フランス政府が接触者追跡アプリのソースコードの一部を公開

フランス国立情報学自動制御研究所であるInriaは、フランス政府の接触者追跡アプリ「StopCovid」を動かすプログラムのソースコードの一部をリリースした。いくつかのGitLabリポジトリに分け、Mozilla Public License 2.0に基づいて利用できるようになっている。フランス政府は、すべてをオープンソースにすると発表していたが、実際にはそれよりも多少複雑な状況になりそうだ。

Inriaが発表資料に書いているように、このプロジェクトは現在3つの部分に分かれている。インフラに関する重要度の高い要素は、GitLabリポジトリとして利用できるようにはならない。その代わりInriaは、セキュリティ実装に関するドキュメントのみをリリースする予定としている。それも、ANSIAと、フランスのデータ保護に関する監視機関CNILが、この面でもある程度の透明性を確保することを促したからだ。

2番目の部分は公にリリースされる予定となっている。ただしInriaは、外部からの貢献は求めない。デベロッパー用語で言えば、プルやマージのリクエストには応じない。ここに含まれるのは、主にユーザーインタフェースに関するもので、接触者追跡プロトコルとは直接のやり取りのない部分となる。

3番目の部分は、接触者追跡プロトコルと、その実装を含んでいる。これについては、Inria自身と、StopCovidに取り組んでいる企業や研究チームのコミュニティが、外部からの貢献を求めている。プライバシーとセキュリティに関して、プロトコル自体を改善するためだ。

フランスでは、ROBERTと呼ばれる集約型の接触者追跡プロトコルを推進している。InriaとFraunhoferが、その仕様をリリースした際に、私は同プロトコルの長所と短所を分析した

それは、Apple(アップル)とGoogle(グーグル)による接触者追跡APIとはかなり異なっている。ROBERTは、中央のサーバーを使用して永続的なIDを割り当て、その永続的なIDに関連付けられた複数の一時的なIDも割り当てる。スマートフォンは、周囲にいる他のアプリユーザーの一時的なIDを収集しておく。誰かが新型コロナウイルスに対して陽性であると診断された場合、サーバーは、その人が接触を持った人たちに関連付けられたすべての一時的なIDを受信する。もし、ユーザーの一時的なIDの1つ以上にフラグが付けられると、そのユーザーは通知を受け取ることになる。

このような匿名のシステムを選択するということは、その実装が完璧なものであると、政府を信頼する必要が生じることを意味する。たとえば、サーバーと通信する際、アプリがありとあらゆる情報を送信するように作られていれば、サーバー側で永続的なIDに実名を関連付けることも可能になってしまうからだ。

Inriaによれば、すべてがうまくいった場合、StopCovidは6月上旬にもリリース可能であるという。フランスのデジタル大臣であるセドリックO(Cédric O)氏は、テレビのインタビューで、政府としては6月2日にStopCovidをリリースしたいと考えていることを表明した。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

工場再開後も自宅に留まるテスラ社員には失業手当が給付されない可能性

「一時帰休しているTesla(テスラ)社員が操業再開で呼び戻れれた時、新型コロナウイルス(COVID-19)を恐れて自宅に残ることを選択すると、失業手当を受けられないかもしれない」と同社の人事責任者であるValerie Workman(ヴァレリー・ワークマン)氏が5月13日に社員に宛てたメールに書いた。

TechCrunchが入手した社内メールには「失業手当をもらえるかどうかは州の判断次第であり、同社は自宅待機することついて社員を罰することはない」と書かれている。CNBCがこのメールについて最初に報道した。

「呼び戻された後は一時帰休状態ではなくなるため、出社しないことを選んだ場合は地方自治体の判断によっては失業手当の給付に影響があるかもしれない。テスラの判断ではない」とワークマン氏がメールに書いている。そして「会社はみなさんの判断を全面的に尊重し支援していく。会社が不利を強いることはない」と。

TeslaのCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は従業員宛ての社内メールで「仕事に戻ることに不安を感じるなら、家に留まるべきだ」と語った。しかし、この最新のメールは社員に苦渋の選択を迫っている。仕事に戻って新型コロナの感染リスクに直面するか、自宅に残って失業手当を失うか。メールの一部のスクリーンショットは以下のとおりだ。

Tesla HR email

5月13日に送られたメールでは、同社がカリフォルニア州フリーモント工場で生産再開の準備を進めていることが社員に伝えられた。同工場は、新型コロナウイルスのパンデミックの最中、いつ、どうやって操業を再開するかに関する議論の的になっている。

マスク氏は、アラメダ郡と衛生当局が外出禁止令を5月末まで延長したことに対する批判を繰り返し投げかけてきた。先週末に同氏は、テスラの事業拠点を州外に移し、郡を訴えることもほのめかした。

同氏氏が郡を公然と非難し、5月11日には外出禁止令を無視して工場を再稼働させるとまだツイートしている一方、当局とテスラの交渉は水面下で進められている。5月12日の夜アラメダ郡は、追加の安全対策を実施すれば、来週にもテスラが操業を再開できる可能性があると述べた。

衛生当局の声明によると、テスラからフリーモント工場における独自の新型コロナウイルス対策計画を受け取った後、「テスラ代表者と同社の安全・予防計画に関する建設的な議論を交わし、追加の安全対策についても話した」という。

画像クレジット:David Paul Morris / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

テスラのフリーモント工場再開をカリフォルニア州アラメダ郡が来週にも許可へ

米国時間5月13日、米国カリフォルニア州アラメダ郡は、Tesla(テスラ)が追加の安全対策を実施すれば来週にも操業再開できる可能性があると発表した

アラメダ郡公衆衛生局の発表によると、テスラからフリーモント工場における独自の新型コロナ対策計画を受け取ったあと、「テスラの代表者と同社の安全・予防計画に関する建設的な議論を交わし、追加の安全対策についても話した」と説明されている。

「テスラが予防・管理計画に新たな方策を加え、健康に関する指標が安定ないしは改善すれば、当局はテスラが早ければ来週の操業再開を目指して今週から最小限の運用を進めることに同意する」と付け加えた。

アラメダ郡当局はフリーモント警察署と協力して、同社がソーシャル・ディスタンスを含め安全対策を実施しているかどうかを検証すると語った。

この合意は、アラメダ郡とテスラの工場再開日時を巡る衝突を受けたものだ。5月11日にTeslaのCEO であるElon Musk(イーロン・マスク)氏は、アラメダ郡が製造業に対する外出禁止令を解除していないにもかかわらず、フリーモント工場で生産を再開したと発言した。同社は先週末にかけて、アラメダ郡に対して外出禁止令の解除を求めて訴訟も起こした。

関連記事:テスラがアラメダ郡の命令に反してカリフォルニア州フリーモント工場を再開

アラメダ郡はベイエリア地区5つの郡とともに、5月4日に一部の規制を緩和。建設、土木など主として屋外で行われる事業の再開を許可している。新型コロナウイルスの主要指標数値によっては、5月18日にそのほかの事業の再開も認められる可能性がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米国が「中国のハッカーが新型コロナ研究を標的にしている」と非難

米連邦捜査局(FBI)と、米国土安全保障省(DHS)傘下のサイバーセキュリティ専門とするCISAは稀に見る共同声明というかたちで、中国のハッカーが新型コロナウイルス(COVID-19)に関する米国の研究を盗もうとしていると非難した。

5月13日に出された声明文には、中国のハッカーが「新型コロナウイルス関連の研究を行っているネットワークや研究者から、ワクチン、治療法、テストに関連する価値ある知的財産や公衆衛生データを特定して不正に入手しようと試みていることが確認された」と書かれている。

「こうした部門をターゲットにする中国の動きは、米国の新型コロナウイルス対応への大きな脅威となる」としている。FBI、CISAいずれも主張の根拠を示さなかったが「『数日内』に詳細を公表する」とした。

これは、米国と英国が先週出した共同声明に続くものだ。共同声明では、「医療機関・医療研究機関に対して、ハッカーがIDやパスワードを組み合わせて連続的に不正ログインを試みるパスワードスプレー攻撃を使っている」と警告していた。これらの機関は、医療支援サービスと医療用品を一体となって提供し、事故を防止し、新型コロナウイルスの対応に集中している。

