Couchbaseが完全なマネージドデータベースサービスを立ち上げ

広く使われているNoSQLデータベースCouchbaseは米国時間2月4日、完全なマネージドデータベースサービス(DBaaS)であるCouchbase Cloudのローンチを発表した。このサービスは今年の夏の終わりごろ一般公開され、ユーザーはAWSとMicrosoft Azureの上で利用できる。Google Cloudのサポートは、やや遅れる。同社によるとこれは、初めての「複数のクラウドプロバイダーをサポートするSQL-on-NoSQLのDBaaSだ」。

顧客にとって重要なのは、Couchbase Cloudでは自分のVirtual Private Cloudにあるデータを完全にコントロールできることだ。Couchbaseによると、サービスのデプロイはわずか数クリックですみ、完全なマネージドサービスなのでデータベースサービスの管理とアップグレードは同社が担当する。

サービスを支えるインフラストラクチャはKubernetesやPrometheus、Grafanaなどオープンソースの技術を使用するが、完全なマネージドサービスなのでユーザーはそのあたりをあまり気にする必要はない。むしろCouchbaseが強調するのは、インフラストラクチャとデータベースソリューションとの非結合だ。そこで料金にも、インフラストラクチャの使用料は含まれない。ユーザーが払うのはクラウドプロバイダーへの支払いだけであり、そこでは予約インスタンスなどのディスカウントを他のクラウドプロバイダーと同様に利用できる。Couchbase Cloudの料金体系には、時間制や従量制など複数の料金オプションがある。

従来、Couchbaseのフォーカスはそのサーバーモバイルのサービスにあった。しかしそこに完全なマネージドサービスを加えるのは、むしろ合理的だ。ユーザー企業の中には、データベースの管理を自分でできないところも少なくないからだ。

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画像クレジット: Ryoko Uyama/Getty Images

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ビッグデータ処理のモバイル化を志向するCouchbaseが新たに$60Mを調達

分散コンピューティングの需要やモバイルデバイスの増殖に伴い、コンピューティングのインフラとなるツールの革新の歩みが加速している。そして新しいタイプのデータ管理やデータ処理技術を専門とするスタートアップたちが大きな資金を調達して、次世代のコンピューティングを推進しようとしている。

最近、新たな投資家WestSummitやAccel Growth Fundから6000万ドルを調達した新進のデータベース企業Couchbaseも、その巨額な資金により、国際展開と継続的な研究開発を、さらに加速するつもりだ。

カリフォルニア州Mountain Viewの同社は、MongoDBなどとともに、企業や組織の業務データ(operational data, オペレーショナルデータ)の管理を扱う、資金状態の良好なスタートアップの一つだ。

これまで累積で10億ドルあまりを調達しているClouderaなど、Hadoopベースのベンダと違ってCouchbaseとMongoDBは、データベースのデータ処理よりもむしろ、データの管理とリカバリに力点を置く。同社のCEO Bob Wiederholdは、そう語っている。

Wiederholdは曰く、“ユーザのところでは大量のアプリケーションが同時に動いていて、大量のデータベース操作をたえず行っている。今日のデータベースは、そのような苛酷な状況を堅牢にサポートしなければならない”。古いデータベース技術ではデータが中央一点型で存在し、Couchbaseのような分散データベースと違って、需要増に応じて機敏なスケールアップができない、と彼は語る。

WestSummitとAccel Growthから得た新たな資金は、ビッグデータ市場のなお一層の開拓に充てられる。その市場のグローバルな現在の規模は、アナリストグループIDCによれば、160億ドルあまりと推計されている。

さらに同社は、5月のローンチしたモバイル技術の展開にも力を入れていく。

Couchbaseが今市場に売り込もうとしているモバイルデータベースは、モバイルデバイス上のアプリケーションが、インターネットに接続していないときでも稼働できる状態を作り出す。

