Box、デスクトップ用アプリの Box Drive を公開

Boxはパソコン上でファイル操作を便利にするツールを公開した。

Box DriveはWindowsおよびmacOSで動作するデスクトップアプリだ。ファイルの編集、検索、共有などをブラウザーを開くことなく実行できる。

これは「ファイナルフロンティア」だとCEOのAaron LevieがTechCrunchに話した。Box Driveを使えば「自分の全データに直接デスクトップから無限にアクセスできる」。

企業はこれを使うことでネットワークファイル共有が減り、ITコストの削減が期待できる、「多くの企業IT環境にとって非常に強力な提案だ」とLevieは言う。

アプリ自身は無料だが、General Electric、P&G、The Gapなどの大企業は追加機能の料金をBoxに支払う。既存の一般ユーザーはBox Driveの全機能を利用できる。

Levieは、デスクトップアプリによってクラウドのアクセスは容易になり「パソコン上にCドライブと同じようなドライブが追加されるので、ローカルファイルと同じ操作体験になる」と説明する。「これで、Boxはパソコンの中にシームレスに統合された」。

今月始め、BoxはAppleの新しいアプリ、Filesとの統合を発表した。BoxのドキュメントをiOS端末で利用する方法が増えることになる。

Boxの株価は今年に入って34%上がった。ウォール街がこの発表に注目しているのも良い知らせだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleマップがついに距離計測ツールをサポート

Googleマップのデスクトップ版にちょっとした便利な機能が追加された(TNW)。 マップのどの部分でもいいから右クリックしてメニューを開くと、メニューの一番下に「距離を測定」というオプションが表示される。

続いて距離を測りたい場所を次々に左クリックしていくと軌跡が追加される。出発点からの合計距離は最後の点に表示される他、左上の検索窓の一番下にも表示される。ジョギングやハイキングの計画を立てたりするのに便利なのはもちろんだが、マップの上に一筆書きでお絵かきするのにも使える。

試してみると、北アメリカの上に宇宙からレーザーでTechCrunchのロゴを描くには7888.36kmが必要だとわかった。2048年ごろには月にレーザー砲を設置して広告を描く会社ができているだろうから、その見積もりを取るのに使えそうだ。

〔日本版〕日本語版Googleマップでも「距離測定」はサポートずみ。始点、終点を含めてどの点もシングルクリックで削除、ドラグして移動ができる。表示を消すには右クリックで「測定を消去」を選択する。途中の点同士の距離は表示されないが、経路には距離の目盛りが表示される。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


2013年型Mac Proレビュー: Appleの新型デスクトップ機はデザインも性能も劇的にリニューアル

Appleの新しいMac Proは、思わず見とれてしまう。黒いアルミニウムの外殻、円筒形という目新しいデザイン、誰が見ても、ほかのコンピュータと間違えるはずがない。もちろんこの前のMac Proも特徴的なデザインだったが、今度のはフットボールよりもやや大きくて、上部にはジェットエンジンを思わせるへこみがある。しかしその本当の実力は内部にあり、そしてそれは、どれだけ極端なスピード狂をも満足させるだろう。

リビューのビデオ


基本性能/仕様

  • 3.7 GHzクァッドコアIntel Xeon E5プロセッサ
  • 16GB 1897MHz DDR3 RAM
  • AMD FirePro D300デュアルグラフィクスカード, 各2GB RAM
  • 256GB SSD(PCI)
  • Thunderbolt 2.0ポート x 6, USB 3.0 x 4
  • 802.11ac + Bluetooth 4.0
  • 希望小売価格: 2999ドル
  • 製品情報のページ

グッド

  • Macの既存の全機種中で最速
  • 工業デザイン美術館の展示品が自分の家にあるみたい

バッド

  • お値段高すぎ
  • ディスプレイその他全部自前

デザイン

このMac Proのデザインがユニークでないという人は、ほとんどいないだろう。初期のスターウォーズのダース・ヴェーダーのような雰囲気があり、口の悪い人は“ごみ缶Mac”と呼ぶかもしれない。間近でよく見ると、表面のアルミニウムのクールな感触、反射性はあるけどぎらぎらしない、…見る者に安定感と安心感を与える。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

現代のデスクトップコンピューティングの世界に蘇ったモノリスみたいだが、謎のモノリスが登場するあの映画のように未来的でもある。ここに込められているすばらしい技術的成果は、みんなのこれからの、毎日のコンピューティングニーズに応えるものだから。

デザインがこれだけきれいだと、このコンピュータが毎日、何かの実用的な仕事をしていることを、忘れてしまうかもしれない。AppleはGoogleのような場外ホームランねらいの企業ではないけど、このMac Proのデザインと性能はまさに、目の前にある未来だ。