研究会社と製薬大手は新型コロナウイルスのワクチン開発を競っている。専門家に言わせると、厳しいロックダウンの規制を世界中で解除するにはワクチン開発がおそらく唯一の方法となる。新型コロナ感染が昨年12月に確認されてからこれまでに世界中で420万人超が感染しているのだ。

米当局は長い間、中国が米国のシステムをハッキングしていると非難してきた。2018年以来、司法省の検事は中国政府のために働いているといわれるハッカー数人を検挙してきた。これらのハッカーは2015年のAnthem情報漏洩、数十社ものテック大企業や政府系組織が影響を受けた事案などにかかわっていたとされ、最近のものとしては中国軍のハッカーが消費者信用情報大手Equifax(エクイファックス)から1億5000万件近くの記録を盗んだ事案などがある。

中国政府は繰り返しハッキングの疑いを否定してきた。しかし新型コロナ研究を盗むためにサイバー攻撃していると非難されている国は中国だけではない。今週初め、ロイターはイランが支援するハッカーが米国の製薬会社Gilead(ギリアド)を攻撃したと伝えた。同社の抗ウイルス薬「レムデシビル」はこれまでに新型コロナウイルスの治療薬としての有効性が示された唯一のものだ。

画像クレジット: Jane Barlow / WPA Pool / Getty Images

“新型コロナウイルス

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(翻訳:Mizoguchi

アマゾンが新型コロナ禍の便乗値上げ禁止の法制化を米議会に求める

Amazon(アマゾン)は、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの間の便乗値上げに対して何もしなかったとして多くの批判を浴びてきた。同社はおよそ50万件の悪質な品目ページを取り下げるなどしてそれなりの努力はしてきたが、その反応の遅さが批判された。また、需要の多い品目の多くがアフィリエイト経由で売られ続けていた。

しかし米国時間5月13日、同社の公共政策担当副社長を務めるBrian Huseman(ブライアン・フセマン)氏が議会宛ての公開書簡で、全国的な危機の間の価格釣り上げを違法とする法律の策定を議員たちに求めた。その書簡には、すでにそのような法律がある州の例としてテネシー州などが挙げられている。

「価格を釣り上げる悪徳業者の責任を追及しようとするアマゾンの協力的な取り組みによって、1つのことが明らかになりました。消費者を守るには、価格の釣り上げを禁じる強力な全国レベルの法律が必要です」と同氏。「現在、米国の約3分の2の州では、危機的状況下での価格つり上げは禁止されています。しかし、州によって異なる基準は、法の執行に協力して消費者を保護し、法を遵守するために取り組む小売業者にとって大きな課題となっています」と続ける。

アマゾンのCEOであるJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏も、先月の例年の株主宛て書簡でこの問題を取り上げている。「価格釣り上げ対策を強化するためにアマゾンは州の司法長官との特別なコミュニケーションチャネルを作り、消費者の苦情は直ちにアマゾンに伝わるようにしている」と述べた。

確かに同社は部分的な対策努力はしている。同社によれば、米国のストアにおいて4000件近いセラーアカウントをポリシー違反で取り下げたという。しかし需要の多い品目をざっと検索して見ただけでも、かつてはどこででも買えたようなありきたりの家庭用品におそろしい高値が付いている。特に値上げがひどいのは、洗濯や掃除用の製品だ。

メディア支援サービスを提供しているThinknumに頼んで、アマゾンおけるClorox(クロックス)ブランドの製品の昨年後半から本日までの価格の推移をグラフにしてもらった:

地域の小売店の棚ががら空きになれば、生活のためにますますアマゾンが頼りになる。悪質なセラーはそこにつけこもうとする。生活必需品以外の需要の少ない品目にも便乗値上げが伝染して、とくにNintendo Switchなどの製品は関心の増加とサプライチェーンの不具合も絡めて売値が急騰している。

同社が指摘しているように、このようなポリシーを法律で強制することは一種の曲芸にも似ている。 フセマン氏は書簡で「簡単に申し上げると、緊急事態が宣言されたら手を消毒するジェルのPurll(パール)が一瓶400ドルになることを避けたいのです。そして、サプライチェーンの寸断な、やむを得ない事情による値上げは認めなければなりません。しかも、禁則はすべてサプライチェーンのすべての段階に適用され、最終的な売り手だけがメーカーやサプライヤーによる代価の釣り上げをかぶるようであってはなりません」とコメントしている。

画像クレジット: Philippe Lopez/AFP/ Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Uberがドライバー向け保護用品に約53億円の支出を約束

Uber(ウーバー)はドライバーの安全を守る保護用品の購入、配布に5000万ドル(約53億円)を支出すると発表した。保護用具には、マスク、消毒剤、殺菌剤、手袋などがある。Uber CEOのDara Khosrowshahi(ダラ・コスロウシャヒ)氏が米国時間5月13日の電話会見で語った。

Uberは、全世界のドライバーに配布するためのマスクを2300万枚以上確保済みで、これまでに約500万枚のマスクをドライバーに配ったことを明らかにしている。。一部の保護用品は自宅に直接送付しているほか、国によっては費用の精算も行っている。今月初め、Uberはドライバーと乗客にマスクの着用を義務付けることを発表した

これまでドライバーは、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミック対策をもっと支援するよう会社に要求しており、本日の発表はそれを受けたかたちだ。5月11日、約100人のドライバーがサンフランシスコのUber本社前に集結し、ギグワーカー保護法 AB 5の遵守を要求する抗議行動を起こした。デモの前に私が話したドライバーは、Uberには自分たちを守るためにもっと費用をかけてほしいと言っていた。

「Uberは、AB 5法案の反対運動対策に何百万ドルも使うより、その資金でパンデミック下のドライバー支援を充実してほしい」とドライバーのMekela Edwards(メケラ・エドワーズ)氏はコメントする。Uberは反対運動の対策に少なくとも3000万ドル(約32億円)を費やしており、LyftとDoorDashも3000万ドル以上使っている。

「あのお金を私たちの支援に使えたはずだ」と5月11日の抗議デモの前にエドワーズ氏は私に言った。「私はこの仕事を楽しんでいる。ただ労働者の受けるべき敬意と配慮が欲しいだけだ」。

財政的責務に加え、Uberはほかにも安全への予防策を発表した。5月18日から始める自撮り写真を使ったドライバーのマスク着用検証システムがその1つ。マスクを付けていない人物が乗車しようとした場合、ドライバーは理由を説明することで反発なく容易に乗車を拒否することが可能になる。もし誰かが乗車中にマスクをはずせば、ドライバーも乗客もそのことを通報できる。

相乗りサービスのUber Poolはまだ利用できないが、UberはUberXに変更を加える予定だ。ドライバー保護を重視して、UberXの最多乗客数は3名とし、全員が後部座席に座らなくてはならない。

詳細はこちらで読める。

関連記事:Rideshare drivers stage caravan protest over Uber’s labor practices

画像クレジット:Anindito Mukherjee / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米国の4月のeコマース売上高は新型コロナ禍の需要で49%増、パジャマは143%増

オンライン小売業者は、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響でブラックフライデーのような売上を目の当たりにしている。Adobe(アドビ)のDigital Economy Index(デジタル経済インデックス)の新たなデータによると、米国のeコマースは、ベースとなっている外出禁止令が出る前の3月上旬に比べて4月は49%増えた。オンライングローサリーが売上増に貢献し、3月から4月にかけて日々の売上は110%増だった。一方、エレクトロニクス製品の売上は58%増、書籍の売上は倍になった。

アドビのDigital Economy Indexを参考にしているこのデータは、1億ものSKUにまたがる1超件あまりのオンライン決済を分析したものだ。データを収集するのに米国のトップ小売100社のうち80社の協力を得ている。

こうした数字は、新型コロナウイルス危機に対応するのに役立つプロダクトに消費者が進んで金を使っていることを示している。ここには、大部分を占めるオンライングローサリーのピックアップと配達が含まれている。

Amazon(アマゾン)やWalmart(ウォルマート)、Instacart(インスタカート)などの企業は増大する小売需要に対応するために新たに従業員を雇用した。The Informationが最近報じたが、Instacartに関していえば、新型コロナ感染拡大で需要が大幅に増えて初めて黒字になった。同社は4月の最初の2週間に7億ドル(約750億円)ぶんのグローサリーを販売し「これは2019年12月の売上より450%多い」と記事にはある。

