、リアルタイムで連続的に血糖値がモニタできる。

コンタクトレンズ・カメラについても、視覚障害者に対して装着者の位置や危険な障害物の存在を知らせるなどの医療技術への応用が考えられている。さらに将来はGoogleGlassのようなウェアラブル・コンピュータとの接続も考えられる。

Googleのような巨大テクノロジー企業は常に数多くの特許を出願している。そのうち実際の製品となるのはごくわずかだ。それにカメラを目の中に装着する考えに抵抗を感じる消費者も多いだろう。しかし障害者に対する補装具として考えれば、難聴者に対する人工内耳の内耳蝸牛への埋め込みなどに比べて侵襲性が少なく、比較的近い将来実用化されてもおかしくない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+