この新しいMac Proのモジュール構造は、これまでのバージョンと同じではない。たとえば、3.5サイズのHDDは交換不可だ。一方、アンロックしてから、外殻をスライドして外すと、RAMベイへのアクセスはフリーで、最大16×4=64GBまで拡張できる。SSDも、Apple固有の規格だが拡張可、GPUも(未来のApple固有の機種に)アップグレード可能だ。外部拡張性がまたすごくて、最大スループット20Gb/sというThunderbolt 2は4Kビデオのディスプレイと伝送を同時に行えるだろう。そのポートが6つもあり、さらにUSB 3.0が4つある。

しかもApple独自のサーマルコアを内蔵しているから、これだけの性能の、プロ仕様のワークステーションにしては、サイズが小さいし、しかも静音だ。機械音は、耳をよっぽど近づけないと聞こえない。音といっても、かすかなハム音で、これに比べるとぼくのRetina MacBook Proを酷使しているときの音の方がよほどうるさい。上部からわずかに排気が出ているが、一日中Final Cut Pro漬けになってるようなときは、その蒸気を見て気が紛れるかもしれない。

性能

仕事で毎日コンピュータを使う人にとって、この新型Mac Proは思考するコンピュータのように思えるだろう。とにかく、どんなインプットに対しても即座に応答がある。Xeonプロセッサから、PCIベースの超高速なSSDから、あるいはデュアルのGPUから、それらの応答はどれも、従来のどのMac(最新のiMac, Retina MacBook Pro)より速い。Webを閲覧するとか、写真をiPhotoにインポートするなど日常的な仕事でも、一度このMac Proを経験すると、もうほかの機種に戻る気がしない。

しかしもちろん、Mac Proはプロ用のマシンだ。たとえば、映画作家が高度なグラフィクス(CG/CGI)や3Dアニメや長編映画を制作編集するために使う。写真家の非常に高度な要求にも応える。極端な高解像度でも扱えるし、巨大なファイルの集合をバッチで処理できる。そしてLogic Pro Xとハイスピードで広帯域な外部機器を使って、音楽プロデューサーは次のヒット曲を作り出す。

ぼくの場合は、Final Cut Proが必ずMacの上のトラブルメーカーだった。でもMac Proでは、FCP Xが嘘のようになめらかで速くて、レンダリングもパブリシングも瞬(まばた)きする間に終わる。2分あまりの1080pのビデオの最終エディットが10秒で終わったときには、一瞬、エラーかと思ったぐらいだ。

ものすごくオタクな読者は、今度のMac ProのGeekbenchのスコアを、あっちこっちでご覧いただきたい。何もカスタマイズしていないベースラインだから、最低でもこれぐらいは行く、という意味だ。

機能

6つのThunderbolt Displaysを同時に使えるのは、今回のMac Proが初めてだ。ぼくは、Thunderbolt Displaysを2台、21インチのiMac、それにHDMIポートにWacom 13HDをつないだ状態で試したが、このAppleの最高級機は、なにごともないかのように動いている。作品の出力やほかのビデオなど、複数のビデオを同時に見ながら仕事をするビデオ作家のマシンは、これできまりだ。6つのサイトや6台のカメラをリアルタイムで同時に見ていたい、という情報マニアやメディアの現場も、やはり、このMac Proを欲しいだろう。MacBook ProやiMacでは、ディスプレイ2~3台がせいぜいだから。

また、一部のハードウェア(RAM、SSD、GPUなど)が交換可能であることは、この今既に未来的なマシンの未来性を、より強化する。別の言い方をすると、このMac Proは、数年後にも、古くなった感じがしないのだ。性能的に。

ささいなことのようだが、ぼく的にすごく気に入っているのは、ポートがライトアップすること。デバイスをポートに接続するとき、そして外すとき、間違える心配が少なくなる。このように、細部まで配慮が行き届いていることも、3000ドルという価格をユーザに納得させる価値の一部だね。

結論

このMac Proは、能力がずば抜けて高い。ぼくはコンピュータを使って、ある程度高度な作業をする方だが(ビデオ編集、大量のPhotoshop作業、CG/CGI、ポッドキャストの制作)、そうでなくてふつうのコンピュータユーザでも、度肝を抜かれるだろう。これらの仕事はRetina MacBook Proでも十分にできるのだが、このMac Proは、苦労の気配をまったく見せずに、ふつうに淡々と、当たり前のようにさっさとやる。

今時(いまどき)、コンピュータを買うことが仕事上の有効な投資であることは珍しい。むしろ今ではそれは、2年に一度買い換える消耗品だ。そんな時代に、このMac Proだが、iPhone 5sがそうであったように、2年よりももっと長い未来を視野に入れている。たとえば具体的には、ビデオ作家が4Kをやらなければならなくなったとき、このマシンの投資効果は生きつづけるのだ。消耗品として廃棄する必要がない。

グレイのタワー型Mac Proに古さを感じはじめた人や、高性能高機能ならどんだけ高くても買う、という人にとって、今度のMac Proは文句なく‘買い’だ。でも、われわれふつうの人間は、AppleのOS X機ならそれほど高価でなくても、十分満足できるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))