一方、オンライン販売のエレクトロニクス製品部門はここ数年で初めてインフレとなった。アドビによると、オンラインのエレクトロニクス製品価格は2014年以来デフレとなっていたが、新型コロナウイルスにより価格下落傾向が止まった。

コンピューターの価格は需要増により4月には上がりさえした。加えて、オーディオミキサー、マイク、マイクケーブル、他のオーディオ関連機器の販売は4月に459%増えた。ポッドキャスターやクリエイターが家をスタジオにしたようだ。

エレクトロニクス製品部門全体がいま販売増となっているようだ。「エレクトロニクス製品サプライチェーンへの新型コロナウイルスの影響が今後しばらく続くかもしれないことを考えると、この傾向はすぐに終わるものではなさそうだ」とアドビのレポートは指摘している。

一方で消費者は4月にアパレル購入でもオンラインを利用した。販売は34%増えたが、価格は下がっている。解雇されたり在宅勤務になったりして職場に行くための服を着る必要がなくなり、アパレルの価格は月間としては過去5年間で最大の落ち込みとなった。4月の価格成長率は通常マイナス2.9%だが、今年の4月はマイナス12%だった。在庫を早く一掃しようと小売がセールを展開したため、価格はなお下がった。

アパレルの購入動向をみると、驚くことではないが消費者の購入意欲は快適アイテムに向かった。4月はパジャマ(143%増)のようなものがよく売れ、ズボン(13%減)やジャケット(33%減)といったビジネス服が振るわなかった。

特定の部門での販売増に加え、4月はまた「オンラインで購入し、店でピックアップ」の注文もかなり増えた。ショッピング時のソーシャル・ディスタンスを維持しようと、4月1〜20日の間、このスタイルの注文は前年比208%増となった。

アドビのデータは、4月にオンラインショッピングが急増したとする他のレポートと同調する。

たとえば6200種を超えるブランドと小売サイトのネットワークに基づくBazaarvoiceのデータは、4月は3月よりもeコマースが増えたことを示している。消費者は生活必需品(おそらくトイレットペーパー!)の確保を3月に終え、4月になっておもちゃやゲーム、エンターテイメント、スポーツグッズ、ペット用品に意識が向かった。

アドビのレポートではまた、消費者が新型コロナ危機を耐えていた4月にワインやビール、スピリッツとそれに関連するアクセサリーのオンライン購入が74%増えたことも明らかになった。

デジタルマーケティング会社のBazaarvoice(バザーボイス)によると、ページビューや注文、レビュー提供、質問の数など同社が追跡しているあらゆる指標が4月は3月よりも増えた。

ページビューに関しては、3月は前年比25%増だったが、4月は同88%増だった。また、注文数は3月に同21%増となり、4月は96%増だった。加えて、3月はページ閲覧のようなブラウジング行動が購買行動よりもはるかに多かったが、4月は購買の方が多くなった。

「オンラインへのシフトの全体的な影響として価格上昇があるかもしれない」とアドビは警告した。

「オンラインがオフラインの小売経済を吸収するにつれ、ここ数年なかったインフレが見られている。特にエレクトロニクス製品など、オンラインでデフレが続いていた部門で顕著だ」と Adobe Digital Insightsのディレクターを務めるTaylor Schreiner(タイラー・シュレイナー)氏は指摘した。「米国人はオンラインで安く販売されることに慣れているが、そうしたトレンドは終わるだろう。オンライン・コマースはこれまでと同じようにはならない。新型コロナウイルスがそうしたプロセスを加速させたようだ」

画像クレジット: AlexRaths

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(翻訳:Mizoguchi

米国12州の州司法長官がアマゾンとホール・フーズに新型コロナ禍の労働環境について公開書簡

Amazon(アマゾン)のCEOを務めるJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏とWhole Foods(ホール・フーズ)のCEOを務めるJohn MackeyIn(ジョン・マッケイ)氏に宛てた連名の公開書簡で、米国の12州の州司法長官が、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの脅威の下で働いている労働者の保護を強化するよう求めている。書簡はマサチューセッツ州司法長官であるMaura Healey(マウラ・ヒーリー)氏が執筆し、コネチカット、デラウエア、イリノイ、メリーランド、ミシガン、ミネソタ、ニューメキシコ、ニューヨーク、オレゴン、ペンシルベニア、およびD.C.の各州司法長官が署名している。このメンバーは3月にも同様の書簡を送っている。

書簡に付随するプレスリリースでヒーリー氏は「アマゾンとホール・フーズには、新型コロナウイルスパンデミックの間に従業員と顧客を護るための、あらゆる可能な手段を講ずる責任と義務がある。我々は再び両社に呼びかけることによって、彼らが州の法律と国の指導方針を遵守して、危機の間に企業の基盤である労働者の安全を確実に維持するように働きかけたい」。

書簡で強調されているのは、病欠と安全措置、従業員に何かを通告する場合の方法、そして最近相次ぐ世間の注目を浴びるような解雇の問題だ。特に最後の問題は、9名の民主党上院議員による同様の趣旨の書簡を裏打ちするものだ。上院議員たちは「従業員の解雇が危険な労働条件に関して内部告発をしたことへの報復ではないか」と問うていた。

州司法長官たちは 「そのような行為は、もし証明されれば、職業安全健康法11条c項および、一部の州の報復を禁じている法律に違反している可能性がある。この公衆衛生の緊急事態においては、報復と感じられただけでも、健康と安全に関する合理的な懸念を表明しようとする従業員を黙らせる効果があり、これらの社員やその同僚、顧客、および公衆を深刻な危険にさらすものである」と述べている。

この書簡はこれまでより一歩進んで、アマゾンが所有するホール・フーズの行為を別個に取り上げている。具体的には「州司法長官事務所や一般公衆が、これらの深刻な展開をホール・フーズから直接ではなく、メディアの記事から間接的に知っていることは問題である。したがって我々はホール・フーズ自身が、そのポリシーやプロセスの説明を提供するよう求める。特に重要なのは、同社店舗における新型コロナウイルスの状況を消費者や一般公衆、そして公衆衛生当局に通知するために、どのようなポリシーやプロセスが用いられているかである」という内容だ。

アマゾンは、内部告発者を解雇したという説をもちろん否定し「パンデミックの間も従業員が仕事を続けられるための措置を取っている」と主張している。書簡では「アマゾンとホールフーズはともに大きな売上増を経験しているだけでなく消費者が家にいて食料品を買うことが増え、オンラインショッピングにますます頼るようになっている」と結んでいる。

関連記事
ウォーレン氏やサンダース氏など米上院議員が労働者の解雇についてアマゾンに公開書簡
アマゾンが従業員2人を追加解雇、パンデミック発生時の労働条件を批判

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Twtterが社員の在宅勤務を期限なしに認める措置を発表

Twitter(ツイッター)のJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏は5月12日、在宅勤務がうまくいっていると従業員が感じている限りそのまま続けられるようにするとの電子メールを従業員に送った。ドーシー氏は、同社が在宅勤務モデルをいち早く取り入れたと記したが、他の企業と同様、そうした取り組みは新型コロナウイルス(COVID-19)による外出禁止によって加速した。

同社はTechCrunchへのメールで在宅勤務措置を無期限とする決定を認め、次のように述べた。

「労働力の分散と、どこからでも働ける労力配分のサポートに力点を置いてきたため、当社は在宅勤務に素早く対応できた。在宅勤務が機能することはこの数カ月で証明された。よって、従業員が在宅勤務が可能なポジションにあり、この先ずっと在宅勤務を続けたいと思っているなら、それを認める。もし在宅勤務を希望しない場合、以前の状態に戻っても安全だと感じるようになった時に、追加のコロナ対策を取った上でオフィスで歓迎する」。

加えて同社は、出社を希望する人のために直接顔を合わせての勤務やミーティングを再開する計画の概要も示した。サンフランシスコのLondon Breed(ロンドン・ブリード)市長は4月27日に、同市が外出禁止令を5月末まで延長すると発表した。その一方でGavin Newsom(ギャビン・ニューサム)州知事はすでに規制の一部を緩和する方針を示している。

