GM、Bolt EVがサンフランシスコを自動運転で自由に走るビデオを公開

GMの子会社、Cruise Automationが自動運転車の新しいテスト走行の模様を公開した。実際の走行を記録したビデオなので無味乾燥な数字を並べたレポートよりずっと説得力がある。もちろんGMがCruiseの自動運転車が混雑した道路を実際に走るところをユーザーに見せたい理由もそこだろう。この2回目(エピソード2)となるビデオにはCruiseが開発したソフトウェアでBolt EVがサンフランシスコのダウンタウン、ドロレスパーク地区を走る様子が記録されている。

このビデオには終始画面左下に小さなはめ込み画面が表示され、運転席のもようが撮影されている。ドライバーが手を離しているのにハンドルが自動的に切られているのが分かる。CruiseのCEO、Kyle Vogtはこの自動運転の内容についてメールで次のように説明している。

このビデオは当社の一連の自動運転の一つを記録したものだ。事前の計画や準備は一切行っていない。また動画は1テイクで記録されたままであり、編集は行われていない。実験者はCruiseのモバイル・アプリからランダムに目的地を選び、ボタンを押して車両をスタートさせた。Cruiseはさまざまな実験車両を用いてこのような走行テスト毎日数百回行っている。

Vogtが強調しているのは、なにが起きるか予想がつかない現実の走行環境におけるテストだということだ。もちろんGMは多数のビデオの中から見栄えの良い1本を選ぶことはできただろうが、それでも自動運転車というものに少しでも知識があるなら印象的な動画だ。ある時点でCruiseのBoltは前方の車線を完全にふさいで止まったトラックの横を通り抜けている。また多数の歩行者と1台の自転車を危なげなく避けている。

GMはサンフランシスコ市、アリゾナ州、ミシガン州で路上走行実験を実施中だ。GMではBoltをプラットフォームにした自動運転車をミシガン州Lake Orionの工場で生産する計画だという。

〔日本版〕ドロレスパークはサンフランシスコのミッション地区とツインピークスの中間の住宅地。下はCruiseのCEO、Kyle Vogtが昨年のTechCrunch Disruptに登壇した際のビデオ。Vogtの英語での発音は「ヴォート」に近く、gは発音されない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+