相手がメールを読んだら通知をくれるImmediatelyは、営業のための便利機能山盛りのメールアプリ

今年の初めにメッセージを整理する機能のあるiOS上のメールアプリとしてデビューしたSquareOneが、このほど、名前をImmediatelyに変えて再デビューした。今度のアプリはiPhoneとWebの両方で使え、リマインダーやテンプレート、スケジューリング、Salesforceへのシンク、メールが開封されたことのチェックなど、営業の人たちのための便利機能を山盛りにしている。開封チェックは、顧客や見込み客がこのアプリのユーザからのメールメッセージを開いたことがリアルタイムで分かる。

モバイルでは、このアプリの最初の設定で、メールが開かれたらプッシュ通知が来るように指定しておく。そしてメールを送るとき、開封通知が必要なメールにはそのことを指定する。開封通知が来たら、ボタンを押してメールの[作成]へすぐに行ける。

メールの開封をチェックするアプリは、同じくiOS上のMailTrackerなど過去にもいくつかある。ただしMailTrackerは、AppleのMail Appで送ったメールのオープンやエンゲージメントの時間を調べる補助的アプリで、スタンドアロンのメールクライアントではない。

また、ImmediatelyがAcompliなどに比べて優れているのは、たとえば自分のスケジュールをチェックすることが、わざわざカレンダーアプリなどへ行かなくてもできることだ。

メール作成画面の下にはいろいろボタンがあって(下図)、シグネチャを変える、テンプレートから返信を作る、リマインダーを作る、などのことができる。

 

コンタクトの詳細情報もひと目で分かるし、、また相手の情報をLinkedInから取り出すのも簡単だ。この機能は営業以外の人たちにも便利だろう。

このアプリは今日のローンチに漕ぎ着けるまで、Plethora.ioやTalentBin、Visuallyなど、いくつかの企業でテストを行った。そしてApp StoreとWebでローンチしたImmediatelyの長期的な計画は、データを活かして営業にインテリジェントなサジェスチョン(提案)ができることだ。「そんな売り込みではだめですよ」とか、「今メールを送るのは良いタイミングではありません」などなど。それによって、営業の効率をアップするのだ。

メールクライアントは、同じメールを何度も送るアプリでも便利な場合がある(相手の反応が分かる)。プッシュ通知で着信メッセージのプレビューができるメールクライアントや、タイトルやメールの一部だけを見せるGmail的なインタフェイス、あるいは着信メールを相手のタイプ別に分類してくれる機能も便利だ。Immediatelyも今後ますます機能を充実して、営業マン/ウーマンのかゆいところに手が届くメールアプリになってほしい。

Immediatelyは個人利用では無料、企業の利用は有料だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


クラウド名刺管理はいよいよ世界へ–Sansanが14.6億円を調達して米国進出へ

メルカリKAIZEN Platformfreeeと大規模な資金調達が発表されているが、この流れはまだ続くようだ。法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan(旧:LinkKnowledge)」や個人向けの無料名刺管理サービス「Eight」を展開するSansanが、DCM、日本経済新聞デジタルメディア、産業革新機構、環境エネルギー投資、GMO VenturePartnersなどを引受先とする総額14.6億円の第三者割当増資を実施した。

Sansanでは、今回の調達を受けて海外戦略を強化する。Sansanは2013年に米国に子会社を設立。すでにノンプロモーションで試験的にサービスを展開してきているそうだが、これを5月より本格化する。

米国提供するサービスはSansan(旧:LinkKnowledge)をベースにしたものになる予定。ただし、LinkKnowledge自体は2007年にスタートしているサービスであり、販売方法も仕組みも決して今の時代に適したものとは言えない。そのため、米国ではサービス内容も国内で提供しているものとは少し異なるものにしており、課金についてもフリーミアムモデルを採用するそうだ。このサービスは、今秋をめどに国内でも提供する予定だという。

一方で、Eightについては現時点で米国展開をする予定はない。「名刺管理」と「名刺をもとにしたメッセージの送受信」という点ではLinkedInというプレーヤーもいるので、あえてレッドオーシャンに進まないということだろうか。すでに50万人が利用しているというEightだが、スキャン代行サービスを手がけるスキャンマンと組んだり、コワーキングスペースと組んだキャンペーンなどを展開したりするなど、当面は国内での認知度向上施策を続けるようだ。


CRMからのデータマイニングで営業の効率を高めるImplisitが$3.3Mを調達

営業の人たちがCRMのデータをマイニングして商機の芽を取り出し、同時に商談関連データの手入力も省けるという自己学習システムImplisitが、Gemini Israel Venturesから330万ドルを調達した。

協同ファウンダのGilad Raichshtainによるとこのサービスは、メールやカレンダーにCRM中のコンタクト情報を結びつける。そして見込み客に対する商談に、付加的なステップ…より良いアプローチ、そのほかの情報など…を持ち込む。長く使っているとサービス自身が(自己学習機能により)ビジネスの過程に適応して、その日の商談に合わせた情報を提供できるようになる。

新たなユーザがImplisitの利用を開始すると、サービスは営業履歴のデータ(メールなどの通信の履歴とCRMデータの履歴)を分析し、そのユーザの営業のパターンを把握する。そしてそこから、サービスのエンジンが、そのユーザの商談過程に合ったオーダーメードのインサイト(insights, 知見-情報識別能力)を作り出す。