たとえそうにしても、Twitterは当然のことながら出社再開に向けて注意深いアプローチを取っているようだ。HR責任者のJennifer Christie(ジェニファー・クリスティー)氏はTwitterの計画を以下のように示した。

  • オフィスの再開は社が決める。オフィスに戻るかどうか、戻る場合のその時期は従業員が決める
  • ごく少数の例外はあるが、オフィスは9月まで閉鎖する。オフィスを再開する場合、以前の状態に速やかに戻すことはない。注意深く、意図的に、少しずつ戻す。
  • ごくわずかな例外を除き、9月まで出張はない。直接顔を合わせる社内イベントは年内は行わない。2021年のイベントに関しては今年後半に判断する。

もちろん状況によって物事は変わるが、Twitterの言葉からするに、計画にある措置を継続することは大いにあり得るようだ。Faceboo(フェイスブック)やGoogle(グーグル)を含む他のテック大企業は在宅勤務措置を年末まで延長した。Twitterのアプローチは同社のサイズに合っているようだ。しかしサンフランシスコの本社や他のロケーションのオフィスが将来どうなるかははっきりしていない。

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(翻訳:Mizoguchi

子供の在宅学習を支援、ホームスクーリングプラットフォーム開発のPrimer

新型コロナウイルスのパンデミックの中、世界中の両親は子供の自宅教育の責任を持たされて苦労している。家庭で子供にリモート教育を与えるプロセスを容易にする、いわゆるホームスクーリングのアプリが投資家の注目を集めている。

ホームスクーリングのスタートアップであるPrimer創業者のRyan Delk(ライアン・デルク)氏によれば、ホームスクーリングには双方向で対話可能かつ多様な機能を備えた「フルスタックのインフラ」を用意しなければ家庭におけるメインストリームのサービスとならないという。

デルク氏のスタートアップはこのほどFounders Fund がリードしたラウンドで4億円のシード資金を調達したことをTechCrunchに明かした。ラウンドに参加した他の投資家にはVillage Global、Naval Ravikant(ナバル・ラビカント)氏、Cyan Banister(サイアン・バニスター)氏などの著名なエンジェル投資家が含まれる。

2016年に米国でホームスクーリングを受けていた子供たちは240万人に過ぎなかった。デルク氏は、ホームスクーリングがほぼ全員に拡大した現在、両親が利用できるインフラがまったく提供されていないことにショックを受けている。「私自身、幼稚園から中学2年生までホームスクーリングで教育を受けた」とデルク氏は懐かしむ。

Primerはあくまでプラットフォームであってそれ自身のカリキュラムは提供していない。 少なくともこれまでのところPrimerは保護者がさまざまなホームスクーリングのカリキュラムになじみ、理解するのを助けるツールを構築してきた。

PrimerがリリースしたNavigatorは、州の基準を守りながらホームスクーリングを受けさせるためにどういう手段があるかをチェックするための無料ツールだ。そして Libraryは、ホームスクーリングを実行するにあたって参考となるマニュアルや資料をを集めたデジタル図書館。

昨年末にこれらのナビゲーションとライブラリのリリースした後、Primerは次のプロダクトの開発をスタートさせた。これはホームスクーリングを行う両親が参加できるオンラインコミュニティのためのツール群となる予定だ。このコミュニティは米国の新学期に合わせて8月にスタートする。5種類から7種類のテーマを考えており、「ロケットからチェス、クッキングまで幅広いトピックを扱いたい」とデルク氏は述べた。各クラスは専門家が指導し、子どもたち同士でも交流できる。Primerではまだ料金は決定していないが、クラスへの参加は月極めのサブスクリプションとなる予定だ。

米国時間5月12日、Primerはこのサービスのウェイティングリストを立ち上げた。興味ある保護者はPrimerのサイトでメールアドレスを登録できる。デルク氏はブログ記事で「来年は保護者が優れたホームスクーリング体験を与えるために必要なサービスをさらにいくつか増やしたい」と書いている。

同氏は、パンデミックが収束して自宅隔離が解除されても、ホームスクーリングは大規模な成長が続くと確信しており、「ホームスクーリングを体験した保護者の一部はこれが長期にわたる教育としても適切な手法だと考えるはずだ」という。Primerのチームが開発しているプロダクトの多くは一般の両親にとってはまだかなり高度であり、ホームスクーリングのように誰もが利用するサービス向けではないという。

「ホームスクーリングは個別性が高い。我々は問題を実践的に解決していく。Primerは『子供たちをiPadの前に毎日6時間しばりつけておく』ようなプロダクトは作らない」と同氏は語った。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

新型コロナ偽情報の動画「Plandemic」にYouTubeやTwitter、Facebookなどが緊急対応

パンデミックの中で拡散する偽情報に対し、各プラットフォームが強硬な姿勢を見せているにもかかわらず、有名なワクチン陰謀論者を特集した新型コロナウイルス(COVID-19)に関する動画が5月4日の週、ソーシャルメディアで山火事のように広がった。

プロが制作した動画の中で、Mikki Willis(ミッキ・ウィリス)氏というインタビュアーが反ワクチン活動で近年最もよく知られている人物であるJudy Mikovits(ジュディ・ミコビッツ)氏にインタビューしている。この動画は、オンラインの陰謀論者が好む多くのトピックに触れている。ほぼ全編にわたり、ワクチンが医療被害を引き起こす金儲けの道具だという見方に基づいている。

この動画は5月4日にVimeoとYouTubeに最初に投稿され、週半ばに広がり始めた。Facebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)、Twitter(ツイッター)にも飛び火し、より広範囲に配信され、何百万もの再生回数を記録した。現在、この動画はどのソーシャルプラットフォームでも非常に簡単に検索できる。広範に再投稿されており、AIモデレーションによる検出を避けるためタイトルが削除・変更されていることもある。

Twitterによると、ミコビッツ氏によるツイートはTwitterが定める新型コロナ偽情報に関するルールに違反していないようだが、Twitterはその動画のURLを「安全でない」とし、関連するハッシュタグ「#PlagueOfCorruption and #Plandemicmovie」をブロックした。Twitterは、同氏のアカウントが仕組まれたキャンペーンの一部として拡散されているという証拠は発見していない。

アップデート:TwitterはTechCrunchに対し5月8日、その動画から個人が作成したクリップがTwitterのルールに違反しているか調査中だと明らかにした。同社はまた、動画のフルバージョンへのリンクに警告ラベルをつける予定だ。ただしTwitterはリンクの削除は行わない方向だ。ユーザーが動画に異議を唱える際もツイートにリンクを入れるからだ。

この動画は新型コロナや健康に関する偽情報を取り締まるFacebookのルールにも反しているが、Facebook上ではいまだに動画を非常に簡単に見つけることができる。筆者はフルバージョンの動画のコピーを数秒で見つけた。執筆時点では、Instagramの#plandemicハッシュタグや#coronahoaxのようなハッシュタグに動画からの長いクリップが多数関連付けられていた。 Facebookはすでに動画の拡散食い止めに動いているが、すでに短時間で数百万回のビューを獲得している。

YouTubeで「Plandemic」と検索すると、動画が主張する多くの誤った主張をただすコンテンツも多数表示されるが、依然として検索結果上位には動画からのクリップが表示される。

動画自体はオンラインで拡散している誤った新型コロナ陰謀論の寄せ集めであり、科学的根拠のない反ワクチン論と迫害の主張だ。

動画でミコビッツ氏はワクチンに反対したわけではないと述べているが、後になってワクチンが何百万もの人々を殺したとの主張を繰り返した。「これは、インフルエンザワクチンが新型コロナに感染する確率を高めると知っていながら、誰もが感染しワクチンを接種するまで治療法を確立しないというゲームだ」と同氏は陰謀論的に述べている。同氏はまた、医師と医療施設がメディケアの支払いで新型コロナの症例を過大に報告するよう奨励されていると示唆している。これは新型コロナの症例数が依然として実態より有意に少ないという専門家のコンセンサスと矛盾する。