Wiederholdはさらに言う: “今モバイルアプリを使おうとすると、インターネット接続がなかったり、接続状態が悪かったりしてフラストレーションにおちいることがある。ある程度キャッシュが使われてはいるが、アプリ本体の機能は利用できない。しかし、必要なデータをモバイルデバイス上に保存できたら、非常に速いレスポンスタイムを享受できるし、インターネット接続が得られる状態になったらデータをクラウドにシンクできる”。

Couchbaseのモバイルプロダクトはまさに、そのような機能性を提供する。“モバイルへの移行は巨大なトレンドであり、そのためにまず最初に作られるのがモバイルのアプリケーションだ。しかし、今よりももっとグレートなモバイルアプリケーションを作れて、利用できるためには、モバイル対応のデータベースこそが、その鍵となる技術なのだ”、とWiederholdは自負を語る。

モバイルと並んでCouchbaseのCEOの目に映じている大きな機会が、国際展開の拡大だ。中国と合衆国を股にかけたファンドWestSummitを加えたのも、そのねらいからだ。WestSummitの協同ファウンダでマネージングパートナーのRaymond Yangが、Couchbaseの取締役会に加わる。

Couchbaseには、二つの別々のデータベース企業CouchOneとMembaseというルーツがあり、両社が2011年に合併してCouchbaseになった。

同社はこれまでに、Accel Partners、Mayfield Fund、North Bridge Venture Partners、Ignition Partners、Adams Street Partnersなどから合計1億ドルあまりを調達している。

写真はFlickrユーザElif Ayiterより

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NoSQLデータベースのCouchbaseが$25Mを調達してグローバル展開へ, 一番人気MongoDBとの差別化を強調

NoSQLデータベースのCouchbaseが2500万ドルを調達して、新しいエンタプライズ機能を構築するとともに、インド、中国、南アメリカなどに事業を拡張していく。このシリーズDのラウンドを仕切ったのはAdams Street Partners、これに既存の投資化Accel Partners、Mayfield Fund、North Bridge Venture Partners、およびIgnition Partnersが参加した。これで同社の資金総額は5600万ドルになる。

Couchbaseは独立のオープンソースプロジェクトだが、ApacheのApache CouchDBと、同じくオープンソースプロジェクトのmemcachedがその背景にある。

そのほかのNoSQL企業と同様にCouchbaseも、企業の評価がより戦略的になるに伴い、採用事例が増えている。最近ではますます、Couchbaseをミッションクリティカルなアプリケーション用、と考えるところが多い。

データベースを複数のデータセンターに分散している企業も珍しくないが、Couchbaseの最新リリースには、それら複数のデータセンターを横断してレプリケーション(複製)行う機能が加わった。また、新たなセキュリティ機能も加えた。

CouchbaseのCEO Bob Wiederholdによると、同社を他社と差別化するものは最小のレイテンシと最大のスループットだという。彼によるとキャッシングの層とデータベースの層が別々になっているところが多い中でCouchbaseは、この二つの層を一つにまとめた。そのためにCouchbaseにはMemcachedが組み込まれており、またストレージのためのディスクも高効率なものを使用している。

同社のこのような技術では、競合相手のMongoDBによくあるロッキングが起きない。もちろんデータベースがロックしたらパフォーマンスは大きく落ちる。…Wiederholdはそう主張する。

Wiederholdによると、CassandraやMongoDBのような競合製品との大きな違いは、そのピアツーピアネットワークのスケーラビリティが優れており、セットアップが自動化されていることだ。

Webアプリケーションやモバイルアプリの要求が、今変わりつつある。今では数百万ものユーザが同時にスリータイヤアプリケーションを使用する。アプリケーションはそういう、Web的スケールで稼働しなければならない。しかもそれらはデータが主役で、高速なスケールアップが必要とされる。

Couchbaseの技術は堅固なワールドクラスのテクノロジだが、最近IBMの認定製品にもなったMongoDBに比べると、まだ知名度が低い。しかしWiederholdは、人気競争には関心がない、ユーザのスケーラビリティをしっかり確保することが何よりも重要、と言う。

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