Implisitはデータを分析する際に、テキストクラスタリング、機械学習、自然言語処理(平文の解析)、データ分類アルゴリズムなど、複数の方法を利用して、商談成功のための鍵を見つけ出す。

Raichshtainが説明してくれた例として、大手のオンライン広告企業がある。同社のCRMデータの扱いはとても後れており、また50名の営業スタッフには商談データを入力する能力と余裕がなく、営業のマネージャたちはいちいち口頭で商談の進捗などを現場営業マンに尋ねていた。しかしImplisitを使い始めて数時間後には、CRMに記録される営業活動件数が従来の4倍に増えた。Implisitは、それまでデータのなかったビジネスコンタクトや商談をCRMに登録した。営業チームは、商談の最新の現状をCRM中に見ることができるようになった。しかも、データ手入力の手間は50%減り、営業マン一人当たりの商談並行抱え数が約20%増えた。

Implisitを創ったRaichshtainとElad Donskyは、イスラエルのテク界隈でもっとも優秀な技術者として知られている。二人とも15歳で大学に入学し、16歳のRaichstainはIntelにスカウトされた。Intelの歴史上、最若のエンジニア、と言われている。二人は、イスラエルの首相官邸で数年間働いた。

今、さまざまな営業分析プラットホームが市場に存在する。その中で一派をなすのが、Hadoopのエコシステムの連中だ。この分散コンピューティング技術を利用してHortonworksなどの企業が顧客管理、メールやソーシャルメディアやブログ記事の分析、CTRなどの情報の生成配布、と言ったサービスを提供している。より直接的な競合相手であるInside Salesは、予測分析技術により営業のプロたちを支援している。そのアルゴリズムによって営業マンは、次にコンタクトすべき見込み客、いつコンタクトするか、どんなメッセージを伝えるべきか、などを前もって知ることができる。

対してImplisitのメインの技(わざ)は、CRMの対話データを人間の手入力なしで
自動的にアップデートすることにある。営業はそのデータを利用して商談の効率を高めたり、今後の見通しを把握したりしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


LinkedInの時価総額がSalesforceを抜く―新たなエンタープライズ向けSaaSプロバイダのリーダーに

最近2週間続けてLinkedInの時価総額がSalesforce.comを上回っている。先週金曜のLinkedinの引け値は325億6000万ドルだったのに対してSalesforceは295億900万ドルだった。

SalesforceはSaaSの代表として長らくウォール・ストリートのお気に入りだった。SaaS企業として初めて年間売上10億ドルを達成したのもSalesforceだった。LinkedInの勃興で株式市場はエンタープライズ向けSaaS企業のリーダーとしてのLinkedInに注目する必要がでてきた。

Linkedinは基本的にビジネス・プロフェッショナルのソーシャル・ネットワークだ。しかし同社はCRM市場を始めとするSaaS分野で急速に売上を拡大している。LinkedInはネットワーク効果を最大限に利用することでSaaSプラットフォームとして他社との差別化に成功している。

これに対してSalesforceは本質的にLinkedInのようなネットワークではない。Salesforceは当初CRMpurattofo-muとして創立されたが、最近ではプラットフォームとしての役割に重点を移している。つまりその上で作動するアプリと、ExactTargetなどそうしたアプリのプロバイダーの買収に頼る成長戦略だ。Salesforceはサブスクリション収入をベースにするクラウド・サービスが成立することを初めて示した。この成功に刺激されて無数のSaaSプロバイダーが後に続いた。

これに対してLinkedInはビジネス的グラフのビッグ・データの分析、そのアルゴリズム開発に重点を置いて巨大なプラットフォームを形成しつつある。この夏FaberNovelが行った研究によれば、ビジネス取引の膨大なデータを蓄積、そこからデータマイニングによって隠れた関係を発見し、新しいサービスの市場を開拓してSaas方式でそれを顧客に販売するというのがLinkedInの成功の秘密だ。LinkedInはソーシャルネットワークと伝統的なSaaSテクノロジーを巧みに融合させて新たなビジネス・プラットフォームを作り出した。

Faber-Novelの調査によれば、LinkedInの売上の50%近くは各種の人材発見ソリューションによるものだという。LinkedInでは毎日平均3回もコードをアップデートするという極めて速い開発サイクルを採用している。クライアントに常に最新、最高のサービスを提供する姿勢も好調の原因だという。

また同社はセールス・マネージャーにソーシャルネットワークの効果的利用能力を与えるSales Navigatorツールでセールス・マネジメント分野にも参入している。これはLinkedInがSalesforceに直接競争を挑む姿勢しとして興味ふかい。

LinkedInhの投資家のBessemer Venture PartnersはSaaSプロバイダ各社の時価総額を2012年1月からモニタしてcloud indexとして発表している。それによるとLinkedInの時価総額はこの間に5倍になったが、Salesforce.comは2倍にとどまった。

ただし、現在のところ、SalesforceとLinkedInの関係は友好的だ。先週のTechCrunch DisruptカンファレンスのパネルディスカッションでLinkedInのCEO Jeff Weinerはわれわれの共同編集長Eric Eldonに対して「SalesforceはLinkedInの密接なパートナーであり、将来もその関係は変わらないだろう」と述べた。

エンタープライズ向けCRM分野に大きく参入しつつあるものの、LinkedInの本質は依然として人材ネットワークである。しかし同時に時価総額の点からはLinkedInがSaaSプロバイダーの新たなリーダーとなったことに注目する必要があるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+