ミコビッツ氏は動画で、ホワイトハウスの新型コロナ対策本部のメンバーであるAnthony Fauci(アンソニー・ファウチ)博士がヒドロキシクロロキンのような治療を抑制していると非難している。ヒドロキシクロロキンはトランプ大統領が誤って後押しした。ミコビッツ氏の主張は機会に乗じる動きとしては完璧だったようだが、ファウチ氏に売った喧嘩は過去から長く続いている。Buzzfeed(バズフィード)が報じたように、ミコビッツ氏は6年前に書いた本の中で、ファウチ博士が同氏のNIH(米国立衛生研究所)の施設への立ち入りを禁止したと非難した。ファウチ氏は覚えがないという。

ミコビッツ氏はまた、パンデミックを利用してワクチンから利益を得る動きにBill Gates(ビル・ゲイツ)氏が何らかのかたちで関与しているという考えに固執する陰謀論に触れ、「このウイルスが実験室で操作および研究されたことは非常に明白だ」という根拠のない主張を展開している。

ミコビッツ氏は別のインタビューで、フェイスマスクは着用者のウイルスを「活性化」させる可能性があり危険にさらすと示唆した。同氏はまた「Plandemic」動画で、「治癒効果のある海水中の微生物」と新型コロナから保護する効果のある砂の「シーケンス」を考えれば、ビーチは閉鎖されるべきではなかったという科学的ではない主張もしている。

知識のない視聴者にはミコビッツ氏が科学的に適切に答えているように見えるかもしれないが、同氏の科学面の実績は非常に疑わしい。同氏は2009年、慢性疲労症候群に関する研究を発表したが、Science誌が2年後に発表を取り消した。同誌の監査により「不十分な品質管理の証拠」が発見され、研究結果を後続の研究で再現できなかったという。この出来事とその後同氏が研究所から解雇されたことが、反ワクチン十字軍、陰謀論者、作家としての同氏の方向性のスタートになったようだ。

Plandemic」のおかげで、ミコビッツ氏はパンデミックを巡る情報の空白をついて首尾よく自分自身のポジションを確保したようだ。同氏の書籍売り上げはAmazonで急上昇した。クリップの終わり近くで、インタビュアーはソーシャルメディアプラットフォームからの取り締まりを確実に招くような挙動に出た。この動画に含まれるような健康に関する有害な陰謀説を取り締まる動きをばかにして見せたのだ。

「市民を封鎖した輩がおり、大きなテクノロジープラットフォームがそれに続き、すべてを封鎖した」ウィリス氏は断固として懸念を示す。「この自由な国では、もはや反対意見は認められていない」

TechCrunchが以前報じたように、新型コロナ危機は陰謀説と偽情報にとって肥沃な土壌だ。「Plandemic」動画が主流を巻き込んで成功したことが証明している。広範囲にわたる不確実性と恐怖は強力だ。偽りの思想に新しい命を吹き込むことができる。新型コロナがなければ、陰謀論者の吹き溜まりでほこりを集め続けるにすぎなかったはずだ。

画像クレジット:Photo by JEFF KOWALSKY/AFP via Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

新型コロナ用ワクチンの早期開発に欠かせない伝令RNAの生成技術を持つGreenLight Biosciensesとは

新型コロナウイルス(COVID-19、SARS-CoV-2)ワクチンを開発している医薬品会社が現在頼りにしているのがmRNA(伝令RNA、タンパク質生成の命令を出す)ワクチンだ。mRNAは比較的新しい手法で、動物を治療するために承認された例があるが、人体への利用はまだ承認されていない。そして、mRNAの生成はかなり特殊な作業だ。しかし、このほどmRNAの生成に特化したバイオ技術スタートアップが、製造能力拡大のための特別目的ファンドとして1700万ドル(約18億2200万円)を調達した。

ボストン拠点のGreenLight Biosciences(グリーンライト・バイオサイエンス)は、既存および新規の出資者から新たな資金を引き出した。Flu Lab、Xeraya Capital、Baird Capitalらが出資した資金は同社のmRNA生産能力の強化に用いられる予定で、世界中で実施されるであろう新型コロナウイルスワクチンの試験、および効果が証明された場合の「数十億投与」分の生産に寄与することになる。

ちなみにGreenLightは、そのmRNAを利用して新型コロナウイルスによる感染を予防するワクチン候補も何種類か独自に開発している。資金の一部はこれに充てられる。

新型コロナによる世界的パンデミックを受け、さまざまな企業がmRNAワクチン候補の開発に力を入れており、すでに臨床試験に入っているところもある。この種のワクチンは人間の細胞に対して、ウイルスをブロックする能力のあるタンパク質を生成する特殊な命令群を送り込むことで、ウイルスが足場を築くのを防ぐ。これは従来のワクチン開発が、実際のウイルスの無効化されたものあるいは少量を投与して免疫反応を誘発するのとは異なる手法だ。

mRNAワクチンは実際のウイルスを含まないため比較的安全であり、かつ非臨床開発時間を短縮できるという利点がある。これは試験から接種までの開発時間全体が短縮されることを意味している。この分野が注目を集め、パンデミックによってさらに投資熱が高まっている理由はそこにある。しかし、上記のとおり開発が完了し、人体の治療が認められた例はまだ存在しない。

この投資は、mRNAワクチンが人体に有効であることが証明されるだけでなく、このパンデミックに限らずインフルエンザなど既存のウイルスによる脅威も抑制する有効な手段になることへの大きな賭けである。

画像クレジット:JUAN GAERTNER/SCIENCE PHOTO LIBRARY / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

中国の4月のスマホ出荷は前年比17%増、新型コロナ禍による大幅減から一転

スマートフォンの出荷は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより激減していたが、伝えられたところによると、中国で復活の兆しを見せ始めている。中国情報通信研究院(中国政府とつながりのある機関)が発表したデータでは4月のスマホ出荷は前年比17%増となり、マーケット回復を示している。

中国政府がサポートしているグループが出している数字は、Canalysが発表した第1四半期の18%減を反映している。COVID-19が出荷減の主な原因だが、中国のスマホ購買支出額の減少やサプライチェーンのかなりの混乱、新型コロナ拡大を遅らせるために多くのアジアの国がロックダウン措置を取ったことも影響した。

Huawei(ファーウェイ)とApple(アップル)は共にリバウンドの恩恵を受けた。ただし、中国情報通信研究院はここ最近では初めてOSの割合を示さなかったとロイターは記していて、各メーカーのマーケットシェアは不明だ。

スマホ出荷は、ほかの多くの産業と同様に苦戦している。中国マーケットのリバウンドは、業界の数字が今後良くなることを示すものとなるかもしれない。中国がグローバルのサプライチェーンと密接に結びついていることを考えると特にそうだ。新型コロナパンデミックに最初に見舞われたにもかかわらず、欧州や北米の国々に比べて中国が公表しているCOVID-19死者数は少ないままだ。

これは部分的には感染拡大を抑止するために導入された厳しい措置によるものだろう。他の国(特に米国)はパンデミックからリバウンドするとはさほど考えられず、グローバルマーケットへの影響が長引くことにつながりそうだ。

画像クレジット: JOHANNES EISELE/AFP/Getty Images / Getty Images

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Twitterが誤解を招く新型コロナ関連投稿に警告やラベルを表示へ

Twitter(ツイッター)は5月11日、議論や誤解を招くような新型コロナウイルス(COVID-19)に関するツイートに警告メッセージやラベルを付けると発表した。ラベルでは、そうしたツイートを読んだユーザーをTwitterのポリシーのページや、ツイートの主張に関する追加情報を提供する外部リソースへと誘導する。一方、警告メッセージはツイートそのものを覆い、コンテンツを閲覧するにはさらにクリックしなければならない。

Twitterが公開したスクリーンショットを見ると、有害でミスリードしそうな情報を含むツイートには「Get the facts about COVID-19(COVID-19に関する事実をチェックする)」とあるリンク付きのラベルが表示される。このリンクにはユーザーの注意を引きつけるためにエクスクラメーション記号(!)が表示される。

ツイートの「有害の程度」と誤解を招く情報のタイプによっては、ラベルではなく警告メッセージが表示されるツイートもある、とTwitterは説明する。たとえば、公衆衛生専門家のガイダンスに反するアドバイスをツイートする人は、自身のツイートに情報リンクだけでなく警告が表示されることになる。

こうしたケースでは、ツイートそのものが「このツイートで共有されたコンテンツの一部あるいはすべてが、新型コロナウイルスに関する公衆衛生専門家のガイダンスと矛盾しています。さらに情報を見る」と書かれた警告で覆われる。

ただし、警告の隣にある「View」(閲覧する)ボタンをクリックすることでユーザーはそうしたツイートを読むことができる。

ツイートにラベルを貼るシステムは、Twitterが「ディープフェイク」ビデオのような偽の操作されたメディアを含むツイートにラベルを貼るためにすでに開発されていたものだ。一方で同社は3月、健康情報を発出しているグローバル・ローカル当局のガイダンスに直接反するコンテンツを有害なものに分類すべく、有害の定義を拡大していた。

この定義拡大により、人々の健康や福祉にリスクを与えると考えられるコンテンツの削除が可能になり、新型コロナウイルスガイドラインに違反する可能性のある世界的リーダーによるツイートに「Public Interest Notice(公的関心の通知)を添付できるようになった。

ただ、Twitterの新型コロナウイルス誤情報に関するラベルと警告の使用は、新型コロナウイルスに関する新たな陰謀ビデオの拡散を受け、急いで展開されてきた。陰謀ビデオは、信用されていない科学者で、研究職を解かれ執筆に向かっているよく知られたワクチン陰謀論者によるものだ。声高な主張でいとも簡単に正当さを人々に確信させ、ソーシャルメディア上であっという間に拡散する事態となった。

Twitterは5月8日、そうしたビデオがルールに違反していないかどうかを判断するために、各ビデオクリップを調査すると述べた。ビデオ閲覧に向かわせるリンクを含むツイートに警告を表示する、とも話した。同社はまた、多くの人がツイッターでこのコンテンツを論じているために、リンクを含むツイートを検証していないことも明らかにした。

警告やラベルを表示するという今回のニュースは、Twitterがバイラル動画に新型コロナウイルス誤情報を含めようとしていることを示している。

どのようにツイートをキャッチしてラベル表示を決定するか、Twitterは詳細を明らかにしていない。しかし、どの程度のツイートがラベルや警告を表示されたり、あるいは何もアクションが起こされないのかを示すチャートを公開した。

「我々のチームは新型コロナウイルスに関するコンテンツを積極的にモニターする内部システムを向上させながら活用している」と同社は声明文で説明した。「このシステムは、警告あるいはラベルを伴うツイートを拡大させないようにし、多くの人が目にしているコンテンツを素早く感知するのに役立っている。加えて、オフラインの危害につながりそうなコンテンツを特定するために信頼できるパートナーに今後も協力してもらう。変動的な状況のため、ウイルスとの接触や感染につながり得るコンテンツのレビューとラベリングを引き続き優先する」とTwitterは述べた。

「このシステムでは今後、新たなラベルが追加されるかもしれない」とも付け加えた。

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(翻訳:Mizoguchi

Facebookとの関係をなかなか断ち切れないユーザーの苦悩

Haje Jan Kamps(ヘイジ・ジャン・キャンプス)氏は、数年前にTechCrunchのライターとして活躍し、その後、Konf(カンフ)というバーチャル会議プラットフォームを立ち上げた、起業家であり写真家でありジャーナリストだ。先日、私は彼に連絡をとり、新型コロナウイルス(COVID-19)蔓延している現在の仕事や生活について話を聞いた。しかし話の内容は、ソーシャルネットワーク、メッセージ、ライブストリームの各プラットフォームで行動が記録され、このパンデミックの間も多くのユーザーが使い続けそうな気配があるFacebookのことで長々と盛り上がった。

そして、もともとは大学生専用のSNSだったFacebookが、2006年ごろに13歳以上で有効な電子メールアドレスを持つ人なら誰でも参加できるようになったときからFacebookを使っているキャンプ氏に寸評というかたちで意見を聞いた。

以下はあくまで彼の私的見解だが、世界中で友だちや家族と離れ離れになっている数多くのFacebookユーザーが、その巨大ハイテク企業との関係を深めるほどに、その成長の勢いを助長している現実への苦悩を裏付けている。

なおキャンプス氏の言葉は、字数の調整と明瞭化のために、多少編集してある。


私はこれまで何度もFacebookとの関係を絶ってきた。なぜなら、それはあまりにも多く、あまりにも頻繁に人のアルゴリズムを変更するために、ときどき本当にうんざりさせられるからだ。だから私はマウスカーソルを使って、しばらくの間そこから抜け出るほうに投票する。そしてまた戻ってくる。すると、たくさんの友だちが新しいことや何やらをやっている。

私は、友だちの人生が更新されるのはいいと思う。だが、世界の重荷を自分で背負いたいとまでは思わない。私は少し前、自分の気持ちを楽にしたくてニュースを読むのを意識的に止めた。もしそれがFacebookの裏口から入り込むようなことがあれば「いらねーよ」と言ってやる。

今朝、ちょっとした出来事があった。目が覚めて少し寝坊したけど、Facebookを見ると私の友だちがライブ配信をしていた。人々を少しだけ励まそうと考えたようだ。彼女はウクレレを引いて15分ほど歌っていた。20人ぐらいの友だちが見ていたが、彼女は「みんなにとって良い日でありますように」みたいなことを言っていた。みんなが自宅隔離を要請される以前は、そんなことを言う人じゃなかった。

たくさんのグループが登場している。古いグループの活動再開も見られる。私も、Human Awareness Institute(ヒューマン・アウェアネス・インスティテュート、人間性を覚醒させるワークショップ)でひとつ始めてみた。そこには、大規模なグループでの共有というコンセプトがある。基本的に、大勢の人の前に立って真実の、心がこもった、自分と密接な事柄を話すというものだ。ワークショップはすべて中止せざるを得なかったが、反対にデジタル版でもみずみずしく美しい連帯感が得られることがわかった。みんなは支えがほしくてそこへ飛び込んでくるわけだが、私の話に寄せられた大量のコメントには、Facebookが長い間失ってきたものが感じられた。

実にわかりやすいと思うが、私の一番大きな気付きは、Facebookは単なるツールに過ぎず、どのツールを使うか、それで何をするかは自分で決めなければならないということだ。そこを、喜びやクリエイティブな活動を広めるための場所だと自分で決めれば、そして他の人たちがそうしているのを見た私がとてもいい気分になれたなら、私も同じようにするかもしれない。

私とFacebookとの間には愛憎がある。何週間も、ときには何カ月もサインインしないときがある。インターネットと、そこで得られる情報には大変に感謝しているが、米国では基本的な原典批評すらまったく教えられていないようだ。つまり、インターネットで何かを読んだとき、それが真実かどうか判断できるかどうかだ。私が育ったノルウェーでは、歴史の時間に原典そのものを批評することを教わる。「これは信頼できる情報源か?」「『勝者のが書いた記録』ではないのか?」「どのように情報源をつなぎ合わせれば、現実に起こったことを心地いい話にできるか?」と問われる。

フェイクニュースがなんとなく支配権を持つようになった事実に、私は恐れを抱いている。先日のヨガの教室でのことだ。ヨガの先生が小さなスプレーボトルを持ってきて(マットをきれいにするためのものだ)こう言った。「この中にはエッセンシャルオイルが入っています。手やマットや顔にも使えます。食用なので飲んでも大丈夫です」と。これって「食用だったらウイルスには効くわけねーよな」みたいな。たしかに、エッセンシャルオイルの中には一部のウイルスに有効なものもあるだろう。私はわからない。だが、消毒剤が発明されたのには相応の理由があるのだ。

人は、自分が信じたいものには幻想を抱き、それを肯定する言葉だけが聞こえる場所に身を置きたがる。ワクチン忌避運動もそのひとつだ。ほかにも馬鹿らしいニュースが世間には山ほどある。今の社会状況を真剣に知りたいと思えば、私ならBBCやニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストのようなしっかりとした報道機関に頼る。なぜなら、公表されているものは実際にある程度の分別のある内容かどうかを検証する仕組みを彼らは内部に持っているからだ。

インターネットでそれをやるのは、かなり難しい。現在は、これまでになく大量の情報にあふれている。望むならば、もっとも優れた情報が手に入る。医療専門サイトで新型コロナウイルスに関する記事を読むこともできる。だが、絶対に100%捏造でありながら、人々が真実だと思い込んでいるニュースも大量にある。私ならこう言う。「寄ってたかって馬鹿ばっかりなのか、ただそう信じたいだけのどちらからだ」とね。

Facebookが真実を見極めるを監視人になるべきかどうかについて、私は特に意見を持っていない。しかし、偽情報がいとも簡単にシェアされ拡散してしまう事実は、大規模なパンデミックが続く中で、何ひとついいことはない。

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画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

人気のスター発掘番組「アメリカン・アイドル」がリモート出演にiPhoneを活用

新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックによって、多くの伝統的業界が数年前に思いもよらなかったほど、創造的で柔軟になることを強いられている。ほとんどの国民が在宅し、ソーシャルディスタンスを守る中、テレビ局はコンテンツを確保するために消費者向けテクノロジーに目を向けている。

制作会社とタッグを組むテック企業の代表格がApple(アップル)で、iPhoneベースの機器をプロデューサーや番組ホストの手に届けている。例えば、Parks and Recreation(パークス・アンド・レクリエーション)再会スペシャルや、Conan O’Brien(コナン・オブライエン)とジミー・ファロン(Jimmy Fallon)のレイトナイト・ショウ、そしてプライムタイムのタレント発掘長寿番組であるAmerican Idol(アメリカン・アイドル)などだ。

ABCが制作する同番組のプロデューサーは、参加者と審査員の自宅にホームスタジオ機器を送り、シーズン終盤の放映分を撮影している。システムはカメラ3台の構成で、iPhone 11 Pro 3台、三脚とリングライトからなる。制作チームは、自宅から安全な距離をおいてカメラ設定の補助と編集が可能だ。

ピンチの時いかにスマートフォンが役立つかを見せつける絶好の機会を得て、当然大喜びのアップルは以下のようなコメントを出している。

「家で過ごす人たちが大好きな番組を待ち焦がれていることを私たちは知っています。アメリカン・アイドルのチームとともに制作に関われることは大きな喜びです。iPhoneが手のひらサイズで放送品質のビデオを可能にする独自のソリューションを提供することで、制作スタッフや出演するタレントは自宅で安全にいることができます」。

数多くのテレビ、映画の制作会社が、コンテンツ作成でのスマートフォン利用を模索している。ほとんどの場面で、近いうちにスタジオ機器に取って代わることはありそうにないが、進行中のパンデミックは、スタジオでのスマートフォン利用が主流になる大転換のきっかけにになるかもしれない。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Uberが四半期黒字化目標を2021年に延期

Uber(ウーバー)は、2021年に四半期黒字を達成できるよう目標を修正し、わずか3カ月前には今年末達成だった目標を翻した。

同社は2020年第4四半期に調整後EBITDAの黒字化を達成する見込みがないことを、CFO Nelson Chai(ネルソン・チャイ)氏が5月7日の決算会見で語った。新たな目標は2021年だ。

「Uberの目標は今も変わらず、成長を取り戻し、出資者全員の利益を達成することだ。そのために調整後、四半期ベースの黒字化を2021年中に達成する計画だ」とチャイ氏は語った。

Uberは、調整後EBITDA(利子、税金、価値変動、償却前の利益)が、2021年のどの四半期に黒字になるのかは明言していない。しかし、当初目標だった2020年Q4から1年以内であるとは言っている。

「1 日も早く利益を上げることは常にUberの戦略目標だ」とCEOのDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏は語る。新型コロナウイルス(COVID-19)による打撃はUberの予定に四半期単位で影響を与えているが年単位ではない」。

Uberが3カ月間で元の位置に戻ったように感じたなら、そのとおりだ。昨年11月Uberは、2021年末までに調整後ベースで黒字四半期を迎えるだろうと語った。その後同社の自信は高まり、2月初めにコスロシャヒ氏は黒字化目標を2020年第4四半期へと丸1年早めた。

そして新型コロナウイルスが、ヨーロッパ、北米を席巻した。そして世界的パンデミックになり、ライドシェエリングもその影響を受けた。

5月7日にUberは、第1四半期の純損失29.4億ドルを報告した。調整後EBITDAは6.12億ドルの損失だった。ライドシェアリング会社の第1四半期売上は35.4億ドルで前年同期の31億ドルから14%上昇した。

先月、第1四半期決算報告の前、Uberは新型コロナウイルスのパンデミックを理由に2020年の年間ガイダンスを訂正した。総取扱高、調整後順売上、および調整後EBITDAの2020ガイダンスは取り下げられ、2020年2月6日の決算会見で発表された。当初の2020年ガイダンスは、総取扱高750~800億ドル、調整後純売上高160~170億ドル、調整後EBITDA 14.5~12.5億ドルの損失だった。Uberは2020年の新たなガイダンスを発表していない。

画像クレジット:Spencer Platt

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新型コロナ患者に早期警告する喉装着型ウェアラブル、NWUの研究者が開発

進行中のパンデミックによってあらゆる業界で大きな変化が生じているが、新型コロナウイルス感染症の影響を緩和するためのより長期的なソリューションの開発には、特に時間と労力を投資する価値があるだろう。ノースウェスタン大学の研究者がシカゴのShirley Ryan AbilityLabと共同で取り組み、新型コロナウイルスの感染者に早期警告を提供するウェアラブルデバイスを開発した同プロジェクトは、そういった取り組みの代表的な例である。

喉に装着できるよう設計されているこのウェアラブルデバイスは、約25人の個人によってすでに使用されており、自宅や診療所でのモニタリングを通じてその有効性に関する初期データが提供されている。関連ハードウェアが患者の咳や呼吸活動を監視し、研究チームによって開発された一連のアルゴリズムと連携することにより、初期症状や、感染が進行しより高度なケアを必要とする場合に発症する兆候を特定することができる。

この装置は24時間使用できるように設計されており、継続的なデータストリームを提供。症状が明らかに悪化してからでは早期治療の段階を過ぎてしまっており、通常の受診では頼りないが、この装置を使用すれば直ちに情報が提示されるため大きなメリットとなる。同ウェアラブルデバイスは切手サイズで薄いバンドエイドのような見た目だ。咳の音や頻度だけでなく、胸の動き、心拍数、体温、呼吸数も監視することができる。

同装置は特に発熱、咳、呼吸障害など、新型コロナウイルスの最も一般的な初期症状として医療専門家らが認識している症状をベースとして調整されている。同装置の開発チームをリードした、ノースウェスタン大学の研究者John A. Rogers(ジョン・A・ロジャー)氏によると、このウェアラブルデバイスが装着されるのは喉元にある「頸切痕」という部分で、ここは身体の呼吸経路の中でも「皮膚の表面付近で空気の流れが発生する場所」とのことだ。

このハードウェアにはさまざまな活用法があるだろう。第一に、最前線で働く医療従事者にとって貴重なツールとなる。起こり得る病気の早期兆候となるものを知ることができるため、同僚への感染を回避し、必要な治療を可能な限り効率的に受けることができる。第二に、すでに新型コロナウイルスに感染したと診断された人が、感染の経過や悪化する時期について貴重な情報を提供することができる。第三に、診療所内と自宅の両方にいる被験者からのライブ情報を用いて、治療の開発に取り組んでいる科学者に何が、どのように、どの程度うまく機能しているかの情報を提供するためにも活用することができる。

このデバイスは比較的簡単に生産が可能だ。チームによると毎週数百単位で生産でき、外部のサプライヤーに大きく頼る必要もないと言う。今回の危機に対応するために大量に必要となる可能性のあるハードウェアにとって、これは非常に大きな利点である。また、同デバイスはほぼ気付かれずに着用することができる上、臨床医と患者の両方にとって非常に使いやすい作りになっている。

OuraリングやKinsa体温計のように、生体からの測定値を監視するデバイスがウイルスの流行を抑えるのにどのように役立つかを考察中のプロジェクトが他にも進行中である。同ウェアラブルデバイスを手掛けた研究者らは、デバイス開発を管理するためにSonicaと呼ばれるエンジニアリング企業と連携してきた。これからはさまざまな機関と協力して(BARDAからの資金提供を含む)、より多くの場所にこのウェアラブルデバイスを導入し、広範囲に使用できるように製品化する可能性について検討していく予定だ。

関連記事:アップルが新型コロナ検査検体回収キットを開発する企業に約10億円提供

Category:ヘルステック

Tags:新型コロナウイルス ウェアラブル

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(翻訳:Dragonfly)

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FacebookとInstagramに搭載された新型コロナと戦う地域事業者を応援する新機能とは?

新型コロナウイルス(COVID-19)と戦っている地域事業者を支援できる機能をFacebookが発表した。ユーザーが地域のスモールビジネスを登録すると、常にセールやお知らせなどを含む最新情報を得ることができる。

画像:Muhammed Selim Korkutata/Anadolu Agency/Getty Images(画像は編集されている)

FacebookがリリースしたBusinesses Nearbyでは、一定の距離内(1.6kmから800kmまでの任意の距離を選択できる)のスモールビジネスの最新の情報を見ることができる。これには現在の営業時間、注文や配達ができる場合にはその方法などが含まれ、こちらからメッセージを送ることが可能だ(Japan編集部注:日本ではまだ全ユーザーに公開されていない)。

Facebookはブログで「これはメンバーが日常必須なプロダクトをすぐに見つけることができるようにするための方法」だとしている。同時にビジネス側で物理的店舗を休業していてもオンラインで営業を続けるために役立てることができるとして「クラウドに移行することでバーチャルな来客を確保することできる」と述べている。

Facebook Businesses Nearby

Image Credits: Facebook

さらに、Instagramでは「Support Small Business」というステッカー、Facebookでは「#SupportSmallBusiness」というハッシュタグが用意され、ユーザーは地域のビジネスへの支援を表明できる。ステッカーを使用して投稿すると、フォローしているアカウントで同じステッカーを利用した投稿とともにInstagramの共有ストーリーに追加される。Facebookの場合は投稿に選択した企業名のハッシュタグを「支援中」として含めることができる。

また、FacebookはMessengerアプリにビジネス用受信トレイを追加し、地域ビジネスと顧客とのコミュニケーションを容易にしようとしている。地域の店舗はFacebookページに投稿された質問に対してMessengerを使って素早く回答できるようになる。またFacebookページの新型コロナウイルス関連の投稿にそれを示すタグをつけられるようになった。

Instagram stickers

Image Credits: Facebook

Facebookによれば、Facebookアプリ、Instagramアプリの双方でスモールビジネス向けに新型コロナウイルス関連の有用な情報や対処のためのツール、各種のヒントが提供される予定だ。FacebookアプリのショートカットまたはInstagramのビジネスプロフィールを介してこの情報にアクセスできる。

これらのアップデートは新型コロナウイルスに関連してFacebookが3月に発表したスモールビジネス向けの107億円の助成プログラム営業時間などの臨時の変更を簡単に周知する新機能の提供に引き続くものだ新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

米国の著名投資家がコロナ禍の中小企業サポートでフィンテック革命の重要性を説く

おそらく最も成功しているプライベートエクイティのテック投資会社であるVista Equity Partners(ビスタ・エクイティ・パートナーズ)のトップが、珍しくMeet The Pressに登場した。マイノリティの人が経営する事業が、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大による経済崩壊から復活するのをサポートするために国がとるべきステップを議論するためだ。

Robert F. Smith(ロバート・F・スミス)氏は世界で最も裕福なプライベートエクイティ投資家であり、博愛主義者として知られ、米国で最も裕福なアフリカ系米国人だ。インドの通信テックデベロッパーであるJio Platformsへの15億ドル(約1600億円)もの投資を発表してから数日後、スミス氏の注意は米国へと、そして新型コロナウイルスの感染拡大がマイノリティの人々の健康を脅かすにつれ、マイノリティの人々の事業や金融機関を崩壊させている経済危機へと向けられた。

スミス氏は新型コロナウイルスを「一連の伝染病の中でも稀に見るパンデミック」と指摘し、「次の刺激策は従来の金融機関のサービスを受けられていない零細事業者をサポートする必要があり、それには新たな金融テクノロジーソフトウェアやサービスが役立つ」と述べた。

「最初に、そして最も大きな影響を受け、おそらくサポートソリューションを持ってしても回復までに最も時間がかかるコミュニティが再び成長できるようにするために、真に長続きするスケーラブルなソリューションを展開できるよう米国人が引き続き結集する必要がある」とスミス氏はNBCのChuck Todd(チャック・トッド)氏に述べた。

スミス氏はコミュニティ開発金融機関への現金の注入、それから透明性の確保と大きな金融機関のサービスが受けられない都市の農村部コミュニティでのオペレーションを促進する新たなテクノロジーツールを求めた。

米国の経済刺激策では、財務省の4兆ドル(約430兆円)の資金提供と、さまざまな業界への20億ドル(約2160億円)の現金支払いを通じて、第一ラウンドとして6兆ドル(約646兆円)が注入された。

LendioのCEOを務めるBrock Blake(ブロック・ブレーク)氏がForbes(フォーブス)に寄稿したPayroll Protection Program(PPP、新型コロナで影響を受けている事業者が雇用を維持するためのプログラム)の検証によると、そうした初期のローンの平均サイズはわずか24万ドル(約2600万円)以下だった。

PPPの欠点についてブレーク氏の評価は、スミス氏のPPPプログラム批判を表すものだ。「小規模コミュニティの多くが大きな金融機関にサポートされていない」とスミス氏は述べた。その代わり、小規模コミュニティの人々はコミュニティ開発金融機関に頼っているが、それらの機関の多くが米国中小企業庁に承認されておらず、そのためにPPP資金を分配したり顧客にローンを提供したりすることができない。

「我々は今こそ、こうした中小企業におけるビジネスインフラに再投資しなければならない。我々がさらに強くなってこの状況から立ち上がることができるよう、銀行業務のインフラにだ」とスミス氏は述べた。「こうした『毛管銀行業務システム』がより効率的になるよう、そして銀行に相手にされていない中小企業にサービスを提供するために資金にアクセスできるよう、テクノロジーとソフトウェアに投資しなければならない」。

多くの場合、これは2008年の景気後退後にマイノリティ・コミュニティの間で出現し始めたばかりの零細事業をサポートするために、完全に新しい金融インフラを構築することになる。

「ローンの平均サイズを2万5000〜1万5000ドル(約270〜160万円)にする必要がある」とスミス氏は話した。実現するためには、コミュニティ・バンクと開発金融機関は顧客の信用度を査定する能力を向上させ、どのように資本を配分してローンを組むかこれまでとは異なった考え方をし、そして新たなフィンテックソリューションにアクセスできるようになる必要がある。

いくつかの点においては、PPP経済刺激策が金融機関システムを通じて導入され、銀行がローンを提供し始めた後にフィンテックの幹部たちが上げていた声をスミス氏は反映させている。

「資本を零細事業者に分配するインフラへの再投資、零細事業者への直接的な再投資、大きく育つ機会があることを零細事業者が認識できるようテクノロジーと能力の提供にかなりの資金を注ぎ込まなければ、失態となる。バンキング砂漠だった昔に戻るようなところは見たくない」とスミス氏は話した。

Vista Equity Partnersの最高責任者であるスミス氏はポートフォリオにある企業にソリューションを示すよう課した。週刊投資金融情報専門紙のBarron’sが先週報道したように、スミス氏はVista EquityのポートフォリオにあるFinastraに、サービスを受けられていないコミュニティの零細事業者のためのPPPローン小規模貸しの手続きをサポートするテクノロジーを開発するよう依頼した。

「プロセスにおいて、銀行を利用できない事業者がいかに脆弱なコミュニティであるか明らかになった。零細事業者がPPP以降も中小企業庁と長期的な関係を構築できるよう、金融業務における永続的なインフラの構築サポートに真っ先に取り組むべきと考えた」とスミス氏はBarron’sに語った。

先週時点で、ロンドン拠点のFinastraが米国の小規模貸し手のために開発したソフトウェアを使って800もの貸し手が7万5000件のローンを処理した。これらのローンはフィンテック企業に220万ドル(約2億4000万円)の手数料をもたらした。そしてFinastraも零細企業向け貸し出し促進の見返りを受けた。Vista Equityの広報担当によると「同社とスミス氏はそれと同じ額を地域のフードバンクに寄付している」とBarron’sは報じた。

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(翻訳:Mizoguchi